[日本と韓国の交差点] 韓国、高齢化社会だからこそ選挙権を18歳に

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 1月27~30日まで、韓国は旧正月の連休だった。旧正月には全国各地に住む親戚が故郷に集まり、先祖に茶禮(チャレ、お正月とお盆に行う法事)をする。子供たちは親戚や近所に住む大人に歳拝(セベ、新年のあいさつ)をし、セベッドン(お年玉)をもらう。物価の上昇に合わせてセベッドンの金額もそれなりに上げないといけないので、かなりの出費になる。「上がらないのは自分の給料だけ」とみんな言うが、その通りである。

 旧正月になると韓国の新聞やテレビでは「今年の民心の行方は」との見出しで、国民の関心事を報道する。親戚が集まってどんな話題で花を咲かせたのかアンケート調査をし、「民心」として報道するのだ。2017年の旧正月はやはり「朴槿恵大統領弾劾」「次の大統領選挙候補」「不景気」がもっとも大きな話題だった。

桜の咲く頃、大統領選に

 韓国はすっかり大統領選挙ムードに入り、韓国メディアは「特別検事の捜査や出てきた証拠・証言から朴大統領が弾劾されるのはほぼ確定」と報じるようになった。「桜が咲くころ大統領選挙になる見通し」などと次の大統領選挙の日程にまで触れている。

 大統領選の日程は、弾劾審理を担当するパク・ハンチョル憲法裁判所長が1月25日にした、次の発言によっている。「(審理の内容や重要性から)3月13日までに弾劾の最終決定を宣告すべきである。7人の裁判官による審理は、審理と判断に支障を与える可能性がある」。

 憲法裁判所では、9人の裁判官が弾劾を審理している。このうち一人は1月31日、もう一人は3月13日で任期が終わる。しかし朴大統領は弾劾審理に伴い職務停止中なので後任を任命できない。

 3月13日には弾劾が決まるとすれば、選挙は4月から5月初旬ということになる。弾劾決定から60日以内に大統領選挙を行うことが規定されているためだ。弾劾が棄却された場合は、12月に大統領選挙が実施となる。


By  章恩

 

 ビジネス

 2017年2月

-Original column

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/215834/013000057/

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