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韓国初の宇宙SF映画「スンリ号(スペース・スイーパー)」が、動画配信サイトのネットフリックスで独占公開。
26カ国で最も視聴回数の多い外国映画を記録し、話題になっている。
韓国ではコンピューターグラフィックス技術の高さに驚いたというファンが多く、海外では宇宙のゴミを拾う清掃船を背景にした家族愛という点が評価されていた。
スンリ号は製作費240億ウォン(約23億円)の大作だが、封切りを2度延期した末に、ネットフリックスが310億ウォンで購入。
中国を除く世界配給をネットフリックスが担当する。
ネットフリックスが韓国に投資した金額は2015年から20年まで7億ドル、20年9月には、サービス運営とは別に韓国でのオリジナルコンテンツ制作をサポートする法人も設立している。
分析会社WISEAPPによると、韓国内のネットフリックス決済額は19年の2483億ウォンから、20年には5173億ウォンと108%増加した。
ネットフリックスに販売することで制作側は安定した利益を確保できるが、韓国映画プロデューサー組合からは、「韓国の制作会社はネットフリックスの下請けになるかもしれない」と強すぎる影響力を懸念する声も出ている。
(趙章恩・ソウル在住ジャーナリスト)
(本誌初出 韓国 韓国映画、ネット配信で世界的ヒット=趙章恩 20210309)
週刊エコノミスト
2021. 3.
-Original column
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20210309/se1/00m/020/062000c