第11回:このドラマはすごいよ~今見ておかないと後悔すること間違いなし!







第11回
このドラマはすごいよ~

今見ておかないと後悔すること間違いなし!

2005年9月28日


●明快な韓国式メロドラマ『プラハの恋人』







プラハの恋人はこの3人が主人公。左から刑事のサンヒョン(キム・ジュヒョク)、大統領の娘ジェヒ(チョン・ドヨン)、財閥の跡取りで検事のヨンウ(キム・ミンジュン)
(※ 画像はすべてクリックで拡大)
(c)SBS
 先週始まった『プラハの恋人』は全18話の週末ドラマで、昨年社会現象にまでなったSBSドラマ『パリの恋人』の監督と作家が手をつなぎ、この春のヒット作『不良主婦』を制作したオリーブナインが参加しているだけで十分話題になっている。

 ヨーロッパでもっとも美しいと言われるプラハに派遣された外交官で、大統領の娘ジェヒ(チョン・ドヨン)と愛する彼女を追いかけプラハにやって来た純情派でぶっきらぼうな刑事サンヒョン(キム・ジュヒョク)の恋の行方とリアルな外交官の生活が見所となるロマッチックドラマ。もっとストーリを説明したいけど、これだけで十分中身が伝わってしまう明快な韓国式メロドラマであるということが長所でもあり短所でもある。

●女の子好みのシーンが満載

 パリの恋人は夏のパリを背景に貧しい女の子の玉の輿シンデレラ物語だったが、今回はその逆で秋のプラハを背景に大統領の娘が中心となる。9月24日第1話の全国視聴率は20%、首都圏の視聴率22.6%と、『パリの恋人』よりは落ちるが、かなりいい成績。







プラハの美しい景色も人気の秘密。「パリの恋人」を追い越せるかな?
(c)SBS
 主人公が大統領の娘で外交官、でもとっても無礼で貧しい刑事に恋をする、韓国有数の財閥の跡取りで検事が元彼氏で主人公だけを愛し待ち続けている…、何だかファンタジーすぎて「またかよ!SBS~」と笑っちゃうんだけど、文句が言えるのも最初のうち。プラハの美しい景色と登場人物のキャラクターがとても魅力的で個性的、貫禄ある俳優揃いで演技も上手くいつの間にか「ばかばかしい」と笑っていたことも忘れ、口を開けて見入ってしまった。

 外交官が集い華麗なパーティーシーンなんかは1話から本当にため息もので、刑事役のサンヒョンが組織暴力団を検挙しに行くシーンではヘリコプターが2台も登場し、ドラマなのに映画以上にお金をかけていて感心してしまった。女の子好みの場面が盛りだくさんなので、見終わった後、すぐケーブルTVでの再放送日程をチェックしてしまったほどハマっちゃいました!

 サンヒョン役のキム・ジュヒョクは2世タレントで、今まではいつもやさしいけど気弱で頼りない役ばかりだったのに、このドラマではやること話すことみんなタフで面白く、典型的な韓国男児そのもの。 モデル出身でMBCドラマ「茶母」、「アイルランド」でアウトサイダー役ばかりだったキム・ミンジュンも今回は頭のきれる検事で財閥の息子に大変身。二人とも長身でさっぱりした顔立ちから韓国では超モテモテなのだ。


視聴!<プラハの恋人>

 『プラハの恋人』(SBS、毎週土日曜日夜9時45分から)を視聴するには、ドラマ視聴ページ(VOD)から。VODは1話500ウォン(約55円)/3時間、高画質1話1,000ウォン/3時間で、OnAirは無料。
 SBSについて詳しくは
第4回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編4<ヨン様新作が話題SBS>を参照。


●ヨン様にもっとも似合う女優!?







5年ぶりに再会したジェヒとヨンウ、ジェヒの心はどっちに向かう?
(c)SBS
 ジェヒ役のチョン・ドヨンも負けてない。1973年生まれなのに30代とは思えないきれいな肌と愛嬌のある声で、ドラマの掲示板には「ドヨン姉さんは相変わらずかわいい! 最高!」と応援の声が絶えない。

 チョン・ドヨンはペ・ヨンジュンととっても縁が深い女優。『若者のひなた』でヨン様に慕われる強気な作家役、その後『別れる6つの方法』で精神科医と無名女優としてまた共演、映画『スキャンダル』でまたまた共演したせいか、デビューして間もない頃は「ヨン様にもっとも似合う女優」、「ヨン様の影響で有名になった女優」とも言われたりした。主に映画で活躍しているが、2002年SBSドラマ「星を射る」では今をときめくチョ・インソンと共演し、年齢不詳のキュートな笑顔でファッションまでも大流行させ「さすがチョン・ドヨン!」と幅広い年齢層から人気を得た。今回も明るくかわいく女らしいところもあれば、たくましいワーキングウーマンの顔も見せてくれるので、演技のツボをしっかり身につけた大物と評価されている。

 彼女が主演の映画『君は僕の運命』が9月23日に公開されたのだけど、こっちもすごい。 初日23万人の観客を動員し、有料試写会の観客まで合わせるとすでに70万人を記録している。チョン・ドヨンは普通の女優なら敬遠したであろう「エイズにかかった水商売の女性ウンハ役」を見事演じ切った!

 ホステスとしてあちこちを転々としながら流れ込んだ田舎町で、牧場を営む青年ソクジュンの(といってもかなりいい年の老青年)一途な愛に感動し結婚するが、甘い新婚は1か月も続かなかった。保健所から人が訪ねて来た日、彼女は家を出る。それから1年、ソクジュンは家族と友達の反対を押し切り牧場も貯金も叩き、「一度きりの人生、僕はウンハと一緒にいたい。彼女を守ってやりたい」と全国を探し回る。警察で売春取り締まりで捕まったウンハを探し出したソクジュンは何とか彼女を助けようとするが……、というストーリで、とにかく泣ける。泣いて泣いて疲れちゃったよ。これが実話だっていうからすごい。

●SHINHWAのエンディーがドラマデビュー







ジェヒとサンヒョンは日本大使館主催のマラソンに参加することになる。 恋とマラソンの共通点は「傷つくこともある」ということ
(c)SBS
 話は戻り『プラハの恋人』で特に気になるのは、サンヒョンが給料を節約して仕送りまでしていたのに、「突然もう忘れてほしい」と手紙を送ってきた彼女ヘェジュの悪女ぶり。ジェヒの家の前でばったりと3年ぶりにサンヒョンと出会ってしまったのに全然驚かず、「私のことをもう少しだけ愛せばよかったじゃない!」と言い放ち、一人プラハのベンチで「私が悪い女になってしまった方がいい」と大泣きする場面なんかジーンときてしまった。

 ヘェジュ役のユン・セアが「演技経験がほとんどない新人と聞いてびっくり。サンヒョンが探し続けた彼女が、ジェヒが住んでいる部屋の次の住人という設定もそうだけど、孤児院出身で欲張りな性格から、通訳のアルバイトで知り合った財閥会長の子をわざと身篭るのもそうだし、これがまた偶然続き。

 このドラマには、SHINHWAのエンディーがヨンウの義理の弟役でドラマデビューするというお楽しみもある。妾の息子ということで家族にも父にも愛されずに育つが、父親と一緒にいたくて、自分の母と同じように父に弄ばれては捨てられる女たちを処理する秘書になるという切ない役。ドラマの掲示板ではまだ登場もしていないのにエンディーファンがどっさりと陣取り、主人公以上に盛り上がっていた。

●今なら無料! 見ないと絶対後悔しますよ!

 『プラハの恋人』はプラハでの現地ロケを終えて現在はソウルで撮影中だけど、エンディングシーンのために
全羅北道(チョンラブッド)扶安(ブアン)にある生態公園にプラハの市街地を再現したオープンセットを作るそう。扶安郡の支援を受けて今後テーマパークにする予定だとか。

 『プラハの恋人』はOnAirで無料で見られるうちに見ておいた方がいい! 字幕はなしでも韓国ドラマファンならストーリは全部理解できる。そうしないと後で絶対後悔しますよ!


By-
RBB TODAY : 趙章恩の現地直送「韓ドラ事情」 Link

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