[エンタメコラム] お宝場面がいっぱいの「ホテリアー」 その3

伝説のキスシーンに、感動の最終回!



「ホテリアー」のストーリーは、以下のようなものです。30年の伝統を持つソウルホテルのVIP担当支配人チニョンは、社長が亡くなりホテルが経営権争いに巻き込まれると、かつての恋人で社長に信頼されていたテジュンを連れ戻すため、彼が住むラスベガスへと向かいます。住所などの手がかりもなく、やっとの思いで見つけたものの、テジュンは新しい彼女と同棲中。


 


まだテジュンに未練が残っていたチニョンは(チニョンは自分からテジュンにプロポーズし、断られた痛い思い出があります)、テジュンを何とか説得しようとしますが、彼は聞く耳持たず……。そんな中、テジュンがギャングに追われるはめになり、テジュンはロスまで無事に逃げられたらソウルに戻るとチニョンに助けを求めます。しかしそれはその場しのぎのウソでした。それを知ってカンカンに怒ったチニョンは、ラスベガスの砂漠の真ん中でテジュンの車から降りてしまいます。


 


砂漠の中で途方に暮れていたチニョンを助けたのが、偶然通りかかったドンヒョクでした。ドンヒョクは企業買収のプロで、業界では有名なビジネスマン。史上最大といわれた大きなホテルの買収を成功させたことから、ソウルホテルの乗っ取りを依頼されていたところでした。チニョンと食事をしたドンヒョクは、彼女がソウルホテルの社員であることに驚き、明るく饒舌な彼女に興味を持ち、ソウル行きを決めます。


 


テジュンもソウルホテル再建を決意し、ソウルに戻ってきました。ソウルで再会した3人。ドンヒョクは身分を隠してソウルホテルのVIPルームに滞在します。チニョンをソウル市内の観光に誘ったり、食事に誘ったりし、ホテルのあちこちでも彼女と頻繁に顔を合わせるようになります。チニョンもテジュンへの未練を断ち切り、ドンヒョクへと傾き始めます。


 


ところが、ハウスキーピングのおばさんが、ドンヒョクの部屋のゴミ箱でソウルホテルの乗っ取り計画に関する書類を発見! チニョンはドンヒョクが仕事のために自分を利用したのだと誤解します。


 


ドンヒョクはチニョンのために、乗っ取りに成功したソウルホテルを全財産で買い戻します。ドンヒョクはチニョンと一緒にアメリカに戻ろうとしますが、チニョンは自分の仕事とドンヒョクのどちらを選ぶべきか悩み、結局、指輪を返しプロポーズを断ります。それを見かねたテジュンはチニョンのため、アメリカからドンヒョクを呼び戻し……。


 


これまであまり紹介されることがなかったホテルの中で働く人々の仕事と愛、お約束の出生の秘密に三角関係がからむ物語を豪華キャスティング陣が演じたドラマ「ホテリアー」。


 


「え~~そんな無茶な!」と突っ込みたくなる場面もいくつかありますが(特にテジュンと一緒に住んでいたジェニーが実はドンヒョクの生き別れた妹だったとか、砂漠の真ん中でチニョンとドンヒョクが出会うとか)、メロドラマ以前に、毎回ホテルの裏話が登場し、多彩なエピソードがてんこ盛りになっていて目が離せませんでした。


 


ホテルを舞台にしたドラマはそれまでもいくつかありましたが、ホテルで働くさまざまな職業の人たちの関係を描いたドラマは、「ホテリアー」が初めてだったと記憶しています。夜通しナプキンを折ったり、お客様の忘れ物を捜すため数百枚のバスローブのポケットを確認したり……。


 


自分達の1ヵ月の給料より高い宿泊料をなんなく払うことができるVIPのために尽くすホテリアー達の日常もおもしろかったですし、彼らの仕事に対する自負や情熱が表現されているところもステキでした。ホテルには社員用の通路がいろんなところにあるというのも、このドラマで初めて知りましたものね。


 


それにしても注目すべきは、主人公のキム・スンウさんを食ってしまったヨン様! 「ホテリアー」の主人公はペ・ヨンジュン、キム・スンウ、ソン・ユンアの3人だったはずなのに、ドラマが放映されるたびにヨン様が演じたドンヒョクの存在が大きくなり、いつの間にか「ホテリアー=ヨン様ドラマ」になっていました。


 


このドラマをきっかけに、「ペ・ヨンジュンを愛するアジュンマの集い」(ベサアモ)が発足します。「愛の群像」で20代後半から30代の女性ファンを虜にしたヨン様は、「ホテリアー」でおば様のハートに火をつけます。その後の「冬のソナタ」で、その火は炎から大火事となり、アジア中に広がりました。この世にハンサムな俳優はたくさんいるけれど、ヨン様のように心を惹きつけられる俳優はいないと思いませんか? あのスマイルには男性も女性も、みんな虜になってしまいます!


 


このドラマの見どころはたくさんありますが、5話でドンヒョクとチニョンが市内観光をする場面を見るたび、「あ~またソウルに行きたい!」と身を焦がしてしまっている方も多いのではないでしょうか。雨の中をチニョンとふたりでコートを傘代わりにして走るシーンも美しかったですね。


 


ドンヒョクが泊まっているVIPルームへと続く遊歩道の桜。これもきれいでしたね。特に夜、チニョンとドンヒョクが一緒に桜の下を歩く場面にはうっとりしてしまいました。この桜道はウォーカーヒルホテル内に、今もそのまま残っています。


 


また、11話のキスシーンは、代々語り継がれることになるでしょうね。ドンヒョクに利用されたと誤解したチニョンがお酒を飲みすぎて遅刻し、ホテルの裏口に駆け込んだところ、待ち受けていたドンヒョクが自動ドアのスイッチを切り、誰も入れないようにしてからふたりきりの空間で告白するあのシーンです。みんなが息を飲んでガラス越しに見守る中での美しいキスシーンは、もう恥ずかしいやら(なんで私が恥ずかしくなるんでしょうかね~)嬉しいやら(チニョンの誤解も解けたんです!)、私もテレビ画面に鼻を近付けてじっくり見守ったものです。


 


「僕の目をまっすぐ見て。チニョン。僕を見つめて僕が話すことだけを聞くんだ。誰が何を言おうと、耳をふさいで目を閉じて、シン・ドンヒョクだけを見つめろ。僕の声が聞こえるか? 今僕を見ているのか? よく聞いてほしい。愛してるよ。チニョン」


 


とろけます~。もう最高のラブシーンじゃないですか! 怒ったような切実な眼差しで見つめられ、逞しいその腕に抱かれるチニョンがうらやましい!


 


「僕は必ず勝てる相手しか選びませんでした。でも今回は結果がどうなるかわかりません。でも仕方ありません。僕はすでに始めてしまったから」。こんな愛の告白も、ドンヒョクにしかできない表現です。


 


それに最終回、覚えてますか? チニョンがテジュンの大事なお客様を迎えるために歩いて来ると、そこにはドンヒョクが!


 


「いつまでご滞在の予定ですか? お客様……」


「永遠に。いつまでも永遠にチニョンさんの隣にいます。」


 


ここで涙を流すソン・ユンアさんの美しいこと! きゃ~!


 


ヨン様とユンアさんがあまりにもお似合いだったので、「ヨン様と付き合ってほしい~」と願うファンもたくさんいましたが、残念。その次に理想のカップルと言われていたジウ姫も、彼氏ができてしまいましたしね~。


 


そしてヨン様が「ホテリアー」の次に選んだ作品は、なんと時代劇映画「スキャンダル」! チャレンジ精神を忘れない俳優ペ・ヨンジュン。今度はどんな作品で驚かせてくれるのでしょうか。楽しみに待っています!



ニッコリア
Cho!エンタメコラム
http://ni-korea.jp/cho/index.php?id=091104#leftblock

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *