もう自撮り棒はいらない、LG電子スマホV10の120度レンズが面白い [2015年10月9日]

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 日本より1カ月半遅れて、11月初旬に韓国で発売予定のiPhone6s。アップルが新機種発売を予告すると、サムスン電子とLG電子はそれよりも前に新機種を発売する。今回もiPhone6sを待ちきれず機種変更するユーザーを狙ったのか、サムスン電子は120月にGALAXY NOTE5のシルバーチタンを、LG電子は自信作として大々的に宣伝していた「V10」を発売した。

 LG電子が10月8日発売したV10は、「フロントデュアルカメラ」と「セカンドスクリーン」が話題になっている。


写真1●V10(LG電子提供)
LG電子の新機種スマートフォンV10。80度と120度、2つの画角のレンズがついたフロントデュアルカメラとセカンドスクリーンが特徴。

 V10はスマートフォンでは、初めてフロントカメラを2つ取り付けた。それぞれ500万画素の80度と120度画角のカメラで、80度は既存のフロントカメラだが、120度のフロントカメラを使うと手を伸ばすだけで7~8人が一緒に写真に収まる。

 最近、韓国、中国、日本だけでなく欧米の観光地でも普通に見られるようになったスマートフォン用の自撮り棒。韓国では、特に女性の間で「自撮りは大好きだけど人前で自撮り棒を使うのは恥ずかしい」、「自撮り棒がバッグに入りきらず持ち運びが面倒」という意見も多かった。そのせいか、フロントカメラに「セルフィー(自撮り)レンズ」と呼ばれる広角レンズを付けるのも流行っていた。広角レンズを付ければ画角が広くなるので、自撮りでも顔だけアップになることはない。こうしたフロントカメラの画質だけでなく、自撮りが楽なレンズがいいというニーズに応えたのが、V10のフロントデュアルカメラである。


写真2●レンズの違い(LG電子提供)
80度と120度では自撮りできる画面の大きさがここまで違う。もう自撮り棒はいらない?

 V10のメインカメラは1600万画素(F1.8/OIS 2.0)。LG電子は、一眼カメラのようなきれいな写真が撮れるだけでなく、動画撮影機能も優れているとアピールした。動画撮影時の手ぶれや、風の音のせいで雑音がひどく音声が聞こえない、カメラを早く動かしすぎたとか物体が早く動くので残像が残ってしまった、といった素人撮影の問題を解決する機能もある。


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趙 章恩=(ITジャーナリスト)
日経パソコン
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