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2014年9月19日から10月4日まで、仁川市で第17回アジア競技大会が開催される。アジア競技大会はアジアオリンピック評議会の加盟国45カ国から選手団約1万3000人が参加し、36種目の競技を行うスポーツの祭典である。スローガンは、「Diversity Shines Here」「平和の息吹、アジアの未来」だ。
日本選手団は、選手716人、役員357人、合わせて1073人が9月15日に現地入りする。日本選手団は2010年広州大会以上の成績(メダルの総獲得数216個)を目標としている。韓国は5大会連続総合2位を目標にしている。韓国はソチ冬季オリンピックで、女子選手の活躍が目立った(メダルの総獲得数8個のうち、女子選手が7つを獲得)。仁川アジア競技大会でも韓国メディアは女子選手に期待を寄せていて、「女人天下」という見出しでメダル候補の選手をさっそく紹介している。
北朝鮮も5月に同大会への参加を表明し、組織委員会に対して選手団の名簿を9月5日に送った。14種目に参加する選手150人とコーチ・役員合わせて273人の選手団が韓国にやってくる。北朝鮮選手団は2002年釜山アジア競技大会から4大会連続の参加となる。
仁川アジア競技大会組織委員会は、北朝鮮の参加でアジアの45カ国すべてが参加する「パーフェクトアジア競技大会」になると喜びを隠さない。北朝鮮選手団が参加することで海外メディアの取材も増える。南北選手団が金メダルを巡って対決することになれば仁川アジア競技大会のチケットが売れるかもしれない。
北朝鮮対策を担当する統一部(部は省)も北朝鮮選手団を歓迎する方針を示した。北朝鮮の最高幹部の一人で、北朝鮮オリンピック委員長と体育相を務めるキム・ヨンフン氏も北朝鮮選手団役員として韓国を訪問する。韓国メディアはこれをもって、北朝鮮は韓国政府との交流を再開しようとしていると分析した。
北朝鮮選手団は仁川アジア競技大会で、今まで参加した大会の中で最も良い成績を残すかもしれない。2012年ロンドンオリンピックでは女子柔道と重量挙げで4個の金メダルを獲得している。これまでのアジア競技大会でも柔道、重量挙げ、レスリングなどで好成績を残している。北朝鮮の女子サッカー、卓球、体操などは世界大会で上位に入った。
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