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7月末、サムスン電子とLG電子はフィーチャーフォンの形状をしたスマートフォンを発売した。
日本では、ガラケーと呼ばれるフィーチャーフォンを使うユーザーがまだまだいるが、韓国では全くといっていいほど見かけない。電車や街中でみかける70代以上のシニア層も小学生も、みなスマートフォンを持っていた。フィーチャーフォンを使う人がいたら、写真を撮られてSNSに掲載され、「すごい人がいる」と話題になるかもしれない。
そんな雰囲気の中、サムスン電子とLG電子が折り畳み式のフィーチャーフォンの形をしたスマートフォンを発売したことに、韓国では驚きの声が上がった。しかもこの折り畳み式スマートフォンは、通常のスマートフォンより断然安く、激安端末として売り出された。
LG電子の「LGジェントル」は、本体価格が約2万6000円で、キャリアの約定割引を利用すれば1万円ちょっとで買える。韓国の主なスマートフォンの平均価格は8万円台で、一定期間加入することで端末が実質無料になる補助金制度が廃止されたため、約定割引を利用しても5万円以上は負担しないといけない。1万円ちょっとでスマートフォンが買えるのは、破格の安さといえる。
写真1●レトロな感じが漂うLGジェントル
「LGジェントル」はWi-FiとLTEにつながり、基本的な機能はスマートフォンと変わらない。よく使うアプリをすぐ起動できるように、短縮ボタン設定機能もある。LG電子によると、スマートフォンがあると誘惑も多いという理由で、受験生がよく買っているという。
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趙 章恩=(ITジャーナリスト)
日経パソコン
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