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韓国でもついにiPhone 6と同Plusの予約販売が始まった。発売日は2014年10月31日で確定した。
iPhone 6と同Plusの予約販売を開始したのは10月24日。最大手のKTは30分で予約販売のために用意してあった5万台を完売、LGユープラスは20分で2万台を完売、SKテレコムは2分で1万台を完売した。SKテレコムは予約受付サイトに10万人が殺到し、Webサイトがなかなか開けないといった不具合もあったほどだ。
初めてiPhoneを販売することになったキャリアのLGユープラスは、予約購入した人を対象に抽選で大型テレビやヘッドホンなどを贈呈するイベントや、代理店にアイドルを呼んでiPhone販売記念コンサートを行う計画もあると明かした。10月31日はどの代理店もiPhone 6/6 Plusを求める人で長蛇の列になるとみられる。キャリア3社は大型代理店にiPhone 6/6 Plusを申し込む人専用の待合室を作り、飲み物やおやつも提供することにした。
韓国メディアは、「韓国のキャリアは世界で最も高い値段でiPhone 6と同Plusを販売している。それにも関わらずここまで売れるとは驚きだ。サムスン電子のGALAXY Note4の方がスペックはいいのにどうしてなのか」と連日アップルのイノベーションを分析する記事を掲載している。
iPhone 6は、日本では2年契約でキャリアが補助金を出すことで16GBモデルが実質無料になるが(新規契約の場合)、韓国では同じく16GBモデルの一括購入価格がキャリアによって約7.9万~8.1万円、キャリアが補助金を出しても端末価格が6万~7万円ほどと、日本で買うよりかなり高くつく。
初めてiPhoneを発売したLGユープラスは、18カ月後にiPhone 6をLGユープラスに売る(キャリアが中古端末として買い取る)ことを前提に、先に中古端末買い取り価格分を割引することにした。この割引に上乗せして、現在ユーザーが使っているスマートフォンをLGユープラスが買い取り、契約による補助金まで合わせるとiPhone 6を1万~2万円で買えるようになった。KTやSKテレコムよりも端末価格が安くなったことで、LGユープラスにiPhone 6ユーザーが流れ込む効果が出始めた。
これは特別な割引制度ではなく、中古端末買い取り価格を18カ月後にもらうか、今もらうか、の違いだけだが、誰よりも早く新しいことをして自慢したい人が多い韓国では、今すぐ安く買えるということに喜んでLGユープラスを選択している。韓国の証券街では、iPhone 6/6 PlusでLGユープラスの実績が改善することで、2014年10月から2015年9月までの営業利益が31.3%ほど増加し、株価も値上がりすると見込んでいる。
スマートフォンユーザーの間では、Android OSよりもiOSの方が安全だから乗り換えたいという心理もある。Android OSではモバイルバンキングのハッキングが多発し、いつの間にか自分の口座から知らない人の口座に全額が送金されるなど、預金を盗まれるといった被害が何件もあった。
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