ソウルで地下鉄に乗っていたら、隣に座った女子高生達が「あれいいよね~」、「手に取った瞬間買いたくなっちゃってさ~」、「一度使ってみるともう手放したくなくなるよね~」と騒いでいた。何事かと思ったらiPad 2のことだった。
女子高生達の手にはそれぞれGalaxy TabやiPad 2が握られていて、地下鉄の中でずっと自分の顔がどの芸能人に似ているか判断してくれるアプリがどうとか、受験勉強用のモバイルラーニングはどこがいいとか、盛り上がっていた。
韓国では10年以上も前から受験勉強のためにEラーニングを利用していて、高校生になれば電子辞書兼用のPMP(Portable Multimedia Player、動画再生用の小型端末)を買ってもらい、休み時間や移動中の時間も惜しんでEラーニングの講座を見るのが受験勉強の基本である。それがついにGalaxy TabやiPad 2になったわけか。
韓国では4月29日にKTとSKテレコムの2つのキャリアから発売されたiPad 2。発売当日はやっぱり早朝から人が並ぶ大騒ぎとなった。KTは全国に5万以上の4G WibroスポットがあるのでiPad 2から超高速モバイル通信を使えると宣伝し、SKテレコムは全国どこでも安定した3Gネットワークを利用できることを宣伝している。
iPadは米国より7カ月ほど遅れて韓国で発売されたので、待ちきれず海外から買ってくる人が多かった。iPad 2は1カ月ほどの遅れで発売されたので国内で購入する人の方が多いと見込まれている。そのせいか、発売から1週間もしないうちに韓国内にあった在庫がほとんど売れてしまい、品薄状態が続いている。ネットでは「どこに行けばiPad 2を買えるのか! 買いたくても買えないiPad!」と嘆く人が後を絶たない。どの代理店も入荷と同時に売り切れるという。
ついにはTwitterで「iPad 2を買うなら免税店が穴場」という情報も出回っている。世界各国の免税店価格を比較した情報もあれば、出国する際に仁川空港の免税店でもっと安く買えるという情報もあった。韓国の免税店はその場で会員登録すると追加割引をしてくれるので、それを利用すれば外国で買うより安くなる。
KTから4月29日に発売されたiPad 2を売り場で試す
韓国も5月は休みが多く、5月5日は子どもの日で公休日、5月10日はお釈迦様誕生日だったので、休みをとって連休を楽しんだ人が多かった。出国する人だけが免税店を利用できるので、この機会を利用して国内では品薄のiPad 2を安く買おうというわけだ。免税店ではWi-Fiモデルだけ扱っている。免税なので6000~7000円ほど安くなるという。