第23回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 12


太王に文化勲章? どこでも尊敬されるヨン様!



みなさん! 驚かないでください! 私たちのペハ、ヨン様が韓国政府の文化勲章授与者候補になりました。これは2004年から始まった制度で、文化芸術の発展に功労し、国民の文化向上と国家の発展に寄与した功績が大きな人に、韓国政府が感謝の気持ちを伝えるために授与する勲章です。


勲章を担当する省庁である文化観光体育部の決定は終わり、あとは大統領の裁可を待つのみ! 大統領さえOKすれば、ヨン様の文化勲章受賞が決定します。韓国のマスコミでは、「文化勲章候補が25人もいるので、まだ誰が受賞するかは定かではないが、ヨン様が受賞するのは当然。もっとも有力な候補」などと報道しています。ヨン様は2005年文化観光体育部が選定した「今日の若い芸術家賞」を受賞したことはありますが、勲章の候補になるのは初めてです。


実は文化勲章を受賞した俳優のひとりに、キハことムン・ソリさんもいるんですよ。映画『オアシス』で障害を持つ女性役を鳥肌が立つほど見事に演じて、ベニス国際映画祭で新人女優賞を受賞。それを称えるため勲章が授与されました。文化勲章は5等級に分けられていて、ムン・ソリさんの勲章は4等級の「玉冠文化勲章」でした。ヨン様が受賞するとなれば、映画監督をはじめ芸術人としては最高レベルの3等級の「寶冠文化勲章」を受賞するのではないかという期待もあります。


韓国の文化をここまで全世界に広め、多くの外国の家族(ファン)に第二の故郷と言わせるほど韓国を好きにさせた人がほかにいるでしょうか。これは、どんな学者も政治家も俳優もなし得なかった功績です。ヨン様がまだ文化勲章を受賞していないほうがおかしいですよね! ヨン様が受賞することが決まれば、10月18日文化の日に忠清北道清州市「芸術の殿堂」で開かれる「2008文化の日」行事に合わせて授賞式が行なわれます。『太王四神記』の3度目の放映を前にこのようなニュースが届くと、なおさら嬉しいですね。『太王四神記』での苦労も、これで報われますね。もちろん、ヨン様にとって日本や世界の家族から届く声援こそ、何よりも嬉しい心のビタミンなのは間違いありません! 断言できますとも!


『宮廷女官 チャングムの誓い』で主人公を演じたイ・ヨンエさんも、アジアで韓方や韓国の伝統料理ブームを巻き起こした功労が認められ、2007年、勲章よりひとつ下の文化褒章を受賞しています。ヨン様が文化勲章を受賞することになれば、男性韓流スターの功績が初めて正式に認められることになります。アジアはもちろん世界中の人が『冬のソナタ』、『初恋』、『太王四神記』、『四月の雪』、『スキャンダル』など、ドラマや映画の中のヨン様と一緒に泣いたり笑ったり、ドキッとしたりして、「韓国語を勉強してヨン様のセリフを理解したい!」とがんばったり、ほかの韓国ドラマにも興味を持ったり、韓国でロケ地巡りをしたり……そんなことのすべてのきっかけがヨン様だったのですから。韓国でのヨン様は、俳優としてもちろん大スターですが、ファンを思う気持ちの深さや、寄付に熱心なところが尊敬されるスターでもあるのです。








    ヨン様が韓国の「The Faceshop」新モデルに!



    もうひとつ嬉しいニュースです!!! ニッコリアストアでも絶賛販売中! 「The Faceshop」の韓国での新しいモデルに、なんと! なんと! ヨン様登場です! 今日はやたらとビックリマークだらけの文章になってしまいましたが、もう興奮がおさまらないのです。みなさんもわかってくれますよね。


    「The Faceshop」は、「韓流スターとしての影響力とスケールが大きく、安定した演技力と徹底した自己管理で信頼感を与えるイメージ」が、ヨン様をモデルとして起用した理由であると発表しました。「The Faceshop」は、ヨン様のCMをきっかけに世界市場でブランドイメージを確固たるものにしたいと意気込んでいます。2008年11月の設立5周年記念CMからヨン様が登場するようです。どんなCMに仕上がっているのでしょうか? 待ち遠しいですね。日本でも、ぜひ、放映してほしいものです。


    また、ヨン様の韓国ガイド写真集の制作は、着実に進んでいるようです。ネットには、安東河回マウルにやってきたヨン様を見かけたという目撃談が登場しています。その美しさ、カッコよさに感激して、文章では表しきれない!! というような目撃者の熱烈なメッセージを見ると、もう羨ましくて羨ましくて!


    スジニことイ・ジアさんはインタビューで、2番目の出演作品『ベートーベンウィルス』の撮影を前に、「風邪をひかずに撮影がんばれ!」とヨン様から激励してもらったエピソードを話しながら、「同じ事務所の先輩だからなのか、ペ・ヨンジュンさんはいつも優しくいろいろなことを教えてくれる」と感謝していました。ヨン様ほど気配り上手な人も珍しいですよね。


    『ベートーベンウィルス』は、韓国で初めてのオーケストラドラマのため、最初は違和感を感じる視聴者が多かったのですが、今や視聴率ナンバーワン! ジアさんが演じるのは、耳の難病を抱える公務員のバイオリニスト。名前はドゥ・ルミです。「ルミ」というとかわいい名前に聞こえますが、「ドゥルミ」は韓国語で丹頂鶴の意味……。男性主人公の指揮者の名前はカン・マエ……。名前がマエストロのマエだなんて、ギャグなんでしょうか。


    それはさておき、忘れられない名作『冬のソナタ』の映画制作に関しても報じられましたね。ヨン様の出演はたぶんないだろうとのことですが、それでも、私たちの冬ソナがどのような映画になるのか、楽しみですよね。この冬も来年も楽しみなことだらけです。








      『太王四神記』最後のクライマックス!



      さて、第24話の最終回でついに! タムドクとスジニは8年ぶりに再会します。「二度と行かせるものか」、「今から、君がいる場所は僕の宮殿だ」、「黒朱雀だろうが火の海だろうが僕が止めてやる。もう君は行かなくてもいい」なんて! キャ~と叫びたくなるような名ゼリフで幕を開けた24話は、この壮絶なストーリの最終回だけに、視聴者のあいだで大きな議論になりました。


      タムドクの子供であるアジク。スジニは、お姉さんの子供としか言いません。キハとスジニが姉妹だということを知らないタムドクは、8年間離れているあいだに、どこかで出会ったお姉さんのことだろうと理解します。アジクはとても聡明で記憶力がすごく、タムドクが教えることは何でもすぐ覚えてしまうことから、やはり普通の子ではないなと思わせます。


      アジクがタムドクとキハの子供であることを、スジニがいつどうやって打ち明けるんだろうと、すごく気になっていましたが、その日は突然やってきます。アジクが火天会にさらわれ、タムドクに「チュシン王の息子を連れて行く。その幼い心臓を助けたければ直接来い」という手紙を送ってきたのです。一体これはどういうことなのかと混乱するタムドクに、スジニは泣きながら「こうならないよう、逃げていたんです」と、アジクはタムドクと自分のお姉さんのあいだに生まれた子供だということを打ち明けます。


      タムドクとスジニのラブラブが観たい~~と期待していましたが、それどころではありません。火天会が高句麗の人々を殺して、その死体で火天会の本拠点である阿弗蘭寺まで道を作り、早くやってこいと催促しています。コムル村も火天会に襲撃され、みんな殺され神物も奪われてしまいます。


      敵は10万人を超える兵士がいるのに、太王軍は支援軍を入れても3万4千人です。最後に太王の聖戦に合流したいと、新羅との戦場からやってきたフッケ将軍の軍勢を入れても4万人です。一方ヒョンゴは、火天会との戦いに反対します。4つの神物を手に入れても、チュシン王の心臓の血がないかぎり、火天会は何もできません。敵の3分の1しかない兵士を連れて相手の本拠点に行くのは、心臓を差し出すようなものだと反対するのです。タムドクだって戦争なんか好きじゃありません。子供を助けるためには仕方ないのです。火天会もそれを知っているから、子供を連れて行ったのですね。


      兵士たちは「これは聖戦である」と、喜んで戦うことを選びます。壮絶な戦いの中、タムドクにとって父のような、いつも場を盛り上げ笑わせてくれたフッケ将軍が倒れます。馬から落ちて、口から血を流しながらも、タムドクの姿を見つめながら「そうだ、お前はチュシンの王だ」と語りかけるかのように微笑みながら死んでいく場面では、もう涙をこらえられなくて、そこから最後までは泣きながら観てしまいました。コ・ウチュン将軍もホゲの槍に倒れます。いつもタムドクの味方をしてくれた、兄のような存在だったのに。ひとり、またひとり、大切な人たちが死んでいく……それが戦争なのです。








        ついにエンディング! でも、ちょっと……?



        ホゲが死ぬシーンも胸が痛くて痛くて。子供の頃、あんなに仲のよかったホゲと誤解から対立するようになっただけに、最後の戦いですべてのわだかまりが溶けてくれたらよかったのに。ホゲの赤く充血して涙を溜めたあの表情。見ているだけでとても辛かったですよね。また涙が……ホゲの立場から見た『太王四神記スペシャル』があってもいいんじゃないかと思ったほど、タムドクとホゲの関係がこんな形で終わってしまうのは残念でした。


        阿弗蘭寺ではタムドクに復讐すべく(?)、キハの準備が始まっています。しかし最後に、チュシン王の血の代わりになるものがあると長老が連れてきたアジクを見た瞬間、自分の子供だとわかり、子供を守るため長老と対立します。長老がキハの中に入り込んで、キハの魂と長老の魂がキハの体の中で戦うあのシーン! これぞ女優ムン・ソリ! というほど、強烈な演技が続きましたね。タムドクの初恋の相手役なのに、彼女じゃなくて叔母にしか見えない……というような視聴者掲示板の書き込みに耐え、ここまでやってきた甲斐があったね~と拍手をしてあげたくなる場面でした。とまあ、ここまでの展開はまだよかったのです。


        セオが赤ちゃんを奪われ黒朱雀になったように、キハも自分の子供の血を見て、怒りを抑えきれず黒朱雀になります。ところが、このあとのタムドクの選択はどうも納得がいきません。


        太王がキハのために四神と自分が死ぬとわかっていながらも天弓を壊し、キハと一緒に死ぬのかどうなるのかよくわからないあの終わり方は、今まで四神の神物を守ってきて、太王のために犠牲になった人々はどうなるの? と突っ込まずにはいられませんでした。流していた涙がだんだん乾き、あれ? う~ん……と首をひねりながら悩まずにはいられませんでしたよ。


        タムドクは天の力は天に返し、人間の力で生き抜くことを選択した……それが最終回のテーマだというのですが、みなさんには伝わりましたか? 最終回に関する議論についてはもう少し続けてみましょう。ソン・ジナ作家のもうひとつの最終回台本と視聴者のみなさんの意見をお伝えします。次回もお楽しみに!

              BY  趙章恩

        Original column
        http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=23

        Leave a Reply

        Your email address will not be published. Required fields are marked *