第10回:ヨン様主演の『四月の雪』、韓国でも盛り上がってます!(過去記事)





第10回 ヨン様主演の『四月の雪』、

韓国でも盛り上がってます!

2005年9月15日


 韓国でも注目を浴びているヨン様主演の映画『外出』(邦題『四月の雪』)。TVではチャンネルを回すと予告編が流れ、芸能番組でもここ数週間、絶えずヨン様と監督のインタビューが登場している。








『四月の雪』、9月17日よりロードショー
ユニバーサル映画/IMX提供 UIP配給
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●日本人の熱狂ぶりが話題に

 韓国ではペ・ヨンジュンとソン・イェジンの不倫という組合せも新鮮で、メロドラマに強いホ・ジノ監督の4年ぶりの作品ということでも話題になっているが、日本のファンの熱狂ぶりがもっと話題になっている。

 3月の撮影現場公開の際に百数十万ウォン(1ウォンは約0.11円)を出してタクシーを借り切り、撮影チームを追い掛け回したファンがいたとか、4月のコンサートシーンを撮影したときにはツアーで4,000人もの日本人女性が集まったとか、8月のプレミア試写会では映画館の入り口で日本人ファンに韓国のカメラマンが押しつぶされ高価なカメラが何台も壊れてしまったなどなど、TVや新聞で連日色々と報道されている。

 だが、韓国でもヨン様は特別な存在。徹底した自己管理と温かい笑顔を絶やさない彼のお陰でアジアで韓流ブームが沸き起こり、韓国を訪問する観光客が増えたと、ヨン様を尊敬する人が多い。韓国ではヨン様に熱狂する日本のファンをバカにしているのではなく、本当にありがたく思っている。韓国のスターを日本の人も好きになってくれる、韓国に好意をもち韓国語を学ぶ人が増えている、このようなニュースが流れるたびに、自然と韓国の中でも日本が好きという人が増えている。

●新たな“ヨン様聖地”が出現

 『外出』のロケ地になった三陟(サムチョク)市は、すでにヨン様ファンのお陰で地域経済活性効果が3億円に昇るという。撮影当時から日本からの団体ツアー客だけで1万3千人以上、合計2万人を超える観光客が三陟を訪れ、映画に登場する竹西楼、三陟医療院、ソマン薬局、サムフンモーテルは観光名所となった。三陟市は『外出』制作陣に名誉市民証を授与し、春川のように「ヨン様聖地」としてアジアからの観光客がどんどん増えることを祈っている。

●韓流を悪用した商法にご用心

 ネット公募で500人を招待した9月6日の試写会では、映画館には入れなくても舞台挨拶に来るヨン様の顔をちらっとでも見たいと日本のファンが大勢集まり大変な騒ぎとなった。映画会社は、試写会のチケットを売買した場合、刑事告発するとまで厳重に注意したが、当選者らが現場にいた日本人に高額でチケットとポスターを売る事態が発生し、主催側は入場する全員のチケットと身分証明書を確認、当選者本人以外の入場を拒んだため、残念ながら日本のファンは入れなかった。この中には日本の旅行代理店から試写会のチケットを買ったという日本人女性も何人かいた。

 韓国でもよく問題になっているのが韓流を悪用した高額ツアー。今回もヨン様ファンを狙った詐欺まがいのツアーが多く、「ヨン様の舞台挨拶がある試写会に参加できる」と言われ高額なツアーに参加したが、実際には映画館で『外出』を見ただけだったという人もいた。代理店側は「ヨン様のスケジュールが急に変更された」と言うが、本当は元々舞台挨拶などなかったという被害も発生している。(
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視聴!<韓国芸能ニュース>

MBC芸能ニュース「セクションTV」
 毎週水曜日午後11:05~
 8月24日・9月7日放送分:ヨン様特集、独占インタビュー
(会員登録必要、VOD1本500ウォン、Onairは無料)
 >>> MBCについて詳しくは
第3回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編3<有料でも見たい!MBC>を参照。

SBS芸能ニュース「生放送TV芸能」
 毎週水曜日午後8:55~
 8月31日放送分:ヨン様日本訪問密着取材
 2004年12月1日放送分:ヨン様日本CF撮影現場独占取材
(会員登録必要、VOD1本500ウォン、Onairは無料)
 >>> SBSについて詳しくは
第4回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編4<ヨン様新作が話題SBS>を参照。

KBS2TV芸能ニュース「芸能界中継」
 毎週土曜日午後8:55~
 ここはあまりヨン様ニュースを放映していない
(会員登録必要、VOD無料、Onair無料)
 >>> KBSについて詳しくは
第2回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編2<KBS>を参照。




●ヨン様の存在が大きすぎて……







韓国で8月23日に開催されたプレミア試写会で。左からイム・サンヒョ、ぺ・ヨンジュン、ソン・イェジン、ホ・ジノ監督
(※ 画像はすべてクリックで拡大)
 話を映画に戻そう。久々に演技するヨン様が見られる『外出』だが、韓国と日本では反応が若干違う。アジアからの取材陣400人を含め1,400人のマスコミ関係者を招待した8月23日のプレミア試写会(関連ニュース:ヨン様『四月の雪』試写会で感激~ソウル)では、日本と中国の記者らは「この映画は絶対にヒットする、素晴らしい」と褒め称え、一方、韓国の記者らは「うん……」と頭を抱え悩む場面が見られた。冬のソナタと変わらない冬、雪、ヨン様のメガネ、ヘアースタイルなどから「日本のファンを意識しすぎた映画」と批判する声もある。

 ホ・ジノ監督は韓国映画ファンなら誰もが名作として称える「8月のクリスマス」で一躍有名監督となった。何でもないようなありきたりの日常を静かに、でも独特の感性で表現するのが得意。だが「この映画はヨン様の存在が大きすぎてホ監督らしさを生かせなかったのでは」と韓国では言われている。

 韓国でも日本同様、「ヨン様の冬ソナに続く繊細な感情演技がとてもよかった」と言う人が多いが、それよりソン・イェジンの変身が注目された。制服が似合う可憐な少女から一皮向け、自分から進んで「この映画にはベッドシーンが必要。女性が上になった体位の方がいいのでは」とアイデアを出したというほどで、大人になった演技に感嘆している。

●タイトルにも日韓の感性の違い

 日韓で映画の評価が分かれるように、感性の違いはタイトルにも表れている。『四月の雪』はホ監督が映画のシナリオをまとめる段階から考えていたタイトルだったそうで、「春が好きだけど雪も好き」というセリフから生まれた。めったにあり得ないけど十分起こりうることを象徴しているよう。ホ監督の作品には象徴的なセリフが多いので『四月の雪』というタイトルもとてもいいと思ったが、韓国ファンは、何を言いたいのかわからないタイトルよりは禁じられた愛を象徴するかのような『外出』のほうがピッタリと口を揃える。

●リアルな感情から生まれたあの名シーン

 韓国ファンお勧めの場面は予告編にも出てくる刺身屋で2人がお酒を飲むシーン。これは台本なしで、本当にお酒を飲みながらアドリブで撮ったそう。また洞窟でのキスシーンは、監督の指示でソン・イェジンには何も言わずにいきなりヨン様がキスしたため、驚きながらも幸せそうなリアルな表情がカメラに収められたとか。

 ヨン様が屋台で後輩と酔いつぶれるほど飲んだ後「一人にさせてほしい」と言い泣き崩れる場面、9時間もかけて撮ったという噂のベッドシーンにも息を飲んだが、「あれれ?これだけ?」って感じで物足りないという意見が多い。映画サイトの掲示板では、ストーリの流れとして、もう少しインパクトあるベッドシーンでもよかったんじゃない? という書き込みが多かった。

●ヨン様の理想の女性像にも変化が

 ヨン様は「この映画を撮りながら理想の女性像が変わった」と言う。今まではしっかりと自分の仕事を持ち努力する女性が理想だったが、映画のソン・イェジンのような賢母良妻タイプもいいなと思えるようになったとか。また『外出』を撮影しながら演技のパターンにも変化があり、今までは人物を綿密に分析し台本どおりに完璧に演技しようとしていたが、ホ監督と出会ってからその時々で登場人物になりきり、感情的に演技することもあったと告白している。

 『外出』は韓国では9月8日に公開されたが、コメディ映画に押され、まだ観客はそれほど入ってない。しかし、すでに前売りは1位をキープしているため、9月17日から19日のお盆連休が終われば、忙しかった主婦達が大挙して映画館を訪れるだろうと予想されている。韓国のヨン様ファンの間では「外出は2度観るともっと好きになる映画」と言われているので、日本のファンも負けずに何度も観て、自分だけの名場面を探してみてはいかが?







関連リンク 外出(四月の雪)関連サイト


By-
RBB TODAY : 趙章恩の現地直送「韓ドラ事情」
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