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5月20日から22日まで、東京ビッグサイトで開催されたEDIX(教育ITソリューションEXPO)に、韓国のスマートラーニング会社も4社出展した。中でも教育SNSを展示した「クラスティング(Classting)」とタブレットPCを使った英語学習システムを展示した「チョンダムラーニング」は、韓国の小中高校なら誰もが知っている有名な会社である。
クラスティングは、担任の教師による招待制の教育SNS。無料だが、クラスの生徒と保護者しか参加できない。学級通信、テストや校内イベントなどスケジュール、子供たちの写真や映像、宿題、授業で使った資料などをクラスティングに載せると、パソコン・タブレットPC・スマートフォンなどどのデバイスからも確認できる。
韓国の小学校では、社会や理科など一部の科目はタブレットPCを使って、デジタル教材で授業をすることが多い。その時間に子供達が作成した資料をクラスティングに保存し、他の子供達と共有することもある。保護者は、クラスティングを見て、明日子供が学校に持っていくものをチェック。子供が学校から帰る前に、知ることができるので、前もって用意できる。
子供が作成した資料や書き込みを見て、学校生活や学習状況を把握することもできる。担任先生にダイレクトメッセージを送ることもできるので、「子供のことで相談したいことがあるが、学校まで訪ねて行ったり電話したりするのは気が引ける」という保護者に喜ばれている。
韓国では、2012年3月からサービスを開始、2015年5月22日時点で全国約1万1000ある小中高校のうち、92%に当たる約1万100校、約13万人の小中高校教師が自分のクラスのクラスティングを開設。生徒と保護者を合わせて、約158万人が利用している。
実はクラスティングは、日本法人を設立して日本語サービスを開始している。今回は、その宣伝のためにEDIXに出展した。クラスティング日本法人でマネージャーを務めるイ・ダヒ氏は、「日本語サービスを始めたばかりなのに、クラスティングをニュースで見たことがある、知っていると声をかけてくれる方が多くて驚いた。クラスティングが反転授業にも役立つというところに、日本人は魅力を感じるようだ。日本語サービスは、日本の小学校教師と一緒に日本の学校に合わせて作ったので、安心して使っていただきたい」とアピールした。
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