合併KTが営業開始、韓国通信業界はFMC競争に突入

韓国の通信業界では、固定通信最大手のKTが携帯2位のKTフリーテル(KTF)を合併し、「新KT」として6月1日に営業を開始した。いよいよSKテレコムグループとの2強対決が本格化する。その主戦場はVoIP(IP電話)を含む固定と携帯の融合(FMC)サービスだ。(趙章恩)

 KTは営業開始に合わせ、2012年までのグループの中期目標となる「337ビジョン」を発表した。売上高は3兆ウォン増の27兆ウォン(約2兆1000億円)、営業利益率は3ポイント高い11.4%、FMC加入者は7倍の210万件確保を掲げる。




営業を開始した「新KT」

FMCを強化して、インターネット、IPTV、SoIP(Service over IP)を基盤とする家庭内ITハブを提供しながら、3G携帯のWCDMA、高速データ通信のモバイルWiMAX(韓国の名称は「Wibro」)、無線LANのWi-Fiスポットによるパーソナルハブも展開する。まず「基幹通信事業者」という硬いイメージを捨て、通信を軸にした多様なサービスに手を広げようとしているところは、英BTのビジネスモデルにも似ている。


 KTは合併のシナジーを極大化するため、FMCをはじめ融合サービス分野に5年間で2兆4000億ウォンを投資する。研究開発(R&D)もFMC関連のサービスや設備、端末、プラットフォームに集中させる。具体的には、ユビキタス健康管理やユビキタスラーニングといった「ライフコンバージェンス」分野、企業向けの「Bizコンバージェンス」分野の強化を掲げている。携帯事業では11年に3.9世代の「LTE」にアップグレードし、13年には4Gに転換するとしている。





■第一幕は「バンドル割引競争」


 KTが攻勢をかけるFMC競争の第一幕は予想通り、バンドル販売と料金割引競争で始まった。複数のサービスをまとめて契約すると基本料金などを割り引くバンドル割引競争は一気に過熱し、早くも競合会社を中傷するかのようなテレビCMまで登場している。


 KTの最大のライバルは、携帯トップのSKテレコムとブロードバンド通信2位のSKブロードバンドによる連合だ。KTとSKテレコムは競うように、携帯電話とブロードバンド、IPTV、固定電話、VoIPなどを組み合わせて基本料を割り引きし、顧客を奪い合っている。今のところ、「携帯電話+ブロードバンド」または「ブロードバンド+VoIP+IPTV」で基本料を最大50%まで割り引くというプランが目玉だ。






KTFの看板からは「F」の文字が取り外された

「集まると安くなる」というバンドル商品の特徴を活かしたブランド戦略も競争が激しい。KTは「QOOK&SHOW」、SKテレコムは「T Band」というサブブランドでキャンペーンを展開中。KTは毎月3万ウォン以上の通信費を支払うバンドル商品加入世帯に、有料コンテンツを無料で利用できるクーポンや映画チケットなどをプレゼントする作戦にも乗り出した。


 こうした割引競争の結果、09年5月に携帯電話の番号ポータビリティー(MNP)で他キャリアに移動した件数は過去最多の120万人に膨れ上がった。家族4人の平均的世帯の1カ月の通信費は13万~14万ウォン程度だが、バンドル商品をうまく使えば月3万~4万ウォンの節約になる。一方、通信各社はマーケティング費がかさんで収益を圧迫されている。それでも、KTに飲み込まれないためには一か八かの割引競争に出るしかないのだ。





■KTはVoIPの進化形で勝負


 これからの焦点となるのは、携帯電話とVoIPのバンドルサービスだろう。いまのところ、シェア最下位のLGグループしか提供していない。VoIPにもっとも積極的なのも、3大ブロードバンド事業者の中でもっともシェアが少ないLG DACOMで、市場シェアの半数を占めている。


 韓国のVoIPは、08年10月に固定電話の番号のままVoIPに転換できる番号ポータビリティー制度が始まってから、一気に伸びた。09年5月末の加入件数は約400万で、固定電話加入2147万件の23%を占める。事業者もCATVや新規参入組を含めて11社を超えている。


 固定電話で90%以上のシェアを握るKTは当初、VoIPに消極的だった。しかし、このままでは固定の加入者を奪われるだけという危機感から、現在はVoIPを進化させたSoIPで勝負している。これは、音声通話にとどまらないマルチメディアサービスなどをIPベースで提供するというものだ。





多彩なサービスが売り物の「QOOK インターネット電話」

例えば「QOOK インターネット電話」というサービスは、7インチの大型スクリーン端末と子機の組み合わせで、WCDMAの6分の1の通話料金で3G携帯電話とのテレビ電話を利用できる。1.7GHzの周波数帯を利用し、通話品質も良好。地域情報などの各種データサービスやライブカメラによる交通情報、インターネットバンキング、ホームモニタリングなども利用できる。


 家庭内ではテレビとネット、ホームネットワークなどが1つになったIPTV、外では携帯電話がプラットフォームとして定着しつつあるが、KTのSoIPはIPTVのサブ端末として、パソコンや携帯電話の操作を難しく感じる主婦に人気が高いという。通信市場の主導権が有線ブロードバンドから移動通信へと傾いているなかで、KTはSoIPがFMCサービスのプラットフォームになりうるとみているようだ。Wibroが今後普及すれば、料金の安いSoIPと機能豊富な携帯電話の競争になるともいわれている。





■法人市場でも競争激化


 FMCを巡る競争は、法人市場でも激しい。KTと合併したKTFは、外では携帯電話、屋内では内線電話として使えるデュアルモード端末の基盤サービスに以前から力を入れていた。09年5月には、サムスン電子向けにFMCサービスを構築している。


 一方、SKテレコムは「エンタープライズモビリティ」というキャッチコピーで企業向けFMCを展開する。スマートフォンのラインアップにも力を入れており、ソニー・エリクソンの「エクスペリアX1」や台湾HTCの「TOUCH DIAMOND」、サムスン電子の「OMNIA」など、KTよりも豊富にそろえている。


 6月10日にソウル市内で開催されたFMCセミナーで、KT企業顧客戦略本部のイ・ジェマン次長は、「今後FMCは法人から家庭・個人向けへ、Wi-FiからWiMAXへ、携帯電話とパソコン、IPTVによるリアルタイムコミュニケーションへと発展するだろう。KTはFMCをネットワークの区分なくコミュニケーションできるサービスとして強化していく」と述べた。端末も年内に韓国メーカー4機種、海外メーカー2機種を追加するという。



■キラーアプリでメリットを


 イ次長は、「FMCは企業のインフラに合わせて段階的に導入するのが望ましい。社員が必ずメリットを感じられるキラーアプリはなにかという方向で検討する必要があるだろう」とも述べた。キラーアプリが重要だというのは、法人に限らず個人にも通じるもっともな話だ。


 通信代の節約以上にメリットがなければ、ただの価格競争に終わる。まだ始まったばかりのFMC競争が、ブロードバンド革命に続くIT革命を韓国に巻き起こすことを期待したい。



– 趙 章恩  

NIKKEI NET  
インターネット:連載・コラム  
[2009年6月11日]
Original Source (NIKKEI NET)

http://it.nikkei.co.jp/internet/column/korea.aspx?n=MMIT13000010062009

韓国の通信事情 携帯電話のスパムメールが半減(2005年4月25日 掲載)

オプトイン方式を導入


 


 


 


【ソウル】韓情報保護振興院にある不法スパム対応センタは、3月31日より施行した携電話告メルオプトイン(事前同意)制度により、4月に入ってのスパムメけ出が1日平均495件と、オプトイン導入前の同2912件より大きく減少したことを公表した。韓では「060」局番で始まる携電話の告スパムメルと音された音メッセジを流す告電話が深刻な況だった。


 


 情報通信部と警察が取り締まりと罰を化してから、スパムメルが確に減っている。現在受信者の事前同意なく告電話やスパムメルを不特定多に送信すると最高3000万ウォン(約300万円)の罰金が科せられる。以前は最高1000万ウォンだったが、摘されても200-300万ウォンの罰金しか科せられなかったため、スパム業者は罰金をってでもスパムを送けた。半月ですでに約35社が摘され7億200万ウォンが徴収された。今も193件が摘されて取り調べ中である。事前同意を得たとしても、夜9時から朝8時までの時間はさらに追加同意を得なければならない。


 


 韓では、以前は日本と同告を受信してから拒否するオプトアウト方式だった。この場合、ユのメルアドレスが告業者に分かってしまい、さらにスパムメルにまされる結果となっていた。


 


 情報通信部は、今後もIPアドレス情報を管理すべき事業者の範を、ポタル事業者からスパムメル遮ソリュョン業者にまで大し、スパムメルを信元から遮する方針だ。同時にスパムメル遮ソフトウェアを大や公共機などに普及させ、際スパム対応機構と契約を交わして際的なスパム遮も推進している。


 


 しかし情報通信部は、より深刻な況であるパソコンの電子メルにまでオプトイン方式を適用する方案にしてはまだ重な姿勢を示している。電子メルによる告は資金力のない中小企業には有用なマケティング手段の1つであるため、重に規制していかなくてはならないと考えている模だ。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2005年4月25日 vol.1086 載] Link


 


 

韓国の通信事情 マンション向け“類似FTTH”が浸透(2005年4月18日 掲載)

トップのKTはADSLを重視


 


 


 


【ソウルKTの「エントピア」、DACOMの「光LAN」、HANARO(ハナロ)テレコムの「HANAFOS光LAN」といったマンション向け光LAN商品が着に加入者をげている。マンションの地下にあるマンション通信室(MDF)まで光ケブルを設置し、各家庭まではLANでつなげることで100Mbpsに近い送速度を現。同じ値段でVDSL(最大13Mbps)より早い回線が使えるため、「類似FTTH」ともいわれている。KTのエントピアは月額3万6000ウォン(約3600円)、DACOM光LAN3年契約商品は同2万6400ウォン(約2640円)と、ADSLの平均料金に比べても月2000ウォン程度低額なのが特だ。


 


 マンション向け光LAN加入者はがっているものの、このサビスは誰でも加入できる商品ではなく、告もあまりされていない。サビス地域はソウルを中心とした大都市に限られ、工事費用の負担はもちろんマンションの住人だ。また、1つのマンションである程度の加入者が集まらないと工事をしてもらえない。


 


 しかも、ADSLシェア1位のKTはインタネットを使った分だけ課金する「インタネット量制」を2007年から開始する計で、光LANに力を入れずDACOMに抗する程度の商品としか考えていないことが普及の妨げとなっている


 


 2005年2月末現在、光LAN加入者はKTが52万3122人で1位、ハナロテレコムが16万9916人、DACOMが4万5000人を集めた。しかし月別純では、値段が安いDACOMが約1万4000人ずつ1位となっている。


 


 KTは「DACOMは光LANしかないが、KTはVDSLとエントピアを全的に普及させている。そのためVDSLでも十分動などをしめる品質を維持している。光LANのエントピアは新規マンションを中心に今年10万世だけ募集する」と主力商品にはしない計で、むしろ存マンションにする「超高速情報通信建物認証制度」を利用し、構網高度化で「DACOM光LAN」に対応する略を考えている。


 


 ハナロテレコムも存顧客がDACOMに流れないよう、「HANAFOS光LAN」の販促よりは存商品の高品質化に力を入れている。


 


 一方、DACOMはどこよりも安く早い光LANを積極的にアピルしているが、莫大な投資額のため大的な告やマケティングよりはマンション地に出向いて入居者代表を集めてを開き、地道に加入者を募集している。


 


 韓の情報化を先導するはずのKTが自社の利益のためFTTH導入に消極的なことにし、情報通信部は改善を要求しているが、一向に受け入れる配はない。


 


 


◇      ◇


超高速情報通信建物認証制度


 


 建築業社が申請し建物の構情報通信設備を情報通信部が審査して認証マクをえる制度。90年代後半から大型新築建物にだけ適用されていたが、今年から存マンションと小型共同住宅にまで適用される。


 


 50世以上の共同住宅や業務用建物にFTTHが提供されていれば特等級、マンション通信室(MDF)まで光ケブルが通りFTTC(Fiber to the Curb)を支援していれば1、2等級になる。特等級認証制度が始まった04年1月以降、新築建物の場合で現代建設が71件、三星物産が344件の特等級正式認証を獲得した。


 


 超高速情報通信建物認証委員は「2010年まで1000万加入者にBcN(広帯域統合網)サビスを提供するため築住居建物の構通信設備を至急改善しないといけない」とし、「築建物にする認証制度導入ガイドライン、設備係の資格証制度を定める」と表した。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2005年4月18日 vol.1085 載]  Link


 

第26回:純情じゃなくてずうずうしいだけでしょう? オルチャンの変身~『十九の純情』







第26回
純情じゃなくてずうずうしいだけでしょう?
         オルチャンの変身~『十九の純情』

2006年7月11日


●社会団体に敵視されながらも25%を上回る高視聴率をキープ!?

 観るたびに「何これ~」と文句たらたら。純情なんじゃなくて涙を武器にしたずうずうしい女じゃないか! と興奮しまくり。でもまた観てしまうドラマがこの『十九の純情』なのだ。週末ドラマの「チルゴンジュ」も同じ路線、とにかく想像を絶するストーリーばかりで、社会団体に敵視されながらも高視聴率をキープしている。







オルチャン角度のスマイルがかわいいク・ヘソン
(c)KBS(※ 画像はクリックで拡大)
 1代目オルチャンとしてシンデレラのように芸能界デビューを果たしたク・へソンの初主演作『十九の純情』。名前からして60年代の催涙ドラマかと思ったら、ワールドカップ特番が続く中、『十九の純情』は1度も欠放することなく今現在韓国の全番組の中で視聴率1位、25%を上回る勢いではないか。

 オルチャンとは、2003年~2004年の流行語で、顔(オルグル)+一番(チャン)の合成語で、ネットに出回る卒業写真やスナップ写真、またはBlogやHompyに掲載された写真から、かわいい子がいると評判になり、ファンたちの同好会が作られ、芸能界にスカウトされるという道筋をたどった。ク・ヘソン、ナム・サンミ、パク・ハンビョルなどが代表的なオルチャンで、今ではうちの会社のオルチャン、うちの学校のオルチャンなど、日本語でいう「看板娘」みたいな表現として使われている。オルチャンはモムチャン(モムは体)、マウムチャン(マウムは心)などの派生語を生み出した。

 他のアイドルたちのようにトレンディードラマではなく一日ドラマ、月曜から金曜まで毎日30分ずつ放映され、大河ドラマのようにきつい撮影スケジュールをこなし、演技力も要求されるドラマに挑んだのは褒めてあげたい。一日ドラマはTV局のもっとも重要な広告軸である9時ニュースの視聴率を上げるための作戦なので、どの局の一日ドラマも、ホームドラマとして登場人物が多く、大家族を中心とした物語が多い。


視聴!『十九の純情』

 『十九の純情』(KBS2・毎週月~金の夜8時25分から)を視聴するには、ドラマ視聴ページ(VOD)から。700kbps以上はConpiaから利用。KBSのインターネットでの視聴方法について詳しくは第2回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編2<KBS>を、Conpiaでの視聴方法については第5回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編5<人気ドラマが揃うお宝サイトConpia>を参照。



●中国からやってきた朝鮮族娘の奮闘記







延邊最新ファッションに身を包むグッファ、前向きなのはいいけど周囲の人に迷惑かけっぱなし。ウギョンはグッファの事故処理に追われる毎日。でもグッファが嫌いじゃない
(c)KBS
 『十九の純情』は中国からやってきた朝鮮族娘の奮闘記。中国にある延邊朝鮮族自治州に住む19歳のヤン・グッファは、両親を亡くし母方のおじさんの家に居候している。貧困から脱出するために、自分より20歳近く年上で足が不自由な韓国の男性スングとお見合いし、やさしい心に惹かれ結婚を決意する。延邊の家族に見送られ結婚式のためにやってきた韓国、だが新郎は交通事故で亡くなり結婚式はお葬式に変わる。

 延邊に帰らなくてはならないが、グッファは仕送りを期待するおじさん家族を思うとこのままでは帰れないと決意し、帰る振りをして逃げ出し、日払いの掃除などの仕事を始める。だがどこに行っても文化の差から問題を起こし、結局スングの家に戻ってくる。スングの甥ウギョンはなんとかグッファを助けてあげようと、あれこれ世話を焼くうちに、彼女に女性として惹かれていく。ウギョンはグッファのことなら仕事もほっぽらかしにしてどこにでも飛んでいくが、ドラマとはいえよくクビにならないな~と心配になる。

●リアルな人間味をもつ登場人物が多いのも魅力







左からユンフ役のソ・ジソク、シンヒョン役のチュ・ソヨン、グッファ役のク・ヘソン、ウギョン役のイ・ミンウ
(c)KBS
 ウギョンの友人であり上司でもあるユンフは会長の息子で、実力はあるが性格はかなりきついわがままで、2か月以上勤まる秘書がいない。幼馴染で両親の友人の娘であるシンヨンと結婚するよう望まれるが、失恋からまだ立ち直っていない。ウギョンのおじの葬式で自分の靴を勝手に履いて庭で泣いているグッファを怒鳴りつけるが、数日後財布を忘れてきたのにガソリンが底をついて立ち往生しているとき、道端でゆで卵を売っているグッファと再開、高級ブランドの時計を預けてお金を借りる。グッファは予想どおり時計をなくし、不法滞在で追われユンフと約束した場所に行けず、会うことができない。

 ウギョンの家族は、「グッファが家にいると亡くなったスングを思い出してしまうので辛い」と延邊に帰るよう説得するが、グッファは帰れない。シンヒョンは両親を亡くし、弟も徴兵で家にいないからグッファを自分の家に泊めてあげる。グッファはシンヒョンが夜遅くまで残業していると聞き、恩返しにお弁当を作りシンヒョンの会社を訪れ、偶然中国から来たバイヤーの通訳をこなし、シンヒョンの助けでユンフの秘書に採用される。

 だが本当、これも予想どおりに常識外れの行動をしまくるグッファ。日曜日に突然会社の掃除をしたいとジャージ姿でやってきてはユンフのソファーで寝ていたり、電話がなると受話器ではなくマウスを握り「ヨボセヨ(もしもし)」、機密書類を自宅に置いてきたからタクシーで早く取って来いとタクシー代まで手渡されたのに、慣れない地下鉄に乗り狂ったように居眠りして書類を忘れたり。機密書類をなくした決定的な事件で解雇されるが、後先かまわずひざまずいて、「許してくれ、私には仕送りを待っている家族がいる」と泣いたり。こんな、常識ではとても理解できない数々の言動により、視聴者掲示板には「朝鮮族を見くびっている」との苦情が絶えない。

 またウギョンのお祖父さんは、自分の嫁の幼馴染に恋をし、息子と三角関係になるという信じられないシチュエーションも繰り広げられている。

 結果的にユンフとグッファが結ばれ、これまたずうずうしいの代名詞のような変な性格のユンフの妹ユンジョンとウギョンが結ばれるらしいが、視聴者としての望みはグッファとウギョンがベストカップルじゃないかな~。グッファのとんちんかんな性格と行動を理解してくれるのは、ウギョンしかいないだろう。

 ドラマを見て、自分の事のように興奮すること自体アジュンマ(おばさん)になった証拠と言われているが、このドラマは意外に中毒性がある。料理研究家としてかしこい家事のこなし方など主婦向けの講座も開いているが、家の中では指一本動かさないユンフの母や、お金より愛を選択したのはいいけど無能な夫のせいで生活に困るユンフの姉など、リアルな人間味をもつ登場人物が多いのも魅力なのよね。みなさんもOnairで見てください。


By-
RBB TODAY : 趙章恩の現地直送「韓ドラ事情 
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韓国の教育市場 uラーニング 実験プロジェクト開始(2005年5月30日 掲載)

政府とKTなどが協力


 


 


 


 【ソウル】韓では4月から小高校生たちがいつでもどこでも個人の習能力に合わせたオメイド型習サビスを利用できる「uラニング(ユビキタスラニング)」実験プロジェクトが始まった。uラニングは韓の次世代成長の原動力の1つとして集中的に育成されている分野でもある。


 


 uラニング実験プロジェクトは、KT(韓テレコム)やマイクロソフト、インテルコリアなどが協力し、校として指定された全18校に高速インタネット接回線速、校と家庭に54Mbps級の高速無線LAN網構築、タブレットPC100台、PDA(携情報端末)350台、サ20台、無線インタネット接ID350個、習システムを提供した。


 


 政府は校を「ユビキタス」と「インタネット基盤」に別し、無線LANとタブレットPC、PDAを利用した習と位のサイバ家庭習運モデルなど未校モデルを究する方針でいる。


 


 しかし、まだ初期段階であるためトラブルもあった。予想をかに超えるトラフィックにより通信網が不安定になったため、アクセスポイントを室ごとに2つから6つにやした。また、生らが習と無係なサイトに接できないよう有害サイト遮プログラムをすべてのPDAにインストルした。


 


 6月からはuラニングシステムを習管理システム(LMS)に連動させる計で、1人1人の習量とレベルをチェックする。すべての過程はPDA由で行われ、保護者に習進度を通知する機能も追加される。


 


 習コンテンツはすべて校のサに載せてあるため、PDAのほか、インタネットに接しているデスクトップやノトパソコンからも同じくuラニングと同じ習システムを利用できるようになっている。


 


 政府の育部係者は、「これまでの10年間の育情報化推進経験と民間企業のIT先端技術を相互共有し、世界最eラニング家に跳躍するための協力事業を持的に大させる計だ。週5日勤務による社・教育環境の化に合わせ育方法も新しくわるべき」と話している。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2005年5月30日 vol.1090 載] Link 


 

SKテレコム 携帯製造子会社の経営権譲渡(2005年5月23日 掲載)

ペンタック、韓市場でシェア2位に


 


 


 


 【ソウル】韓最大の通信事業者であるSKテレコムはこのほど、グロバル市場進出大と競化のため、端末製造子社であるSKテレテック株の保有比率89.1%のうち60%にあたる454万2000株と経営権をペンタックに却した。携電話の共同究開はもちろん、米、中など海外市場進出協力など主要事業全般にわたり略的提携を結ぶことも明らかにした。ペンタックはSKテレテックの「SKY」ブランドをそのまま使用し、社員も全員引きいだ。


 SKテレテックは年間6000億ウォン(約640億円)以上の上高を誇る優良企業で、そのブランド「SKY」もハイエンド高格端末の代名詞になっている。今まで低格端末に集中してきたペンタックは、今回の買で相乗効果を狙っている。


 


 SKテレコムのSKテレテック持ち株比率は29.1%で、第2位の株主になる。持ち株比率が30%以下になるため特殊係も解消され、寡占防止のため年間120万台と生産規制されていたSKテレコムは規制象外となり、三星電子との競合係にも化が出そうだ。ペンタックは韓シェア1位の通信事業者と手を結ぶことで、韓国内端末製造1位も夢ではないウィン-ウィン略というわけだ。


 


 3000億ウォン(1株6万6050ウォン)に達する却代金は5月末までに全額現金で支われる。韓の通信業界では、この提携は世界携電話市場で韓企業の際競力を高めるきっかけになると評されており、2位のLG電子にとっては脅威となりそうだ。今年第1四半期(2005年1-3月)の韓端末市場シェアは三星電子が47.7%で不動の1位。LG電子が18.5%で2位だが、ペンタックの14.1%とSKテレテックの6.3%を合わせると20.4%でLG電子を抑えて2位に躍り出ることになる。


 


 ペンタックは今までLG電子を倒し2位になるため攻的なマケティングを繰りげていたが、SKテレテック買SKテレコムとの提携により絶好のチャンスを手に入れた。


 


 社は今年上期中にもSKテレテックの経営権譲渡を完了し、略的提携のための具体的な共同略を樹立する。主な容は、①略端末共同開R&D)、②製品供給協力、③海外市場開拓および大共同推進、社の存取引先の最大限の尊重──などとえられている。これによりペンタックは世界端末市場5位を目標としている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2005年5月23日 vol.1089 載]  Link


 


 

やっぱり明洞が好き! コスメ激戦地で衝動買い~2

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ラベンダー、オリーブ、ローズマリー、レモン、りんごなど、果物やハーブをテーマにしたエココスメ。オーガニックコスメも増やしていて、一度使うと病みつきになります。












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    足の踏み場もないほど込んでいたETUDE HOUSE。IKKOさんのお気に入りブランドとして紹介されたのがきっかけで、BBクリームが売れまくってます!












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    ETUDE HOUSEで買った驚きの商品「マジック・クリスタルパック・ピーリング」。










  • 明洞を歩いていると、グリーンの色合いがかわいい
    innisfreeに出会いました。果物や花から抽出した成分で作ったグロスやチーク、ファンデーションが人気商品で、ボディーケア商品にも力を入れているinnisfreeも韓国女性にはウケています。新鮮なオリーブで作られたスキンケアシリーズは、2008年のヒット商品としてよく新聞やテレビで紹介されていました。


    私はinnisfreeの「ラベンダーパーフェクトピュアセラム」と「オリーブリアルファーストセラム」が大好きです! ラベンダーセラムはすごい保湿力なのに肌の表面はシルキーでサラサラになる、クリームに近い美容液で、自然なラベンダーの香りが気持ちをやわらげてくれます。肌を休ませて透明感を出すというコンセプトどおりの結果で、「顔色がよくなったね~」と褒められること間違いありません! この蜜蝋を軽く塗ったような不思議な質感を、ぜひ、体験してほしいと思います。


    一方のオリーブセラムは、肌の中はものすごく乾燥しているのに表面は脂でギトギト光って困っちゃう! という方におすすめしたいです。液体タイプで化粧水のように浸透が早く、水分をグングン補給して、さらに肌に負担のないオリーブオイルが肌を覆ってくれるので、お肌もちもち! いずれも40mlで、値段はラベンダーが1万5000W、オリーブは1万3000Wです。2万W以上お買い物をすると、トライアルセットやポーチなどオマケがすごいので、ついつい買ってしまいます。


    そして何よりも人気だったのは、IKKOさんおすすめのブランドとして日本でも知名度の高いETUDE HOUSE! ここは平日の午前だというのに、足の踏み場もないほどの大混雑ぶり! レジ前は長蛇の列! IKKOさんのガイドブックを片手に、次から次へと日本の女性がやってきます。


    男性の店員さんの「お嬢様、いらっしゃいませ」(日本語で)という執事カフェ風の挨拶に、「ひょえ~」と鳥肌が立ってしまいましたが、このブランドのコンセプトそのものが「お嬢様」。年齢に関係なくお客様はみんなお嬢様なのです。女性の店員さんはメイドの服装で、「いってらっしゃいませ~」(これも日本語で)なんて言うし! でもETUDE HOUSEは宝箱のようなショップなのです。


    ここも、2万W以上買い物をするとリップグロスセットや、かわいいマグカップ、お姫様が使うような鏡などがもらえるので、クレンジングやシートマスクをついついまとめ買いしてしまいます。


    この日衝動買いしてしまったのは「マジック・クリスタルパック・ピーリング」! 手の甲でテストしてみたら、白い美白クリームのような感触なのに中にパウダーのようなものが混じっていて、ちょっとマッサージしただけでひと皮向けたようにツルツル白い! 左右で違う人の手になっていることに驚いてしまいました。その場で「これください! これ買います!」と叫んでしまったほどです。このごろ、毛穴の黒ずみがひどかったので、低刺激で効果抜群のピーリングを探していたんです。


    明洞のコスメショップをひと回りしただけで5時間経過・・・。でもあっという間でした。楽しかった!


    以前はコスメショップの入口でサンプルがよく配られていたのですが(お店に入るだけでマスクパックや基礎化粧品のサンプルをあれこれもらえました)、このごろはただでさえお客さんで溢れかえっているからでしょうか、そんなこともなくなりましたね。その代わり、1個でも商品を買うとオマケがすごいので期待してもいいですよ。BBクリームを買うとストラップ型のミニチュアBBクリームがついてきたり、ファンデーションをを買うとストラップ型のリップグロスがついてきたり、オマケのほうがほしくて商品を買ってしまうなんてこともあります!


    化粧品専門店のTODACOSAでは、カウンターの前、マニキュア売り場の横にセール品が置かれていますので、ここも要チェック! この日は昨シーズンのアイシャドーと口紅を50%引きしていました! 以前は日焼け止めを1+1(ワンプラスワン)、つまり1個買うと1個無料という半額セールをしていました。その前はハンドクリームやボディークリームを安く売っていたし、目が離せません。


    夜、さっそく家で「マジック・クリスタルパック・ピーリング」を使ってみました。見た目は真っ白なクリームですが、厚めに塗ってやさしくマッサージすると、マイクロクリスタルパウダーと微粒子スクラブ、白土成分が何の刺激もなく肌を磨いてくれます。丁寧に2分ぐらいマッサージしてから、洗い流すとヌルヌルせずにさっぱり! 肌はツヤツヤ! ツルツル! 白くなってる! 毛穴の黒ずみも薄くなっているではありませんか! これ100gもあるのに、たったの1万1000Wしかしないんですよ。ありがたい!


    いつ行っても新しい明洞、探索はまだまだ続きます!


    by: 趙章恩

    「ニッコリア」: ダイナマイト・コリア 今日もドキドキ探検に出かけよう!

    韓国のIP電話市場 7月から本格サービス開始(2005年6月13日 掲載)

    KTやハナロテレコムも入予定


    通信事業者間の競激化


     


     


     【ソウル】パソコンから信用にしか利用できなかった韓IP電話で、7月から方向利用が解禁される。日本と同じようにIP電話からの信、受信が自由に行えるようになる。通話料金は全均一3分40-50ウォン(約4-5円)と固定電話の一般市電話料金39ウォンより若干高い。際電話は固定電話より70-90%は安くなる見みだ。


     


     IP電話利用料金は、市場大を希望する新規入組の事業者と存電話市場の縮小を懸念するKT(韓テレコム)、ハナロテレコムなどの大手通信事業者の間で利害係が衝突し、このか月間、事業開始のための政府や民間企業の間の交が難航していた。


     


     新しいIP電話の識別番070+局番4ケタ+一連番4ケタになる。番は海外にいても引越しをしてもそのまま使えることになっている。電話機はパソコンに接して使用する「GOODフォン」、とインタネットに接できる回線さえあれば利用できる「IPフォン」の2種類。「GOODフォン」はパソコンの電源が入っていないと使えない。


     


     固定電話網を握っているKTや市外電話のハナロテレコム、DACOMなど8社の大手通信事業者もIP電話を本格的に始める計で、IP電話市場を取りく通信事業者のシェアが激化する見みである。大手の場合はこれから情報通信部の事業許可を得て電話番を取得するなどの手きを始めるので、新規入事業者より2-3か月ほどれてサビスを開始することになりそうだ。


     


     一方、エニユネットや三星ネットワクスなどIP電話の門事業者は、KTやハナロテレコムなど基幹通信事業者と固定電話網接など事前に必要なインフラ整備の作業を6月末まですべて整え、料金などがまとまり次第サビスを開始する。エニユネットは、5月中旬にKTなど基幹通信事業者との存の回線網接を完了し、三星ネットワクスもいつでもサスが開始できるようにしている。


     


     KTとハナロテレコムは、IP電話と競するため通話料金を3分70-80ウォンから50ウォンに大幅値下げしている。KTは「IP電話は市外料金というものがないので、KTの市電話料金よりは高く料金設定されるべき」とく主張している。


     


     IP電話を利用すると純な音通話だけではなく、テレビ通話サビス、電話機の液晶から流れる情報提供サビス、多者間通話サビスなど多な付加サビスも利用できるので、ブロドバンドにいて情報通信技術の革新を感できるステップになると期待されている。


    趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


     


     BCN This Week 2005年6月13日 vol.1092 載]  Link


     

    韓国の携帯電話機 国内価格が海外向けの2倍(2005年5月30日 掲載)

    各メとも高機能格を継続


     


     


     


     【ソウル】韓の代表的な輸出商品の1つである携電話機の国内売価格が輸出格より2倍以上も高いことがわかり問題になっている。


     韓の携電話機の格は、衛星DMB携(モバイル衛星放送)、700万素カメラ付き携、ゲム携MP3携など高機能マルチメディア携電話機が相次いで発売されてから、新機種は日本円で8-10万円、最もシンプルなものでも4万円は下らない。


     


     三星電子、LG電子などのベンダは、「海外では基本的な機能だけ揃った低格端末が、韓国内ではプレミアム端末がよくれている。機能の差が値段の差につながっている」と明している。しかし一般のユは、「携電話機メはクアルコムに支うロイヤリティを韓の消費者に嫁している。韓国内では低格端末を全く販せず、値上げばかりするのは問題。プレミアム端末を好んで買っているわけではなく、それしかっていないから仕方なく買っている」と集で抗議する動きすら見せている。


     


     韓の携電話機の平均販売価格は日本より高い4万円台だが、今年末には5万円を超えると予想されている。三星電子製の携電話機は、今年第1四半期(2005年1-3月)には3万5600円だった平均格が第2四半期には4万円を超えた。LG電子製の携電話機も第2四半期の平均格は4万円、第1四半期の3万4000円に比べ大きく値上がりしている。ペンタック&キュリテルも第1四半期期の3万1000円から第2四半期には3万6000円に値上がりしている。


     


     一方、世界市場での平均格は三星電子が182ドルで最も高く、その次がソニー・エリクソンモバイルコミュニケションズ(177ドル)、LG電子(165ドル)、モトロラ(154ドル)、ノキア(143ドル)の順だった。


     


     LG電子の係者は、「4万円以下の基本型端末はもはや韓国内では発売しない方針。韓市場では携電話機のマルチメディア化が急速に進んでいるため、シンプルな機能しか搭載していない輸出製品との格差はますますがるしかない」と話している。


     


     三星電子の係者も、「韓の携電話市場はプレミアム、多機能、新製品を好む傾向がとてもい。そのため低格のものはあまりれない。韓の通信サビス環境は世界で最も達しているので、海外へ輸出する前にプレミアムモデルを韓市場で先行販し反を見ている。そのため格の差がありすぎると言われるのかもしれない」と、今後も韓市場では4-5万円以上の製品だけを発売する計であることを明らかにした。


    趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


     


     BCN This Week 2005年5月30日 vol.1090 載]  Link 


     

    インターネット大統領の国民葬、オンラインゲーム上でも追悼

    2009年5月29日、ノ・ムヒョン前大統領の国民葬が営まれた。世界中を驚かせた前大統領の死去。

     インターネットポータルサイトやインターネット新聞に集まった追悼のメッセージは、オンラインゲームにも広がった。


     主なオンラインゲームサイトではゲーマーたちがプレイを一時中断し、キャラクターに黒い服を着せてろうそくや炎といったアイテムを手にして一個所に集まりノ前大統領への追悼メッセージを書き込んでいた。


     「リネージュ」や新作ゲーム「AION」で有名なNCSoftは、29日午前10時から午後5時まで7時間、ゲームポータルサイト「PlayNC」のサービスを中断し、ノ前大統領へのメッセージを残す掲示板を設けた。








    playNCによるノ・ムヒョン前大統領追悼の告知



     Hangameもメイン画面のバナーを灰色にして、国民葬の様子をネット生中継した。NexonのDungeon & Fighterではクリックすると白い菊を捧げられるオンライン焼香所を設け、1日で30万人が参加したほど反響があった。書き込みをする際には黒いリボンを意味する記号や、お葬式を意味するマークをを頭につけている。


     ゲームを中断してまで追悼に参加したことで、ゲーマーの反発はなかったのだろうか。NCSoftは有料ゲームサービスを中断する代わりに1日無料チケットを提供し、専用クライアントをダウンロードしたユーザーはゲームを続けられるようにしたため、反発はほとんどなかったという。それどころか、NCSoftやHangame、Nexonの評判はうなぎのぼり。一方、外資系ゲームサイトは、追悼バナーさえ作らなかったと憎まれ口を叩かれる始末となった。



    韓国のオンラインゲームはただの「ゲーム」ではなくて、リアル社会とつながっているもう一つの世界。ゲーマーも国民の一人であり、ゲームの世界に閉じこもってばかりいるわけではない、というのを見せてくれた。オンラインゲームばかりして社会に適応できなくなった引きこもりが新しい社会問題になっている、なんて言われていたのに、そんな心配はごくわずかなユーザーに限った話のようだ。


     ソーシャルネットワークサイトでは、個人のページのBGMに追悼に合う曲をセレクトするユーザーが多く、国民葬でも使われたノ前大統領の愛唱曲やバラード、「千の風になって」などが1週間の間5万件以上販売されている。


     追悼ムードにのったマーケティングはジャンルを問わず増えている。新規オープンするe-bookサイトでは、ノ前大統領の著書のe-bookをプレゼントするイベントでアクセスを伸ばしている。


     ノ前大統領はインターネットコミュニティを通じた若手の熱血的な支持を得て大統領に当選し、「インターネット大統領」と呼ばれてきた。当選後も大統領官邸のホームページに寄せられる意見にコメントを残し、ネット文化にも深い関心を見せていた。政治家の中では誰よりも早くインターネットが持つ波及力や世論を集める機能を感知し、それを有効に活用し支援もした。


     しかし一方ではインターネット実名制度の導入を始めたのもノ前大統領の時代だった。インターネットを使った分お金を払うという従量制度を発表してインターネットユーザーやゲーマーをびびらせたこともあった。結局、定額で使い放題だからこそインターネットやデジタルコンテンツが発展するのであって、従量制でなんてとんでもないという圧倒的な反対意見に押しつぶされてことなきを得たものの、インターネットをめぐる騒動はノ前大統領の時代にもいろいろあった。


     それでもインターネットでここまで追悼ムードが続いているのは、ノ前大統領はインターネットが大好なユーザーの一人だったからではないかと思う。大統領だからとお高く留まっているのではなく、自らインターネットを使いこなし、個人的な意見もどんどんネットに書き込み討論しようじゃないかという姿勢を見せていた。韓国のネットは匿名の誹謗中傷や著作権違反ばかりする場所ではなく、実名で堂々と問題を提示して討論する場所であり、世論として実社会にも大きな影響を与える存在になれた。その土俵は2002年末、ノ前大統領を当選させるまでの過程で生まれたとも言える。


     熱しやすくて冷めやすい韓国では、国民葬が終わったとたん、マスコミはノ前大統領のことをあまり報道しなくなった。それでもネットでの語り合いは細く長く続くもようだ。


    (趙 章恩=ITジャーナリスト)

    日経パソコン
    2009年6月4日

    -Original column
    http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090603/1015768/