サムスンが人材確保に躍起になるワケ [2006年11月28日]

サムスン電子(サムスン電子)は10月、日本の慶応義塾大学とよく比べられる私立の名門、延世(ヨンセ)大と大学院に携帯電話専攻設立協約を結び、2007年から毎年、修士課程20人、博士課程8人を携帯電話の専門家として養成することにした。これを皮切りに、サムスンは韓国の主な大学と携帯電話専攻提携を広げていく計画だ。

専門家育成カリキュラムを専門大学で実施


 さらに韓国で初めて4校の専門大学とも提携し、サムスンが要求する半導体設計専門家、設備エンジニアを育成するカリキュラムを組んでいる。2007年2学期から大学ごとに30人を選抜し、半導体部門の「設計専門家」と「設備エンジニア」を養成するため「半導体技術教育プログラム(STEP : Semiconductor Technical Education Program)」を実施し、サムスンの就職に向けた教育プログラムを行う。こちらも同じように奨学金を支援する。サムスンの系列会社もそれぞれ大学と協力し、LCD、LED、セラミック、イメージセンサーモジュール、無線技術、部品の国産化、新素材開発を支援している。


 人材育成にここまで力を入れているのはサムスンくらいのもの。他の大手企業も奨学金制度こそあるが、サムスンほど大きな金額ではない。LG電子では大学生のグループを対象に、海外に出向いて調査を行い、その調査結果で優勝した学生はLGに入社できるという制度を運営しているが、規模は年々縮小している。


 サムスン電子の関係者は「大学での教育は現場のIT技術の早さに追いついていけない。毎年6000人以上の理工学部の新卒を採用し、800億ウォン以上を投資して再教育している。やっと会社の人間として使えるようになるまでには平均2年半もかかる。大学と提携してオーダーメイド式に人材を養成し、採用後すぐ実力を発揮してくれる高級人材を確保できるならば、授業料全額や生活費支援なんて安いもの。韓国の携帯電話産業を世界一にするためにも産学連携は絶対に必要だ」と話している。


国を代表するエリート


 サムスン電子は創意的、挑戦的、専門的なグローバル人材を自社の人材像としてよく話している。そして、同社の人材採用での選別は徹底していることから、韓国国内ではサムスン出身者=エリートという認識は強い。同社社員たちもその自負はあるだろう。


 ただ、優秀な学生を選び支援して会社に必要な人材として育てるのはいいけど、自由な発想を育てる期間であるはずの大学時代に、ここまでサムスン、サムスン、といわれてしまうと創意もなければ挑戦もないんじゃないかという気もしてくる。就職教育ばかりで学生時代の楽しさがなくなるというもの、学生にとっては不幸だ。


 就職難からか、この頃の韓国の大学生たちはサークル活動もせず、ノートの貸し借りもせず、とにかく優秀な成績を残すために必死になりすぎている。10年前まではレポートや試験前になれば図書館に集まってアドバイス(もちろん無料)してくれていた先輩たちが、今ではレポートや試験でいい点数を取るためのノウハウをネットで売買をしている。人間味がなくなったというか、競争のしすぎというか。もちろん遊ぶ人もいるだろうけど、今では、それは一部の姿となりつつある。


 企業側が、ここまで徹底して大学で人材を育成したいという気持ちもわかる。特に韓国は徴兵制が残っているから男性は大学を卒業するのが日本より3年遅い。大卒新入社員が既に24~25歳を超えているので、そこからまた再教育となれば社員として一人前になるのは27歳を超えてからとなってしまう。二浪、三浪していると、本格的なスタートは30歳を超えてしまう場合だってある。これは確かに企業の負担も大きい。楽しい大学時代を保証しつつ、専門人材としての養成を受けられる、この両方は選べないものか。

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン

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http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20061121/254360/

2009年は外付けHDD新製品発売競争に注目

2009年の新製品として外付けHDDが注目されている。サムスン電子やLG電子も、新事業として外付けHDD市場に飛び込んでいるほどだ。情報爆発と言われるように、個人が扱うデジタル情報量は急増している。韓国の場合、一人が1年間で取り扱うデジタル情報量は2007年の92GBから2011年には571GBに達すると展望されている。その影響からか、より多くのデータをより安全に持ち運ぶため、またネットブックには保存しきれない動画や写真を保存するため、外付けHDDの需要が高まっているというわけだ。

 IDCの調査では、世界での外付けHDDの販売数は、2007年4400万台から2008年は6200万台、2009年には8400万台に増え、2010年には1億700万台、2013年には1億5600万台に急成長すると展望されている。


 韓国では今までファイル保存や持ち運びに使われていたUSBでは容量が足りないという話をよく聞く。デジタル一眼カメラの普及や動画投稿が日常になってから、学生がプライベート用に高画質のデータをやりとりするようになり、USBでは物足りなくなったといわれている。USBは小さくて持ち運びには便利だが、エラー率が高い。筆者もUSBをかばんに適当に入れて持ち歩いていたせいか、USBをパソコンに差し込んでも認識されなくなり、保存しておいたデータを開けることができなかったことがある。大事なデータをより安全に、手軽に持ち運びたいというニーズからもポータブルタイプの外付けHDDが選ばれる側面もありそうだ。
外付けHDDはUSBよりデータ単価は安い。1GB当たりの値段を比べてみると、USBの場合、韓国で400~500円ほどするが、外付けHDDは50円ぐらいでその差は10分の1。昔はHDDは分厚くずっしり重たかったが、最近では技術の発展により小さく軽くなって持ち運びに困ることもない。


 韓国でも低価格ミニノート(ネットブック)は人気。デスクトップパソコンを買わず、ネットブックやミニノートパソコンを使いながらデータは外付けHDDに保存する使い方も増えてきた。


 さらにこの不況下、パソコン買い替え需要の低迷も影響している。今まではデスクトップパソコンがデータ保存倉庫のような役割もしていたが、性能がアップグレードされたパソコンを買うより、動画や写真、プログラムなどを保存できるHDDの容量だけ増やして何年も買い換えず使うユーザーが増えている。


 そんなこんなで、大手も外付けHDD市場に参入を始めたというわけだ。

サムスン電子の外付けHDDはユニーク。年末年始の新製品として発表した「Sシリーズ」は、スマートフォンのようなデザインを採用している。1.8インチの「S1 mini」は120GB、160GBの2種類、2.5インチの「S2 portable」は160GB、250GB、320GB、500GBの4種類。特にS1 miniは縦87mm×横62mm×厚さ15mmとクレジットカードほどの大きさだ(ちなみにS2 portableは縦111mm×横82mm×厚さ17.5mm)。光沢のある素材にピアノブラック、スノウホワイト、ワインレッド、チョコレートブラウンの4つのカラーバリエーションがある。インタフェースはUSB。USBインタフェースを装備するためのコントローラーをHDD自体に一体化してサイズを小さくできるようにした。12月には体験モニターを募集し、ブログを中心にプロモーションを行うことで、専門化向け、オフィス向けだった外付けHDDを一般ユーザーに浸透させようとしている。








Sシリーズはカラーバリエーションが4つ



 LG電子は2008年12月、容量は1テラバイト、大きさは3.5インチの外付けHDDを発売した。アルミニウム素材のケースで衝撃にも強く安心してデータを保存できる。1TBで約1万4千円。


 組み立てパソコン向けHDDを生産している中小企業らも、革ケース付きや女性向けイラスト入りを発売するなど、2009年も引き続き外付けHDDの新製品発売競争が激しくなりそうだ。



(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年1月9日

-Original column

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090109/1011178/

韓国インターネット事情 情報通信部が制度改革に着手(2007年1月22日 掲載)

公正競と利用者を保護を促進




 


【ソウル】情報通信部は2006年末、インタネットサビス社と消費者体の代表などが加する懇談を開き、超高速インタネット市場の公正競と利用者保護化のため制度改善案をまとめた。



 情報通信部の改善案は、高費用マ
ケティング略で新規加入者を募集し、量的成長を追求する現在の競方式では通信社にも利用者にもメリットがないと判。通信網品質の改善および利用者値の向上などサビス品質を高めるのを狙いに、(1)加入契約書交付の制度化(2)利用者利益化のため利用約款の改善(3)市場管理などの制度改善方案をまとめ、07年1月から施することにした。


 


 超高速インタネット社は、代理店由によるテレマケティングで利用者を誘致した場合でも加入契約書を必ず交付しなくてはならなくなった。


 


 「口頭契約した記念品や景品がもらえなかった」「加入したインタネットサビスの商品名や速度が分からない」「勝手に3年契約になり他の社のサビスに加入しようとしたら違約金を要求された」「問い合わせ先が分からない」「第3者に個人情報を漏らしテレマケティングに使われた」など、利用者の不があがっていた。こうした問題を解決するため、今まで省略されていた加入契約書を必ず交付するよう制度化することにした。


 


 情報通信部は超高速インタネットサビスにする約款上の品質基準の遵守および利用者足度の調査を定期的に施し、その結果を公表する。持的に利用者のサビス選基準情報を提供し、サビス品質の競へと市場を誘導して行く計だ。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2007年1月22日 vol.1171 載]  Link 


 


 

韓国ネット業界に緊張感 GoogleがDAUMと契約し攻勢へ(2007年1月15日 掲載)

 


【ソウル】韓大手ポタルで訪問者ではNaverにいて2位のDAUMコミュニケションがGoogleと契約、韓インタネット業界には緊張感が漂いはじめている。Googleは索サイトとしてのシェアは4%ほどしかなく、人のないサイトに落していたが、韓法人は今後、社員やし積極的に攻めにじる方針を示した。一部では、GoogleによるDAUM買収説まで浮上している。



 DAUMはCPC(Cost Per Click)の
告の大のためGoogleと略的に提携、1月から適用すると表した。今回の提携でDAUMはGoogleの告システム「アドセンス(AdSense)」を導入することになる。アドセンスは、載順位選定方式で告費、際のクリック率など多な要素を組み合わせ、索語との連性と情報の質が高い順に表示させることができる。


 


 社は共同で索を基盤としたマケティング活動をすすめ、今後の索ビジネスの展望と方向性にするカンファレンスを開催、告市場攻略のための緊密な協力係を構築する計社の提携は告に限らず、韓タルサイトの運全般に影響をえるとの見方が有力だ。GoogleはDAUMにタゲットを絞った告主を募集するなど意欲的だ。


 


 またGoogleは、Empasとも再契約に成功した。DAUMとEmpasを味方につけることで韓国内R&Dセンタを設立、地位を固める略をとっている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)



BCN This Week 2007年1月15日 vol.1170 載] Link 


 


 


 

韓国の携帯電話はスリム化競争も激化 [2006年12月19日]

サムスン電子はマジックシルバーのほかにも、自慢の薄さ6.9mmで200万画素カメラ付き携帯ウルトラエディッション6.9(SPH-V9900)、1000万画素携帯(SCH-B600)、8GBハードディスク携帯(SCH-B570)を発表。世界をあっと驚かせる新技術の携帯を続々登場させる。サムスンとLG電子は「年間発売する新機種の数を減らし、その分じっくり開発したプレミアム携帯を披露したい」と話している。

 ウルトラエディッション6.9は海外で先に発売されたモデルで月100万台販売というすごい勢いで売れている。6.9のほかにマジックシルバー同様マグネシューム素材の9.9(SCH-V900)、300万画素カメラ付き、地上波DMBに対応した12.9(SCH-B630)も世界市場に続いてこの秋から韓国で発売された。12.9は地上波DMB番組時間アラーム、録画、キャプチャーなどモバイル放送を最大限楽しめる機能がついている。サムスンは薄さ5.0 mmまで既に開発したと発表しているので、紙切れのような携帯が出るかも、と期待してしまう。








サムスン電子のウルトラエディッション6.9



 ナンバーポータビリティーの影響から特定のキャリアでしか加入できない携帯も増えている。特に韓国のNTTドコモともいわれる最大手SKテレコムは「Tスタイル」というシリーズでSKテレコム加入者だけが購入できるデザイン携帯を発売している。モトローラの衛星DMB携帯モトビュー(MS800)とウルトラエディッション9.9(SCH-V900)の2種類が対象となり、ほかのキャリアからは販売されない。ウルトラエディッション6.9はKTF専用で(品番SCHはSKT、SPHはKTF)、SKテレコムからは衛星DMBが追加され8.4mmになったSCH-B510が発売された。


2007年は3.5G携帯が続々と登場する


 2007年の韓国携帯電話市場は依然とスリム競争が続き、3.5GのHSDPAやWCDMA、モバイルWiMAXであるWibro搭載で高速インターネットが使える端末が続々発売されそうだ。特にWCDMA専用携帯は20種類ほど発売される予定なので、今のWCDMA/CDMAデュアル方式に比べぐっと端末の値段が安くなりそう。


 HSDPA携帯は既にサムスンから世界初の2006年5月に発売されているが、加入者は11万人程度に過ぎない。値段の高さもあるが、携帯電話から高速インターネットを使わなくても街中にただで使えるパソコンが転がっていることも影響している。韓国では全国郵便局、市役所、区役所、地下鉄駅構内、ファーストフード店などに無料でネットが使えるパソコンがあり、誰でも自由に使える。そのため、携帯電話から高い料金を出してまでネットを使いたいと思う需要がまだ少ない。しかし、HSDPAの全国カバレッジが完了すれば、利用形態も変わるかもしれない。


 HSDPAはデジカメにも搭載されるらしく、来年からはデジカメで撮った高画質写真や動画をSNSや電子額縁に直送信、なんてこともできそう。電子額縁はSKテレコムやKTが提供しているサービスで、写真を電子額縁のアドレスに転送すると、部屋の中にある額縁に写真が登場するというものである。


 というわけで、来年の携帯電話はスリム、デザイン、DMBに速度の競争も加わることになりそうだ。値段の安さを競争してくれるといいんだけどな~


※写真の出典はサムスン電子のホームページ


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン

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http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20061211/256605/

この冬、韓国携帯電話は愛称と素材で勝負 [2006年12月12日]

「チョコレートはいかがですか?」「それよりは光り物でシャインがいいかな」…

 これはデパ地下ではなく、韓国携帯ショップでの会話。日本だと「903i出ました!」とかW43、W44など品番で紹介するのが当たり前だが、韓国の携帯は愛称で呼ばれるのが人気の証といわれている。


 去年までは広告モデルの名前をとって「ジョンジヒョンフォン」、「クォンサンウフォン」などとユーザーの間で自然に覚えやすい愛称がつけられたが、今年の春モトローラの「レイザーフォン」が大当たりしてからは、メーカー側が発売段階から「チョコレート」「マジックシルバー」「ウルトラエディッション」「シャイン」など端末の特徴をとった愛称を打ち出している。もちろんそれぞれ品番もあり、サムスン電子のマジックシルバーはSCH-B500、LG電子のチョコレートはKV-5900だが、誰も「KV-5900ください」とは言わない。


 業界では「愛称がある携帯ほどよく売れる」という説があり、何とか記憶に残る名前をつけなくてはと悩んでいる。それもそのはず。日本と違い韓国は年俸制が定着し、ボーナスという存在は記憶の彼方へ消えてしまったため、時期に関係なく年中新規端末が発売される。代理店で埃をかぶったまま消えていく端末も少なくない。


LGの携帯は「チョコレート」でブレイク


 愛称マーケティングで最も成功したのはLG電子の「チョコレートフォン」。板チョコのように薄くてかわいい、プレゼントしたい携帯と女性社員らが話しているのを偶然聞いた担当者がこのような名前をつけたそうだ。チョコといってもこげ茶色ではなく、ブラック、ショッキングピンク、ホワイト、ワインなど豊富なカラーバリエーション、アメリカ市場向けにグリーンやチェリーなどのカラーも発売している。キーパットの文字が赤なのがおしゃれ。チョコレートフォンは世界70ヶ国で販売されていて、海外でもマスコミが大絶賛、今年600万台販売を達成した。サムスン電子に押され気味だったLGの携帯は黒字転換、一気に世界の高級ブランドとして認知されるようになった。








LG電子のチョコレートフォン「KV-5900」



 1000台限定発売されたチョコレートフォン2限定版は14金で縁取られ、LCDの下にも14金のストライプがある豪華なモデルで話題になった。LGは後続モデルとして「シャイン」を発売し、サムスン電子のマジックシルバー、モトローラのクレイザーに対抗している。







LG電子のチョコレートフォンII「LG-SV600」



鏡のようなメタル素材がブームに


 韓国で最も携帯が売れる卒業・入学シーズンをターゲットにしたこの冬の新機種は「輝く、鏡のようなメタル素材」がポイントとなっている。「シャイン」も「マジックシルバー」もまさに名前からしてぎらぎら光っている。







サムスン電子のマジックシルバー「SCH-B500」








LG電子のシャイン「LG-LV4200」


 サムスン電子はマグネシュームにニッケル、クロムなどのメタルメッキ素材、200万画素カメラ、衛星DMB(衛星モバイル放送)対応で値段は約70万ウォン(約9万円)、LG電子は韓国で初めてステインレススティール素材を採用し、後面はどうみてもデジカメにしか見えない。200万画素カメラ、1GB音楽保存メモリー付きで値段は約60万ウォン(約7万6千円)とプレミアム路線だ。どっちもスリム&スライドで1日平均1200~1500台は売れている。


 「スリムでスライド式だとプラスチックでは弱すぎて折れそうで不安」というユーザーの意見から、いずれも丈夫なメタルを導入されることになった。サムスンとLGは「うちの素材の方が丈夫で優秀」と争う。サムスンが「マグネシュームの方がスティールより軽くノートパソコンにも使われる高級素材」といえば、LGは「スティールの方が加工性に優れている。マグネシュームメッキは時間が経つと剥がれる」と反撃。それを受けてサムスンは「マグネシュームこそ超薄型携帯を可能にした革新的要素。自動車業界でも高級素材としてマグネシュームが脚光を浴びている」と止めを刺す。


 モトローラも世界で7000万台売れ、韓国でもピンクの携帯がバカ売れした「レイザー」の後続として「クレイザー」を発売した。光沢のあるガラス素材で、レイザーより小さくメタルっぽさを強調している。TV広告ではクレイザーを持ち歩きながら音楽を聴く主人公の行く先々、携帯に光が反射して通行人がまぶしくて転んだり目をそむけたり、えらい迷惑な携帯にしか見えないが、とにかく光ってるよ~というコンセプトを強調している。


 パンテックもSKYのブランドのメタル素材の新機種を発売する。薄型折りたたみで地上波DMB(ワンセグ)を搭載した。韓国で始めてスライド式携帯を発売しメガヒットとなったSKYはキャリアSKテレコムの子会社SKテレテックのブランドだったが、パンテックに買収された。海外輸出に力を入れてきたパンテックはメタルで内需市場の巻き返しを狙う。


 そのほか、韓国の携帯電話では、薄さの競争も激化している。これについては次回、ご紹介しよう。


※写真の出典は各社ホームページ


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン

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http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20061211/256604/

韓国ベンチャーのPMP(2007年1月29日 掲載)

2007CESで最高革新賞受賞


 


  


【ソウル】アメリカに本社を置く韓ベンチャ、ニュメディアライフ社が開した無線インタネット対応PMP(portable multimedia player)が米ラスベガスで開催された世界最大のデジタル機器合展示2007CES」で最高革新賞を受賞した。昨年のCESでは「TAVI 020」が革新賞だったので、それに2度目の受賞だ。



 「TAVI020」の後
機種「TAVI030」は、製品企段階から機能はもちろん、デザインとユインタフェスに重点をおいて開された。デザインは日本からスカウトしたデザイナが担した。3.5インチタッチスクリLCD、20GB HDD、ハイビジョン質で再生するポタブル端末で、eBOOKとラジオ、音声録音、電子書、カナビ、地上波DMBなどマルチメディア機能を持っている。また、どんなファイル形式でも再生可能だ。動再生は最大7時間、音だけだと最大10時間まで再生できる。


 


 「TAVI020」との大きな違いは、無線LANでパソコンやネットにアクセスし動をダウンロドできる点だ。クレドルを利用してリアルタイムで動を受信しながらPC、その他AV器機とつなげることができるため、ポタブルIPTVとも呼ばれている。


 


 ニュメディアライフは、CESでブスを訪問したディズニからその場で2月の最高経営議に招待され、幼IPTV市場進出案を協議する予定だ。同社の代表、デビッドジョン氏は「TAVIは最初からiPodを狙って開したもの。無線でネットにアクセスしてリアルタイム動TVが見られる携ムシアタだ」と、自信をみせている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2007年1月29日 vol.1172 載]  Link 


 


 


韓国 KT 新硬貨発行で公衆電話も更新(2007年1月22日 掲載)

2010年まで1万台ずつ


 


 


 


【ソウル12月18日新しい10ウォン玉の行をきっかけに新しい公衆電話が普及することになった。新規行された10ウォン玉は18mmと現在のものより4.86mm小さく、重さも4.06gから1.2gとくなった。新10ウォン玉の行で硬貨の製造費用も年間40億ウォン(約5億円)を節減できる。



 KTは新しいコインが使えない公衆電話を
年から2010年まで1年間に1万台ずつ、や公共機など利用客が多い地域から順次設置する予定であると表した。新型公衆電話は音通話だけでなく、携電話にSMSも送信できるようになる。また、テレホンカドの代わりにプリペイドの交通カドも利用できるようになっている。


 


 存公衆電話のコイン投入口をえる程度ではなく、全く新しい公衆電話の普及に踏み切ったのは、部品開だけで40億ウォン以上の予算が必要で、慢性赤字の公衆電話事業がさらに化する可能性が予想されるからだ。


 


 KTは新型公衆電話の普及に伴い公衆電話ブスも地方自治体や門家の意見を反映して、環境にマッチするデザインを開普及する一方、ますます化している公衆電話事業を正常化するために利用量にじて電話機を再配置していく計だ。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


  


 BCN This Week 2007年1月22日 vol.1171 載] Link


 


 


 

韓国大手企業の2006年成績表・サムスンとLGの極端な差はどうして? [2006年12月26日]

12月が年度末の韓国ではちょうど今頃、企業の推定実績発表と人事異動がマスコミを賑わす。朝鮮日報の報道によると、韓国企業ランキング100位までの大手企業の2006年度実績は、売上高が前年比7.07%増加した547兆576億ウォン(注)だが、営業利益と純利益はそれぞれ1.45%減、5.94%減の48兆3757億ウォンと43兆6523億ウォンだった。

 円安の影響から、海外市場でノートパソコンやHDTVなどの家電や自動車は、日本製の方が韓国製より安いという現象が発生した。韓国製品は価格競争力が落ち、輸出への依存度が高い企業は売れるけど儲からないという問題を抱えている。


韓国でも貧富の差は開く


 韓国を代表する自動車メーカーといえば現代自動車だが、不正資金工作・横領問題で会長が逮捕されたことに加えて、組合のリストラ、円・ドル安ウォン高と内外から締め付けられ純利益は32%も減りそうだ。日本市場には、ヨン様をモデルに起用し、韓国の国民車として愛される「ソナタ」を投入したが販売は苦戦し、ネットでは「日本の主婦向けにセダンを売り込むのは日韓の差を認識せずヨン様だけに頼った戦略の間違い」と指摘されてもいた。


 一方で、輸入車を扱う現代自動車の子会社はウォン高から外車の値下げ効果があり、売上高、純利益とも40%ほど成長した。景気が悪いといっても韓国国内での貧富の差は広がっている。実際には余裕資金の多い個人は増えていて高級外車と輸入食材、輸入赤ちゃん用品は飛ぶように売れている。今年のファッションはあまり寒くもないのに毛皮がトレンドだそうで、通勤の満員電車に毛皮で乗り込むOLが増えていて、私としてはくしゃみが止まらなくなるから困るくらいだ。


 大手企業の動向の中でも特に注目されているのは韓国の2大財閥系企業、サムスンとLG。2社の2006年の実績は極端な差が出た。時価総額韓国国内1位のサムスンはまずまずの実績を達成したのに比べ、LGは悪夢の1年というほど実績が落ち、グループ内の中核会社であるLG電子のCEO交代まで断行したほどだ。


 LGは今年グループ全社が大幅の純利益減少となった。主力事業の家電は純利益が54.5%減少した。LG電子製の携帯電話の人気が落ち、前々回紹介した「チョコレート」携帯が唯一の救いとなった。2005年純利益5170億ウォンでお祭り騒ぎだったLGフィリップスはLCDの価格急落で8000億ウォンの赤字、通信キャリアのLGテレコムも純利益11.74%減少、化粧品や洗剤などのLG生活健康は12%減少、LG化学は24.03%減少、持ち株会社のLGも26.49%減少した。


 LGは責任を追及するかたちで大規模な人事異動を断行し、グループ内の代表理事(日本でいうところの代表取締役)8人が新しく入れ替わった。今まで「和」を重視した人事から一変して、徹底した成果主義と未来志向的、グローバル経営強化の3つの原則に沿って行ったと発表した。LG電子の代表理事にはナム・ヨン前LGテレコムの社長が抜擢された。30年間LGに勤めた戦略通と呼ばれる人物で、攻撃的マーケティングでLGテレコムの加入者を増やし雨後の竹の子ように成長させたのが高く評価された。オーナーである会長の秘書室長でもあった人物だ。


 サムスンは営業利益は減ったものの純利益は4.44%増えた8兆ウォンと予想されている。サムスン物産や子会社の純利益も100%以上の成長が見込まれていることから「やっぱりサムスンは危機に強い、賢い企業」と評価されている。毎年年末になるとサムスン電子やキャリアのSKテレコム、LGテレコムは基本給の700~1000%がインセンティブで支給されると報道され、サラリーマン達を憂鬱にさせていたが、今年はどこも大規模なインセンティブは支給されない様子。でもサムスンは会社別の実績に応じて基本給の150%以内で支給し、1月には事業部別の目標を超過した利益を年俸として支給する制度があるため、事業部によっては年俸の50%近い金額をボーナスでもらえる人もいるということだ。


サムスンとLG、社風はこう違う


 筆者の知人でLGからサムスンに転職した人によると、「LGはのほほんとして目立たず、物静かで、会社の外のことはあまり関心がない人が多かった。よくみんなで飲みに行ったけど安いお店で割り勘がいつものパターン。サムスンは野心家でエリート意識も強く、自信満々の人が多い。正直言ってついていくのが大変。業務方式もルールがありすぎて怖いくらい。頭の回転が速く、株や不動産で大儲けする社員もいるし、元々お金持ちのお坊ちゃまやお嬢様が多いせいか、みんなブランド物を身につけてるし、給料は飲み代だからと気前よく奢ってくれたり、LGとは全然違う雰囲気」だそうだ。LGの人事異動は実績の改善と社内の雰囲気を盛り上げるリーダーが必要とされる時期だから、と説明されているが、サムスンとの雰囲気の差が実績の差にも影響を与えているのかもしれない。


 なお、IT業界では景気のいい話もある。ポータルのNAVERが検索広告の売上急増で純利益が91億ウォンから1491億ウォンに増えた。NAVERは、韓国内では天下のgoogleでさえ足元にも及ばないほどのパワーで韓国検索市場シェア70%を占めている。記者会見では、2007年は、もう一度日本に進出するほか、中近東やヨーロッパにも検索ポータルで進出し、世界のNAVERを目指すという話も出た。当面はこのまま順調に成長していけるだろう。


 日本のNTTと同様の電話通信事業者のKTは純利益が13.3%増え、1兆1300億ウォンに達しそうだ。モバイルWIMAXであるWibro対応携帯電話の発売計画も発表され、携帯電話へSMS(ショート・メッセージ・サービス)を送信できる新しい公衆電話事業も始まることから2007年も実績好調が続くとみられる。


 大事な日は旧暦で数える韓国なので(年配の方は誕生日も旧暦を使うので毎年日付が変わりカレンダーにちゃんと表示しておかないと大変だ)、本当の正月は2月19日。そのため、休日は元日だけ。むしろ、同じく休日であるクリスマスの方が盛り上がっている。ちなみに、宗教には敏感なので韓国ではお釈迦様の誕生日(4月8日)も休日だ。


 日本のみなさん、一足先に「セヘボッマニバドゥセヨ!」来年は嬉しいニュースばかり続くといいですね。筆者の私は年末最後の厄払いで災難続きですが、みなさんはお元気で!これからも韓国に注目してください。来年もお楽しみに~。


注:100ウォン=約13円


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20061226/257737/

韓国のITベンダー業界 Windows Vista発売で業界踊る(2007年2月12日 掲載)

LCDモニタ格競が激化


ベンダ各社は大面化に走る


 


 


【ソウルWindows Vistaの発売が影響を及ぼし、三星電子、LG電子など主なメの大型LCDモニタ格が下落している。マイクロソフトが「Vistaは22インチ以上のLCDモニタに最適化されている」と表したことから、メはワイドモニタ市場が成長するだろうと見み、大型モニタ製造にシフトする企業もえている。2006年のモニタ市場は20インチ以上のシェアは11%ほどだったが07年は25%に大すると予想され、すでに50種類ほどのモニタ製品のうち29種類の製品が20インチ以上となっている。


 


 一連のVista発売に伴うモニタ大型化競の影響からか、存の20インチ以上モデルの格が前年比で半額近くまで下落している。22インチ、24インチの大型モニタも同じように大幅の値下げが行われた。20インチは20万ウォン(約2万4000円)台、22インチは40万ウォン(約5万円)台にまで落ちた。一部中小メVista認定を急ぐ一方、20インチモニタ19インチモニタよりも安く販しているほどだ。


 


 三星電子は202224インチ大型LCDモニタの新モデルを12月と1月、立てけに発売し、性能はもちろんデザインも優秀なプレミアム製品であることを調し、Vista環境では三星電子製モニタが最も適しているとアピルしている。


 


 LG電子も19202224インチLCDモニタの新モデルを一発売し、3000:1明暗比、答速度2msと高性能をアピルしている。タッチスクリンや回できるモニタも注目されている。


 


 オンラインゲムやVOD鑑賞に利用することが多いPCモニタの買い替えは早速始まっていて、ユ19インチから22インチへのシフトを急いでいる。ソウルの秋葉原といわれる山(ヨンサン)では一度に50-60台にも及ぶ22インチLCDモニタ大量注文が日全からき、家電販店のほとんどが月1000台以上販するほど活に溢れている。


 


 モニタに限らずLCDTVの大面競もすごいことになってきた。82インチフルHD LCDTVも登場する。LCDTVパネルの生産量が20%ほどえていることから今年はさらに格競が激しくなる見みだ。40インチTVは前年比40%、32インチは30%ほど安くなっている。50インチの値段も下がり始めている。一方で、市場で人の高い40インチが42インチより値段が高くなる現象も起きている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2007年2月12日 vol.1174 載] Link