韓国では2014年に小中学校、2015年に高校でのデジタル教科書全面導入に向け、教育現場のさまざまなところで変革が起きている。
教科書会社は生徒向けに教科書を電子化して、スマートフォンやタブレットPCから有料で利用できるようにしている。ところが今、教材を自分でスキャンし電子データにする「自炊」が問題になっている。持って歩くのが大変な分厚くて重い大学教材の自炊や、自炊代行業者を利用するケースが増えている。悪質な自炊代行業者が、自炊したファイルを横流しして、教材を買っていない人に電子ファイルを入手できるようにしたこともあった。そのため、自炊自体、著作権違反ではないかという論争になっている。
教科書会社は、生徒向けの教科書アプリは時代の流れに乗り遅れないためのサービスであり、収益のためにやっているわけではないという。収益を狙うのは教師向けアプリ、およびデジタル教育プラットフォームにある。教科書会社が配布する教師用の教科書、指導案、問題集をはじめ、教師がオリジナル教材を作るときに使えるよう教科書の内容を補足する動画やアニメ、MP3、画像、PowerPoint/PDF資料といったデジタル教材と素材を提供する有料アプリである。教師がタブレットPCや電子黒板を使って、より楽しく授業を行うために必要な資料は一通りそろっている。
教師は、タブレットPCとモバイルインターネットを使って、その場でアプリを何回かタッチするだけですぐ必要なデジタル教材をダウンロードできるので、授業をしながら学生の反応を見て教材を差し替えることもできる。こういった教師向けアプリは教師用の公認認証書(ネット上で本人確認ができるプログラムで、一般用、株取引用、教師用など複数の種類がある)を使って会員登録をするので、教師以外は利用できない。
韓国の教師団体である韓国教員団体総連合会は、2012年9月に教師向けスマートラーニング公募選を開催する。教師自身が開発して授業で活用しているアプリ、SNSを利用した授業など学校現場のスマートラーニングの事例を公募し、優秀な事例を表彰するという。
教師は、タブレットPCとモバイルインターネットを使って、その場でアプリを何回かタッチするだけですぐ必要なデジタル教材をダウンロードできるので、授業をしながら学生の反応を見て教材を差し替えることもできる。こういった教師向けアプリは教師用の公認認証書(ネット上で本人確認ができるプログラムで、一般用、株取引用、教師用など複数の種類がある)を使って会員登録をするので、教師以外は利用できない。
韓国の教師団体である韓国教員団体総連合会は、2012年9月に教師向けスマートラーニング公募選を開催する。教師自身が開発して授業で活用しているアプリ、SNSを利用した授業など学校現場のスマートラーニングの事例を公募し、優秀な事例を表彰するという。
趙 章恩=ITジャーナリスト)
日経パソコン
[2012年4月20日]
-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20120420/1046823/