韓国の中央選管 ネット選挙ガイドライン発表(2006年5月1日 掲載)

 PCバンを利用した匿名誹謗もIP追跡


 


 


 


【ソウル発】5月31日地方自治選挙を控え、韓国中央選挙管理委員会が4月14日、「インターネット選挙ガイドライン」を発表した。


 ガイドラインによれば、立候補予定者は選挙運動期間の前からホームページでPRをしてもよいことになっている。しかし選挙運動情報という内容に限られ、受信拒否を簡単にできる仕組みでなければならない。


 


 一般ネチズン(選挙区民)の場合は、選挙運動期間中に特定政党や立候補予定者を支持・反対する内容や公約に関する書き込みが許される。選挙運動情報をポータルサイトや機関・団体施設ホームページ、掲示板・チャットルームなど書き込んだり、電子メールで送ることもできる。しかし選挙管理委員会は「ポータルサイト、インターネット新聞の掲示板・チャットルームは実名認証を得た人だけが選挙運動情報を掲示できる」と明らかにした。


 


 選挙を前に韓国警察は全国のPCバン(ネットカフェ)のIPアドレスと所在地、連絡先をいっせいにデータベース化した。この資料は17都市の警察署の中にある選挙取締りセンターが共有し、匿名を悪用した誹謗の書き込みを残せないようにするためである。誹謗文が発見され次第、巡察中の警察官に通報され、被疑者を検挙するシステムとなっている。サイバー上の不法選挙運動を遮断し、正々堂々と選挙が行われるよう監視を一層強化する計画だ。


趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)


  


 


BCN This Week 2006年5月1日 vol.1136 掲載]   Link


 

マイクロソフト 韓国でのWindows98のサポート中止を決定(2006年5月1日 掲載)

 



 


 


350万台のパソコンが影響受ける


 


 


 


【ソウル発】マイクロソフト(MS)が、7月から韓国でのWindows98に対するセキュリティパッチサービスを含むすべてのテクニカルサポートを中断すると発表した。韓国内PCの20%以上、350万台ほどがハッキングなどサイバーテロにさらされるのではないかと憂慮されている。


 


このたび発表されたサポート中断の対象となる350万台のユーザーなかには、政府機関や企業も含まれている。「WindowsMe」のほか「Windows98セカンド・エディション」もサポートが受けられなくなる。


 


 MSがWindows98のテクニカルサポートを中断したのは、WindowsXPなど後継OSを拡販するためであり、同時にWindows98系列製品に対する技術サービスサポート費用を節減する効果も狙ってのことだ。


 


 リナックスのようなOSを使えば、MSの一方的な決定に振り回されずに済む。しかし政府機関のホームページでさえWindowsに最適化されているため、今からいっせいにリナックスに代えるのも難しい。仕方なく最新バージョンのWindowsXPを購入するしかない。選択の余地がない状況だ。


 


 国家情報院はMSのテクニカルサポート中断方針を国民に知らせ、多角的なサイバーセキュリティ対策を立てるよう誘導する方針だ。国家情報院はハッキング遮断対策に関する「Windows98用セキュリティ勧告文」を製作し、5月から国家サイバー安全センター(韓国の基幹通信網と電算システムの安全を管轄する機関)を通じて提供する予定だ。


 


 MSは昨年からサポートを中断しようとしたが、利用者の反発により延期された。MSは「現在Windows2000、WindowsXPも登場し、Windows98はすで販売も中止されている。利用者が少ないOSのテクニカルサポートを中断し、他のサポートをさらに充実させる決断をした。セキュリティサービス中断被害を最小化するため、情報通信部と協力している」とコメントしている。


 


 MSのWindowsは使用中に問題が発生してもユーザーが手を出すことができない。著作権法によってプログラム内部を見ることもいじることも禁止されている。したがって、MSがテクニカルサポートを中断すれば他に助けを求めるところがない。


 


 韓国の国家情報化はMSのソフトウェアに依存する傾向が強く、複数の社会団体はオープンソースのソフトウェアに変えないと、後でMSに振り回され大変なことになると、何度も警告していた。


趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)


 


BCN This Week 2006年5月1日 vol.1136 掲載]   Link 


 

韓国市場 円安効果で日本製品の販売が好調(2006年5月29日 掲載)

80万ウォン台の廉なノPCも登場


製品は国内外で危機感


 


 


【ソウル】長引く円安の影響から韓市場では日本ブランドの家電PCり上げが大幅に加している。円レトの調整から4%ほど値下げ果が出ているため、東芝や富士通のノPCが韓製より安くなっているからだ。日本ブランドのノPCは韓や米製に比べてデザインが優れ量で人はあったが、同じスペックで値段が2030%ほど高いのがネックだった。東芝や富士通から100万ウォンを切ったノPCが昨年発売されていたが、ついに80万ウォン台のノPCが登場した。消費者の立場からすると「いつの間にこんなに安くなったの?」という感じである。


 量販店ハイマトの表によると、ソニのバイオノPCVGNFJ65L/W)は1099000ウォン、三星のノPCNTP29/14C)は 115万ウォンで販されている。韓市場でソニまでも低型ノPC発売したのは異例といわれている。32インチLCDTVの場合、ソニKDLV32A10)が昨年末より100万ウォンも安くなり240万ウォン、三星電子(LN32M61BD)も240万ウォンだ。シャプの45インチLCDTV750万ウォンから500万ウォン以下に下げている。ソニTVは値下げ果から今年に入り2倍以上のれ行きをみせている。


 


 一方、量販店テクノマトの日本ブランドに限った電子製品上高は、今年の第1四半期は前年同期比50%以上加した。デジタルカメラと電子MP3プレなど小型家電の販20%、デジタルTVとホムシアタ、ビデオカメラなど映像家電は80%以上もえた。家電に限らず車、食品なども日本製品の人が高まっている。


 


 円ウォンのレトは2004年末18.5%05年末4.07%円安となっている。ここ6年ほど100円=1000ウォン以上という10倍前後のレトがいていたが、04年から徐に落ち始め今では8倍すれすれのところまで下がっている。これは97年のIMF危機以後最も低いレトだ。


 


 円安の影響は韓市場に限らず、米市場でも値下げ果として現れている。日本企業とは逆に韓企業はドル安円安のなか、10%ほどの格引き上げを余儀なくされているが、円安を背景にさらに値下げを行し迫してくる日本企業と競するためにはどうすることもできない況である。


 


 家電は同じ格なら世界的に認められている日本製を買いたいと思う消費者が多いため、門家らは100円=800ウォンの線まで崩れてしまうと韓電化製品業界は深刻な危機にると警告している。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2006529 vol.1139 載] Link

携帯電話のLGテレコム 新サービス開始でKTと一触即発(2006年5月22日 掲載)

 


【ソウル】 LGテレコムは425日から家庭やオフィスで携電話を特定ゾンの中では固定電話とわらない料金で使える「キブンゾン」(Zone持ちいいの意味もある)サビスを開始した。このサビスはBluetooth機能が搭載されたプラグ型の小型機器「キブンゾンアリミ」を電コンセントに差しめば、半30mでは携電話を使っても固定電話程度の料金しか課金されないように設計されている。


 家庭では固定電話として、 外では携電話として使えるKTの「ワンフォン」サビスに似ている。だが「ワンフォン」はハンドオフができず、通話の途中BluetoothAP地域から離してしまうと通話が切れてしまう問題があった。「キブンゾン」サビスはハンドオフ克服はもちろん安定的な音質と最大7人と同時に通話できるのも特長だ。


 


 通話料は固定電話にかける場合は市市外係なく339ウォン(約5円)、携電話にかける場合は1014.5ウォン(約1.8円)が課金される。基本料金が3万ウォンのプレミアム料金に加入すれば携電話同士の通話料は109ウォンとさらに安くなる。


 


 KTはただでさえ固定電話加入者が減っているのに、移動通信キャリアのLGテレコムが固定電話市場を取りするような似をするのは法律違反であると猛反している。KTは公正取引委員や通信委員に提訴する動きを見せており、情報通信部に異議を申し立て今すぐ「キブンゾン」のサビスを中させるように訴えている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2006522 vol.1138 載] Link

韓国におけるVoIP番号移動制度導入

2000年から始まった韓国のVoIPサービスは、当初のパソコンを使ったソフトフォンで、その品質が悪かったためにVoIP離れを定着させてしまった。しかし、2004年になって品質基準や事業者許可基準、接続料問題、緊急電話や位置追跡問題、セキュリティなどの議論が始まり、VoIPは加入電話と変わらない通話品質で安心して使える電話であるという認識改善と2008年10月31日から始まったVoIPの番号移動制度、不況による通信費節約のニーズから、韓国では2009年人気を集めるサービスとしてVoIPが注目され . . .


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<韓国リポート>ITワールドカップ、サッカーも経済効果も大成功 (過去記事)

◆モバイル・着メロ大人気

 携帯電話着メロもワールドカップ特需で売上げがぐんぐん伸びている。ヤッホーコミュニケーションの発表によるとワールドカップ応援歌メロディーは全部で13種類あり、5月以降1日平均5万件以上ダウンロードされているそうだ。この他の着メロサイトでもダウンロード順位5位までが応援歌となっており、韓国のベスト16入りと共にこの人気は当分続くと予想している。


◆ソフトウェアとオンラインゲーム、臨時休業


 ソフトウェア企業の半数以上が、ワールドカップが始まってから事実上営業・マーケティング活動を中断した。国全土がワールドカップで揺れる中、ソフトウェアには誰も興味を持たないからだ。社員の業務効率も落ちる一方で、一部の企業ではワールドカップ期間中、勤務時間を弾力的に運営したり、新製品も7月以降に延期している。主要顧客が10~20代のオンラインゲームやエンターテインメント関連サイトはコミュニティーサイトやワールドカップ応援で利用数者が30%近く減り、顧客対応時間が減った分下半期営業戦略のための会議時間に使っている。


◆政府も黙っていられない


 ワールドカップはIT強国「eコリア」を全世界に広告出来る絶好の機会と、政府機関は海外から集まった記者を対象にしたイベントを大々的に広げている。開催地都市別「ITテーマツアー」や「PCバン巡り」が一番人気で、ワールドカップ以降もツアーを継続する方針を検討中。情報通信部はワールドカップ期間中、外国人観光客用に韓国の情報通信施設を探訪出来るよう英文「IT韓国ガイド」を発刊した。空港やホテルで無料で配っており、カラー94ページの分量で韓国IT事情をIT韓国、インターネット韓国、モバイル韓国、デジタル韓国と4つの分野に分けて写真と統計を添え詳しく説明している。IT体験施設、インターネットサイトリンク集、PCバン案内等韓国だけの独特なIT文化を楽しめる方法も付け加えた。


 郵便局ではアバタを取り入れた「私だけのアバタ切手」も発行している。写真やアバタの画像を切手に作ってもらえるサービスだ。家電企業、放送局と一緒に「デジタル放送館」を運営し、選手団、大会関係者らが集まる空港とホテルにHDTVやを設置したりIMT2000携帯の貸し出し、デジタルTVとモバイル技術の優秀性もアピールしている。産業資源部は、駐韓外国企業と多国籍企業のアジア地域最高経営者を含めた外国企業関係者30人を25日ワールドカップ準決勝戦に招待した。ワールドカップを投資誘致のチャンスにするために、すでに5月開幕式に全世界の有名CEO50人を招請したこともある。今回は韓国でビジネスを広げている外国企業が対象となる。


◆一方、選挙は


 6月13日に行われた同時地方選挙は史上最悪の投票率48.9%を記録した。政治不信、投票したい候補がいない、関心がない等理由は色々だが、最大の原因はやっぱりワールドカップ。オンライン上のユーモア掲示板では、ヒディンク監督と代表選手達を選挙法違反の罪で「無期国家代表にさせるべき」との主張も登場する程、ワールドカップが国を揺るがしている。


 ワールドカップに気を取られ自分を知らせるチャンスがなかなかない候補者達はオンラインへ向かった。80%以上の候補者がホームページを制作し、検索サイトに登録した。また、地域別にプロサッカーチームを創設し支援するだの、自治区ごとに競技場を作るだのサッカーに絡んだ公約も主張した。政治家のインターネット活用はもうホームページ制作だけでなく、インターネットマーケティングへと一段階進化している。


 開票も「電子開票機」が導入され、投票紙スキャニング技術で投票用紙分類と開票作業を完全自動化した。電子開票システムは投票紙処理速度が1時間当たり約1万3200枚。手作業とは比べものにならない。16の広域市では259の地方選挙管理委員会と279の開票所を専用線とインターネット網で結んだVPN(仮想私設網)ソリューションを活かし、集計結果をリアルタイムで発表した。韓国選挙史上投票結果を自動集計処理したのは今回が初めてで、電子投票及び電子政府システム具現のための一歩として評価されている。投票終了後2~3時間で選挙当落の輪郭がほとんど表れた。技術的に投票結果をリアルタイムで集計するシステムはそう難しいものではなかったが、投票結果を伝える全過程の保安性を確保するのが集計システムの前提条件として指摘されて来た。今回の電子開票・集計ともに完璧ではなかったが成功的で、今年の12月に行われる大統領選挙でもこのシステムが使われる予定だ。


◆ポスト・ワールドカップ


 現代経済研究院は先日韓国のワールドカップ経済的效果は18兆240億ウォン(推定)に及ぶと言う報告書を発表した。韓国のワールドカップ組織委員会が予測した8兆8000億ウォンを遥かに超えるこの数字は、韓国がワールドカップ出場48年ぶりにベスト16に進出したため。国民1人当り平均1日消費額規模が1兆5040億ウォン、国家のブランドイメージ上昇による広報效果が1兆7600億ウォン、企業イメージ上昇による韓国産製品の輸出競争力アップによる間接效果が14兆7600億ウォンと推定している。ベスト8に入ったため、この数字はさらに30兆ウォンに昇ると予想している。


 韓国の国家イメージと韓国企業のブランドイメージが一層高まる「ワールドカップ效果」がすでに表れているのがIT業界。「ITワールドカップ」の主役である企業に全世界から事業協力を提案する「ラブコール」が続き、国際信用評価機関と海外マスコミもワールドカップをきっかけに第2の跳躍を夢見る韓国経済と企業にいい点数をつけている。三星電子は最近アメリカ経済週刊誌ビジネスウィークが選定したIT100代企業の中、堂々と1位にランクされた。KTFは4位、SKテレコムは去年160位から一気に9位まで跳躍した。三星電子は「ビジネスウィークの発表で韓国がデジタル・IT強国であることが立証された」とし、今後海外マーケティングをより強める方針だ。


 ワールドカップでヒートアップされたオンラインでも、この勢いでショッピングや有料ゲーム等消費は当分続きそうだ。



by- 趙 章恩


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<韓国リポート>ITワールドカップ、サッカーも経済効果も大成功 (過去記事)

5月、三星経済研究所がインターネット会員5690人を対象に実施したインターネットアンケート「ワールドカップ期間中一番重要なこと」で、50.4%が韓国代表チームの成績より「国家広報・イメージ向上」がもっと重要だと答えた。でも韓国の4700万の韓国国民が熱血サポーターになり、代表選手やヒディンク監督のストーカーになりかけているのが現実だ。韓国のIT業界も「ワールドカップ特需」のお陰でみんな大騒ぎ。一体何が起きているのだろうか。

◆地下鉄でもワールドカップ試合が見れる







 地下鉄移動放送企業のエムチューブは、ワールドカップ期間中文化放送(MBC)が生中継する46試合を同時に地下鉄の車両でも見れるようサービスしている。地下鉄3号線の車両48台中17台にLCDモニターが設置されており、試合のない時間帯には伝統文化シリーズと観光情報を英語と中国語字幕で放送する。地下鉄ワールドカップ移動放送はエムチューブとLG CNSが開発したリアルタイム移動放送システムを通じて、放送官制センターより無線LANで移動する列車の中にあるサーバーにデータを送る一種のIP-TV方式だ。


◆赤いTシャツとオンラインショッピング


 この頃韓国では赤い服さえ見れば興奮する「ワールドカップ症候群」が急激に増えている。公式サポーターである「レッドデビル(ブルグンアンマ)を象徴する赤いTシャツを着た人を見ると、訳もなく胸がどきどきする症状は老若男女構わず発生している。レッドデビルの赤いTシャツは、オンラインショッピングモールだけで約300万枚が売れ、オフラインのお店や露店での売上げは700万枚近く、とても把握しきれないと言う。レッドデビルの赤いTシャツだけで300億ウォン程の市場規模になっているとも言われる。


 ポータルサイトのダウムはこのTシャツを9800ウォンで販売、1ヶ月もしないうちに3万枚が売れ、2600万円の売上げを記録した。6月に入り一日平均1300枚も売れ、この勢いを生かしサッカー関連用品やスポーツ用品のオンライン販売を拡大する予定だ。他のサイトも5~6月のスポーツ、レジャー用品売上げは平均70%近く増えた。団体応援やワールドカップ関連イベントに家族単位で参加する人が増えたからだ。幼児用シートベルト、サングラス、景気観戦用双眼鏡、紫外線防止用化粧品、帽子等、野外活動に必要な商品の売上げも伸びている。オンラインショッピング業界は赤いTシャツを機に顧客を確保し、夏に向けアウトドアやレジャー用品の販売につなげていく計画だ。


◆太っ腹オンライン懸賞イベント


 ワールドカップ初の予選通過を記念し、オンラインでは数千億ウォン単位の景品が配られている。SKテレコムと三星電子は、自社携帯利用者1万人に韓国チームがゴールを入れる度に10万ウォンを、KTFは1万人にベスト16を記念し16万ウォンを、LG電子は4~5月にカラー携帯電話を買った顧客3万人にゴールを入れる度に1万ウォンずつ支払う。現代ホームショッピングでは、韓国が予選で勝つ度その日の購入者全員50%割引、LGホームショッピングでも勝つ度に160人に大型TVをプレゼントするイベントを開催し、利用者が2倍以上増えた。


◆勤務中韓国戦観覧、見るならみんなで一緒に







 「ワールドカップ福祉政策」も積極的に行われており、勤務中韓国戦観覧を許可する企業がほとんどだった。銀行やIT企業は赤いTシャツを着て勤務し、そのまま競技場へ向かったりもした。ワールドカップのためだけに大型TVを買ったり、レストランや劇場を貸しきり、全社員の団結の場に活用した企業も多い。アメリカ戦が行われた10日は90%以上の会社と学校が午前勤務、全国各地で街角応援のため雨の中200万人が集まった。14日のポルトガル戦では300万人に増え、市街、住宅街構わず赤いTシャツを着た人々が集まり明け方まで大騒ぎだった。ITベンチャー街であるテヘランバレーも、会社で応援した後、勝利を祝うため3万人近くが路上に集まり物凄い渋滞だったがみんな笑顔だった。


 これにより去る10日、電力需要も560万kW(-13.9%)減った。TV視聴のための需要は27万kW増えたが、工場稼動及びオフィス勤務の一時中断により産業用と一般用需要が各240万kW、350万kW減ったからだ。


◆ワールドカップ関連コミュニティは6月9日現在1万突破


 ワールドカップ関連オンラインコミュニティは6月9日現在、すでに1万以上、一日数十個ずつオープンされている。ダウムのユーザーなら誰でも作れるオンライン「カフェ」(同好会)でもワールドカップをキーワードにしたものは4700あまり、掲示板には一日5万件以上の書き込みが集まり韓国戦試合終了後一時サーバーがダウンする程だった。チャットサイトのセイクラブでも3000以上のワールドカップ同好会が生まれ、全ての掲示板やチャットがワールドカップの話しで埋め尽くされている。ヤフーコリアが去年オープンした「ワールドカップ特集」のページビューは一日平均100~200万からフランスとの評価戦以後900万を記録している。ワールドカップ掲示板には一日数万件の書き込みがあり、ポーランド戦のあった4日は午前中だけですでに3万件以上の書き込みが集まった。


<コミュニティサイト>


http://www.reddevil.or.kr/(公式サポーター)


http://www.i-soccer.co.kr/ 


http://www.worldcup.co.kr 


<ヒディンク監督ファンサイト>


http://www.2002hiddink.com/ 


http://www.commany.com/hiddink/


◆アバタの世界も同じ


 ポータルサイトやチャット、アバタ(仮想空間での分身)専用サイトでは次々に肖像権を利用した代表選手のアバタや赤いTシャツ、応援道具、国旗を売り出している。好きな選手のアバタを購入し自分のアバタと一緒にメールに添付したり、掲示板にレッドデビルの姿で登場したり、ワールドカップを思う存分楽しめる。


 セイクラブはアバタのワールドカップ応援アイテムの販売だけで一日1億ウォンの売上げを記録する等、アバタ関連サイト全体の5~6月売上げは20%程増えた。コミュニティーサイトのFreechalは赤いTシャツ、手拭、国旗の応援道具3点セットをアバタ利用者全員に無料でプレゼントした。初日だけで3万5千人以上がダウンロードし、掲示板やチャット部屋等アバタの登場するページはどこも真っ赤に染まった。


◆オンライン書店もワールドカップ


 インターネット書店「イエス24」によると、ワールドカップで小説等はあまり売れなくなったが、サッカー代表選手関連の本は飛ぶように売れ、全体の売上げは変わらないそうだ。特に代表チームのヒディンク監督のリーダーシップが新しい経営戦略として高く評価され始め、早くも関連本が出版されており、代表選手の自伝小説、写真集も相次いで出版された。「イエス24」の場合サッカー関連書71冊の中27冊に当たる38%が今年出刊されたものだった。去年4月出刊された「ヒディンクのリーダーシップ」という本は1年間たった30冊しか売れなかったのに、5月以降監督の人気と共に一日60~70冊は売れている。ポーランド戦直後は一日500冊以上も注文が入りベストセラーに仲間入りした。


by- 趙 章恩


 デジタルコア連載    Link

韓国版モバイルWiMAX、携帯でのVoIP利用や搭載自動車開発へと用途広がる

日本では2月から始まったモバイルWiMAXサービスがちょっとした話題のようだが、韓国では、同様のサービス「WiBro」が2006年に商用化された。当初は高速で移動しながらもブロードバンドが使える「携帯インターネット」として注目されたが、注目度のわりにエリアがなかなか広がらなかった。いまや、都心よりも無線インターネットを必要としているのは、地方居住のユーザーなのだが、そういった人々には使いたくても使えないサービスという位置付けだ。

 また、使い方もUSB型のモデムをノートパソコンに差し込んで使うのがメインだったため、WiBroが持つもっとも魅力的な要素である「高速で移動しながらも使える値段の安いモバイルインターネット」というメリットが活かされなかった。


 WiBroのショールームを作り体験イベントを開催しても、アクセスポイントがあるソウルの都心に住む人や首都圏大学に通う大学生、記者を除いては、WiBroを利用するべき理由が見つからなかった。KTも年々WiBroに力を入れなくなっているようにも見えるし、SKテレコムも政府に催促されてUSB型モデムは発売したもののそのまま放置しているという印象が強かった。


 ところが、そのWiBroが2009年に入ってから再び注目の的になっている。3月11日に行われた現代自動車の新車発表会では、WiBroをサービスしているKTと現代自動車が提携し、世界で初めてWiBroを搭載した自動車を開発することが発表された。


 2009年内に現代自動車からWiBroモデムを搭載した新車を発売し、車の中で移動しながらブロードバンドを使えるようにするため協議を進めているという。現代自動車は賢い車(Smart Car)という特別なイメージカテゴリーをカバーする車種を持てるし、KTは世界に輸出される現代自動車と一緒に世界市場へ進出できる基盤を作れる。いわゆる「Win-Win」の関係として評価している。

さらに、KTは子会社KTFの3G携帯電話にWiBroを搭載して音声通話もできる企業向けモバイルVoIPサービスも始める。KTは「3GとWiBroの融合でより魅力的な端末を登場させ新しい市場を開拓し、海外にも進出したい」としている。


 通信政策を担当する省庁の放送通信委員会は3月中にWiBro携帯電話に010局番を与えた。KTはWiBroに音声を搭載するからといってユーザー獲得のために移動通信と熾烈な競争をするつもりはないようだ。むしろ、機能の融合で斬新なサービスを提供し、新しい顧客層を狙うため、ブラックベリーで成功したカナダのRIMをモデルに企業向けにターゲットを絞ったVoIPサービスにするという。


 端末の開発やネットワーク連動などの作業があるため、WiBroを使ったモバイルVoIPが始まるのは早くても10月。筆者としては、WiBroのサービスエリアがまだ全国をカバーしていないため、携帯電話端末を使って料金の安いVoIPを利用できるとうたったところで、使いたくても使えない「絵に描いた餅」になるのではないかと少々心配だ。


 放送通信委員会も同じ懸念を持ったのだろうか。WiBroのエリア拡大を支援するとしている。2013年までにモバイルコンテンツの市場規模を1兆ウォンから3兆ウォン規模にまで成長させるための「モバイルインターネット活性化計画」を発表し、キャリアのモバイルコンテンツ料金回収手数料値下げ、多様なパケット定額導入と並んでWiBroのエリア拡大を推進する方針である。


 さらにWiBroを海外輸出戦略品目に選定し、総力支援するともしている。WiBro、DMB(モバイル放送)、IPTV、放送コンテンツを海外輸出4大品目に指定し、海外でのマーケティング費用として2009年だけで66億ウォン(約4.4億円)を支援する。ターゲットはブロードバンドの普及が遅れている南米、ロシア、アジア、東ヨーロッパ。WiBroモデム装備の輸出も順調に増加すると見込んでいる。


 韓国が開発した技術として自慢しながらもここ1年ほど目立った話題のなかったWiBroだけに、次々に新しい計画が発表されるのは嬉しい。これが計画で終わらずちゃんと製品化され通話品質も問題なくカバレッジも全国へ広がれば、携帯電話と同じ番号で安いWiBro電話を使わない手はない。2009年は韓国でも日本でもWiBro、モバイルWiMAXそれぞれにおいて、メルクマールとなる年になりそうだ。

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年3月12日

-Original column

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090312/1013066/

韓国の通信事情 携帯型インターネット電話(2006年6月19日 掲載)

WiFi電話」の商用化スタ


モバイルで低額料金のサビスを提供


 


 


【ソウル】韓の通信DACOMは、WiFi電話サビスを6月から一般企業を象に商用化すると表した。従来から「070」局番での有線インタネット電話(VoIP)サビスを提供していたが、モバイル端末を利用したVoIPビスを商用化するのは今回が初めて。


 このサビスでは存無線LAN環境を基盤にコドレス電話であるWiFi電話を通じてオフィスはもちろん、市市外電話、際電話、移動電話などと通話できる。WiFiとは企業に構築されている無線LANスィッチとアクセスポイントを利用する無線インタネット電話技術のことである。


 


 DACOMは、韓国内通話(市・内外)は345ウォン(約5円)、携電話との通話は1014ウォン(約2円)でサビスを提供する。一般電話に比べ市外電話は最高82%、携電話は3%お得な料金制度だ。特に加入者間線(構)電話は無料で利用できて、本社支社間の通話が頻繁な企業には有用だ。


 


 DACOMでは「大手企業と金融、公共機を中心に企業通信市場で無線LANWiFi電話の需要が徐に伸びている。これからは音だけでなく映像も送受信できるWiFi電話サビスも提供していきたい」としている。  固定電話からWiFi電話への換手きも簡で、固定電話のナンバタビリティを利用し存の電話番をそのまま使いながらインタネット電話に切り替えることができると明している。


 


 DACOMは、無線LANを利用していて本支店間の通話料金を節減したい企業、IP基盤のオフィス環境改善を希望している中堅企業、ホテルや病院、大型ショッピングモルのようにモバイルの通信環境を求めている顧客を中心にWiFi電話サビスを大していく計だ。


 


 WiFi電話を利用するためにはまず無線LANAP環境を構築し、19万─15万ウォンの端末を購入しなければならない。3月には三星電子とアバイアがIP通信部門で提携を結んでいる。WiFi電話をはじめとする端末は、三星電子がIPPBXを、IPソリュションはアバイアが担し、共同攻略するという容だ。


 


 韓国内ではすでに三星電子がアバイアのIP通信システムやソリュションにするを獲得し、存アバイアコリアのチャネルを吸して本格的な業活動を展開している。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)



BCN This Week 2006619 vol.1142 載]  Link 


 


 

韓国のFTTH業界 熾烈な顧客獲得争い勃発(2006年6月12日 掲載)


料金値下げによるみが激化


 


 


 


【ソウル】長期加入者を象とする移動通信キャリアの端末購入補助金競に引きき、超高速インタネット業界でもFTTH加入者の奪い合いが本格的に始まっている。


 Hanaroテレコムは、5月から最高100Mbpsの「光LAN」の利用料を業界最安値である月27400ウォンで提供している。この料金はKT3600ウォン(3年契約)、Powercom 28000ウォン(3年契約)より安い。ただしKTPowercom3年契約での割引料金だが、Hanaroテレコムの料金は4年契約で、40か月契約だと月28000ウォンになる。


 


 光LANビスは、用回線をマンションに引き入れてLAN方式を利用し各家庭に超高速インタネットを提供するもので、日本のマンションLANのようなサビスだ。Powercomが昨年9月に新規入してから火がつき始めた超高速インタネット分野の格競Hanaroテレコムが油を注ぎ、より激しくなっている。KTHanaroテレコム、Powercom3社は料金のほかに光LANビスのカバレッジ大の競も繰りげている。


 


 Hanaroテレコムは6域市を中心に提供している光LANビスを今年中に全22か所の市、郡にまで大させる計だ。計通りになればHanaroテレコムの光LANビス地域は現在全カバレッジ33%から年には60%以上にがる。


 


 一方、Powercomは現在400万世であるサビス地域を年末まで600万世やすことにした。KTも現在新築マンションが中心となっている光LANビスを古いマンションと一建てまで大させようとしている。


 


 光LANが本格的に発売され始めた昨年8月─今年2月までの期間でみると、各事業者別加入者はKT793070人で1位、Hanaroテレコムが522628人で2位、Powercom136515人で3位となっている。


 


 Hanaroテレコムは料金値下げによって今年末までに光LAN加入者を80万人獲得することを目標としている。


 


 光LANはこれからも料金値下げ競く見通しで、HanaroテレコムとPowercomの攻勢によってKTの超高速インタネット市場シェアは4月、51%から49%に落ちている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2006612 vol.1141 載]  Link