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3月21日、米アップルが格安スマートフォン「iPhone SE」を公開した。韓国のサムスン電子もLG電子も、新興国向け格安スマートフォンに力を入れている。格安スマートフォンでは、1万円台の商品を数多く揃えた中国メーカーが圧倒的に強い。
スマートフォンの普及率は頭打ち、プレミアムスマートフォンだけでは、販売台数を伸ばすのには限界がある。ハイエンド競争をしていたサムスン電子・LG電子・アップルも格安競争で新興国を狙い、既存ユーザーが複数台使うような需要を生み出さなければならない状況になってしまった。
iPhone SEの端末価格は、16GBが399ドルと既存のiPhoneに比べ半額程度にまで安くなった。4インチと画面が小さいが、カメラは1200万画素、最新プロセッサーのA9チップ搭載、指紋認識機能搭載、メタルボディーなど、中身とデザインは安っぽくはない。カラーもブラック、シルバー、ゴールド、ローズゴールドと、人気のカラーをすべて揃えた。
韓国では、「2013年秋に発売して失敗した、値段も中身も格安のiPhone 5Cとは全然違う」と高く評価されている。最近のスマートフォンは画面が大きすぎて逆に不便、と思っていたユーザーを中心に、4インチのiPhone SEの韓国発売を待っている。今のところiPhone SEの韓国発売日は未定だが、iPhone6sと同じく先に発売日が決まった日本に行って買ってくる人がかなりいそうだ。
iPhone SEの発売により、サムスン電子とLG電子の格安スマートフォン戦略に、再び注目が集まっている。サムスン電子の格安スマートフォンラインアップは、GALAXY AシリーズとJシリーズ、LG電子はXシリーズだ。
サムスン電子は、格安スマートフォンGALAXY A3を、アップルより一足早い3月8日に発売した。4.7インチ、1300万画素、バッテリーは2300mAh、クアッドコアの Exynos搭載と、中身は格安ではないが端末価格は約3万6000円に抑えた。
サムスン電子は3月11日に、フィリピンでさらに低価格のスマートフォン「GALAXY J1 mini」を発売した。端末価格は88ドル、4インチの画面に500万画素カメラとシンプルな機能。初めてスマートフォンを購入する人を狙った端末である。