高級ホテルでソニーらに競り勝つ
【ソウル発】香港の最高級ホテルとして世界的に有名なペニンシュラホテルが、20年来の取引先であるソニーではなく、三星電子のTVを選択した。三星電子香港法人は10月、ペニンシュラホテル客室用LCDTVおよびPDPTV362台の設置工事を完了した。
ペニンシュラホテルは、値段は高くても最高級の製品だけを置くという経営哲学を貫いている。1年前に行われた入札には三星電子とシャープがソニーに挑戦した。三星電子はホテルのR&Dエンジニアを韓国の水原(スウォン)にある工場に招待し、製造工程をすべて公開し、アフターサービスがしっかりしていることをアピールした。品質がよいと口で説明するより早いと思ったからだ。ホテル側は同じ方式でソニーとシャープの製品も点検し、その結果、三星電子のTVが選ばれた。
ペニンシュラホテルという最高級ホテルに評価されるということから、とても緊張したという三星電子側は、画質とデザイン、サービスの面でソニーより上位に評価されたと説明した。
ペニンシュラに続き香港のシャングリラホテルも三星電子のTVを250台注文した。さらに中国の22のチェーンホテルが三星のTVに入れ替えることになり、2万台以上を納品する予定だ。また香港国際空港でも8月、航空会社のチェックインブースなどに40インチのLCDTV700台を導入した。香港は三星電子の一人勝ちの様相だ。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)
[BCN This Week 2006年11月13日 vol.1162 掲載] Link