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3月2日、韓国メディアは、日本のソーシャルゲーム会社「GREE」が韓国市場から撤退を決めたと報じた。GREEコリアのゲーム配信は、既に終了した。GREEは、2011年10月韓国に進出した。2012年2月頃までは、韓国の新聞はGREEが韓国ゲーム市場を攻略するため、ヘッドハンターに依頼し巨額の年俸で大々的に人材をスカウトしていると報じたものだ。GREEは2011年韓国最大手キャリアSKテレコムと提携、SKテレコムのコンテンツマーケットであるTストア向けにソーシャルゲームを提供していた。
2012年当時の韓国新聞記事を検索してみると、GREEが韓国市場に興味を持った理由は、ゲームの制作レベルが高く開発人材が多いことと、長期的には日本と中国をつなぐ橋渡し役をするのではないかという期待からだという。
GREEは韓国から撤退したが、韓国のモバイルゲーム市場は相変わらず成長を続けている。韓国文化体育観光部(部は省にあたる)の「2015大韓民国ゲーム白書」によると、2015年度の韓国ゲーム市場規模は前年比6.1%増の10兆5788億ウォン(約1.6兆円)で、この内オンラインゲームは前年比2.6%増の5兆6847億ウォン(約5700億円)、モバイルゲームは前年比23.3%増の3兆5916億ウォン(約3600億円)を占めている。
モバイルゲーム市場規模は、2012年まで8009億ウォン(約800億円)程度だったのがここまで成長した。コンソールゲーム、ビデオゲーム市場は伸び悩んでいるものの、モバイルゲーム市場はスマートフォンの普及率が国民の85%を超えたのと新作が出続けていることから、高い成長率を記録した。
韓国のオンラインゲーム市場は、Netmarble Games、Nexon、NCSOFTの3社が握っているといっても過言ではない。3社の内、モバイルゲームに集中したNetmarble GamesとNexonは、2015年度の営業利益がそれぞれ117.7%、37%も増加した。
Netmarble Games はモバイルゲームだけサービスするようになってから、売上高が1兆ウォン(約1000億円)を超えた。Netmarble Gamesの代表作ともいえる「みんなのマーブル」は、国民的人気ゲームである。Nexonは、2015年秋に公開した新作「HIT」が名前通りに大ヒットした。アップルのAppStoreでもGoogle Playでも、ゲームアプリ人気ランキングはこの2社が上位を埋め尽くしている。