韓国公正取引委員会、ブログ利用した「広告でないような広告」を取り締まり、ソニーコリア、エバー航空などに課徴金 [2015年1月30日]

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韓国公正取引委員会は1月22日、ブログを利用して“広告ではないようにみせかけた広告”を掲載したとして、「表示・広告の公正化に関する法」を違反した20社を摘発したことを明らかにした。

 何が問題になったのか。実は摘発された20社は、訪問者数の多いブロガーが、実際にその商品を購入して使ってみたところとてもよかった、という内容のポスティング(書き込み)をさせていた。その際、ブロガーに対して金品を提供していながら、それを隠していたのだ。

 ソニーの韓国支社であるソニーコリアは、タブレットPC1モデルとノートPC5モデルを広告でないように広告するポスティング29件が摘発され、是正命令を出されたのに加えて、2700万ウォン(約290万円)の課徴金を課された。台湾企業のエバー航空は、ハローキティのラッピング飛行機や機内のサービスに関して16件のポスティングが摘発され、ソニーコリアと同じく是正命令と課徴金2700万ウォン。韓国企業のボリョン製薬は、日本から輸入販売している美白サプリや目薬など56件のポスティングが摘発され、是正命令と課徴金1300万ウォン(約140万円)の処分となった。





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 この他に、オンラインゲーム会社、歯科病院、成形外科、化粧品会社、家具会社、モバイル決済代行会社など17社は、是正命令または警告処分となった。20社がブロガーに渡したポスティングの対価は、1件当たり3~15万ウォン(約3300~1.6万円)だった。

 韓国公正取引委員会は、「レビューや口コミは消費者の選択に大きな影響を与えるため、対価をもらって商品の宣伝をした書き込みは広告と明記する必要がある。広告であることを隠して読む人を騙すのは、事実上の詐欺行為である」と説明した。


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趙 章恩=(ITジャーナリスト)
日経パソコン
-Original column

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