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韓国ではソウル市内はもちろん、都市部のどのカフェに行ってもWi-Fiと電源は無料で利用できる。最近は食堂やスーパー、ショッピングセンターなど、どこにいってもタダで当たり前。ソウル市内では、市が提供する無料Wi-Fiもあり、地下鉄の駅中と車両の中では、キャリアのLGU+が提供する無料Wi-Fiを利用できる。
韓国のキャリアは、音声通話は無料、データ通信は従量制で課金するので、データ通信費を節約したい人は無料のWi-Fiをよく使う。日本では電車に乗ると、スマートフォンを手にしている人のほとんどがゲームをしているが、韓国ではほとんどが動画を見ている。最近は地下鉄の中でも高速ネットワークが届くので、ストリーミングでも途切れることなく高画質動画を楽しめる。ドラマやバラエティー番組の再放送を無料で提供するテレビ局のアプリもたくさんあるので、観るものには困らない。
電車の中でイヤホンなしでドラマを観る強者もいて、音が響いてラジオドラマを聞く気分になってしまうこともよくある。電車の中には「動画を見るときはイヤホンをしましょう」とマナーキャンペーンのポスターが貼ってあるほどだ。日本ではイヤホンの音漏れでトラブルになることがあるようだが、韓国ではイヤホンをしないで動画を見る人のせいでトラブルになる、という違いがある。
Wi-Fiの話に戻ると、問題はカフェや食堂など個人営業主が提供する無料Wi-Fiの場合、パスワードもかけずセキュリティ対策は何もされていない点である。顧客のためにWi-Fiルーターは置いたものの、管理者用のパスワードも初期出荷状態のまま置きっぱなし。ネットがつながればいいじゃないか、と放置するお店がほとんどなのだ。
その結果、複数のカフェのWi-Fiルーターがハッキングされ、そのWi-Fiにアクセスした人も被害にあう事件が増えている。
こういうケースがある。顧客がWi-Fiに接続したところ、「chromeの最新バージョンにアップデートしてから利用してください」というメッセージが登場した。OKをタッチしたところ、スマートフォンにハッキングプログラムがインストールされて、スマートフォンに保存してあったIDと暗証番号などを盗まれた。いつも利用しているWebサイトにアクセスすると画面が見えず、何かプログラムをインストールしろというメッセージが登場したら、ハッキング被害にあう寸前までいっていると考えてほぼ間違いない。