実名確認や個人情報を活用した電子政府、医療情報などのために日本でも導入が議論されている国民ID制度。韓国では全国民が「住民登録番号」という国民IDをすでに持っている。

 住民登録番号は生年月日と性別、出身地などを組み合わせた13けたの数字で、この番号と住所、氏名が書いてある住民登録証が身分証の役割を果たす。これがないと携帯電話にも加入できないし、銀行取引もできない。Webサイトの会員登録にも実名確認という名目で住民登録番号を書かせられる。

 国民背番号制というとちょっと怖いイメージもあるが、戸籍、医療、教育、不動産、納税など行政情報がすべてつながっているため、実名認証と個人情報の活用ができ、とても便利だ。本人が申請しなくても税金が自動的に計算されて払い戻し分が口座に振り込まれたり、医療保険証を忘れても保険で診察してもらえたりする。マイレージやポイントも住民登録番号で管理されるので、いろんなお店のポイントを無駄にすることなくまとめてショッピングに使える。

 住民登録番号は国民の生活を便利にした反面、番号と氏名が分かれば個人情報が次から次へと掘り出されることを可能にした。ゲームアイテム欲しさに、オンラインゲームサイトのIDをたくさん持って他人の住民登録番号を盗用する事件が相次いでから、住民登録番号は行政用に、Webサイトでの実名確認はほかの手段を使うべきという議論が続いている。こうしたことから、自分の住民登録番号がどこどこのサイトの会員登録に使われているのかチェックできる機能を持ち、住民登録番号が盗まれていないか確認できるサービスが人気を集めている。

 韓国政府は住民登録番号をWebサイトごとに入力しないで実名確認できる制度として2006年、I-PIN(Internet Personal Identification Number)を始めた。政府認定機関に住民登録番号と携帯電話番号を入力して個人認証IDをもらい、それをインターネットで使うことで、本人確認をしながら、企業の個人情報保護負担も軽減し、ユーザーの個人情報も守るという目的から生まれた。今まで何度も住民登録番号と氏名が書かれた会員情報が盗まれ、取引された事件が起きていることから、個人情報を保護するためにインターネット専用の本人確認方法が必要だったからだ(ちなみに、外国人が韓国のWebサイトに会員登録するためには、外国人登録番号またはパスポートのコピーをサイト側に送信しないといけない)。


住民登録番号の代わりに本人確認できる制度であるI-PIN。韓国に住む外国人のために日本語・英語案内ページもある


ポータルサイトでは会員登録の際に住民登録番号またはI-PINで実名確認できるようにしている。また住民登録番号を使って実名登録した会員でも、その情報をI-PINに変えて番号の記録を残さないようにすることもできる。

 韓国政府はインターネットを利用するためには実名確認が必要で、個人情報の露出を最小限にしながらも本人を確認できる制度としてI-PINの利用拡大を狙う。2011年3月からは1日の利用者数が5万人以上のポータルサイトなどが対象となり、2015年にはすべてのWebサイトの会員登録や実名確認のために住民登録番号ではなくI-PINを使うことが義務化される。既に住民登録番号で会員登録した人もI-PINに変えるようキャンペーンも行われている。

 ところが、個人情報保護のために導入されたI-PINですら名義が盗用され、中国でIDが取引される事件があった。国民IDを導入するのは容易でないことが分かる。

 最近流行っているTwitterを見ると、本人確認なんかなくてもユーザーは自分の写真を公開し、自分がどんな人であるかさらけ出すので、悪質な書き込みを心配することはあまりない。スマートフォンやモバイルデバイスから1日中利用し、ポータルサイトやショッピングサイト、ゲームサイトに代わるプラットフォームにこれからなると言われているソーシャルネットワークサイトを見ても、国民IDを使った本人確認がなくても友達とつながるためには正体を明かさないといけないため、悪い目的を持って会員登録する人は少ない方だ。韓国では犯罪対策とはいえ、ネットを使うための本人確認は本当に必要なのか? 何をするにも住民登録番号を入力させられるのはおかしくないか? と疑問を持つ人も少なくない。

 国民IDはプッシュ型行政サービスを提供できるという面では非常に便利であるが、韓国のように何でも国民IDがないと利用できなくすると、逆にいつどこで個人情報が漏洩(ろうえい)するか分からない不安を抱えてしまうという問題もある。国民IDをどこでどう使い誰が保管するのかはっきりしないと、便利な面よりも背番号を付けられる恐怖の方が大きくなってしまうだろう。I-PIN義務化で漏洩の危険性が減じられるのか、影響がどのようなものか、見続けたいと思う。



趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2010年8月26日

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20100826/1027133/

2010/09/09 03:14 2010/09/09 03:14
韓国が抱える統一の障害は「情報」(2)


第1回から続く

 韓国内では北朝鮮の情報が錯綜している。このため、韓国人が肌で感じる北朝鮮は宇宙のように遠くなるしかない。

 韓国銀行によると、北朝鮮と韓国の国民所得の格差は18倍、経済規模の差は38倍もあるという。(驚いたことに、1960年代まで、北朝鮮の方が韓国より経済的に発展していたという)しかし数字だけでは北朝鮮がどのような状態にあるのか、よく分からない。

北朝鮮がどういう状態にあるのか、韓国は分っているのだろうか

 北朝鮮に関するニュースを読んでも聞いても、やっぱりよく分からない。韓国のマスコミは、ある日は「北朝鮮は政権崩壊直前。飢餓で死者が続出した」といい、また、ある日は「闇市は活気があふれ、経済が活性化している」という。「韓国の大衆文化が北朝鮮にも伝わり歌謡曲がよく歌われるようになった」。「韓国のドラマをDVDで見ている」。「幹部奥さんの間では韓国産シャンプーを使わないと仲間外れになる」などなど。ニュースがないわけではないが、やっぱりよく分からない。IT強国の韓国であるが、北朝鮮関連サイトはアクセス禁止になっていて韓国政府が監視している。気にはなるが見ようとは思わない。スパイと勘違いされては大変だからだ。

 韓国政府の行動や発表も一貫してはいない。政府はかつて太陽政策を取り、北朝鮮を援助していた。しかし、李明博大統領に変わるプチッと中断した。「北朝鮮への援助物資が北朝鮮軍に流れている」というのが理由だった。哨戒船が沈没し多くの犠牲者が出た事件でも、「北朝鮮の仕業」と言ったり違うと言ったり、よく分からない状況が続いている。

 今までも、北朝鮮の仕業として知られていた事件が、実は違っていたことがいくつかあった。映画化された「シルミド」もその一例だ。韓国政府は、数人の人たちを書類上は死んだものとし、北朝鮮に送り込むために訓練していた。その彼らが反発。しかし軍は、彼らが、訓練地の島を脱出してバスを乗っ取りソウルへ向う中に射殺した。この事件も、韓国政府は長い間北朝鮮の仕業としていた。

 私が小学生のころに見た韓国の本に登場する北朝鮮は許されない敵であり倒すべき敵と書いてあったほどだ。中には軍服を着た狼の挿絵が描かれており、とても恐ろしかった。

 北朝鮮にどんな人が住んでいてどんな状態なのか、韓国人は日本の報道や衛星写真などを見てパズルを合わせるように想像するしかないのだ。だから怖い。南だけでも所得の格差による問題が絶えない。「働いても働いても貧乏を抜け出せない」と悲観して20代の女性が自殺した事件が起きたばかりである。北朝鮮から南へ流れてくる人々をどう助けたらいいのか。その費用は税金だけでまかなえるのか。


>>次ページ 統一したとして、北朝鮮の人は韓国になじめるか? 

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By 趙 章恩

2010年9月1日



-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100827/215997/

2010/09/06 12:48 2010/09/06 12:48

 「悪プラー」(悪+Reply+er)と呼ばれる悪質な書き込みを繰り返すネットユーザーが後を絶たず、芸能人のソーシャルネットワークサイトの脱退や自殺が問題になっている韓国。悪プラー対策として強制脱退、利用停止なども積極的に導入されている。

 韓国の元祖ソーシャルネットワークサイトのCyworldは、相次ぐ芸能人の脱退をきっかけに、常習悪プラーとしてほかのユーザーから苦情があった場合、最大10年間Cyworldの利用を停止することにした。既存の約款では最大1年だったので、10倍強化されたことになる。



悪プラー対策を決めたCyworldのサイト

一方、ネットの書き込みがきっかけとなり、長年住民を困らせていた問題が解決したり、行方不明だった人が見つかったり、巧妙に人をだまし続けていた偽宗教団体の正体が明るみになったり、いいこともたくさんある。ネットは通信やコミュニケーションという以上に、韓国社会を支えるインフラである。そのため小学校からインターネットを有効活用するためのネチケット教育が重視され、「悪プラー」ではなく「善プラー」になろうといったキャンペーンも年中実施されている。

 とはいえ、最近では企業をターゲットにした悪プラーが多い。ちょっとしたことで数百件もの悪口を延々と書き込むクレーマーになることもある。通信会社の相談センターに電話してパソコンの調子が悪いと訴え、解決してもらえなかったからと憤慨してクレーマーになるといった具合だ。また店員が注意したにもかかわらず、子どもが店内を走り回り転んで怪我をしたことが店の責任であるとしてネットに悪口を書き込む親もいる。当然自分に有利になるよう書き込むので、事情を知らずその書き込みだけを見たほかのユーザーが親に同調し、一緒に悪口を書き込み、ポータルサイトの掲示板を中心に大騒動になったこともある。

 韓国ではネットの口コミが世論と見なされるほど影響がとても強い。最近では、ソーシャルネットワークサイトは新たな“ショッピングモール”としても脚光を浴びている。ただ、口コミのふりをした誹謗中傷も多く、大手企業のほとんどはネット掲示板担当の社員やアルバイトを採用し、自社に不利な書き込みを見つけた場合、反論のコメントを書き込んだり、そのユーザーをなだめるコメントを書き込んだりする。どのような理由で悪質な書き込みをしたのかすぐに真相を把握し対処するようにしている。ネット掲示板に書き込まれて怖いのは、それがうそだとしてもすぐTwitterやブログにコピペされ、転送されているうちにうわさがうわさを呼び、いつしかうそが“真実”に化けるからだ。

 そんな中、ネットクレーマーに悩む企業の対策に関する研究が発表され話題になっている。ポータルサイトや企業サイトのQ&A掲示板にわざと悪質な書き込みをするクレーマーにどう対処すればいいのか、という研究だ。タイトルは「オンライン口コミを刺激する要因と対応戦略に対する実証研究」、韓国最大手の通信会社KTの役員の論文で、国際学術誌に掲載された(学会誌:Computers in Human Behavior、論文タイトル: An empirical investigation of electronic word-of-mouth: Informational motive and corporate response strategy)。

この論文によると、企業がネット上の悪プラー、つまりクレーマーと全面的に戦うのは企業の評判に否定的な影響を与えるという。特に重要なのはそのクレーマーに同調する一般ネットユーザーを増やさないことだそうだ。企業がクレーマーに対して論理的に反論すると、クレーマーは自分のプライドを守るためさらにとんでもない言いがかりで攻撃をし始め、ほかのネットユーザーが感情的になりその議論に参加、企業を攻撃するようになるというのだ。相手が常連のクレーマーであっても、「あなたクレーマーでしょう?」という態度を見せてはいけないという。

 もっと気をつけるべきことは「無視」や「脅し」だそうだ。ことを大きくしないためクレーマーを無視する企業が多いが、これも企業の評判を落としかねないという。無視されたことに怒りを感じたクレーマーはさらに複数の掲示板やブログ、Twitterに書き込むからだ。また「こんなことしても無駄ですよ」、「また書き込んだら今度は告訴しますよ」といった反論も、ほかのネットユーザーからすれば企業が個人を脅していると見ることもできるので避けるべきだという。顧客が望んでいるのは誠意を込めた謝罪なのに、それをせず無視したため訴訟沙汰に発展することも少なくない。企業に少しでも非があるときは無視せず公開的にネットでも謝罪すれば、それを見たほかのネットユーザーはその企業を高く評価すると分析している。

 ネット上の悪質な書き込み、クレーマー対策の重要なポイントは、何よりもネットは誰でもアクセスできる公共の場所だということである。一部始終がみんなに見られているということを忘れてはならない。この論文では「企業に隠れ場はない」と表現している。クレーマー本人に対する対策も重要であるが、ほかのネットユーザーが感情的になりクレーマーの味方になって企業を攻撃しないよう、注意深く状況を把握することが大事である。企業自ら釈明するより第3の機関や専門家の口を借りるのも方法としている。

 日本でもTwitterやブログを使った宣伝・マーケティングが増えている。韓国の研究は日本でも参考になるのではないだろうか。



趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2010年8月19日

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20100817/1026941/

2010/09/04 03:08 2010/09/04 03:08
韓国が抱える統一の障害は「情報」(1)

韓国にはこんなことわざがある――「もう遅い」と思った時がいちばん早い時。日本の「思い立ったが吉日」と同じ意味を持つ。その言葉を信じて私は、社会人になって10年目で日本への留学を決意した。私は小さいころから高校を卒業するまで東京に住んでいたが、歳をとってもう一度日本に来てみると、子供のころには気づかなかったいろんな日本が見えてくる。

 特に驚いたのは、朝鮮半島――韓国では「韓半島」と呼ぶ――を取り巻くニュースがとても豊富なこと。特に北朝鮮関連ニュースは、韓国でよりも早く詳しく報道される点である(韓国の芸能人情報も日本の週刊誌の方が詳しく報道しているのでびっくり!)。北朝鮮の街並みや生活を隠し撮りした映像は韓国ではなかなか見られない。後継者問題や金正日総書記の健康状態など、韓国ではどのマスコミも似たり寄ったりの報道しかしない。それに対して日本は、自由にモノが言えるせいか、中身が濃くて面白い。いろんな専門家がいろいろな意見を言っている。

 逆に韓国が、日本の報道を引用して報道しているほどだ。日本のマスコミの方が韓国以上に北朝鮮に敏感になっているのではないかと感じる。もちろん韓国でも、毎週北朝鮮の動向を報道するテレビ番組がある。北朝鮮研究も盛んだ。しかし、一般市民が肌で感じる北朝鮮はとても遠い。

 韓国にとって北朝鮮の動きは国家の国防・政治だけでなく株価や為替レート、企業の長期戦略など経済的にも多大な影響を及ぼす。しかし、休戦状態が60年も続いているせいか、もう北朝鮮は遠いどこかにある未知の国のような存在になってしまっている。鈍感になってしまった面もある。

2010年は朝鮮戦争の勃発から60年~いまだに続く休戦リスク

 韓国人と北朝鮮人――韓国では「北韓」(ブッハン)という――は同じ民族でありながら、 1950年6月25日に勃発した戦争のため、まだ休戦状態である。韓国にとって北朝鮮は、どの国よりも対立している敵であると同時に、助けるべき同胞なのだ。2010年は戦争開始から60年、「あの日のことを忘れてはならない」と朝鮮戦争――韓国では「韓国戦争」と呼ぶ――をテーマにした特別ドラマや映画が制作され、人気の韓流スターが大挙出演している。

 各種の国際イベントも続いている。例えば、朝鮮戦争に参戦した国連軍所属のアメリカ、フランス、カナダ、ギリシャ、オランダ、ニュージーランド、トルコ、南アフリカ、エチオピア、タイ、フィリピンなど16カ国の参戦兵士や青少年、記者などを韓国に招待し、世界でもっとも貧乏だった韓国の生まれ変わった姿を見せる恩返しイベントがあった。特に参戦国の中でも最近注目されているアフリカの新興国との関係は緊密だ。「兄弟の国」として大手企業のCSRやソーシャルビジネスの対象になっている。

 日本の友達によく言われるのは、「韓国はいつ行っても活気があって、人々は元気で、全然不景気に見えない」という感想である。軍事政権が終わった90年代以降かなり緩和されているが、韓国はまだ休戦というリスクを背負っている(軍事政権時代には、韓国人は海外旅行に行く自由はなかった。国外に行く際には北朝鮮の人と接触してはならないという教育もあったという)。

 外国人に人気の観光コースの一つが南北休戦線の上にある板門店の見学だ。しかしここは、韓国人にとっては気軽に足を運べる場所ではない。ハリーポッターの世界に「魔法省」があるように韓国には「統一部」――(韓国では「部」が「省」にあたる――がある。統一部が身分照会をして「問題ない」と判定された人だけで構成された団体でないと板門店は観光できない。


>>次ページ「我々の願いは統一」は誰でも歌えるが…

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By 趙 章恩

2010年8月25日

-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20100823/215914/

2010/08/29 13:28 2010/08/29 13:28

主要先進国の景気回復が遅れるなか、アジア各国の成長は止まりません。中国や韓国、インドなど、まだまだ元気な国が多いのが実情です。知っているようで知らないアジアのコンテンツビジネス事情はどうなっているのでしょうか。最終回となる第6回は、インドネシアやベトナムなど、普段目に触れることのない東南アジアのコンテンツ事情を紹介します。



携帯電話の加入者の方が、人口よりも多いベトナム


東南アジアの中でもこれから急成長が見込まれているのがインドネシアとベトナム、マレーシアです。インドネシアは世界第4位の人口を持つ国で、ベトナムは人口の6割が30歳未満という若い国です。マレーシアは東南アジアの中では所得水準が高く、政府が積極的にインターネット普及率を高めようとしていて、2010年までに普及率50%と全学校の情報化を目指しています。

東南アジアの共通点は土地が広く熱帯雨林などが多いことから、固定通信ではなくモバイルインターネットでの情報化を目指していることです。都心部ではWi-Fiスポットも多く、高級レストランほどWi-Fi導入に積極的という印象を受けました。

ベトナムでは人口よりも携帯電話加入者の方が1.5倍ほど多く、インドネシアとマレーシアでも固定通信より断然モバイルユーザーの方が多いです。スマートフォンの普及も進んでいて、BlackberryやNokiaを中心に世界各国の携帯電話端末が売られているのも特徴です。

スマートフォンが売れている理由の一つはFacebookです。Webサイトのアクセスランキングを提供するAlexa.comによると、インドネシアで最も利用されているサイトの1位はFacebookで、ベトナムやマレーシアでも上位を占めています。

Facebookのデータによると、インドネシアのユーザーは前年比6倍以上増えていて、中国やインドよりも早いスピードで伸びているとのことです。全体的に東南アジアからの利用率が高く、ソーシャルネットワークサイト(SNS)は欧米からアジアへ移行していることが分かります。Facebookをより便利に手軽に利用するためにスマートフォンに買い替える人が多いというのも納得です。


Twitterの書き込み数、第3位はあの国

Twitterも似たような状況です。フランスの調査会社セミオキャストのデータによると、Twitterの書き込みが多い国の1位がアメリカ、2位が日本、3位がインドネシア、4位がブラジルなのだそうで、全般的に欧米よりアジアからの書き込みの方が多いとのことです。ニュースサイトのほとんどがFacebookやTwitterに記事を転送できるようにしてあるのは日本と変わりません。

イスラム国家であるインドネシアとマレーシアでは、Facebookが「不適切な男女交際を促進する恐れがある」として、宗教指導者が集まり利用ガイドラインについて議論が繰り広げられたほどです。今や東南アジアの若い世代に最も影響を与えているのはFacebookと言えます。

また、韓流ブームの影響から韓国の音楽やドラマの知名度が高く、パソコンを使ったインターネット接続はまだ普及率が10%程度にもかかわらず、韓国のドラマ動画視聴やオンラインゲームユーザーがとても多いことも特徴です。

高い携帯電話の普及率を背景に、東南アジアでは音楽コンテンツの利用が盛んで、着メロや楽曲ダウンロードといったモバイル音楽サービスの利用が非常に人気を集めています。しかし端末間コンテンツを自由に転送できるようにしたため、違法コピーが多いのが問題です。それでもアジアのコンテンツ市場はこれからもっとモバイルブロードバンドが普及し、スマートフォン中心になっていくことは間違いありません。

さて、6回にわたってアジアのコンテンツビジネス事情をご紹介してきました。グローバル時代においては、アジアのコンテンツ事情も目まぐるしく変わります。これからもアジアから目が離せません。


By- 趙 章恩(チョウ チャンウン)

@nifty
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Original Link

http://business.nifty.com/articles/asia/100817/

2010/08/23 09:41 2010/08/23 09:41
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