バッテリー騒動はもう過去?未発表でもサムスン新スマホに予約殺到の不思議

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サムスン電子は、2017年3月29日に米ニューヨークと英ロンドンでスマートフォン新機種「Galaxy S8」を公開する予定だ。つまり韓国時間では3月30日に全貌が明らかになるわけだが、なんと韓国の量販店では既に予約販売が始まっている。


サムスン電子のWebサイトに掲載されたGalaxy S8の公開イベント予告
(出所:サムスン電子)
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 端末も値段も決まっていないのに予約販売を開始するとは前代未聞だが、公式な発表はなくても、欧米のメディアにGalaxy S8とみられる端末の写真が掲載されたりスペックがある程度公開されたりしたので、その情報を頼りに予約しているようだ。

 量販店側は、「ユーザーがどのカラーとサイズ(ディスプレイの大きさ)を好むのか、仕入れの参考にするため予約を受け付けている」、「毎日のように新聞やテレビのニュースでGalaxy S8のことが話題に上るからか、発売済みと勘違いして機種変更に来る顧客もいるので早めに予約販売を開始した」と説明した。

 韓国のキャリア3社の予約販売は、4月7日に始まる予定だ。Galaxy S8の正式な発売は4月21日を予定している。キャリアは予約順に一足早く端末を配送し、予約者が正式発売日より前にGalaxy S8を入手できるようにするという。これも異例なことだが、端末だけ早めに渡し、事務手続きは4月21日から行う予定になっているのだ(つまり端末が届いても、Wi-Fiに接続してインターネットや一部アプリは使えるが、音声通話などSIMが必要な機能は4月21日まで使い始められない)。

 サムスン電子は4月1日から韓国内にあるサムスン電子の代理店とキャリアの代理店にGalaxy S8を展示、誰でも触って体験できるようにするという。

「名誉挽回の力作だ」と期待する声も

 端末価格、キャリアの「端末購入支援金」(2年間の加入を条件に、端末価格の一部または利用料を2割引にする)がどれぐらいもらえるかは、4月になってから決まりそうだ。

 複数の韓国メディアはGalaxy S8の端末出荷価格は100万ウォン(約10万円)を超える見込みだと報道している。かなり高額だが、それでも売れそうな気配である。

 Galaxy S8は、Galaxyシリーズの端末としては、2016年10月に販売中止となったGalaxy Note 7以来久々の新作となる。スマートフォン関連のオンラインコミュニティなどの反応を見ると、「サムスン電子が名誉挽回のため全力を注いだスマートフォンに違いない」など、期待を寄せる書き込みが非常に多かった。

 欧米のメディアが報じたGalaxy S8のスペックが正しいとすれば、ディスプレイは5.8型と6.2型の2種類。画面比は約18.5:9で、片手で操作しやすい縦長の形状になるようだ。前面部はフルスクリーンで、下にあったホームボタンはなくなり、指紋認識センサーは後面のカメラレンズの横、スマートフォンを使うときにちょうど人差し指が当たる場所に移動する模様だ。

 カメラは前面800万画素、背面1200万画素で、他のスマートフォンに比べて画素数が少ない。これは意外だった。バッテリーはGalaxy Note 7発火事故の影響か、GalaxyNote7より容量が小さくなった。5.8型は3000mAh、6.2型は3500 mAhとなっている。防水防塵、虹彩認証機能もあるらしい。

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趙 章恩=(ITジャーナリスト)

 

日経パソコン

2017.3.

 

-Original column

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/549762/032200137/?itp_leaf_index


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