韓国市場でもついに!ネットブック好調でノートパソコンがデスクトップを上回る

ついに韓国にもノートパソコンがデスクトップを上回る時代が来そうだ。

 韓国IDCは、韓国でもついに、2009年はネットブックの好調によりノートパソコンがデスクトップの販売金額を上回るとの市場予測を発表した。2009年にはノートパソコンが3.3%増加の2兆243億ウォン(約1440億円)を記録、デスクトップは5.3%減少した1兆9467億ウォン(約1385億円)で、2013年にはノートパソコンが2兆2517億ウォン(約1600億円)、デスクトップが1兆7091億ウォン(約1216億円)とその差はもっと開くと予測している。


 海外では既にデスクトップよりノートパソコンが売れる時代になったのだが、韓国では持ち運べることよりもゲームや動画を利用しやすい大きなモニター、大容量の記憶装置、処理の速さを重視する傾向が強かったことからデスクトップ人気が根強かった。また依然として、オンラインゲームをするために集まるPCバン(韓国版インターネットカフェ)や学校・企業での大量注文がデスクトップに集中しているため、ノートパソコンの販売台数は意外と伸び悩んでいたのだ。


 ところが、昨年あたりからカフェでノートパソコンを開いて何かしている人の数が目立って増えた。首都圏では無線LANやWibro(モバイルWiMAX)がばっちり行き届いているので、ノートパソコンを持ち歩きながら外で仕事をする人も増えてきたようだ。


 販売台数を比べると、2008年でもノートパソコンが173万台、デスクトップが267万台と100万台ほどの差があった。しかし小さくて軽くて機能は揃っているネットブックが好調で、性能もさらに改良されたことから2009年には台数ベースでもノートパソコンの方が売れると見込んでいる。韓国のノートパソコン販売台数は毎年平均5.6%成長し、2013年には227万台に達するという予測だ。一方デスクトップは年平均3.4%減少すると推定された。パソコン市場全体は2010年から回復し、2013年には合わせて467万台規模にのぼる見込み。


 ソウル市内の電気街にある大手量販店でもネットブックがノートパソコン販売台数の20%ほどを占めるようになってきたと話していた。


韓国の大手メーカーもネットブックのラインアップをどんどん増やしている。LG電子は携帯電話とカラーやデザインを組み合わせたネットブックで話題になっている。ライム、チェリーなどのパステルカラーが魅力の「アイスクリームフォン」と呼ばれる携帯電話と同じカラー展開で、とてもかわいい(この件は前回も紹介した)。Windowsを立ち上げなくても音楽を聴いたり、メールをチェックできる「スマートオン」機能が搭載されているのも便利。

 サムスン電子も外部衝撃に強く耐えられ、バッテリーを10時間以上使えるようアップグレードされた新しいネットブックを発売した。サムスンとLGはネットブックをアジアやヨーロッパ市場でも販売するとしている。


 韓国のネットブックはキーボードが小さくて打ちにくい、タッチパッドが小さくてカーソルを上手く動かせないといったユーザーの声を反映して、どんどん使いやすくなっている。2台目というより、初めてノートパソコンを使う人にも向いている。


 しかし改良されるのはいいが、その度に少しずつ重くなっているので(1.3kg前後)、本来ネットブックが求めていた姿から遠ざかっているようにも思える。毎日ノートパソコンを持ち歩いている私にとっては、軽いのが一番!「VAIO type P」は軽さでは一番だけど、キーボードの真ん中にあるマウスボールがどうも動かしにくくて気合を入れないとカーソルが全然違う方向へ行ってしまう。


 ああ、本当に600グラム程度でキーボードとマウスが使いやすいネットブック探してます!


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年4月1日

-Original column

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090330/1013711/

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