韓国上位100企業のCEO(最高経営責任者)を対象にライフスタイルを調査した結果が発表された。「月刊現代経営」が毎年発表するこの調査は、韓国の大手企業や財閥CEOのライフスタイルがのぞけるので、新聞やテレビで必ず報道されている。
韓国のCEO達は朝5時54分に起床、7時47分に出社、1日4-5人のお客さんと会い、会議に2時間35分、インターネット利用に1時間56分を使い、午後6時17分に退社する。年間海外出張は平均8-9回だが、LG電子やLCD関係企業のCEOは40回以上も海外に出掛け、建設業のCEOは1日20人以上のお客さんに会っている。
1か月4冊の本を読み、夜11時33分には床に入る。ソウル一等地の江南区に住み月2-3回は家族と一緒に外食する。健康のためゴルフとジョギング、山登りを楽しみ、ゴルフはシングル以上の実力者が多い。
平均年齢は40代がもっとも多く、米国留学経験があり修士以上の学歴を持つ人も多い。若い分、仕事も家族も大事にする。
1980年代までCEOは仕事一筋で朝から夜まで会社に縛られるのが当たり前、昇進・出世こそが家族の幸せだったが、今では家族を大事にしないCEOは会社や社員も大事にしないとの理由で嫌われている。社員の家族も自分の家族同様大事にしてくれるCEOこそ「最高経営者」としての資格があると思われている。
また、CEO達が好きなブランドは韓国産が多く、スーツや家電、携帯は三星グループのものを好み、時計はロレックス、ウィスキーはバランタイン、焼酎は真露が好きと答えた。
1日平均勤務時間は昨年10時間40分だったが、今年は9時間30分と70分も減った。それは情報化が進み、会社全体的に業務量が減ったこともあるが、CEO、CTO(最高技術責任者)、CFO(最高財務責任者)など業務が分けられたためで、61.5%が今の業務量は「適切」、33.4%は「過重」と答えた。
一番一生懸命なCEOには、韓国HPのチェ社長が選ばれた。1日12時間働き5時間以上インターネットやパソコンを利用、月10冊以上の本を読み、家族との外食も月5回以上、ゴルフとジョギングが好きな彼を韓国では「グローバルCEO」と評価している。
つまり時間を有効に使いこなせる人でないとCEOは務まらないということなのか。同じ24時間なのに、こんなに違うとは! 来年からは「ぐうたら時間」をなくそう。それにしても焼酎は真露というぐらいしか共通点がないとは――悲しい。
[趙 章恩 CHO CHANG EUN]
[BCN This Week 2003年12月15日 vol.1019 掲載] Link