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2012年サムスン電子の年末一押しデバイスは、スマートフォンだとGALAXY Note2、タブレットPCだとGALAXY Note10.1だ。この2つのデバイスの特徴はSペンという感度の高い電子ペンがセットになっていて、手書きや絵を描くのに非常に向いている点である。しかし、Sペンのすごい技術を難しい用語を混ぜて説明されても、一般ユーザーは「あ、そうですか」としか反応のしようがない。
サムスン電子をはじめ韓国ベンダーは、販促やCMではデバイスの優れた技術を紹介しない。それよりも先に、なぜこのデバイスを買うに値するのか、このデバイスを持っているとこんなに楽しくて便利なことができると使い道を紹介する。その次に他社との差別点として技術の話が始まる。
サムスンが考えたのが、ドラマの主人公にSペンを使わせてその機能を宣伝させるという方法である。2012年にヒットしたドラマの主人公のほとんどがサムスンのスマートフォンを使った。GALAXY NoteのSペンで絵を描いて好きな人に送ったり、Sペンで日記を書いたりと、いろいろな使い方を見せてくれた。
この冬は幼児から小学生を対象にGALAXY Note10.1を使ったお絵かき大会を開催する。2012年11月20日~2013年2月15日のおよそ3カ月にわたる大規模な予選を通過して選ばれた101人は2013年2月23日、ソウル市中心部のセジョン文化会館(コンサートや演劇などを上演する大型劇場)に集まり本決戦を行う。入選した作品はセジョン文化会館に展示される。
大賞の景品は、園児だと保護者と一緒に行けるヨーロッパ美術館ツアー、小学生だと海外英語キャンプ参加ツアーである。大賞から銅賞まではGALAXY Note10.1も1台ずつもらえる。101人の1人に選ばれさえすれば、図書券や美術用品セットがもらえるので、かなり太っ腹なイベントである。
予選の参加方法は、GALAXY Note10.1からサムスン専用のアプリケーションSノートを立ち上げて、Sペンを使って絵を描く。それを保存して応募掲示板に載せるだけで、子ども1人が何枚応募してもいいそうだ。ただし「大会のテーマに合っている絵」、「子どもが描いた絵」である必要がある。絵のテーマは、園児向けは「私がしたい楽しい遊び」、小学生は「最も楽しかった思い出」である。
Sノートのお絵かき機能はさまざまだ。いろんな色を背景に描いてから黒で塗りつぶし、消しゴムで画を描くスクラッチ風、水彩画風、ドローイング風、写真と組み合わせたコラージュ風、パステル画風、ポップアート風など。
子どもが投稿した絵を見ていると、タブレットPCで書いたとは思えないほど色鮮やかで、生き生きしている。この中から101人を選び、セジョン文化会館でGALAXY Note10.1を使ったお絵かき本大会が開催されるというわけだ。101人の子どもがずらりとタブレットPCとSペンを握ってお絵かきしている光景を想像すると、うわ~なかなかの壮観じゃないか。
GALAXY Note10.1を持っていないから大会に参加できない、という子どものために、「訪問美術教室」も開催している。講師がGALAXY Note10.1を持って保育園、幼稚園、学校を訪問してSノートとSペンで画を描く基礎を教えてくれる。そこで描いた絵を大会用に応募してもいい。
この大会はサムスン電子の「How To Live Creative」キャンペーンの一環。GALAXY Noteを使った楽しい体験イベントはまだまだ続く予定である。
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趙 章恩=(ITジャーナリスト)
日経パソコン
-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20121210/1073383/