ソウル市、不要な携帯電話を回収して奨学金にする取り組み

日本と同じく、韓国の携帯電話販売代理店にも要らなくなった携帯電話端末を回収するボックスがある。それだけでなく全国の郵便局、区役所にも回収ボックスが置かれている。家の中で眠る携帯電話やバッテリーを回収してリサイクルしようというキャンペーンは何度も行われてきた。しかしそのほとんどが単発的な期間限定のイベントだったため、期間終了後は代理店や郵便局まで持って行くのが面倒だからとゴミとして捨てる家庭も多かった。

 そこで思い立った時にいつでも携帯電話を回収できるよう、ソウル市では2012年1月から279の地下鉄駅構内にも回収ボックスを置くことにした。マンション団地ではゴミ回収の日に携帯電話を別途回収するようにした。


 さらに、回収された携帯電話をリサイクルして、部品を再資源化し、その収益を奨学金にする「廃携帯電話奨学金」という活動を始めた。日本でも総務省、経済産業省、環境省が力を合わせて「携帯電話リサイクル推進協議会」を運営する。韓国は一歩進んで、携帯電話を捨てずに回収すれば環境のためにもなり、さらにその収益が奨学金となるので2度社会貢献できるという点をアピールする。






韓国では2009年から全国の郵便局でもいらなくなった携帯電話を回収している。2012年1月からはソウル市全ての地下鉄の駅でも回収する


この「廃携帯電話奨学金」のきっかけは、環境キャンペーンがきっかけとなった。2011年、中央省庁の一つである環境部が全国の携帯電話販売代理店、学校、大手スーパーマーケット、競馬場で携帯電話回収キャンペーンを実施し、151万台を回収、再資源化して部品を売り10億8000万ウォン(約747万円)の収益を上げた。これを全額、低所得層青少年のための奨学金として使った。このキャンペーンを継続して奨学金を増やしていくため、ソウル市をはじめ、自治体が積極的に動き始めた。


この「廃携帯電話奨学金」のきっかけは、環境キャンペーンがきっかけとなった。2011年、中央省庁の一つである環境部が全国の携帯電話販売代理店、学校、大手スーパーマーケット、競馬場で携帯電話回収キャンペーンを実施し、151万台を回収、再資源化して部品を売り10億8000万ウォン(約747万円)の収益を上げた。これを全額、低所得層青少年のための奨学金として使った。このキャンペーンを継続して奨学金を増やしていくため、ソウル市をはじめ、自治体が積極的に動き始めた。



趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
 [2012年2月10日]

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20120210/1041106/

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