Googleと韓国政府が地図データめぐり綱引き10年 国外持ち出し禁止は解けるか

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Googleと韓国政府が、韓国の地図データをめぐり対立を続けている。

出所:123RF

 Googleは6月4日、韓国の地図データを米国に持ち出せるようにしてほしいと、国土交通部傘下国土地理情報院に要望書を提出した。Googleは、詳細な地図データを使ってリアルタイム交通情報提供、ナビゲーションサービスを改善するとしている。

 国土地理情報院は、国土交通部長官と関係機関長を集めて審議会を開き、Googleの申請日から60日以内に返事をしないといけない。Googleは2007年にも同じ申請をしたが、最終的に韓国側が断った。

 海外旅行をする際の必需品となっているGoogle Mapsが、韓国でだけ使い物にならないことに対する不満も多い。何年も前から話題になっていたが、例えば外国人観光客が集まる明洞でGoogle Mapsの徒歩ナビを利用すると、目と鼻の先にある場所なのにバスに乗れと案内されたり、壁を貫通して前に進めと案内されたりする。


韓国版Google Maps
Googleと韓国政府が対立して詳細な地図データを確保できなかったことから、徒歩ナビを提供できていない。明洞駅からロッテデパートまでの道のりを検索すると、このような結果になる。
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安全保障上の理由で地図データは国外持ち出し禁止
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  章恩(ITジャナリスト)

 

日経パソコン

2016.6.15

-Original column

http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/549762/061500094/

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