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この5月、日本で3Dプリンターを使って殺傷能力のある銃を作ったとして男性が逮捕される事件があった。これは韓国でも大きく報じられ、「こんなこともできるのか!」と3Dプリンターの注目度を高めるきっかけになった。韓国では、日本より一足遅れて去年から3Dプリンターの活用度や経済効果が紹介されるようなった。
韓国の経済産業省にあたる産業通商資源部と総務省にあたる未来創造科学部は、「3Dプリンティング産業発展協議会」と官民が協力する「3Dプリンティング発展推進団」を2014年6月に発足することにした。
協議会は、省庁間の縦割りをなくして協力するための組織で、3Dプリンティング産業を取り巻く経済・社会環境を分析し、韓国ならではの革新的な技術を持つための政策的バックアップや規制緩和、技術開発ロードマップを作成する。一方、推進団は世界の3Dプリンティング産業の動向を研究し、3Dプリンターを使い付加価値を高められる分野は何があるかアイデアを出す役割をする。
この二つの組織は、産業通商資源部と未来創造科学部が2014年4月末に発表した「3Dプリンティング産業発展戦略」を実現するために新たに組織された。
日本の場合、経済産業省は既に2013年から3Dプリンターが生み出す付加価値とものづくりの方向性を考察した研究会を開いたり、3Dプリンターの整備などを行う大学または高等専門学校に対して補助金を出したりしている。経済産業省の、2014年度の3Dプリンター開発関連予算は40億円である。
米国も2012年から3Dプリンターを使った製造業復興のためにと、政府が研究を支援している。中国も2014年の国家科学技術プロジェクトの一つとして3Dプリンティング技術革新センターを全国に設け、開発に乗り出すという。韓国も国を挙げて3Dプリンター関連産業を育成するということだ。
韓国の産業通商資源部は、世界の3Dプリンティング市場規模は2012年の22億ドルから2021年には109億ドルに急成長すると見込んでいる。韓国でも3Dプリンターを使った成長工程の高度化や製造業のイノベーションにより、自動車・医療・電子分野をさらに発展できると期待はしているものの、韓国では産業用3Dプリンター設備のほとんどを輸入に依存していて、3Dプリンティング関連ソフトウエアのレベルもまだ低い。そのため、国が投資をして関連技術と企業を育てようとしている。
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