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韓国文化体育観光部と韓国文化観光研究院は7月9日、夏の休暇に関する調査結果を発表した。国民1000人を対象に実施したもの。
夏の休暇をとった(1.7%)、夏の休暇をとる(25.8%)、休暇をとる可能性が高い(23.1%)が合わせて50.6%となった。2011年の調査結果64.3%より13.7ポイント減っている。夏の休暇をとらない人は、時間と心の余裕がない(67.5%)、経済的な余裕がない(18.2%)といった理由を挙げた。「業務評価が下がりそうなので休めない」「自分が休んだら代わりになってくれる人がいない」と答えた人もいた。
休暇をとると答えた人の平均休暇日数は2.8日。2泊3日と答えた人が32.0%と最も多かった。1泊2日(19.6%)と3泊4日(10.2%)がこれに続いた。2011年の調査では平均3.1日だったので、休暇期間も短くなっている。
韓国の企業文化はやはり上下関係が厳しいので、上司が休まないと部下も休めない。これは日本も同じではないだろうか。
有給休暇を消化できない日本と韓国
オンラインホテル予約サイトExpediaは2011年11月、米・日本・イギリス・韓国など20カ国の会社員を対象に有給休暇に関するアンケート結果を発表した。
ドイツ・フランス・デンマーク・ブラジルなどの会社員は年平均30日の有給休暇があり、ほぼ100%消化していた。しかし韓国の有給休暇は年10日でそのうち7日しかとっていない。日本はもっとひどかった。日本の会社員は年11日の有給休暇のうち5日しかとっていなかった。有給休暇をとれない理由として、韓国の回答者の52%、日本の44%が「上司が協力的でないから」と答えた。
休暇の中身も欧米とは違っていた。夏の休暇の過ごし方として、欧米の会社員は「ビーチで休息」「日光浴」を選んだのに対し、韓国は「海で泳ぐ」「刺身を食べる」がほとんどだった。ゆっくり、のんびりというよりは、短い時間で海を満喫できるプランを選ぶのが韓国式の休暇というわけだ。
「自分がいなくてもなんの差し支えもない」を恐れる
韓国人の休めない、もしくは休まない夏の休暇事情に関して、英ファイナンシャルタイムズのドイツ版が面白い分析記事を掲載した。(原文)
「韓国は、有給休暇が年10日しかないのに、それを、さらに短い期間に分けて休む」
「韓国ほど労働時間が長くて自殺率の高い産業国家はない」
「韓国人は長時間労働するが効率はよくない」
といったことを紹介していた。
実際にOECDの2010年統計によると、韓国人の年間労働時間は2256時間に及ぶ。ドイツ人は年間1430時間しか働かないが、1人当たり労働生産性は韓国の2倍になっている。
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By 趙 章恩
2021年7月18
-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20120717/234468/