グーグルがアジア初の起業家支援センター「Campus Seoul」をオープン [2014年9月5日]

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2014年8月27日、米グーグルは韓国ソウルに「Campus Seoul」をオープンすることを明らかにした

 「Campus」はグーグルがスタートアップを支援するための施設で、起業家が集まって学んで交流し、企業を立ち上げてビジネスできるよう助けることを目的としている。「Campus Seoul」の場所はCOEX展示場(ホテル、デパート、ショッピングセンターなどがある大型展示場、IT展示会が頻繁に開催される)があるサムスン駅の近くで2000平方メートル規模。2015年1月のオープンを予定している。

 グーグルのCampusは2012年オープンした英国の「Campus London」、2013年オープンしたイスラエルの「Campus Tel Aviv」が既ににあり、ポーランドの「Campus Warsaw」とブラジルの「Campus São Paulo」を準備している。「Campus Seoul」は、グーグルが運営するアジア初の起業家支援センターになる。

 「Campus Seoul」では起業のための専門知識(法務、財務、デザイン、マーケティングなど)を取得できる教育プログラム、グーグル社員やベンチャー経営者が起業を目指す人へアドバイスするプログラムを運営する。インターネットで申し込めば、誰でもプログラムに参加できるようにするという。

 さらに、子供がいる主婦向けの起業プログラム「Campus for Moms」、グーグル本社のIT専門家からアドバイスをもらえるプログラム、他のCampusにいる起業家とのグローバル交流プログラムなども進める。

 「Campus London」の場合、年間1100回ほど起業関連イベントを開催し、延べ7万人以上が参加している。ベンチャーインキュベーションセンターもあり、優れたアイデアを持つベンチャーを世界中から集めている。「Campus Seoul」も似たような施設になりそうだ。







「Campus London」のWebサイト

 グーグルのスンダル・ピチャイ シニアバイスプレジデントは、アジア初のCampusを韓国ソウルに設立する理由を、「韓国のスタートアップが全世界で話題になっている。特にモバイル分野がそうだ。グーグルは元気のある韓国の起業家を積極的に支援したい」とし、さらに「韓国は変化に慣れた国。新しい技術を受け入れるのが速い。スマートフォン普及率も人口の8割を超えている。この2年間で韓国人のAndroid開発者数も増えた。韓国からいいアイデアが生まれると見ている」と期待感を示した。

 また、「Campus Seoul」を通じて、シリコンバレーに浸透している「リスクを冒す文化」「不可能に見えることも財政や技術の面で支援し、挑戦させて成功させる文化」を韓国にも広げたいとしている。


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趙 章恩=(ITジャーナリスト)

 

日経パソコン

 

-Original column

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