韓国Samsung Electronics(サムスン電子)は2024年7月24日、折り畳み型スマートフォンの新機種「Galaxy Z Fold6」「Galaxy Z Flip6」を世界に向けて発売した(日本は7月31日に一般販売開始)。同月12~18日に事前予約を行った韓国では91万台の申し込みがあった。前モデル「Galaxy Z Fold5」「Galaxy Z Flip5」の102万台を下回った。ネックは前モデルと比べて10%以上の値上がりとなった出荷価格と見られる。Galaxy Z Fold6の最安モデルは222万9700ウォン(約24万7700円)、同Z Flip6は148万5000ウォン(約16万5000円)となった。
折り畳み型スマートフォンの新機種「Galaxy Z Fold6」(写真中央)「同Flip6」(同右)
Galaxy Z Fold6の重さは239グラムと、前モデルの253グラムから軽くなった。数字だけを見るとわずかな差だが、手に取ると、確かに軽くなったと感じるほどだった。プロセッサーは米Qualcomm (クアルコム)の「Snapdragon 8 Gen 3」へアップグレードされた(前モデルは同Gen 2)。ディスプレーは前モデルの2316×904画素のHD+ Dynamic AMOLED 2Xから新モデルは2376×968画素のHD+ Dynamic AMOLED 2Xへと解像度が向上し、明るさは最大で1750nitsから同2600nitsへとより明るくなった。
Galaxy Z Flip6はメインカメラの画素数が5000万画素となり、前モデルの1200万画素から解像度が大幅に向上した。メモリーは前モデルの8Gバイトから新モデルは12Gバイト、バッテリーの容量は前モデルの3700mAhから新モデルでは4000mAhに増えた。フレームはアーマー・アルミニウムで強化された。ディスプレーの明るさは前モデルの最大1750nitsから新モデルは同2600nitsへとより明るくなった。自撮りを重視する韓国では、光学相当ズーム2倍、AI(人工知能)ズームは最大10倍、夜間撮影モードの改善などカメラ性能の向上が最も高く評価された。
人工知能(AI)向け半導体の重要部品である広帯域幅メモリー「HBM(High Bandwidth Memory)」に対して、米国政府が中国に対する半導体規制を適用するようだ。米Bloomberg(ブルームバーグ通信)は2024年6月11日(現地時間)、米国政府はAIに使われる半導体技術の中で特に新しいトランジスタ構造であるGAA(Gate All Around)とHBM関連技術が中国に渡らないよう一段と制限することを検討していると報じた注1)。
韓国でも動画生成AIは開発されており、そのAIを用いてテレビ向けCMの背景や登場人物を生成する事例などがある。例えば、大手通信会社である韓国LG U+(LGユープラス)は、通信キャリアから「Growth Leading AX Company」(AIトランスフォーメーションで顧客の成長をリードする会社)になるとして、自社開発した大規模言語モデル(LLM)「ixi」の性能をアピールすること兼ねてCMを生成した。ixiで20万フレームを超える映像を生成し、編集もAIで行った。人が3Dアニメーションを制作する場合と比べて、時間と費用を半分以下に減らしたという。