韓国の5月は出費が重なります! 5日は「こどもの日」、5月8日は「両親の日(オボイナル)」、5月14日は「ローズデー」、5月15日は「先生の日」、3週目の月曜日は「成人の日」、21日は「夫婦の日」……。子どもに両親に先生に夫に! プレゼントを渡す記念日が重なっているのが5月で、もう腰が曲がりそう~(韓国では経済的に負担が大きすぎることを「ホリガフィンダ」=「腰が曲がる」と表現します。お金を稼ぐため働きすぎて腰が曲がっちゃうのかな?)。
日本と同じく韓国もバレンタインデーとホワイトデーがあります。しかし、韓国ではさらに! 4月14日には恋人のいない者同士で黒いジャージャー麺(チャジャンミョン)を食べる「ブラックデー」、5月の14日はバラを贈り合う「ローズデー」、6月14日は「キスデー」、7月14日は「シルバーデー(恋人同士で銀の指輪を交換するのだとか)」などなど、毎月14日に「○○デー」としてなにかしらのお祝いをするんです。ちなみに、11月11日は「ペペロデー」といって、ロッテのペペロをプレゼントし合う記念日です。
5月の数々の記念日の中でも、主婦として気を遣うのはやっぱり「両親の日(オボイナル)」。赤いカーネーションは韓国でもマストですが、お花だけで済ませるなんてことはできないんです。自分の両親よりも、旦那の両親に何を贈ればいいのか、みんな悩みます!! 日本では母の日、父の日が別々で、お花やちょっとしたプレゼントを贈る人が多いようですが、韓国の「両親の日」は、お誕生日以上にガッツリとプレゼントを贈っておかないと、1年中ほかの家の嫁と比べられ、肩身の狭い思いをしなければならなくなるんですよね~。
テレビの情報番組でやっていた「オボイナルにもらいたいもの」のアンケートを見ると、1位はやっぱり現金・商品券、2位は健康食品、3位は旅行、4位はファッション・雑貨・化粧品、5位はディナーショー・コンサートなどのイベント。
日本でもシニア向けのバスツアーや日帰りツアーが人気ですが、韓国でも「ヒョドクァングァン」(親孝行観光)といってシニア向けの団体ツアーが人気です。バスツアーのバスの中でカラオケ大会を開催し、ノリノリで立ち上がって踊り出すおばさまが続出! その重さでバスがずんずん揺れるんですよ~。バスの中で踊るのは事故防止のため禁止されていますが、止められな~い! 運転手さんにまで「一曲歌ってよ~」とマイクを差し出す人がいますが、これは危ない! 韓国に交通事故が多いのは、もしかしてこんなこともあるから?
さて、私は毎年リクエストに応じて旦那の両親には「現金」を贈り、うちの両親とは「家族みんなで外食」をしています。それでもなんだか物足りないかな~と思ったときは、美容液とかクリームとか、化粧品のプレゼントを追加して、ついでに自分用にも買っちゃったりします。5月になると、コスメブランドはこぞって「企画セット」(キフェクセット)という期間限定のお買い得セットを発売するからなんです。
日本でよくクリスマスやホワイトデーに発売されるコフレ、キットのことを韓国では「企画セット」と言います。ロッテ百貨店やロッテマート、ロッテ免税店には4月末ぐらいから一斉に企画セットが並びます。カウンターの真ん中にどんと箱入りのセットとハンドバッグなどが一緒に飾られているのを見たことありません?
日本でも試供品がオマケでついているセットはありますが、韓国の場合は、これでもか~~というくらいコンチャ(無料)のおまけがついてくるんです。金額に応じてブランドもののハンドバッグやパスポートケース、旅行用バッグ、機内持ち込みサイズのトランク、大きな鏡などがもらえる絶好のチャンスなんです。
化粧水と乳液のセットを買っただけで美容液やクリームのミニチュアがついているのはもちろん、さらにオマケとして数々の試供品セットをどんどん出してくれるので、「こんなにもらっていいの?」と怖くなるほどです。プレゼントを買って、オマケはちゃっかり自分が使う、それでもいいですよね。だって、そんな楽しみもなかったら5月は乗り越えられませんもの~。
また、成人式を迎える女性にはバラと香水をプレゼントする慣わしがあるので(といってもここ15年ぐらいのことですが)、香水の企画セットもいっぱい登場します。いつも使っている香水のお得なセットが見つかるかもしれません。香水の企画セットは特にロッテ免税店がおすすめ! 日本で買うより30~40%は安いのに、さらにボディーローションやミニチュアのオマケ付きセットがいっぱい揃っているし、新作もいち早く手に入るし、要チェックです。
「先生の日」にも悩みます。そんなことはないだろうと思いながらも、「ほかのお母さんたちは立派なプレゼントを渡しているのでは?」と考えてしまい、やっぱり贈り物をせずにはいられません。韓国は3月が新学期なので、5月はまだまだ学年が始まって間もないし、「うちの子をよろしくお願いします」という意味でもいいものを贈らなくては~と悩んでしまうんですよね。
韓国ではお母さん達の負担をなくすために、「先生の日」を冬休みにして、1年間の感謝を込めて挨拶に行く日にするべき、という声も広がっています。それにしてもなんで5月はこんなに記念日が集中しているんでしょうか~。ショッピングを楽しくしてくれるオマケだけが救いです。
次回は韓国の人情あふれるコンチャの世界について、もっともっと詳しくご紹介します!