第17回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 6

【第十七回】

『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 6







今、ヨン様はニューヨークの空の下



みなさん! 『太王四神記』に関する新しいニュースです。ヨン様とヨンベアがガイド役をしてくれる脳トレーニングオンラインゲームが登場するそうですよ。これは絶対買っちゃいますよね。四神も一緒に登場してゲームを盛り上げてくれると、さらにおもしろくなりそうですよね。タムドクと四神にまた会える日が来るといいですね~。


さて、大阪で行なわれたプレミアムイベントのとき、ヨン様は3年ぶりに韓国の記者達のインタビューに応えました。インタビュー嫌いで有名なヨン様が、日本では10時間以上もリレーインタビューに応えたのに、地元の韓国では取材に応じてくれないと拗ねている韓国のメディアも多いんです。でも、誤解を招くような記事ばかりで、ヨン様の発言を心で受け止めて記事を書く記者がいない、どうしようもない記事を記者が拡大解釈して、さらに変な記事を書くという、その繰り返しだったから、もう何も話さないほうがいいと取材嫌いになってしまうヨン様の気持ちもわかります。確かに、韓国ではヨン様を妬み、過少評価して適当なことを書く媒体が目立ちますね。ヨン様が築き上げた世界のヨン家族ネットワークを知らない人も多いんです。


でも今回の『太王四神記』とプレミアムイベントで、韓国でもヨン様のすごいパワーを認め、彼を尊敬する雰囲気へと変わってきているようです。個人的に韓国のマスコミにお願いしたいのですが、いまだに「ヨン様の前恋人」というようなタイトルをつけて、どうでもいいことを報道するのはやめてもらいたいものですね。本人は何も言っていないのに、その女性の父親にインタビューまでして、今もヨン様と関連があるように見せかけるなんて……。部数を稼ぐためにそんなことにヨン様の名前を使うなんて、ヨン様家族として不愉快な気分になってしまいますが、みなさんはいかがですか?


一方、ニューヨークでオフを楽しんでいるヨン様。毎日3時間ほどのスポーツジム通いは、国が変わっても続けているようで、ひとりで過ごす時間を大事にされているそうです。コミュニティサイトには、ニューヨークでのヨン様目撃写真が投稿されています。


ヨン様はプレミアムイベント後のインタビューで、「アジアの家族のみなさんの身に余る愛に、いつも感謝しています。ドラマや映画を通さずに想いを伝えられる方法をずっと探しています」と話し、自分が生まれ育った韓国の美しさを伝えられるような写真集を作りたいという計画を明らかにしました。『太王四神記』のロケ地だった済州(チェジュ)島や丹陽(タンヤン)は、韓国の景勝地としてとっても有名なところ! 「どこを撮影するのか、これ以上ネタバレするとほかの人に先を越されるから秘密~」と笑っておられました。世界の家族がヨン様を通して韓国という国に興味を持ち、韓国に行ってみたいと思っていることを知っているからこそ、韓国を紹介するヨン様ならではの写真集を作ってみたいと思われたのでしょうね。大阪と東京、そして鎌倉でもカメラを手放しませんでしたが、ニューヨークでもあちこちで写真を撮ったり(またパパラッチに撮られたり)楽しんでいらっしゃるようです。








    切なく甘く、悲しすぎる場面の連続!



    そしてドラマのほうは、大阪のプレミアムイベント以来、いつになったらその美しい姿が見れるのだろうかと、首を長くして待っていたチョロこと、イ・フィリップさんがついに登場されましたね! 鉄仮面が結構怖くて、最初は「うわ~っ」なんて思っていたんですが、タムドクが神物を取り出したことで、見る見るうちに美男子に戻っていく場面は必見です。韓国ではイ・フィリップさんよりも、チョロの鉄仮面写真が先に公開されましたが、あまりにも巧みな特殊メイクだったので、「その中にこんな美男子が隠れていたなんて」と、そのギャップの大きさからいっそう話題になりました。


    さて、国内城に戻り重臣との誤解も解けたタムドクと、ちょっと平和を取り戻したようなフッケ将軍とヒョンゴ、チュムチ、チョロ、スジニ。スジニは城に戻るや否や、王様専用の酒蔵から、こっそりお酒を取り出します。その瞬間、フッケ将軍に見つかってしまうスジニ。フッケ将軍はスジニが孤児だと知り、自分の養女にしようとします。代々高句麗の王妃はフッケ将軍の家系から出ていて、先代の王様からも娘をタムドクの王妃にしてほしいと頼まれていました。しかしタムドクのセリフからすると、フッケ将軍の娘はすでに嫁いでしまったようです(フッケ将軍のセリフでは、「私には娘がいないから養女にならないか」と言っていますが……)。


    スジニは、フッケ将軍が率いる北軍には高句麗一の酒蔵があるということだけで喜んで! 張り切って! 娘になる気まんまんです。その夜はなんと!!! ミニにロングブーツという、とってもかわいい衣装で登場し、「今日はお父さんができる日なのに、こんな服でいいのかな~」なんて悩みますが、それがかわいくてかわいくて!


    スジニとタルグ、ヒョンミョンなどが集まり、フッケ将軍がスジニを養女にするのはタムドクの王妃にさせるためなんだと盛り上がっている頃、ヒョンゴはフッケ将軍を呼び出します。そして「スジニは百済の朱雀の神物を守っていた家で生まれた娘で、キハとスジニのどちらかが朱雀なのだが、まだわからない。スジニは赤ちゃんの頃、額に朱雀のマークが浮かび上がっていたことから四神のひとりである朱雀の可能性があり、朱雀は暴走すると黒朱雀になってこの世を火の海にしてしまうため、王妃にはできない」という出生の秘密を明かします。しかし! それをスジニが聞いてしまったのです。孤児で酒飲みでドンチャン騒ぎが好きで、ちょっと変わっているけれど、タムドクに恋をして仲間に囲まれて幸せな、平凡な女の子だと思っていたのに、自分は朱雀の運命を持っていて、いつ黒朱雀になるかわからないだなんて。過酷な運命を突然知らされることになったスジニは、ショックで涙を流します。火を操る力があり、子どもの頃、ヒョンゴに火遊びは絶対するなと念を押されていたのも、そのせいだったのかと嘆きます。


    そしてヒョンゴにこう聞きます。「私が朱雀の、そのなんたらになったらどうするの?」……ヒョンゴは苦しい表情で語ります。「そのような様子が見えたら、手遅れになる前にお前を殺さなくてはならない。だからこうやっていつも…お前を見守っているんだよ」。あ~なんてことを!!


    スジニはひとりでお酒を飲みながらぼーっとしています。そこへタムドクが現れたため、急いで隠れるスジニ。「出て来い。ここまで酒臭いぞ」と言うタムドク。ここからはタムドクの胸キュン! 心がジーンとするセリフが連発なので、注意深く観ないといけません!


    タムドクはスジニに、なぜフッケ将軍の養女にならなかったのかと聞きながら、「君は酒を飲み出すと最後まで止まらないくせがあって、僕は夜眠れないくせがあるから、いいじゃなか。こうやって夜な夜な一緒に過すのも」と言います。キャ~毎晩一緒にいようよっていうのは、もしかしてプロポーズなんでしょうか。しかもスジニの肩に手を回して、スジニが寄りかかれるように胸をかしてあげるところ!! ここはもう忘れられない名場面です。


    スジニは「養女になるという話を聞いて困ったでしょう。でも、ウソでもいいから、そうじゃなかったと言ってくれませんかと」聞きます。養女=王妃だからです。タムドクは「申し訳ないという気持ちになるかもしれない。残念と思うかもしれない。僕の最高の友達を失うから」と言います。ふたりの心が少しずつ距離を縮め、正直になろうとしています。スジニは何かを決意したような表情で、寂しそうな表情でこう言います。「私の名前の意味をご存知ですか? 人に飼われているけれど、空を飛ぶ鷹だって。それで無理やり捕まえて縛っておくと、長く生きられないそうです。おかしいですよね」。タムドクは聞いているのかいないのか、「あ~ジョッタ!(良い、気持ちいいという意味)」としか言いません。タムドクにとっては、こうやってスジニの隣に座り、スジニの体温を感じながらおしゃべりするこの時間が、何にも代えがたい平和で幸せなものだからでしょうか……。








      スジニは黒朱雀なの? その運命は!?



      心臓に刺さっていた神物から解放されたチョロは、スジニに特別な感情を抱きます。「百回も千回も同じ夢を見た。いつも空から見える世界、遠くにいる人たち、そしてその人がいた。その人に出会った。だから、神物はもういらない」。チョロはファヌン時代のセオの姿を夢の中で何度も見ていました。青龍でありながらセオに深い愛を感じていた、前世の記憶がよみがえったのです。


      一方チュムチは、さらわれたタルビとパソンを助けるため、北へ向かいます。殺して復讐されてまた殺して……タムドクは、そんなことを繰り返す戦争はもうしたくないと宣言します。戦争をしないで、百済や新羅と仲良くし、チュシンの領土を取り戻す方法を探します。ホゲにも今すぐ高句麗に戻ってこない場合は、反乱軍として扱うとメッセージを送ります。ホゲは白虎の神物を手に入れて来いというキハの囁きを聞いてから、人が変わったように残酷になりました。それが北にあるパソンの兄の手にあるという情報を手に入れると、すべての村で人々を虐殺し、パソンの兄を探します。そのためにタルビとパソンを拉致したのです。


      火天会の長老はキハが妊娠したことを知り、女の子だったら火天会の跡継ぎとし、男の子だったらその心臓を箱に入れて持ってくるようにサリャンに命令します。四神の神物を手に入れても、天の血を引くものの血がないと四神の封印は解けないからです。ヒョンゴとフッケ将軍は、火天会の者であると自分の口で告白したキハを天地新堂に置いてはならない、朱雀はファヌンの心を奪い、この世を火の海にしたと騒ぎます。つまり、タムドクがキハに未練があり、キハをそのままにしておくのではないか、それは危ないという忠告だったのです。タムドクは冷静に聞き、こう言い返します。「今私に、父である先代王を殺して母のような大神官を殺し、高句麗を揺さぶろうとした女人を心においているのかと聞いているのですか?」。それをまたまた偶然聞いてしまったのがスジニ。スジニは、タムドクの代わりにキハと対決してやろうと思いました。


      チョロと一緒にキハを訪ねたスジニは、火天会が朱雀の神物を盗むために私の両親を殺した、その罪の対価をもらいに来たと話します。そして爆発するスジニの力。そこでキハの記憶が戻り、スジニは自分の妹であると気付きます。そして亡き母の遺言を思い出します。「キハ、あなたはこの子のお姉さんよ。だからどんなことがあってもあなたの妹を守ってあげて! できるでしょう!」。キハは、これで正気に戻ってくれるでしょうか? タムドクへの愛憎、そしてお腹の中の赤ちゃんを守るために、火天会ともタムドクとも対立しているキハにとって、守るべき人がもうひとり現れたのです。重すぎるわ…。


      一方でスジニはその白く小さな体で、タムドクのために、タムドクの邪魔になるものはすべて自分の手でやっつけてあげたいと思い、キハに立ち向かったのです。そう、邪魔になるものすべてをやっつけたい…。タムドクを想うあまり、スジニはある決断を下すのでした。スジニのチャーミングな笑顔と心を決めた悲壮な顔のギャップが大きくて、もうスジニがかわいそうでかわいそうで、スジニと一緒に泣きっぱなしです。私の周りでは、ニッコリアオリジナル太王四神記ストラップの赤い朱雀を握り締め、一心同体でスジニを応援してしまったという家族(ファン)もいました。私もストラップを見るたびに、タムドクとスジニが肩を並べていたあの夜のシーンやスジニの笑顔、タムドクのスジニを見つめる眼差しを思い出してしまいます。


      スジニとキハ、そしてタムドクの運命は? タルビとパソンは無事に戻ってこれるのでしょうか? ホゲはタムドクの真意をわかってくれるのでしょうか? 火天会はどこまでキハとタムドクを苦しめるのでしょうか? ここまでまったく先が読めないドラマも珍しいですよね。ここからは1話たりとも見逃しては、物語についていけません。ニッコリアストアでは『太王四神記』のDVDも販売しています。忙しくてテレビの放映時間に合わせられなかったという家族の皆様は、所蔵版のDVDでじっくり見直すのもおすすめです! 次回もお楽しみに~

       – BY  趙章恩

      Original column
      http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=17

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