【ソウル発】3月27日から、長期加入者を対象にSKテレコム、KTF、LGTの移動通信キャリアが携帯電話購入補助金を支給できるようになった。ユーザーが機種変更する際に端末価格の一部を補助する方式で、最大40%ほど値下げ効果があるため、機種変更の需要が増加する見込みだ。
携帯電話機シェア1位の三星電子はもちろん、LG電子とペンタックも4月から新機種を発売する。真っ先に登場したのは移動通信キャリアKTFの端末製造子会社であるKTFTのスリム携帯だ。KTFTは世界初7mmという超薄型の「No.7」を発売した。2005年下半期から韓国では超薄型携帯の開発競争で、VKと三星電子が8mmタイプを出している。
「No.7」は130万画素、MP3再生機能、165MB内蔵メモリ、128和音、33万単語電子辞書、1.8インチ液晶と人気の機能は一通り揃えながらも60グラムと軽い。値段は30万ウォン台と、あえてお手頃価格で勝負している。
韓国の携帯電話販売は三星電子がシェア57.6%で不動の1位を守り続けている。音楽携帯で人気を得たKTFTはKTF専用の端末を製造しているが、LG電子に買収される動きが出ている。LGテレコムとの関係でSKテレコムやKTF向けの端末販売が難しいLG電子にとって、KTFTの買収は市場確保のためにも重要である。SKテレコムの端末製造子会社を買収し市場シェア2位に躍り出たペンタックに対抗するため、なんとか中小ベンダーを囲い込みたいLG電子にとってはKTFTがもっとも適切な相手。3年ぶりに解禁となった補助金制度はベンダーにまで影響を与えている。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)