モバイルネットが不人気の韓国 政府主導の活性化策が始動






韓国サムスン電子のスマートフォン「OMNIA」シリーズ


韓国政府は今年、3月と9月の2回にわたってモバイルインターネットを活性化させるための国家戦略を発表した。「モバイルインターネット活性化計画」と「モバイルインターネット活性化推進計画」がそれである。


 韓国は日本と同じく1999年、モバイルインターネットサービスを始めた。ところが、その普及度合いでは日本に大きく水をあけられている。


 旧メリルリンチがまとめた「Global Wireless Matrix」(09年第1四半期)は韓国に衝撃を与えた。日米韓の通信キャリアのARPU(一人当たり月額利用料)に占めるデータ通信の割合を07年と08年で比較したところ、韓国だけが減っていた。08年の韓国キャリアのデータ通信ARPU比率は17%で、日本の41%はもちろん、北米の25.5%、ドイツの25.3%も下回った。



■世界の潮流から取り残される?


 韓国でモバイルインターネットが普及しない理由について、キャリアや専門家は、有線ブロードバンドインフラが早期に発達しすぎたためと見ている。パソコンからインターネットを利用する習慣が根付いた半面、有線ブロードバンドに比べて速度が遅く画面も小さいモバイルインターネットは多くの人から敬遠された。その結果、世界のモバイルコンテンツ市場が年平均30%以上成長しているのに対し、韓国ではゲームを除けば06年から足踏み状態となっている。


 さらにメリルリンチの調査によると、韓国のモバイルインターネット料金は対象15カ国の中でもっとも高いという。日本は携帯電話利用者の4割がパケット定額制に加入しているが、韓国ではまだ10%にも満たない。プランの仕組みも日本のような使い放題ではなく、1GBまでいくら、5GBまでいくら、といった定量制になっている。


 この報告書が引き金になり、韓国政府はキャリアに対して命令に近いかたちで料金値下げを要求し始めた。日本でも一時期「パケ死」という言葉があったが、韓国ではいまだに100~300円のコンテンツをダウンロードするのにその倍以上のパケット通信料がかかる。世界の携帯電話人口が40億人を超え、インターネット接続端末がパソコンからスマートフォンへ移行するなかで、政府には「韓国だけが世界に取り残されるかもしれない」という危機感がある。



■日本を参考にデータARPUを40%に引き上げ


 3月にまとめたモバイルインターネット活性化計画は、日本を優秀事例として参考にし、使い放題のパケット定額導入などによるデータ通信料金引き下げ、キャリアとコンテンツプロバイダーの不公正契約改善を通じたモバイルコンテンツ流通の環境改善、ユーザー中心のサービス環境造成などの施策を盛り込んだ。


 具体的には、13年までに携帯キャリアのデータ通信ARPUの割合を40%まで引き上げ、モバイルコンテンツの市場規模を1兆ウォン(約830億円)から3兆ウォンへ拡大するという。さらにキャリアとコンテンツプロバイダーによる収益配分ガイドラインの策定、排他的行為の禁止、ネットワーク開放もこの計画の重要な部分である。


 これまでは料金回収手数料の基準がなく、キャリアの言い値が手数料だった。このため、コンテンツプロバイダーがキャリアに支払う手数料は30~40%に上ることもある。さらに、勝手サイトが存在できないように、キャリアは契約した公式サイトやポータルサイトだけにアクセスできるようネットワークを閉鎖している。政府はこれらの不公正な取引を改善すれば目標達成は可能で、コンテンツ産業の海外進出も活発になると見込んでいる。


 モバイルインターネット活性化計画の策定には、放送通信部だけでなく文化部、行政安全部も参加している。ネットワークとコンテンツ、セキュリティー面の支援を一体で推進していくという考えからだ。モバイルインターネットを活性化させることで、「モバイル電子政府」の早期提供につなげるとともに、セキュリティー対策も固定通信と携帯電話の融合を見据えて検討しようとしている。





LGテレコムの料金プラン「OZ」のプロモーション風景


■SKテレコム、KTの動向がカギに


 通信キャリアのなかでは、加入者シェア最下位のLGテレコムが値下げに積極的だった。08年に「OZ」というブランドで開始した料金プランは月6000ウォン(約500円)で1GBまで利用できる。他のキャリアに比べると4分の1ほどの水準である。LGテレコムはネットワークも開放し、ポータルサイトやコミュニティーサイトなどに携帯電話から自由にアクセスできるようにした。


 このLGテレコムの攻勢と政府の圧力で、携帯シェア1位、2位のSKテレコム、KTがどこまで料金制度の見直しに動くかが今後のポイントだ。


 韓国の通信業界はKTとKTF、SKテレコムとSKブロードバンド、LGテレコムとLG DACOMが統合するなど、有無線通信会社の再編が進んだ。これにより現在は、携帯電話、ブロードバンド、無線LAN、IPTV、VoIP、固定電話といった通信サービスを同じ会社で複数加入すると基本料金が50%まで安くなるといった「バンドル割引」競争が激しくなっている。


 11年には固定で1Gbps、モバイルでは100Mbpsの速度でネットにつながる4Gの標準化が予定されている。韓国の携帯電話ベンダー、サムスン電子とLGエレクトロニクスはすでにスマートフォンのラインアップを重視している。行政はもちろん、金融、ヘルスケア、教育などあらゆる産業もモバイルインターネットによるサービス展開を見込んでいる。


 政府の圧力による値下げが最善の解決策とは思えないが、お膳立てはそろった。韓国が過去の「ブロードバンド大国」「IT強国」で終わってしまわないために、安く速く安心できるモバイルインターネットの登場が待ち望まれる。


– 趙 章恩  

NIKKEI NET  
インターネット:連載・コラム  
[2009年10月28日]
Original Source (NIKKEI NET)
[
http://it.nikkei.co.jp/internet/column/korea.aspx?n=MMIT13000028102009

韓国CM REPORT – ロッテ – MCモン




MCモン プロフィール


1979年9月4日生まれ。180.0cm、71.0kg。


本名はシン・ドンヒョン。1999年ヒップホップグループ「People Crew」のメンバーとしてデビュー。ドラマ『ノンストップ4』、『悲しき恋歌』、『偉大なるギャッツビー』、映画『土手伝説』などに出演、司会やバラエティー番組のパネラーとしても活躍中。インターネットショッピングモール「モンザショップ」のほか、親友で歌手のハハと共同で「ハハモンドットコム」も運営。自分のチャームポイントを訊かれると、迷わず「小さい目」と答える。そのルックスからか、MCモンの「モン」はモンキーのモンと解釈する人が多いけれど、「夢」という意味のモンだとか。





グックァパン



出演




MCモン

放映日




2004年10月

MCモンのそっくりさんとして話題になった、レスリング韓国代表でアテネオリンピック「男子グレコローマン60Kg級」金メダリストのチョン・ジヒョン選手と、MCモンのダブル出演のすごいCMをご紹介します。日本でもドラマ『ノンストップ4』の主人公として、また、ヒップホップ歌手として徐々に名前が知れ渡るようになったMCモン。本業は歌手ですが、お笑い芸人よりおもしろい歌手としてバラエティーにラジオにCMに引っ張りだこです。もちろん、本業のほうも順調で、毎年のようにヒット曲を生み出しています。つい最近は、ドラマ『偉大なるギャッツビー』で単独主演を任されました。愉快で明るいキャラクターだけど、「同情されやすい顔つきのせいか、よく貧乏な青年とか純粋な青年役でキャスティングされる」と自分を評価するMCモンは、視聴者にもプロデューサーにも愛されるマルチタレントです。



「君ってなんて顔してるの?」
「お前よりはましだよ」
「プンオパン(韓国版鯛焼き)でも食べる?」
「いや、グックァパン(「菊パン」、このアイスクリームの名前)」
「何で?」
「僕、ベジタリアンだから」


(ナレーション)グックァパンとアイスクリーム


韓国では「瓜ふたつ」、とっても似ていることを「ふたりはプンオパンだね」、「ふたりはグックァパンだね」とよく言います。機械で作るからみんな形が同じになるしかない、鯛焼き(韓国語では「鮒焼き」と言います)や今川焼きのように似ているという意味なんです。


アイスクリームの中でも、ロッテの「グックァパン」のようなモナカアイスクリームは、冬に食べるとより一層おいしいですよね。



– BY  趙章恩


ニッコリア 
韓国CM動画「ニッコリアCM」
Link
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200410&dr=food

[エンタメコラム] お宝場面がいっぱいの「ホテリアー」 その1

セクシーなヨン様を見つける時間



ニッコリア読者のみなさん~。食欲の秋をいかがお過ごしですか? 私は「サルチョッソヨ~」(太っちゃいました)どうしよう~。


 


ところで、ぺ・ヨンジュン初のフォトエッセイ『韓国の美をたどる旅』お読みになりましたか? 私はひと晩でむさぼるように読み終えました。そして何度も何度も読み返しています。キムジャンをしているヨン様、韓屋でくつろぐヨン様、帽子にサングラスにマフラーというスタイルで盛岡市内を歩くヨン様、カメラを手から離さないヨン様、いろんな姿を見つめながら、私もヨン様が歩いた道を同じように歩いてみたい! と、旅への衝動に駆られてしまいました。


 


特に興味を惹かれたのは、明洞のロッテホテルから歩いて行ける距離にある三清洞の紹介。韓屋を改造したレストランやデザイナーショップ、小さな博物館が密集している街で、ニッコリアスタッフ達のお気に入りスポットでもあるんです。三清洞は「冬のソナタ」のロケ地だった中央高校のすぐ近くでもあります。ソウル中心部を見下ろす丘の上に残っている韓屋を眺めながら、ヨン様が住んでみたいと話していた家はこういうところなんだ~と味わってみるのもいいでしょう。


 


あ、そうそう。ヨン様は梅干しが好物だというのも初めて知りました! 韓国でも梅は伝統料理に欠かせない食材です。梅を砂糖漬けにして、そのエキスは料理やお茶に使い、漬けたあとの梅は種を取り除いてコチュジャンに漬けてチャンアチにします。甘辛くておいしいんですよ!


 


うちの家でも、梅エキスを毎年手作りして冷蔵庫にたっぷり入れておきます。にらとたまねぎをスライスして、梅のエキスと唐辛子の粉、にんにく、ねぎ、醤油を入れて混ぜると、簡単サラダのできあがり~。甘さとコクがあっておいしいんです。ヨン様の本の中には、見たこともないような梅料理と、これを食べることができる農園も紹介されています。


 


それにしてもヨン様の本に登場する韓屋や韓服の色合いの美しいこと! 「美」という言葉についていろいろと考えさせられる本でもあります。本を読みながら、最近とっても気に入っているドラマ「タムナ」を思い出しました。これは、朝鮮時代のチェジュドに漂流したイギリス人青年と小さくてかわいい海女の美少女、そしてハンヤン(ソウルを朝鮮時代にはハンヤンと呼びました)から島流し(でも本当は監察のためにやってきた偉い人)された美少年のヤンバン(貴族)の3人が繰り広げるロマンチックな時代劇です。


 


朝鮮時代のチェジュは食糧と水が不足していました。そんな環境の中で人々の知恵が生んだ衣装や食べ物、家は素朴で、土と海と太陽に似ていました。派手で鮮やかなものだけが美しいのではなく、人の息が吹きかかった魂が宿った物語があるからこそ美しいといことがわかってきました。ヨン様の本を読んでからは、時代劇ドラマの風景も違って見えます。10月26日より日本でもMNETで放映されますので、みなさんもぜひ一度観てください。


 


韓国でもヨン様の本は発売7日で10刷を超えるベストセラーとなり、各方面に多大な影響を与えています。しかしヨン様本人は執筆に神経をすり減らしてしまい、入院までしてしまいました。9月22日、ソウルで行なわれた出版記念会では10Kgも痩せた体に、薬のせいでぱんぱんに腫れた顔が痛々しかったです。体調が万全ではありませんでしたが、ファンのみなさんが楽しみに待っているからと東京ドームのイベントを成し遂げました。結局、過労により残りのスケジュールをキャンセルして緊急帰国することになってしまいました。緊迫した状況だったようで、本当に心配です。「回復力が早いので大丈夫!」と笑顔を見せていたのに。今度こそはゆっくり、休養してくださいね!


 


ヨン様の回復を待ちながら観たいドラマは、これしかないでしょう! 「ホテリアー」。


 


元気でセクシーなヨン様を堪能できるんです! 水着シーン、キスシーン、迫力満点の愛の告白シーンなどなど、お宝映像満載なんですもの~。


 


特に貴重なシーンは、ヨン様の水泳シーン! ビキニ姿でプールに落ちたソン・ユンアさんを助けたあと、塗れた髪をかきあげながらにっこり笑うシーン。これだけでも「ホテリアー」を観る価値はあります。


 


実はこのシーン、本当に危なかったんですよ。リハーサルのとき、ソン・ユンアさんがプールに落ちかけて、ヨン様が身を投げて助けたんです。ヨン様はプールの床に全身を打ちつけ、危うく大怪我をするところでした。この場面は当時の芸能ニュース番組に放映され、あまりのかっこよさに「冬ソナ」よりも先にヨン様ブームが巻き起こったものです。もう8年も前のドラマなのに、ヨン様は全然変わっていないように見えますよ。


 


ドラマの中でも外でも女性を守ってあげる、騎士のようなヨン様の姿にうっとりしてしまいます。ソン・ユンアさんの手をとり踊るシーンや、プロポーズするシーンなども迫力がありすぎて鳥肌が立っちゃいます! このドラマは、端正な顔立ちと甘い笑顔から「美少年系俳優」と呼ばれていたぺ・ヨンジュンが、男らしくたくましいトップスターヨン様へステップアップしたきっかけになりました。


 


次回からは、本格的に「ホテリアー」を分析してみましょう。



ニッコリア
Cho!エンタメコラム
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韓国CM REPORT – ロッテ – イ・ヒョンジン



イ・ヒョンジン プロフィール


1985年3月5日生まれ。


186.0cm、72.0kg。ファッション雑誌のモデルからはじめ、数々のCMに出演した爽やか青年。MBCドラマ『キムチチーズスマイル』でテレビデビュー。ドラマでは口数の少ない水泳部のエースで、好きな女の子を一途に想い続け、守ってあげようとする役が好評だった。デビュー作から一気に注目を浴びるようになった期待の新人。高校生の頃は体重が100Kg近くあり、芸能界デビューなんて夢にも思わなかったそう。笑うと目がなくなるところがチャーミング。





レッツビー



出演




イ・ヒョンジン

放映日




2008年1月

今、韓国でもっともホットなCMがこれです。


(冷やかす友達)「お~化粧したのか? スカートをはいてるね!」


「あっち行け!」


(ナレーション)「時には愛に嘘も必要です」


「先輩、私……熱があるみたい」
(ソンベ、ナ、ヨルナヌンゴガテ)


(ナレーション)「もちろん、騙されてあげるセンスも必要です」


「熱があると、もっときれいに見えるね」
(アプニカ、ドイェポボインダ)


(ナレーション)「幸運を祈ります」


思わず微笑んでしまうCMです。憧れの先輩とスキンシップするために、「熱があるみた~い」と先輩の手をとって自分の額にのせる女の子が、本当にかわいいですよね。まるで、韓国の大学生の日常をこっそり目撃してしまったかのようです。これからデートするであろうカップルの初々しさに、「私にもあんな時代があったのにな~」なんて、昔(?)を思い出してしまった人もいるのではないでしょうか?


このCMの主人公は、先輩役のイ・ヒョンジン。186cmという長身の持ち主で、そのクールな顔つきに韓国の女性たちはメロメロです。凛々しくもやさしい雰囲気は、チョ・インソンやソ・ジソプ、リュ・シウォンとも似てると言われています。俳優としての今後が楽しみですね。このCMを見た人は必ず「女の子もかわいいよね。お似合いのカップルだね~」とうらやましがります。女の子は新人のユ・ダイン。「このCMをきっかけに、ふたりが本当のカップルになるといいのに~」なんて声援が上がっているそうですよ。


– BY  趙章恩


ニッコリア 
韓国CM動画「ニッコリアCM」
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匿名がもたらす快感、口コミでユーザーを集めたチャットサービス

オープンから1カ月、口コミだけで1日の訪問者数が8万人、同時接続1万5千人のチャットサイトが登場した。韓国政府が進めている実名確認に逆らい、会員登録や本人確認など一切なく、匿名でチャットができる「GAGAライブ」というサイトである。

 しかもランダムチャットといって、同じ時間に接続した人同士がランダムに2人だけで1対1で会話できるようになっている。どんな人とつながるか全く分からない、自分も相手も匿名のままチャットを楽しめるところが人気を集めている要因だ。


 使い方はとてもシンプルで、サイトにアクセスして「ランダムチャット実行」のボタンをクリックするだけ。自分が書き込む文章の前には「あなた」、相手の文章の前には「知らない誰か」としか表示されない。


 これはなんと、お医者さんが趣味で開発したものだそうだ。徹底した匿名ぶりや使い方は、英語サイトの「omegle」に似た仕組み。パソコン通信のようなシンプルなウィンドウの中で文字を書き込みチャットする。


 Flashで動作しているので、HTMLソースを自分のブログやSNSなど、どんなサイトにも貼り付けてチャットができる。平日の昼でも5000千人以上が同時接続しているのをみると、みんなこっそりブログなどに貼り付けてやっているのかもしれない。


 今までのチャットサイトは、実名確認をして会員登録し、カテゴリーを選択し、チャット部屋を作って相手を待つか、チャット部屋の名前を見て面白そうなところに入る。チャット=出会い系、援助交際の温床という悪いイメージがつけられたため、基本的に性別やIDが公開される。住む地域や年齢まで公開しないといけないサイトも多い。

しかし「GAGAライブ」は匿名なのでどんな会話をしても大丈夫、相手がどんな人なのか探るのが面白い、別人になりすまして会話をするスリルがある、といったブログやSNSサイトの書き込みがきっかけとなり、全く宣伝もしなかったのにいつの間にか1日8万人が訪問するサイトに成長してしまった。


 ランダムチャットが話題になったのはもう一つ芸能人や有名人が出没するという噂からだった。ある有名人が、「ランダムチャットで色んな人と他愛のない会話を楽しむとすごく癒される」と発言したことや、チャットを終えて挨拶をしようとしたら歌手の○○だと言ってきたので「嘘つけ!」と言ってやったが、他の人のブログでもその人とチャットをしたという書き込みがあったのでびっくりした、などの証言がコミュニティサイトなどに書き込まれえいる。好きな芸能人に会えるかもしれない、というドキドキ感からか、20歳代女性の利用が増加しているという。女性ユーザーの多いチャットサイトには自然と男性も集まる。ユーザーが増えていくのは


 チャットの内容は色々。意味不明の言葉を残してすぐ出て行く人もいれば、しりとりをしたがる人もいる。就活に悩む大学生がいたり、いきなり数学の問題を解いてほしいと頼んでくる高校生がいたりする。自称ソウル大生に科学の試験問題の解き方を教えてもらったというチャットのキャプチャーは話題になった。


 全く知らない人だからこそ、自分の秘密を打ち明けたり、誰かの悪口を聞いてもらったりしてすっきりするという、毒を排出できる爽快感もある。何でもネットで完結させ、恋人との別れも携帯メールで済ませてしまうというこの頃。そういう世の中だからこそ、PC通信や文通の時代を懐かしみ、ランダムチャットにはまる人も増えているようにみえる。


 ランダムの残念な点は、気が合う人同士が出会い会話が進む中、事情があって途中で切れてしまうともう最後。同じ人にまた巡り会える可能性が非常に少ないということだ。チャットサイトにある掲示板には、「×月×日×時に出会ったあの人を探しています」という書き込みが絶えない。これもランダムチャットの妙味といえるかもしれない。



(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年10月22日

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20091022/1019779/

韓国CM REPORT – ロッテ – ソ・ジヘ



ソ・ジヘ プロフィール


1984年8月24日生まれ。


170.0cm、47.0kg。街でスカウトされ、CMを中心に活躍。ドラマ『オールイン』のホステス役でデビュー。映画『女子高怪談』、ドラマ『オーバー・ザ・レインボー』、『兄嫁は19歳』の助演を経て、時代劇『シンドン』のノグク姫役でついに女優として開花した。背が高く目が大きくて吊り上っていることから、無表情でいると性格がきつそうに見えるのが悩みだとか。でも実際には、とても気さくでよく笑う少女のような女優で、共演者からも「演技に対する情熱もあり、撮影現場の盛り上げ役でもある」と絶賛されている。





レッツビー



出演




ソ・ジヘ

放映日




2005年12月

「いらっしゃいませ」
「2枚ください」
「どのシートにされますか?」
「カップルシート!」
「ちょっと、あんたと私でカップルシート?」


(ナレーション)今日私は、仲のいい後輩をひとり失いました


ナレーションがいいですね。仲良しの後輩から恋人へ……「ヨンサンヨンハカップル」(女性が年上のカップル)の誕生です。韓国では儒教的な考えや、結婚する前に占ってもらう「宮合」(グンハプ、ふたりの生まれた日・時間などで相性を占い、結婚に適している日を選びます)から、夫婦は男性のほうが4歳年上なのが、もっとも末永く円満でいられるといわれていて、女性が年上だなんてもってのほか! と考えられてきました。


それが2005年あたりから年下の彼が登場するドラマが登場し、社会的に「ふたりが愛し合っているなら、年齢なんて関係ないんじゃない?」というふうな考え方に変わってきました。実際に会社でも女性の社会進出が活発なことから、30代女性上司と20代男性新入社員というようなカップルも、そんなに珍しい組み合わせではなくなりました。


このCMが撮影されたのは、ロッテシネマ。韓国内の主要都市に点在するロッテシネマは、明洞(ミョンドン)のロッテ百貨店の隣にあるAVENUEL(アヴェニュエル)にもあって、カップルシートやゆったり座れるVIPシートなど、いろいろなシートが選べる映画館です。このごろは、韓国でも日本の映画をよく上映しています。韓国では、怖い映画を見ていてまったく知らない隣のシートの男性に胸に飛び込み、それがきっかけとなって付き合い始めた、なんていうカップルも多いそうですよ。新しい出会いを求めるなら、映画館がいいかもしれませんね。


– BY  趙章恩


ニッコリア 
韓国CM動画「ニッコリアCM」
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http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200512&dr=drink

[エンタメコラム] すべての始まりはここから 「冬のソナタ」その3

ヨン様とたくさんの家族が出会えた作品



スカウトしたヨン様をドラマ「愛の挨拶」でデビューさせたことで有名なユン・ソクホ監督。その監督の作品で8年ぶりに主演を演じることや、「ホテリアー」で見せた印象的な演技で一気にファンクラブ会員が増えたヨン様とドラマ「初恋」で共演したチェ・ジウさんとがふたたび共演することなどが話題になり、「冬のソナタ」は放映前から大勢の人の期待を集めていました。


 


2001年に放映された「ホテリアー」で見せてくれた、冷酷なビジネスマンなのにどことなく母性本能をくすぐる寂しそうな横顔で、まっすぐな愛を表現するトンヒョクに似ているチュンサンと、柔らかくジェントルなミンニョンのひとりふた役にヨン様が挑戦するということもファンにとっては驚きでした。ところが、ヨン様はそれを見事に演じ分けてみせます。


 


ユン監督が追求する映像美とヨン様の演技、そしてチェ・ジウさんの愛らしい雰囲気がうまく化学反応を起こし、視聴率をどんどん上げて行きました。


 


チュンサンとユジン、ヨン様とチェ・ジウさんは、視聴者が選ぶもっとも似合うドラマカップル、パーフェクトカップルにも選ばれました。あまりにも息がぴったり合っていたことから、本当に付き合っているのではないかという噂もあったほどです。2002年、ワールドカップの成功を祈願するため、オーストラリアで開催されたファッションショーにふたりがモデルとして参加したときに現地で食事をしたことや、ヨン様がファンクラブの掲示板にチェ・ジウさんに興味を持ったこともあったと告白したことなどが火種となり、話が大きくなっていきましたが、交際説は噂に過ぎませんでした。


 


「冬のソナタ」はその美しい映像から、ロケ地ツアーを流行させたドラマでもあります。南怡島(ナミソム)や春川(チュンチョン)、ドラゴンバレースキー場、外島(ウェド)、ソウルの中央高校、大学路(テハンノ)、フアムドン聖堂、湫岩海水浴場などなど、ロケ地の場所を視聴者同士で教え合い、ドラマのワンシーンを真似るのが流行りました。クリスチャンでもないのに聖堂で愛を誓ったり、南怡島で雪だるまを作ったり、スキー場に行って大声で泣いたり叫んだり、雪の日には大学路を歩いたり……。ほかの人には冷たく無口なのに、ユジンにだけはにかんだような温かい笑顔を見せるチュンサンの姿を追いかけて、ロケ地だった中央高校の構内を歩き回ったものです。


 


特に南怡島は、「冬のソナタ」家族(ファン)にとっては聖地のような場所ですよね。「冬のソナタ」を観てからは毎年冬になると行きたくなってしまう南怡島には、タバコを手に真剣なまなざしで台本を読でいるヨン様、スタッフと楽しそうに会話するヨン様、リハーサル中のヨン様など、当時の写真がまだ残っています。何年経っても、南怡島のメタセコイア並木道に足を一歩踏み入れると、そこはチュンサンとユジンのパラダイス!


 


外島だって、ソウルからは片道5時間ほどかかる遠い遠い場所ですが、「不可能の家」を自分の目で見たいという気持ちを抑えきれずに、バスを乗り継いで行きました。南怡島も外島も知ることになったきっかけは「冬のソナタ」ですが、こんなにきれいな島があったなんて! ヨン様が韓国の美を紹介する写真集を作りたいと思ったのも「冬のソナタ」がきっかけかもしれませんね。


 


日本で「冬のソナタ」が放映されてからは、本格的にほとんどのロケ地がツアー商品となり、観光客が押しかけました。「冬のソナタ」を観て韓国の冬を神秘的に感じた南の国の人たちは、雪を見たり触ったり、スキーに乗ったりするための団体ツアーで韓国を訪れるようになりました。「キムチ、焼肉、あかすり」に代表されていた韓国ツアーが、ソウル以外の地域にまで足を伸ばし文化体験へとワンランクアップグレードしたことも、ヨン様のことを知るために韓国語を学び、さらに韓国のことをもっと知りたいと何度も韓国ツアーに参加するような人が増えたのも、「冬のソナタ」の業績といえるでしょう。


 


日本で「冬のソナタ」が話題になればなるほど、韓国では逆に、「冬のソナタ」よりも「冬のソナタ現象」に、「ぺ・ヨンジュン」よりも「ヨン様」にスポットライトが当てられ、作品の芸術性やストーリーよりも、輸出品としての価値ばかりがニュースになったのは残念でした。


 


ヨン様は「冬のソナタ」でKBS演技大賞最優秀演技賞・人気賞、百想芸術大賞を受賞し、スターとして頂上に上りつめながらも、次の作品に映画「スキャンダル」を選択しました。


 


「冬のソナタ」が放映されていたころ、ヨン様は「まだ俳優というよりタレント。これからは映画にも出演して俳優と呼ばれたい」とインタビューで答えたことがあります。自分との約束を守るかのように、映画に挑戦することを決めたところは完璧主義者のヨン様らしいとしか言いようがありません。しかも、時代劇というまったく違うジャンル、そしてプレイボーイというまったく違うキャラクターに挑戦したんですよ! 「メガネのないヨンジュン氏はヨンジュン氏じゃない!」というファンの心配をよそに、朝鮮時代のプレイボーイになりきりましたね。


 


「冬のソナタ」は韓流の原点であり、ヨン様に出会えたすべての始まりです。ヨン様個人にとっては韓流スターになれた作品というよりも、日本と世界の家族に出会え、今でも大親友であるリュ・スンスさんに出会えた、思い出深い作品として残っているのではないでしょうか。




ニッコリア
Cho!エンタメコラム
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韓国CM REPORT – ロッテ – チョ・インソン





チョ・インソン プロフィール


1981年7月28日生まれ。


187cm 72Kg。ソウルの東の外れにある下町出身で、中学生の頃からそのカッコよさから地元では有名人だったとか。1998年カジュアルファッションブランドのモデルにスカウトされ芸能界入りした彼はドラマ『バリでの出来事』、『星を射る』で日本でも有名な韓流スターになった。


美少年キャラに止まることなく悪役やコメディーなど幅広いジャンルの映画に挑戦している。趣味は帽子集め、特技はバスケとテコンドー(公認4段)。権威ある百賞芸術大賞をはじめ、数々の映画賞で毎年、最優秀男優賞、人気賞を受賞している実力派。2008年はなんと同性愛をテーマにした時代劇映画に出演する予定。





韓国フジフイルム



出演




チョ・インソン

放映日




2004年12月

「こんなに高いところだったら、君を見ることができるかな?」
「愛はカラーで記憶される」


またまた、こんなセリフでお姉さまファン達を惑わすチョ・インソン。今と比べると、ずいぶんふっくらしている顔がかわいいですよね。この当時は、まだデジカメがそれほど普及していなくて、ジーンズのポケットから小さいデジカメを取り出す仕草がとてもカッコよく見え、みんなで真似したものです。家電量販店でのサイン会もよく開催されていたので、チョ・インソンに会いたくてデジカメを衝動買い! なんてファンもいました。デジカメが一気に普及したのも、チョ・インソンのおかげと言われるほどでした。


オーストラリアで撮影されたこのCMは、30メートルもある煙突に、スタントマンなしでチョ・インソン本人が登ったことも話題になりました。「愛はカラーで記憶される」(サランウンコルロロギオッデンダ)というコンセプトで、デジカメの持つきれいでカラフルな表現力をアピールするためのCMでした。競合ブランドのCMは映画『猟奇的な彼女』のヒロインであるチョン・ジヒョンが持つイメージや認知度に頼ったものでしたが、このCMはカメラの機能も説明しながら、チョ・インソンが持つスウィート&タフの両面を見せることで、女性ファンにアピール!


そんなチョ・インソンですが、映画『卑劣な通り』以降、すっかり露出が減ってしまいました。映画『サンファジョム』の撮影中だったのです。みなさん驚かないでください。この映画は、なんと高麗時代を背景にした、王様と護衛武士の禁断の愛(!!)がテーマだそうです。いったいどんな映画になるのだろうかと、ファンはもちろん、映画関係者も息をのんで公開を待っています。


– BY  趙章恩


ニッコリア  韓国CM動画「ニッコリアCM」
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ミュージシャンに甘くささやき、1位の座を獲得したYouTubeの戦略

 ポータルサイトはNAVER・DAUM・NATE、オンラインゲームはNCソフト・NEXON・Hangame・Netmarble・NEOWIZ、動画はPandoraTV・MGOON・TVPot、というようにブロードバンドが普及してから今日まで、どの分野でも韓国系のサイトが圧倒的なシェアを誇っている。GoogleやYahoo!が韓国では、苦戦しているというのは有名な話である。


 そんな韓国で異変が起きた。韓国のPandoraTVを押しのけ2009年9月、ついにYouTubeが動画サイト月間訪問者数1位になったのだ。韓国に進出して既に1年8カ月が経過している。


 これは実名制度のおかげともいえる。本人確認のために住民登録番号や個人情報を書き込ませることにYouTubeが反対し、韓国のネットユーザーの多くが実名制度を実施するサイトを捨ててYouTubeに引っ越してきたのだ。本人確認をしないことから、GoogleやGmailの利用も少しずつではあるが増えている。


 韓国インターネット振興院の調査によると、3歳以上のネットユーザーの77.2%が1日1回以上ネットを使い(主にパソコン)、48.3%が週14時間以上ネットを使っているという(週平均利用時間は13.9時間)。GoogleはYouTubeを前面に出して、ネット利用時間が長く動画投稿に熱心な韓国のネットユーザーとのつながりを確固たるものにしたいようだ。


 今まで海外サイトが人気のなかった理由は、韓国ネットユーザーのコロコロ変わる趣向についていけなかったからである。本社の認証を得てサイトをリニューアルした頃にはもうブームは終わってしまう。かゆいところに手が届くというか、瞬時に今流行っていることをキャッチしてメニュー化し反映させられる韓国系サイトに当然、利用者が集まる。


 YouTubeは韓国のかゆいところはどこかを探した。答えは、海外進出である。

少ない人口を相手する内需だけでは食べていけない。何でも海外進出して市場を拡大させないといけない。YouTubeは、「YouTube Music Day」を開催し、韓国のミュージシャンが海外進出できるよう支援する計画を発表した。

 30社ほどの韓国アルバム制作会社が集まった中、YouTubeの動画がきっかけとなってスターになったギターリストや歌手の事例が発表され、音楽マーケティングのトレンド、動画広告やアルバム販売による収益配分システムが紹介された。お金がかかるマーケティングができない新人や韓国ではあまり注目されないインディー系には嬉しい話である。


 フィンガープリンティングを利用して著作権のある音源や動画の場合は即時見つけて削除するか広告を付けて収益を分けることができる、再編集されたものでも見つけられる、といった著作権保護に関する説明もされた。


 YouTubeユーザーの20%が音楽目当てで、YouTubeの滞在時間も1日平均28.1分という数字も公開された。18~24歳の間では、世界で有名な音楽専門チャンネル「MTV」よりも YouTubeの方が利用されている、音楽チャンネルだけで4万4千件あり、音楽カテゴリーは13もある、YouTubeを使えば世界とつながる無限の可能性がある、という説明が続いた。


 世界中でオーディション動画を集めて行われたYouTubeオーケストラ、世界のユーザーが「Stand By Me」を歌う動画を投稿し、それをミックスして一つの歌にした「Stand By Me, Playing For Change, Song Around the World」など、YouTubeと音楽はとても密接な関係にあるのは確かだ。


 当たり前なことではあるが、YouTubeは世界中のミュージシャン達に甘く囁きかけていることだろう。それでも各種規制によりネットのガラパゴスが懸念されている韓国で、YouTubeをきっかけに海外とつながりを持つことがネットサービスや音楽産業の新しい風になってくれることを期待したい。


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年10月14日

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20091014/1019478/