韓国、2時間差で勝ち取った「世界初5G」、低遅延通信で注目高まる軍事テクノロジー

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2019年4月3日、韓国の通信事業者(キャリア)3社は一般ユーザー向けの5Gサービスを開始した。2018年2〜3月の平昌冬季五輪でのテストサービスを経て、2018年12月1日にスマートファクトリーなど企業向けサービスを開始し、2019年4月3日に一般ユーザー第1号加入イベントを開催、4月5日に一般ユーザーの全面的な加入受付が開始された。

 当初、一般ユーザー向けサービスは4月5日に韓国Samsung Electronics社(以下Samsung社)の「Galaxy S10 5G」の発売と同時にスタートする予定だったが、キャリア3社は突然、4月3日夜11時に有名人を対象にした第1号加入記念イベントを行った。

 米国の大手キャリア、Verizon社が米Motorola Mobility社のスマートフォンを使い、4月11日に予定していた一部地域での5Gサービス開始を、「世界初」のために4月3日に前倒しすると発表したからだ。このニュースが韓国のキャリア3社に伝わったのは3日の午後8時だった。「世界初」を譲れない韓国側は、Verizon社のサービスが始まる2時間前に5Gサービスを開始し、世界初の座を守った。

 5Gを利用できるスマートフォンはSamsung社のGalaxy S10 5Gしかないにもかかわらず、韓国の5G加入者は4月5日に6万人、21日には20万人を突破したほどで、関心度は高い。

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趙 章恩(ITジャーナリスト)

 

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2019.5.

 

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世界初5G商用化の韓国で進む製造業DX、造船世界一の現代重工業も本腰

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2019年3月27日から29日にかけて、韓国ソウルの展示会場COEXで「スマート工場・自動化産業展」が開催された。3回目となる今回は、「Digital Transforming in Manufacturing」をテーマに5G・IoT・ロボット・AI(人工知能)で製造現場がどう変わるのかに焦点を当てた展示だった。韓国Hyundai Heavy Industries(現代重工業)グループ、韓国Hanwha Precision Machinery社などを中心に490社が出展した。

 現代重工業グループでは持ち株会社の韓国Hyundai Robotics社、Hyundai Heavy Industries社、電気システム部門のHyundai Electric & Energy Systems社が参加し、スマートファクトリー総合プラットフォーム「H!-FACTORY」を初公開した。これは自動化設備を導入した工場の最適な運営を支援するプラットフォームであり、モジュール化設計により顧客のニーズに合わせて提供できるようになっている。

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趙 章恩=(ITジャーナリスト)

 

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2019.4.

 

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韓国Samsungがロボットビジネスを再開、エンタメ用の人型から実務に向けた協働型へ

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 韓国Samsung Electronics社は、2019年2月19日に米国ラスベガスで開幕した北米最大規模のキッチン・バスルーム関連展示会「The Kitchen & Bath Industry Show(KBIS 2019)」で、「AI(人工知能)ホーム」をテーマにスマート家電とAIを搭載した家庭用ロボットを公開した。

 2019年1月に開催された「CES 2019」で公開したロボットの他に、家庭用ロボットとして調理を手伝うロボット「Samsung Bot Chef」、ロボット掃除機「Samsung Bot Clean」、冷蔵庫型でAIを搭載する野菜栽培機「Chef Garden」の3機種を展示した。

 最も注目を浴びたのはSamsung Bot ChefとChef Gardenである。Samsung Bot Chefはいわゆる“調理お助けロボット”で、調理台上部に6軸ロボットアームが固定されている(図1)。

 アームの先には3指のグリッパがあり、各種調理器具を把持して「切る」「水を注ぐ」「混ぜる」「調味料を入れる」といった作業をこなすという。「主婦の味方として、あるいは手や腕が不自由な人のアシスタントになることを願って開発した」(Samsung Electronics社)。レシピをダウンロードすれば順番通りに作業する機能もある。発売時期は未定だが、家庭のほか、レストランや食品工場でも使えるロボットを目指しているという。



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趙 章恩(ITジャーナリスト)

 

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2019.3.

 

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https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/mag/rob/18/00006/00024/

韓国で5G開始、スマートファクトリーに応用も、襲いかかるHuaweiショック

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毎年1月、世界中の家電メーカーやICT企業が米国ラスベガスに集まり、最新技術を展示する「CES」。2019年は基調講演から展示まで、5Gが最も大きなテーマだった。

 2018年12月1日に世界初の5G基地局を開設しBtoB向け5Gサービスを始めた韓国の通信事業者も「CES 2019」に参加し、5Gだからこそ利用できる自動運転、AI(人工知能)、ロボット、8K動画サービス、VRライブ中継などを公開した。韓国では2019年3月に韓国Samsung Electronics社が5G対応スマートフォンを発売する予定で、いよいよ一般ユーザーも5Gを使えるようになる。

 2019年1月22~25日にスイスのダボスで開催された「世界経済フォーラムIBC(The International Business Council)」に韓国の通信事業者、KT Telecom社のファン・チャンギュ会長が招待され、韓国の5Gサービス動向について講演した。ファン会長は「5Gは米国や中国ではなく韓国が主導している」と強調し、「5Gは4Gと違い、一般消費者向け(BtoC)より法人向け(BtoB)サービスがメインになる。医療、セキュリティ、エネルギーなど公共分野のサービスもレベルが向上するだろう」と述べた。また、「NTTドコモと5G分野での協力を強化し、韓国の5Gの成果を共有する。ベトナムが東南アジア初の5G商用化国となるよう協力する」といった計画を明かした。

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趙 章恩(ITジャーナリスト)

 

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2019.2.

 

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「5G世界初」の韓国 動画・ゲームで速度、品質実感 住宅地の通信不良に苦情も=趙章恩

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 韓国の大手キャリア(通信事業者)3社(KT、SKT、LGU+)は4月3日午後11時、一般ユーザー向け(BtoC)の5Gサービスを開始した。韓国では5Gサービスは、スマート工場などに活用する企業向け(BtoB)と、一般向けに分かれており、企業向けはすでに昨年12月に開始している。これに対して、一般向けサービス開始は4月5日の予定だった。突如予定を2日繰り上げた上、深夜のサービス開始となったのは、米国と「世界初」を争ったためだった。

 韓国時間で3日午後5時、米ベライゾン・コミュニケーションズが同11日に一部地域で開始予定だったスマホ向け5Gサービスを、「世界初」を目指し3日に前倒しすると発表した。そこで韓国政府とキャリア3社が協議し、米国でのサービス開始1時間前に当たる韓国時間3日午後11時に第1号加入者(著名人や30年以上の超長期契約者など)を集め、3社同時に開通セレモニーを行った。その後、事前予約者から順次開通作業を行っ…

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趙 章恩=(ITジャーナリスト)

 

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2019.5 .

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https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20190528/se1/00m/020/059000c

 

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サムスン電子DRAMに不良の疑い、韓国メディアが「AWSがリコール要請」と報道

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2019年3月28日、毎日経済新聞や朝鮮日報、中央日報などの韓国大手メディアが一斉に、「韓国サムスン電子(Samsung Electronics)が米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com、以下アマゾン)に供給したサーバー用DRAMに不良があり、アマゾンがリコールを要請したという『情報』がある」と報道した。アマゾンがアマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Service、AWS)のクラウドサーバーに搭載した、サムスン電子の10nm台後半プロセスのDRAMの不良率に関してクレームを言い、リコールを要請したという内容だ。



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韓国ロボット大賞はHyundaiの装着型ロボ、NAVERのアームロボはCESの注目製品に

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2018年12月19日、韓国産業通商資源部(部は省に当たる)が主催する「2018ロボット大賞」の授賞式が行われ、装着型のパワーアシストロボットを開発した韓国Hyundai Rotem社のキム・ヨンス本部長が産業褒章(Industrial Service Medal)を受章した。褒章は勲章に次ぐ名誉とされ、国家産業の発展に貢献した人に授与される。

 同社は、もともと韓国Hyundai Motor(現代自動車)グループの中で鉄道や戦車の製造を担当していた。2002年にサービスロボット開発に着手し、消防ロボット、運送ロボット、多脚ロボットなど、民間と国防、両方の目的で使えるロボットを開発してきた。2010年からは、Hyundai Motor社のロボティクスチームと装着型ロボットの共同研究を行ってきた。

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趙 章恩=(ITジャーナリスト)


 


《日経Robo》


2019.1


AI倫理への取り組み活発化する韓国、先行するIT企業にSamsungや政府も追従

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2018年11月26日付の日本経済新聞に「AIの判断、企業に説明責任 ルール作りへ政府7原則」という見出しの記事が載った。内閣府がAIをより良い形で社会実装し共有するための基本原則などを定めるために「人間中心のAI社会原則検討会議」を立ち上げ、その会議が定めたAIの7原則を12月に公表し、2019年6月に大阪で開催されるG20首脳会議で参加国に呼びかけるという。

 AI原則といえば、2018年6月に米グーグルが発表した「Objectives for AI Applications」が有名である。これはAIを武器や不当な監視活動に使うべきではないという社員らの抗議活動から生まれた原則で、社会的に有益であること、不公正なバイアスを作ったり強めたりしないこと、安全性を優先して設計すること、人々のために責任を果たすこと、個人情報保護とデータ使用に関する透明性を保障することなどが盛り込まれている。グーグルに続き欧米の大手IT企業はAI倫理やAI開発原則を発表するようになったが、いわば業界の自主規制だ。日本のように、国が主導してAI原則をまとめ世界共通のルールにしていこうという活動はこれから盛んになる可能性がある。

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趙 章恩=(ITジャーナリスト)


 


《日経Robo》


2018.12


《日経Robo》韓国政府後援の展示会「ROBOTWORLD」、開催 Doosanの協働ロボやHyundaiの装着型ロボ

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 2018年10月10日から13日にかけて、「ROBOTWORLD 2018」がソウルの北側にある高陽市のKINTEXで開催された。同展示会は韓国を代表するロボット展示会で、政府省庁の産業通商資源部(部は省に当たる)後援のもと、韓国ロボット産業協会が主催する。13回目に当たる2018年は18カ国154社が展示に参加し、過去最大規模となった。

 従来は主にB2Bに焦点を当てており、産業用ロボットやサービスロボットの実演・体験や商談、銀行によるロボット購入ローンの相談、政府機関が支援するロボット関連技術動向の紹介がメインだった。今年は「Smart Industry, Smart Life!」をテーマに、協働ロボットや装着型ロボット、スマートファクトリーのほかに、教育用ロボットやドローンなども展示されていた。

 会場で最大のブースを確保していたのは、韓国の協働ロボット市場で1位を狙う韓国Doosan Robotics社だった。同社は韓国財界13位で精密機械、重工業、建設、産業車両など20社以上の子会社を持つDoosanグループ系列で、2015年に設立された企業だ。同グループはスマートファクトリーに注力しており、同社には4年間で450億ウォン(約44億6000万円)が投資され、2017年に協働ロボットの販売を開始した。

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趙 章恩=(ITジャーナリスト)


 


《日経Robo》


2018.11