[日本と韓国の交差点] 韓国政府が若者の海外就職を積極支援

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日本の若者は海外留学をしたがらないようだ。文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN!」の資料を見ると、海外留学している大学生は現在6万人。文科省はこれを、2020年までに12万人に増やすのを目標としている。

 日本の学生が海外留学したがらないのは、日本に優秀な大学が多く、海外留学しなくても自分がしたい研究ができるからかもしれない。それに韓国に比べて、日本にやってくる外国人留学生が多いので、日本にいながら色々な国の学生と一緒に勉強できる。留学しなくても十分満足できる環境だからかもしれない。


 韓国の場合、語学研修のような短期留学を含めると、約24万人の大学生が海外留学している(韓国統計庁、2012年時点)。この統計庁の資料によると、留学目的で6カ月以上海外に滞在している小中高校生も約1万3000人いる。これは、親と一緒に生活するため海外に行った生徒・学生を除いた数字だ。


 韓国では修士・博士課程に進学して研究を続けたいが学費が賄えない時に、留学を目指す学生もいる。韓国にいるよりも、海外の政府機関や大学から支援を得られるチャンスの方が大きいからだ。自分の才能や研究計画をアピールして、授業料だけでなく生活費まで支援してほしいと複数の大学と交渉し、条件が良いところを選んで留学する――こんな積極的な人が少なくない。日本の場合、授業料免除はもちろん生活費まで支援してくれる文部科学省の国費留学生制度のほか、私費留学生向けの奨学金や授業料減免などの制度がある。


海外就職支援ため大統領の諮問機関を設置


 最近、研究のためより、海外で就職するために留学する学生が増えている。韓国政府も若者の海外就職を積極的に後押ししている。韓国人留学生が留学先の現地企業に就職できるよう、韓国の政府機関が現地企業を集めて就職説明会を開いたりしている。


 大統領の諮問機関である青年委員会(Presidential Committee on Young Generation)が2014年3月はじめ、求職中の20~30代1004人を対象にアンケート調査を行ったところ、73.4%が「海外就職に興味がある」と答えた。韓国メディアの分析によると、海外で就職すれば、韓国企業が抱える負の要素に関わらずにすむと考え、海外就職に憧れる人が多いという。例えば、上司より先に席を立てないという理由でサービス残業する必要がない。仕事と家庭を両立できる。会社とプライベートが独立しているので、職場の人間関係に煩わされることがない。



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2014年3月18日



趙 章恩=(ITジャーナリスト)



日経パソコン

 



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