2014年は“4K元年”に、韓国で高画質4Kコンテンツへの投資が盛んに [2014年3月14日]

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ソニーの「Xperia Z2」、韓国サムスン電子の「GALAXY Note3」、韓国LGエレクトロニクスの「LG G Pro2」など、4K(3840×2160)動画の撮影機能を売りにしたスマートフォンが登場している。韓国では、従来のフルHD(1920×1080)よりも4倍鮮明な4K動画撮影機能を女性が喜んで使う。日常生活や子供の成長を手軽に高画質で記録できるからだ。スマートフォンでも4K動画を撮影できるようになったことで、4Kという言葉も一層身近になってきた。

 4月以降に発売予定の「GALAXY 5」も、4K動画の撮影機能を搭載している。サムスン電子は投資家向け説明会で、2015年になればテレビのように4Kのディスプレイを搭載したスマートフォンが登場するだろうと話したこともある。韓国では4Kと言わずUHD(Ultra High Definition)という。サムスン電子やLGエレクトロニクスは、2014年が「UHD大衆化元年」になると見ている。


 韓国では、日本より遅れてこの4月から地上波テレビが4K実験放送を始める。3月11日、未来創造科学部(IT政策を担当する省庁)が地上波放送局に対し、700MHz帯域の4K実験放送を許可した。これでやっと6月のサッカー ブラジルワールドカップを4Kで中継できるようになった。9月19日から10月4日まで韓国仁川市で開催される、2014年アジア競技大会も4Kで中継する予定だ。


 ケーブルTVは4月から4K放送を商用化する。4K映像専用チャンネルを作り、4Kで撮影したドキュメンタリー番組や映画、スポーツ中継を24時間流すという。IPTVや衛星放送よりも早く、有料放送の中ではケーブルTVが初めて4Kを常時放送する形になった。


 ソウル市内の量販店に行くと、一番目立つ場所に、必ずサムスン電子とLGエレクトロニクスの4Kテレビが置いてある。4Kテレビは画面がくっきり鮮明すぎて3Dに見えてしまうほどだ。韓国ではやっと4K試験放送が始まったこともあり、ブラジルワールドカップを前にして買い替え需要を狙った4Kテレビの値下げ競争も始まった。


 まだまだ一般庶民が気軽に買える値段ではないが、LGエレクトロニクスの49インチ4Kテレビは290万ウォン(約29万円)にまで安くなった。昨年までは、55インチの4Kテレビが600万ウォン(約60万円)程度だったことを考えると、画面は少し小さいものの半額近くにまで値下がりしたことになる。









趙 章恩=(ITジャーナリスト)



日経パソコン

 



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