趙 章恩 Cho Chang Eun
ジャパンインターネットビジネスコミュニティ●会長 趙 章恩
http://www.kjibc.org/
●チョウ・チャンウン。●1974年、ソウル生まれ。●3歳から高校を卒業するまで東京に滞在。●98年、韓国の梨花大学英文科卒業。同年、サムスン物産入社。●00年、クラブワウ入社。同年、ホンイク(弘益)入社。●01年2月、『日本インターネットの収益モデルを脱がせ!』(ドナン出版)、01年7月、『韓国インターネットの技を盗め!』(アスキー)をそれぞれ出版。
ネットビジネスの熱気に触れ韓国IT事情のプロをめざす
「日本のインターネットはとても遅れていて、使っている人もあまりいない」
そんな韓国人の先入観に一石を投じたのが、今年2月に韓国で出版した『日本インターネットの収益モデルを脱がせ!』だ。題名も内容も刺激的なこの本を書いたのは、当時、無名のウェブ制作会社で働いていた、趙さんだ。今年7月には、日本語で『韓国インターネットの技を盗め!』を出版した。近々ブロードバンド回線の普及が1000万世帯に達するとも言われる韓国の勢いを描いた。大学卒業後、一度は大手企業に就職するが、勃興してきたネットビジネスの熱気に吸い寄せられるように退職した。
「大企業のなかで、帰国子女ということがコネ入社みたいに思われ、居づらかったのも事実。そこで窮屈な思いをするより、新しい領域に踏み込んだほうが意義がある」『技を盗め!』を執筆中は、ソーテックのウェブを制作するため、勤めていた会社の仲間たちと横浜に住んでいた。「周りを見渡しても、日本とITに詳しい韓国人が少ないことを実感した」近くて遠い国である。「将来は韓国IT事情で第一人者になりたい。『まず趙さんに聞いてみよう』と言われるようになりたい。そのためにはもっともっと勉強しなきゃ」来年から修士課程に進学する。
(安藤章司●取材・文)Report&Text by Shoji Ando
(清水丈司●写真)photo by Takeshi Shimizu
[BCN This Week 2001年10月22日 vol.913 掲載] Link