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韓国ではコロナ禍を受けた非接触型社会の定着により、人々はサービスロボットのある生活にも慣れてきた。スマートフォンで注文しロボットが配膳するレストランや配達ロボット、カフェのバリスタロボット、ショッピングモールで検温と消毒をする防疫ロボットなどをよく見かける。レストラン向け配膳ロボットのレンタル料は価格競争が始まった。
韓国産業通商資源部(部は省)は2022年3月より公共機関と製造現場のデジタルトランスフォーメーションのためのロボット普及事業に2440億ウォンを投資している。2022年は製造・航空・造船・バイオ化学のロボット活用標準工程モデル開発、ロボットデータベース統合管理システム運営、中古ロボット再生のためのロボットリファービッシュセンターオープン、国民の生活レベルを上げるためのAI・5Gサービスロボットテスト事業支援を実施する。
韓国最大手通信キャリアのKT社は2022年3月30日、MWC 2022で公開したAI防疫ロボットを発売した(図1)。KT社はキャリアでありながら新規事業としてロボットを選択した。キャリアとして長年研究開発してきたAI・ビッグデータ・クラウドコンピューティングの集大成がロボットだとして、顧客の悩みを解決しデジタルトランスフォーメーションをサポートするロボット本体とロボットサービスプラットフォームに力を入れている。90年代後半、全国にブロードバンド回線工事をし、世界最速でインターネットを普及させたようにこれからはロボットサービスプラットフォームを普及させるという。
趙 章恩=(ITジャーナリスト)
《日経Robo》
2022. 4.
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