衛星か,地上波か競争激化する携帯端末向けテレビ放送 ─韓国編─

衛星か,地上波か競争激化する携帯端末向けテレビ放送 ─韓国編─


趙 章恩(チョウ・チャンウン)
ITジャーナリスト


 このごろ,地下鉄に乗ると携帯電話機の画面をのぞき込んでほぼ同じタイミングでニヤニヤしたり,深刻になったりしている人たちを頻繁に見かけるようになった。事情を知らない人にとっては異様な光景に映るかもしれないが,地下鉄で「DMB(digital multimedia broadcasting)」を楽しむのは,韓国ではもはや当たり前になっている。DMBには人工衛星を使う「衛星DMB」,地上波を使う「地上波DMB」の2種類がある。いずれも携帯端末向けのテレビ放送で,前者は日本のモバHO!,後者はワンセグに相当するサービスだ。


 韓国では,携帯電話はいつでもどこでも通話ができなければ意味がないと考えられている。このため,地下鉄で携帯電話機をマナーモードに切り替えるどころか,車内でも大声で話している人をよく見かける。同様に,日本と違って衛星DMBや地上波DMBも地下鉄で視聴できる。地下鉄の駅構内の片隅には,韓国の携帯電話事業者であるSK Telecom Co., Ltd.やKT Freetel Co., Ltd.(KTF社),LG TeleCom Ltd.のギャップフィラー(電波中継器)が設置されている。


続きは日経エレクトロニクス(2007年4月16日号)で

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