第24回:「四月の雪」ロケ地三陟~ヨン様だけじゃもったいない!







第24回
「四月の雪」ロケ地三陟

ヨン様だけじゃもったいない!

2006年6月1日


●「四月の雪」のロケ地三陟市に行ってきました

 今更? といわれそうですが、ヨン様とソン・イェジン主演の映画「四月の雪」(韓国タイトルは「外出」)のロケ地だったサムチョク市(三陟市)に行ってまいりました!







ソン・イェジンがお茶を飲みながら台本を読んでいたカフェ。竹西樓のすぐ前にある
(※ 画像はクリックで拡大)
 ソウル江南バスターミナルから4時間、「あれ? 何もないよ…」とびっくりするぐらいガランとした田舎のターミナルに到着。でもターミナルのすぐ横には写真のようにロケ地情報が地図に表示されているので、何の情報も持たずに行った私でさえ十分見てまわることができた。

 三陟は、元々海水浴場が多く洞窟も多いことから夏の避暑地として愛されている。年間12度の温度を保ち長さ6.5Kmもある天然記念物の洞窟「ファンソングル」と、1275年に建てられた遺跡で関東八景の一つとして韓国では有名な「ジュッソル」(竹西樓)が最大の観光スポット。「四月の雪」のロケ地は「ジュッソル」の周辺にある。「ジュッソル」は公園のようになっていて、二人が映画の中でデートした場所でもある。

 ヨン様が撮影期間中泊まったホテルでもあり、あのラブシーンが撮影されたパレスホテルからの眺めはチェジュと比べても見劣りしない最高の見晴らし! ホテルの入り口には、左にイェジン、右にヨンジュンと色んなものが飾られている。ホテルの隣にあり、二人が始めて食事をしたパレスフェッチブも、とにかく眺めが素晴らしい。1階で撮影されたそうだけど、ぜひ2階で海を眺めながら韓国式の刺身を味わってみてね。

●ヨン様の手が触れたものはすべて展示!?

 やはりヨン様ファンにとって、もっとも嬉しいサービスをしてくれるのはサムフンモーテル。映画の中でインス(ヨン様)が泊まった部屋は特別展示間として社長の気に入ったお客さんにだけこっそり公開されている。そこにはインスが使っていたカバン、お財布、車のナンバープレート、野外ロケの時に座った青い椅子などがガラスのケースに入れて展示されている。とにかく三陟では、ヨン様の手が触れたものはすべて展示されていると思っていい。ヨン様が使ったスプーンや座布団を展示している食堂もあるそうよ。モーテルでは二人が雪合戦した駐車場も見逃さないでね。

 ここはとにかく海の幸が豊富で、何を食べてもおいしい。「四月の雪」制作会社と契約し、スタッフの食事を担当していたウンへ食堂では「ヨン様定食」というメニューを出しているそうだが、それだけだともったいない。すりつぶしたドジョウを食べやすいようにもう一度こして、ニラやニンニク、トウガラシ、野菜と一緒にじっくり煮込んだ「チュオタン」、ボールにイカとヒラメなどの白身魚を細く切った刺身とキュウリ、タマネギ、チョゴチュジャン(甘酸っぱい刺身用のゴチュジャン)、ごま、かき氷、水を入れて冷たいスープのようにしてご飯と一緒に食べる「ムルフェ」(ムルは水、フェは刺身)も超おいしいかった。体にいいものばかりなので、地元の人が勧めるメニューには必ず挑戦してみてほしい。








これが三陟名物のムルフェ

 地元の方の証言によると、ヨン様はとにかく脂のないさっぱりしたものしか食べないそうで、お肉もカルビではなくアンチャンサル(はらみ)しか頼まなかったそう。日本でも関西は薄味というように、三陟のある江原道は山間地域が多いためか味付けがあっさりしているので、ヨン様は大変お気に召したとか。

●日本人ボランティアのおかげで言葉の心配はいらない







ターミナルを出てすぐ右にあるロケ地案内、向かい側に観光案内所があり日本から嫁いできたお嫁さん達が活躍している
 三陟はソウルからかなり離れたところだが、日本からお嫁にいらしている方が多く、みなさんボランティアでターミナルや博物館などの観光案内をしているそうだ。日本語が通じなくて困るということもなさそうだった。

 またロケ地ではないけど、博物館や洞窟関連の展示館もかなり充実していたので、三陟を訪問した際にはぜひ足を運んでいただきたい。きれいな海に山に洞窟にヨン様の想い出までいっぱいつまっている小さな街、韓国のファン達も、行きはロケ地目当てだけど帰りはすっかり三陟に魅せられ、何度も足を運ぶそうだ。







●今もっとも人気の週末ドラマ「ジンチャジンチャ・ジョアへ」

 ちょっと前置きが長くなってしまったが、三陟のある江原道(日本で言う県)には独特な方言があることでも有名だけど、最近ドラマの主人公が江原道出身という設定が本当に多い。今もっとも人気の週末ドラマ「ジンチャジンチャ・ジョアへ」はアイドルグループSESのメンバーだったユジンが主人公のラブコメディ。ここでユジンは腰を抜かしそうな、何を言っているんだかさっぱりわからない三陟の方言を、とても自然に話している。







主人公はこの3人。ボンスンは結婚して娘もいるジュンウォンに思いを寄せるが…
(c)iMBC
 これが現代版チャングムと騒がれたり、撮影開始直前ユジンがスキー場で腕を骨折し放映が延期されたりと、色々とあったあのドラマで、大統領官邸「青瓦台」の料理人を目指す地方出身のボンスン(ユジン)と、大統領家族のボディーガードでナルシストのボンギ(イ・ミンギ)、大統領の息子で、アルツハイマーで死にそうな奥さんと5歳の娘をもつ大学病院の医者ジュンウォン(リュジン)、この3人の主人公を中心に、大統領官邸のあちこちで目立たず働いている料理人や大工、カメラマンなどが入り乱れ、今の韓国人の悩み事や生活を紹介している。

 いつものパターンだが、ボンスンは偶然の出会いからボンギ家族の配慮でソウルに上京、ファッションセンス抜群でわがままなソウルっ子のボンギとボンスンは犬猿の仲、ボンスンは「青瓦台」の調理補助からめきめきと実力を発揮し料理人へ成長、ジュンウォンに片思いしながらボンギと恋に落ちる。でもボンスンは実は大統領の娘だった……、というところまでストーリーが続いている。

●今度は大統領の息子と娘!?

 第1話からざっとストーリーをまとめると、ジュンウォンが山村で道に迷うところから始まる。大統領の息子であることを誰にも知らせていない彼は、いつも自由に一人で動いている。警護部長の支持で救助に向かったボンギは、山村でとんでもない無鉄砲で世話好きボンスンに出会う。祖母と二人で住んでいたボンスンは、祖母が亡くなり父の写真と100年産蔓人参(ツルニンジン、貴重な健康食品)をふろしきに包みソウルへ上京する。







モンペにおばあちゃんセーターで登場したボンスンもソウルに上京してからはドンドンきれいになっていく。犬猿の仲だったボンスンとボンギの関係もどうなることやら~
(c)iMBC
 ボンスンはジュンウォンを頼りにするが、ジュンウォンは医者であるため忙しくなかなかかまってやれない。ボンギの家でちょっとだけ世話になるつもりだったボンスンは、数百万ウォンはする100年産蔓人参をボンギ家族が全部平らげてしまったことから、ボンギの家で同居することに。ある日テレビを見ていたボンスンは、自分の父と教えられた写真の男性とそっくりな男性がテレビに出ているのを見つけ驚く。その人は大統領だという。写真を持って大統領官邸に行くが、当然相手にされない。その時、偶然写真を見たボンギの父(大統領官邸の大工さん)の支援で、ボンスンは大統領官邸の厨房に就職することに。それから本格的に大統領官邸の生活が始まる。

●魅力は笑いとリアリティ

 「ジンチャジンチャ・ジョアへ」の魅力は、とにかく笑える場面が多いということのほかに、機密事項だった青瓦台(大統領官邸)の生活がドラマの素材になったこと。ドラマ「宮」や「チャングム」が伝統的な宮殿生活の裏側を見せてくれたなら、こちらはいわば総理官邸または皇居の裏側では何が起こっているのかをレポートしているようなものなので、リアルティがあって興味を惹く。39歳で独身、とにかく結婚を焦るオンジュを始めとするクールな厨房のメンバーと、大統領警護チームの顔ぶれもユニーク。特に同じ江原道出身で警護チームのムンシクが、ボンギとボンスン会話の方言を標準語に通訳している場面なんてお腹が引きつるほど。これ、翻訳だと上手く伝わらないかもしれないけど、ぜひご期待ください。  


視聴!<ジンチャジンチャ・ジョアへ>

 『ジンチャジンチャ・ジョアへ(本当に本当に好き)』(MBC・毎週土日夜7時55分から)を視聴するには、ドラマ視聴ページ(VOD)から。MBCのインターネットでの視聴方法について詳しくは第3回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編3<有料でも見たい!MBC>を参照。


By-
RBB TODAY : 趙章恩の現地直送「韓ドラ事情  
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