第24回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 13


太王がついに文化勲章受賞受賞!!



2008年10月18日は、我々ヨン様家族(ファン)には忘れられない記念日となりそうです。太王ことヨン様が、ついに文化勲章「花冠勲章」を受賞しました! 韓国のドラマや映画を世界でヒットさせ、「韓流」というものを作り上げた功績を称えるために与えられた、俳優としては5人目の勲章です。韓流が韓国政府に賞賛された初めての出来事に、韓国芸能界は大盛り上がり! 今までの功績を考えると、ヨン様はもうとっくに受賞しているはずだったのですが、海外映画祭で受賞した俳優を優先する韓国政府の方針により、勲章の受賞が遅れてしまいました。


授賞式は10月18日文化の日、忠清北道清州(チョンジュ)市にある「芸術の殿堂」で、「2008文化の日記念式典」の一部として行なわれました。しかも!! この日は『太王四神記』ファンの熱烈な応援により実ったチュダル(チュムチ+タルビ)カップルの結婚式でもありました。


文化勲章受賞式と、ずっと前から出席を約束していた結婚式が同じ日に重なってしまいました。しかも、車で3時間も離れた場所なのに、開催する時間はたったの1時間違い! 「ヨン様は授賞式と結婚式、どっちを選ぶのか?」と話題になったりもしましたが、さすが太王! ヘリコプターで移動するという韓国では前代未聞の手段を使いました。車で3時間の距離も、ヘリを使ったおかげで39分で移動できたのです。


まず、江原道洪川ビバルディパークでの結婚式へ向かうため、ソウル漢江市民公園蚕室地区からヘリに搭乗! 式が始まる1時間前の午後2時に到着しました。挙式には参加できませんでしたが、新郎新婦をお祝いして再びヘリに搭乗。次は車で3時間ほど離れた忠清北道清州市へ移動です。会場近くにある小学校の庭にヘリで着陸し、大勢のファンに囲まれ大変な騒ぎとなりました。約束は必ず守るというヨン様の心遣いには感服です。『太王四神記』以降、めったにお目にかかれなくなったヨン様だけに、こういう大きなイベントが重なると、ファンとしてもどっちを応援しに行けばいいのか、つらい選択を迫られますよね。


ヨン様のように、「ヘリコプターで韓国の空を飛んでみたい!」と思いませんか? 6~7人乗りで25万円ほどの費用があれば、1時間ほどで、ソウルから韓国のどこへでも移動できるとのこと。ヘリに乗って韓国の景色を眺めながら、ソウルからチェジュまで飛ぶのもいいですね! やってみたい!


さて、清州の授賞式には、日本からもヨン様家族が400人も駆けつけてくれました。清州は歴史と文化の都市として有名で、2001年9月、ユネスコに登録された世界で最も古い金属活字本「直指」(ジクジ)が生まれた都市でもあります。「直指」は1377年、清州で印刷され、元本はフランスのパリにある国立図書館に保管されています。清州の会場に行かれた方は、会場や街のあちこちで「JIKJI」と書かれた広告を目にしたのではないでしょうか? 


清州はとても由緒ある都市ですが、規模が小さいことから、海外からの観光客はそれほど多くない地域でした。今回の文化勲章授賞式をきっかけに、日本のみなさんがたくさん訪問してくださったことを、清州の人たちはとても嬉しく思っていましたよ。ヨン様家族にとっては記念すべき地域となったので、韓国を訪問した際にはぜひチェックしていきましょう。ソウルからも車で2時間30分ほどと、それほど遠くはありません。円高で韓国旅行がより割安になったこともありますし、ソウルの外へもっと足を伸ばしてみましょう。








    チュムチの次は太王が結婚!?



    チュムチの結婚式にも、日本から太王ファンがたくさん駆けつけてくれました。「次はヨン様が結婚する番ですね」と書かれたカードを持っていた家族もいらっしゃって、ついつい、「そうだそうだ」と頷いてしまいました。何度も「40歳になるまでには結婚したい」ともらしているヨン様だけに、チュムチの次は太王のロイヤルウェディング! 期待していましょうね。


    結婚式のチュムチはとても凛々しく、タルビは女神様のように美しかったです。日本から来たたくさんのファンがお祝いしてくれたことに対して、チュムチは「太王四神記が放映されるまで韓国ですらファンがいなかったのに、このドラマのおかげで日本でも反応がありました。それもヨンジュン兄貴のおかげです。本当に感謝しています」と、何度も感謝の気持ちを語っていました。


    ヨン様はまた10月14日、海外観光客1000万人誘致と韓国への観光をブランド化する役割を担い、「大韓民国広報大使」に委嘱されました。2010年~2012年は韓国訪問の年。ヨン様の「大韓民国広報大使」は、リュ・シウォンさんが3年間務めていた「韓国文化観光広報大使」の役割をさらに大きくしたものです。ヨン様はBOF経由で「これから俳優として、公人として、私にできる役割についてもっと考えたい。足りないところもあるかと思いますが、全世界に韓国を知ってもらうための架橋として、最善を尽くして活動します」と、いつものようにとても控えめなコメントを発表しています。


    それにしても、『太王四神記』の3度目の放映開始とともに、嬉しいニュースが絶えません!


    スジニ役のイ・ジアさんも、ドラマ『ベートベンウィルス』の高視聴率で、「デビュー2年目のジンクス」を見事に破りました! 演技の上手さだけでなく、作品を選ぶ目もあるんですね。


    そういえば、「スジニ」も鳥を表わす名前、今回のドゥルミも鳥の名前。ジアさんは前世で鳥だったのでしょうか?みなさんも、スジニことジアさんを応援してあげてくださいね。








      不満が残った最終回!



      さてさて、今日は『太王四神記』の最終回について語り合いましょう! 黒朱雀はスジニではなくキハだったということが、最終回で明かされました。「太王とコムル村のみんなに迷惑をかけまいと、7年間も隠れて健気に生きてきたスジニの人生をどうしてくれるんだ!!」と叫ばずにはいられませんでした。


      太王が炎に包まれたキハに向かって歩き出しましたが、これは太王とキハが一緒に死ぬということ? でも、その後の字幕では、太王が国を平和に治めていることになっているし……。神物が壊れたからには四神も死ぬことになるけど、みんな本当に死んじゃったの? 朱雀の神物はまだ目を覚ましてないようだけど、キハは黒朱雀になっているし、妹を守らなくてはならないという母の遺言を守っていないし……。オマケにタムドクの父を殺したのはキハではないということも明かされていないし、ホゲとの関係もそれでいいの? 今までのドロドロとした因縁は何だったの? 火天会の大長老の髪型は、アニメのコスプレみたいだし、タムドクとそれほど戦うこともなく煙となって消えてしまうし……。最終回に関する疑問や不満は、ひとつやふたつではありません。23話から最終回の途中までは、もう涙、涙で見守っていたのに、大長老がキハの体を乗っ取るところから、何だかじれったくなり(あの場面、長すぎません?)、涙がどんどん引っ込み、テレビの前で腕を組んで冷静になってしまいましたよ。


      どうしてこんな最終回になってしまったのでしょう? 「最終回の最後の場面が、どうしても理解できない!」という人は、私だけではありませんでした。韓国でも、最終回が放映されてから大波乱が起こったのです。「24話の途中まで、人をあんなにハラハラ、ドキドキさせておいて、こんなあっけない終わり方はないだろう!」という意見が多く、「もし、編集に追われてこうなってしまったのなら、放映後のスペシャル番組を放映するよりも、最終回をもう一度撮り直すか編集し直してほしい」などと、視聴者掲示板にメッセージを残す人もあとを絶ちませんでした。


      ヨン様が手術をするほどの大ケガを負いながらも、痛みを我慢して撮影に挑んだことを考えると、最終回に関して口を出すのは申し訳なく思ってしまいます。それでも、24話の途中まで本当にどっぷりハマっていたファンの立場からすれば、タムドク、キハ、スジニ、ホゲたちの関係や、その後の神物や天弓についてなど、何がどうなっているのか納得できるように最終回で見せてほしかったと思います。アジクとタムドクが仲良くする場面も見たかったし、チュダルカップルに負けないくらいのタムス(タムドク+スジニ)カップルのラブラブなところも見たかったです~~。


      タムドクが夢見る「天に運命を任せるのではなく、人間が運命を切り開く世界」へのつながりも、唐突すぎてさっぱり~。








        明らかになったもうひとつの最終回



        ファンの間では「私が描く最終回」と題して、自分で書いた台本をネットに公開することが流行ったりもしました。「キハは暴走し、燃え尽きてしまうが四神は死なずに生き残る。タムドクとホゲは仲直り、タムドクとスジニは結婚し、王様になるよりは自由に生きたいとアジクを連れて旅に出る。高句麗は、残った三神とホゲ、コ・ウチュン将軍が守る」というストーリーなど、おもしろい作品がたくさんありました。日本でも「私なら最終回をこうする」というような、ストーリー投稿のスペースがあるといいですね。日韓太王ファンの最終回対戦なんていうのもできそうです。


        ネットを検索すると、『太王四神記』の作家、ソン・ジナさんがご本人のホームページに、最終回の台本を掲載していました。テレビで放映された場面と台本では、最後の戦闘のところから微妙にズレはじめ、まったく違う方向へと向かっています。良し悪しの問題ではなく、こんな内容もあった、ということで最終回の台本の主な内容をご紹介しましょう。あ、今回はもう時間切れ! 次回、最終回の台本を詳しくご紹介します。じっくり鑑賞してみましょう!


        この台本では、タムドクとホゲの最後の言葉が、テレビで放映されたものとはかなり違っています。最後の場面も全然違います。ヒントを挙げるならば、「あ~なるほど!」と十分理解できる内容になっているということです。このスケールの大きい物語を24部に詰め込んだために描ききれなかった部分も、この台本に残されています。天弓の秘密が書かれた書物のように、ソン・ジナさんの最終回台本は、太王ファンにとっては大切な情報になるに違いありません。


        次回もお楽しみに!



              BY  趙章恩

        Original column
        http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=24

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