サムスンとアップルの訴訟第2幕、グーグル対アップルという側面も [2014年4月7日]

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先週韓国で最も話題になったのは、なんといっても米カルフォルニア連邦地方裁判所で韓国サムスン電子と米アップルの2回目の訴訟が始まったことである(
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 現地時間2014年3月31日に陪審員選定からはじまったサムスン電子とアップルの2回目の訴訟では、アップルがサムスン電子に対し、20億ドル(約2060億円)の損害賠償を要求している。サムスン電子のGALAXY NEXUS、GALAXY S IIIといった10種類のスマートフォンとタブレット端末がアップルの特許を侵害したとして、1台当たり33~40ドルの賠償金を要求したものだ。


 1回目の訴訟はサムスン電子の負けだった。9億2900万ドル(約956億8700万円)をアップルに損害賠償すべきという判決が出た。今回アップルは2倍以上の賠償金を求めている。


 今回、サムスン電子が侵害したとアップル側が主張する特許は、「テキスト自動完成機能」「メールやテキストに書いてある電話番号をタップするだけで電話をかけられる機能」「指を横にスライスして画面のロックを解除する機能」「音声認識機能Siri」「データ同期化」の5種である。


 アップルはサムスン電子に対して損害賠償のほかに、GALAXY NEXUS、GALAXY S IIIといった10種類の端末の米国内での販売を禁じることも求めている。ただ、端末は2年以上前の古い機種なので、仮に販売禁止という判決が下ったとしても販売面に対する影響はほとんどなさそうだ。






アップルが自社の特許を侵害したとして米国内での販売禁止を求めているサムスン電子のGALAXY NEXUS(左)とGALAXY S III(右)



 サムスン電子もアップルのiPhone 5とiPad miniがサムスン電子の特許2種、「デジタル画像と音声を記録・再生する方法」と「遠隔画像転送システム」を侵害したとして694万ドル(約7億1482万円)の損害賠償を求めている。







趙 章恩=(ITジャーナリスト)



日経パソコン

 



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