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8月21日ポータルサイトDAUMの検索キーワード1位に国会議員「チェ・ジェチョン」の名前が登場した。
何事だろうと思ってクリックすると、ロンドン五輪サッカーに韓国代表選手として出場したパク・ジョンウ選手に関しての話題だった。同選手は8月11日、銅メダルの授賞式に参加できなかった。
8月17日、国会において、文化体育観光部の常任委員会が緊急懸案質疑を行った。そこでチェ議員は、パク選手がメダル授賞式に参加できなかった理由について、大韓サッカー協会のチョ・ジュンヨン会長と、大韓体育会(Korean Olympic Committee)パク・ヨンソン会長を問いただした。そして、「IOC(国際オリンピック委員会)の規定によるものでも、正式な通達によるものでもない。大韓体育会の判断でパク選手を表彰式に参加させなかった」という証言を導き出した。
パク・ヨンソン大韓体育会会長は、「パク選手が授与式に参加すれば、選手全員がメダルをもらえなくなるかもしれない」という個人的な判断から、パク選手を参加させなかったと話した。
韓国中が大騒ぎになった。
民放のMBCは8月18日、Manager of IOC Services, National Olympic Committeeの Toshio Tsurunagaが大韓体育会に送った文書を単独入手したとして公開した。MBCの報道によると、IOCからの文書は「FIFA(国際サッカー連盟:ワールドカップなどを主催している)とIOCがパク選手の懲戒を検討しているので、メダル授与式の参加を自制してほしい」という内容。
これに対して、大韓体育会はすぐ「メダル授与式にパク選手を参加させない、再発防止に務める」と返事をしている。大韓サッカー協会と大韓体育会は、「どうして?」と一言聞くことも、IOCの規定を確認することもなく、懲戒の結果も出ていないのに、パク選手を授賞式から外した。銅メダルはパク選手を除いた17人の選手だけがもらった。
それにもかかわらず大韓サッカー協会事務局は、韓国内においては、「IOCがメダルを17個だけ持っていくと言ったから仕方ないことだった」「IOCが、パク選手はメダル授与式に参加してはならないとした」と言い張っていた。
大韓体育会と大韓サッカー協会は言い訳に終始
IOCはパク選手の銅メダルについて、FIFAの調査結果を元に決めるとしている。つまり、パク選手のメダルの件は、IOCとFIFAと韓国の問題だ。そして、FIFAの調査が終わっていないにもかかわらず、大韓サッカー協会は日本サッカー協会に謝罪のメールを送った。
大韓サッカー協会はこの問題についても「日本に謝罪していない。日本のマスコミの誤報だ」と言い訳し続けた。さらに、大韓サッカー協会チョ会長は、この謝罪文が、会長のサインまで入った公式文書であるにもかかわらず、「職員が書いたものなのでよくわからない」と語っている。
ところが、8月17日に中央日報が単独で謝罪文を入手して全文を公開、間違いなく謝罪文であることが判明した。大韓サッカー協会が日本サッカー協会に送った文書には、パク選手が画用紙を手にしたことを「Unsporting celebrating activities after the Olympic football match」と表現していた。「Cordially convey my regrets and words」と、謝罪の表現も含んでいる。中央日報はこの記事に、「サッカー協が日本に送った屈辱的な公文に『衝撃』」という見出しをつけた。
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By 趙 章恩
2012年8月24
-Original column
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20120823/235945/