韓国で実名制度拒否したYouTube、果敢(?)な選択にユーザー増加

YouTubeは2009年4月9日より、国家設定を「韓国」にした場合、動画のアップロードとコメントの書き込みができないように制限した。これは4月1日から強化された韓国の本人確認制度を実施せず、匿名のまま利用させるためである。

 法律の改定により、1日訪問者数30万人以上のサイトだけに義務化されていた住民登録番号による本人確認を10万人以上のサイトにも適用することになり、YouTubeも韓国でサービスを続けるためには本人を確認しないといけなくなった。今回の制度改正は、1日平均訪問者数10万人を超えるサイトでは、本人を確認しない限り書き込みをさせてはならない。サイト上で誰が何をしているかを運営者が突き止められるようにして、セキュリティを強化するというものなのだ。


 YouTubeのサイトには案内が掲載され、運営会社のグーグルコリアは「表現の自由に対する権利が優先されたらいいなという考え方を持っている」、「ユーザーが望むならば、匿名性が持つ権利は表現の自由において重要であると信じているため」、韓国政府の本人確認制度、いわば実名制度には従えないという立場を明らかにした。ネットユーザーの間では、「信念を貫くとはかっこいい~」とグーグルを見直したという意見が圧倒的に多かった。


 YouTubeは国家設定を韓国にすると動画を観るだけ、アップロードやコメントは残せないということだが、韓国からアクセスしても、国家設定を韓国以外にしてしまえばアップロードもコメントも残せる。これっていいのか?サイトを閉鎖するわけでもなく国家設定だけ変えれば、韓国の法律の取り締まりの対象にならないなんてあり?

本人各制度を守らないと3000万ウォンの過怠料を払わないといけないが、放送通信委員会の検討結果、YouTubeは動画もコメントも書き込みの機能がないので、法律を守らなくても構わないサイトに分類された。匿名のままサービスを続け、過怠料は払わなくて済むようになったのだ。お見事!としか言いようがない。


 韓国政府はもちろんご立腹。国会ではグーグルコリアは損得を計算した結果として韓国の法律を守らないだけなのに、まるで韓国政府がとんでもないネットの検閲や実名確認を強要していて、グーグルが正義の味方となり表現の自由を守るため突っぱねた、という具合に利用していると、本人確認制度を進めた与党議員らが大騒ぎ。通信政策を担当する放送通信委員会の委員長までも、「グーグルコリアが本人確認制度を守らない真意は何なのか、遺憾に思っていることをどこかで表明したい」とコメントした。


 大統領官邸である青瓦台の職員が自分のブログを通じて「グーグルは中国に進出するためには自己検閲までした。他の動画投稿サイトはみんな韓国の法律を守っているのに、韓国で正式サービスを始めたグーグルコリアだけが、自分の立場によって法律を拒否するのは間違っている」、「YouTubeは世界的に有名だけど、韓国では競争力のないサイト」といった内容を書き込んだ。この人の言い分も一理ある。表現の自由を守るためとは言っても、グーグルコリアは法律を守らずサービスするため、抜け道をうまく利用したのだから。法律をちゃんと守っているサイトだって、抜け道を知らなくて守っているわけではないはずだし。


 しかし、これはまた別の論争を巻き起こした。この人はαブロガーとして活躍しているネット上の有名人だが、青瓦台の職員であるということはブログに書かれていなかったため(他のブロガー達によって判明)、政府に傾いた世論を作ろうとそういう書き込みをしたのではないかと疑われいるのだ。政府の職員が政府と対立している企業を一方的に非難する書き込みをするのはフェアじゃないとするブロガーと、個人的な意見なんだからいいじゃないかという擁護するブロガーが対立し、あちこちでブログが炎上している。


 この騒ぎの中、YouTubeのアクセスはうなぎのぼり。2008年4月830万ほどだったページビューは2009年4月1300万に急増した。今まで人気の高かった韓国の動画投稿サイトのページビューはどんどん減り、YouTubeはどんどん伸びている。


 ネットユーザーを予備犯罪者扱いする韓国サイトよりは、自由に動画を投稿できて、匿名でコメントも残せるYouTubeやグーグルを利用したい気持ちは分かる。YahooやGoogleよりもNAVER、DAUMといった韓国産サイトが圧倒的な人気を誇っていた韓国。YouTubeの本人確認制度拒否によって、その利用傾向に異変が起こるのだろうか。他の海外サイトの韓国法人はどのように対応するのか、それも楽しみである。

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年4月15日

-Original column

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090415/1014291/

今後の成長への足場をインドに築く,目標は2012年に家電首位―韓国Samsung編―

趙 章恩(チョウ・チャンウン)
ITジャーナリスト

 2007年11月,韓国Samsung Electronics Co., Ltd.は「グローバル経営戦略会議」をインドで開催した。同年4月に続いてインドでの2回目の開催である。グローバル経営戦略会議は,世界に散らばる同社のグローバル総括責任者が一堂に介する会議で,3カ月に1度開催されている。


 ちょうどそのころ,韓国では同社の元法務担当役員によるSamsungグループの不正資金疑惑の問題が明るみに出て,全役員がその対策に追われている最中だった。そんな中でも副会長の尹鍾龍(ユン・ジョンヨン)氏をはじめとする役員らは,インド行きをキャンセルしなかった。同社がインド市場を重視しているからである。

続きは日経エレクトロニクス(2008年1月28日号)で

第20回:ビジネス上手な実業家ヨン様、「太王四神記」はどうなったの?







第20回
ビジネス上手な実業家ヨン様

新作ドラマ「太王四神記」はどうなったの?

2006年3月6日


●冬ソナの聖地、春川は今も変わらず

 先週久しぶりに冬ソナの聖地ともいえる春川(チュンチョン)へ行ってきた。冬ソナ放映から4年経った2006年冬、ドラマロケ地ツアーもだいぶ落ち着いたようだし、春川はどう変わったのかな? と思っていたら、まだまだ雰囲気はそのまま。

 冬ソナの写真やヨン様、ジウ姫の手形の前で嬉しそうに写真を撮ったり、まるでヨン様とデートしているかのように、うっとりとした表情で自分なりの春川を満喫している中国や日本の女性グループも、まだまだかなりいらっしゃいましたよ。







春川名物のタッカルビは驚くほどの美味しさ
 以前は団体ツアーがメインだったが、最近はリピーターの個人旅行者が増えている。春川といえばタッカルビ(鶏とキャベツ、もち、さつまいもなどを入れて辛く炒めたもの)にマックッス(辛い冷麺の一種で黒っぽい蕎麦に凍った汁とキムチとコチュジャン、ごま油などを入れて混ぜる)、これを食べないわけにはいかない。

 今ではソウルでもおいしいお店が増えたが、やっぱり本場の春川のほうが味付けも濃くてボリュームもあっておいしいかった! 相変わらずタッカルビ通りの入り口での客引きはすごかったけど、客引きはなく、お店の入り口に新聞の紹介記事が張ってあるだけのお店に入ったら、「うわ~タッカルビってこんなにおいしかったっけ?」というほどの美味しさで驚いてしまった


●ビジネス上手のヨン様は事業に大忙し

 春川といえば冬のソナタで、ペ・ヨンジュンのことも気になるところ。韓国が誇るスパースターで、アジアを代表するスターであるヨン様の2005年の収入は約200億ウォン(約24億円)、所属事務所のBOFの売り上げは440億ウォン(約53億円)だそう。

 BOFが2月アジアコンテンツ投資計画発表記者懇談会でこの数字を発表し、度肝を抜かされた。この懇談会では、ヨン様が90億ウォン(約11億円)を投資してソフトバンクコリアと韓流のデジタルコンテンツ事業を始めるということも発表され、そろそろ撮影が始まる「太王四神記」のことよりもデカデカと新聞を騒がした。「KEY EAST」という社名で韓流に限らずアジア流というか、アジアのコンテンツをより活発に交流させようというのが目標ということで、韓国でも「さすがヨン様はスケールが違う」と期待されている。

 韓国のマスコミによるとヨン様はかなりのビジネス上手で、冬ソナがヒットする前から不動産の投資に成功、自分の所属するマネージメント会社BOFと日本のマネージメントを担当しているIMXに自ら投資し、レストランにも投資を始めた。昨年、BOFがロッテデパート最上階にオープンした「Tea Loft」という、とってもおいしくて天井から空がのぞけるおしゃれなカフェも大繁盛している。

 正直、この手のカフェは韓流ファン狙いの値段が高いだけのお店だと思い込んでいたが、大間違い! 「ヨン様席」といって入り口からすぐ右手のところに写真が張ってあり、おば様方が順番待ちをしていたりもするけど、韓国地元ではとにかく「おいしい!」と評判のカフェなのだ。







Tea Loftのシルトッ
(出典:Naverお店検索)
 「韓国伝統のお餅とお茶ってこんなにおいしかったっけ?」と近所のサラリーマンやOLが口を揃えお勧めするカフェでもある。一番人気のシルトッは、かぼちゃやなつめなどの具がたっぷり入ったふわふわのお餅が、1人分ずつ石焼ビビンバの容器のお子様用みたいな蒸し器で出てくるんだけど、あまり甘くもなく後味すっきり、それに腹持ちもいいので、おやつやちょっとしたブランチにと近所のサラリーマンやOLが並ぶ並ぶ!

 さつまいもラテやカフェオレもあるけど、お勧めはヨン様もよく飲んでいるという五味子茶(オミジャチャ)。家庭でも夏は麦茶のように冷蔵庫の中に常備している飲み物で、甘く酸っぱく苦く辛くしょっぱい5つの味がする赤いお茶のこと。でも実際に飲んでみると甘酸っぱいだけで苦味や辛味なんで全然感じられず、すっきりした味でおいしい~。

◆Tea Loft
 場所:明洞ロッテデパート本店 14階
 営業時間:11:00~21:30
 電話:02-772-3996
 メニュー:シルットッ、アイスオミジャ、さつまいもラテなど6,000ウォンから

 このほかにも、韓国のスポーツ新聞に大きく報じられたのが、ヨン様のウェルビン(Well-Being)レストラン投資。春江南のドサン公園近くにオープン予定の健康志向の自然食レストランなのだが、ヨン様自らもいつもWell-Being食を心がけているとかで、個人的な興味から投資を決めたそうだ。渋谷にオープンしたCafeBと合わせ、ヨン様聖地がまた増えそうだ。


●気になるヨン様新作ドラマのヒロインは?

 ところで、新作ドラマ「太王四神記」だが、今月中には撮影を開始するという。ヨン様は、古代王様の雰囲気を出すために髪も伸ばしトレーニングに励む毎日。だが、未だにヨン様に愛されるヒロインが決まっていない。

 冬ソナは日本やアジア各国はもちろんのこと、中近東など9か国に輸出され韓流ブームの伝説となったが、「太王四神記」は90か国に同時配給し、新たな韓流ブームを盛り上げていくそうだ。大作ドラマのヒロインは新人から選びたいということだが、果たしてどういう人が選ばれるのか、韓国でもヨン様家族(ファン)が首を長くして待っている。







済州道のオールインハウス
 済州道で工事中の120億ウォン規模の野外セットは、「オールインハウス」を超える済州道の名所としてすでに日本からの観光客でにぎわっているそうだ。2006年は「済州訪問の年」でもあるので観光客向けの特典もあれこれ企画されている。済州道は、昔は新婚旅行のメッカとして、今はゴルフ、マリンスポーツなどが楽しめるリゾート地として韓国でも大人気の観光地で、映画「シュリ」や「チャングム」のロケ地もある。BOFも済州道からの依頼で、ツアーやイベント企画に参加する方針で動いている模様だ。

 「四月の雪」のロケ地となった江原道三陟市(サムチョク)は海水浴場しかない田舎で、観光地とも言いがたい地域だったが、ヨン様ツアーのおかげで地域経済が活性化され1,664億ウォンもの経済的効果を得た。「あんなちっちゃいサムチョクに昨年は約5万人の日本人観光客が訪れているなら、済州には20万人は来てくれるのではないか」と期待されている。

 大韓航空は3月末から「羽田-済州直行便」を正式運行するそうなので、今からとことん「太王四神記」の世界を堪能するのもいいかもしれない。そうそう、済州の特産物というかお土産で喜ばれているのは太刀魚、アカアマダイといったお魚、ハンラボンというゆずとオレンジを混ぜたようなとっても大きく値段も高い夏みかんと金柑。サボテンチョコやゆず香水、みかん石鹸もよかった。果物は日本へは持って帰れないから済州でいっぱい食べてくださいね。









春にはユチェコッ(菜の花)が咲き乱れる済州 青く澄み切った済州の海と空


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RBB TODAY : 趙章恩の現地直送「韓ドラ事情」  Link 

国策か,自由競争か,iPhone 3Gがケータイ鎖国を揺るがす from 韓国

国策か,自由競争か,iPhone 3Gがケータイ鎖国を揺るがす from 韓国

趙 章恩(チョウ・チャンウン)
ITジャーナリスト

 これまで携帯電話機で“鎖国状態”を貫いてきた韓国市場が,大きく揺れている。事の発端は,米Apple Inc.の「iPhone 3G」の登場である。日本に負けない携帯電話機の先進国である韓国でiPhone 3Gが発売される計画がないことに対して,「WIPI(wireless internet platform for interoperability)」が批判にさらされている。WIPIは,韓国で販売される携帯電話機への搭載が義務付けられている独自プラットフォームである。従来は海外メーカーの韓国進出に立ちはだかる壁となっていたが,今後WIPI搭載規定が撤廃される可能性が高くなってきた。


続きは日経エレクトロニクス(2008年10月20日号)で


 

違法コピー対策に一石投じる韓国版「花より男子」の実験

韓国で、営利を目的としない音楽ファイル共有サイトの運営者が著作権法違反の罪で懲役8月、執行猶予2年の判決を受けた。違法コピーの取り締まりはこのところ厳しくなる一方で、大手サイトなども軒並み摘発の対象になっている。

 有罪判決を受けたのは、「音楽ファイル共有カフェ」と呼ばれる同好会サイトの運営者。韓国では共通の趣味などを持つ人が集まるカフェをポータルサイトの中に誰でも立ち上げることができる。これまでソフトウェアや映画DVDの違法コピー販売で実刑判決が出た例はあるが、同好会運営者に懲役刑が下ったのは初めて。著作権法違反に厳しく臨む当局の姿勢の表れと受け止められている。



■ポータル上の音楽ファイル、65%は違法


 3月には文化観光体育部の著作権警察(特別司法警察)が、著作権保護センターのモニタリング結果を元に、音楽や映画の違法コピーを常習的にアップロードして利益をあげていたヘビーアップローダー61人を家宅捜索した。違法コピーはP2Pやストレージサービスにアップロードされていた。


 彼らが利用していたストレージサービスは、アップロードは無料でダウンロードに課金する仕組みになっている。一部ストレージサービス業者はダウンロード目的でやってくる有料会員の数を増やすため、ヘビーアップローダーにお金を渡して違法ファイルの掲載を促していたとされる。著作権警察は61人のうちストレージサービスから違法コピーを掲載する対価として現金を受け取った39人を起訴している。


 取り締まりのターゲットは大手ポータルサイトにも及んだ。検察はポータルサイトNAVERの運営会社NHNとDAUMを運営するDAUMコミュニケーションを著作権法違反罪で起訴した。同じく、両社の子会社NHNサービスとDAUMサービスも著作権法違反ほう助の罪で起訴している。


 検察によると、ポータルサイト側は違反コピー対策を積極的にとらず、インターネットカフェやブログに音楽・動画などの違法コピーが掲載されたり共有されたりするのをほう助したという。NAVERやDAUMは違法コピーがカフェやブログに掲載されるのを防止するため、2008年末からフィルタリングによる違法コピーの一括削除や再生停止に乗り出している。今回はそれ以前の期間が起訴対象になった。


 検察の調べによると、NAVERには1000万件、DAUMには340万件、2社合わせて35テラバイト分の音楽ファイルが掲載されており、このうち65%近くが違法コピーという。


 動画投稿サイト最大手のPandoraTVの代表も起訴されている。PandoraTVは各種テレビ番組やドラマが無断掲載されているにも関わらず、削除せずほう助することで74億ウォンの収入を得たとされる。また、ポータルサイトのフリーチェルも、P2Pを利用したアダルト動画の無断流通で126億ウォンの売上高を上げたとされる。検察は、「違法コピー動画を載せるとサイバーマネーを支給するなどしてアップロードを煽った。(放送局など)コンテンツホルダーから削除要請があったコンテンツだけ削除し、ほとんどのコンテンツは野放し状態になっている」と、これらのサイトを厳しく追及している。



■CDを出す歌手がいなくなる?


 韓国の著作権法は11章第136条で「法によって保護される財産的権利を複製・公然公衆送信・展示・配布・貸与・2次的著作物作成などの方法で侵害したものは5年以下の懲役または5000万ウォン以下の罰金に処するか併科できる」と規定している。


 これに対し、動画投稿サイトなどのインターネットサービス事業者は、6章102条にある「技術的に不可能な場合の免責」条項を盾に、「現在の技術では完璧に違法ファイルを取り除くことはできず、いつでもまた同じ罪で処罰される。著作権法を守らせようとする政府の強い意思はわかるが、インターネットサービスそのものをできなくしようとしている」と反論する。


 しかし、音楽ファイルが違法コピーされネットに出回るようになってから、当然のことながら韓国の音楽市場規模は急減した。ここ数年、よほどの人気歌手でもない限り、音楽CDなどというものは滅多に出すことはない。多くのアーティストは「デジタルシングル」と呼ばれる有料ダウンロード販売や携帯電話のカラリング(待ちうた)、ライブベル(着うた)で生き延びている。


 文化観光体育部は韓国の音楽市場規模を2008年の8440億ウォンから2013年には1兆7000億ウォンへと2倍に成長させる音楽産業振興中期計画を発表した。韓国版グラミー賞を作るといった話もあるが、まずは、著作権法違反を断ち切ることで音楽市場を生き返らせることが、最重要な課題だろう。



■システム化で違法コピーを削除


 対策技術も進歩してきた。政府が稼働している「不法著作物追跡システム」は、違法コピーを自動検索してアップロードした人に警告メールを送信し、証拠収集を自動で行う。このシステムは年間1億件の違法コピー検索と削除要請をする能力を持ち、音楽ファイルだけでなく映像ファイルに拡大するための開発も行われている。


 アップロードされたファイルの音源DNAを抽出して著作権登録されている120万曲と比較し、違法コピーの場合は再生できなくするという技術を採用するサイトも増えてきた。映像でもDNA方式が適用され、数秒でも重なる場面があればアップロードする瞬間に違法コピーとしてはじくシステムがポータルサイトなどで導入されつつある。


 ネット上の著作権法違反を技術的に解決するこうしたデジタル著作権保護ソリューションの活用が広がっているのは、人間の手で違法コピーかどうかを判断したり削除要請したりしていくのは、もはや無理な状態だからだ。当局による摘発や処罰は一時的には効果を上げるだろうが、違法コピーそのものが存在できないような環境や仕組みを作ることがより重要だ。



■発想を転換した新サービスの可能性


 その意味で、画期的なサービスが最近登場した。違法コピー取り締まりという発想から180度転換し、違法なコピーを技術的に突き止めたうえで動画投稿サイトに広告を配信するというサービスである。




韓国版ドラマ「花より男子」は、コミュニティーサイトのCyworldとポータルサイトDAUMと提携し、ドラマの違法コピー映像が出回っているのを削除せずに、「花より男子」の映像を抽出して全てに3~15秒の広告を付けるという試みを始めた。広告収入は、コンテンツホルダー、サイト運営会社、システム開発会社がシェアするビジネスモデルである。




 DAUMでは「花より男子」の動画再生件数があっという間に1200万回を超え、パロディー動画も1500件以上が投稿された。ユーザーがドラマの場面を引用してパロディーを制作するのも自由で、この手の動画にも広告を付ける。これぐらいの再生件数であれば、広告収入も悪くはないだろう。


 ユーザーが動画ファイルを掲載しても、自動的に広告が付くのでコンテンツホルダーが損をすることはない。ユーザー側も罪に問われる不安なく自由に好きなドラマの動画を編集して掲載したり、無料で観たりできる。この映像流通の新しいモデルに参入するコンテンツホルダーが増えれば、ユーザーの参加で広告付き動画が再生産され、動画投稿サイトやポータルも潤うことになる。


 デジタルコンテンツサービスは、「無料の広告モデル→有料化→著作権の取り締まり強化」という流れを進み、再び無料の広告モデルへ戻ることができるかもしれない。まだ実験的な段階ではあるが、ネットユーザーを敵に回さず、広告収入を増やすコンテンツ生産者として利用するのはいいアイデアかもしれない。


– 趙 章恩  

NIKKEI NET  
インターネット:連載・コラム  
[2009年4月15日]
Original Source (NIKKEI NET)
http://it.nikkei.co.jp/internet/column/korea.aspx?n=MMIT13000015042009

韓国の携帯電話、新機種の開発合戦(2006年4月3日 掲載)

【ソウル3月27日から、長期加入者を象にSKテレコム、KTF、LGTの移動通信キャリアが携電話購入補助金を支給できるようになった。ユが機種更する際に端末格の一部を補助する方式で、最大40%ほど値下げ果があるため、機種更の需要が加する見みだ。


 携電話機シェア1位の三星電子はもちろん、LG電子とペンタックも4月から新機種を発売する。っ先に登場したのは移動通信キャリアKTFの端末製造子社であるKTFTのスリム携だ。KTFTは世界初7mmという超薄型の「No.7」を発売した。2005年下半期から韓では超薄型携の開で、VKと三星電子が8mmタイプを出している。


 


 「No.7」は130万素、MP3再生機能、165MB内蔵メモリ、128和音、33万語電子書、1.8インチ液晶と人の機能は一通り揃えながらも60グラムとい。値段は30万ウォン台と、あえてお手頃格で勝負している。


 


 韓の携電話販は三星電子がシェア57.6%で不動の1位を守りけている。音で人を得たKTFTはKTF用の端末を製造しているが、LG電子に買される動きが出ている。LGテレコムとの係でSKテレコムやKTF向けの端末販が難しいLG電子にとって、KTFTの買は市場確保のためにも重要である。SKテレコムの端末製造子社を買し市場シェア2位に躍り出たペンタックに抗するため、なんとか中小ベンダみたいLG電子にとってはKTFTがもっとも適切な相手。3年ぶりに解禁となった補助金制度はベンダにまで影響をえている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2006年4月3日 vol.1132 載]  Link 


 

韓国ベンチャーのDBMS、初の日本輸出(2006年3月20日 掲載)

 【ソウル】地方のITベンチャがマイクロソフトを押しのけて韓で初めて日本の証券社にメモリデタベス管理システム(DBMS)を輸出する快を成し遂げたと話題になっている。その話題の主は大田市大徳研究開にあるソフトウェア開ベンチャ企業の「リアルタイムテック」。


 リアルタイムテックは自社のメモリRDBMS(メモリリレショナルタベマネジメントシステム)である「Kairos(カイロス)」を日本のオンライン証券社である「カブドットコム」に輸出したと表した。このシステムは1月から稼している。日本での販はシアンスル(東京都港、平岡秀一社長)が担している。


 


 カイロスは存のDBMSプログラムと完璧に連動するため、プログラムを修正しなくてもシステムを導入できるのが特だ。理速度も大幅に向上した。ハドディスクにデタを保存する一般 DBMSとは違い、メモリにデタを常住させるメインメモリDBMS方式を採用し、デタの理速度が存システムより7─10倍以上向上した。メモリRDBMSは高速デ理が可能なため、金融通信インタネットサビスリアルタイムデ理分野などに利用されている。


 


 リアルタイムテックの明によると、今回の「カイロス」導入の特用プログラムを全く修正せず全面的にシステムを入れ替えたことにあり、カブドットコムはハドウェア設費用を大幅節減できたため、1口座あたりのシステム費用が半分ほど減り、性能はより向上したと評しているとのこと。今後は日本のソフトバンクテクノロジ、日立システムなど大手企業とディ契約をして日本での販も積極的に大させる計だ。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


BCN This Week 2006年3月20日 vol.1130 載] Link

テトリスが25年も愛され続ける理由は?

1985年ソ連科学アカデミーでテトリスを開発したアレクセイ・パジノフさんが韓国を訪問した。テトリスといえばゲームボーイ。一度始めると悔しくて2~3時間は軽くやってしまった覚えはないだろうか。

 韓国ではカジュアルオンラインゲームとしてテトリスが大人気。Hangameでは1日50万人ほどがテトリスを利用しているという。オンラインゲームとして正式にライセンスを取ってテトリスをサービスしているのは韓国が唯一なのだそうだ。韓国では人気歌手の男性6人組のグループShinhwaのメンバー、へソンがテトリスのテーマ曲「一緒に、テトリス」を歌い、テトリスOSTなるアルバムまである。(12曲も収録されてある)


 Hangameのテトリスは新学期を向かえたこともあり、オンライン上で学校対抗戦イベントを開催中。ユーザーは自分の学校の選手として登録し、プレーヤーになる。プレーヤーの点数を合算して、最強テトリス名門校に選ばれると、Hangameより学校へ1000冊の図書がプレゼントされ、MVPにはiPodが贈られる。


 オンラインゲーム業界の話を聞くと、景気が悪くなったせいか、最近は複雑で長い時間をかけて楽しむオンラインゲームより、テトリスのように小学生から会社員まで、誰でもすぐやり方を覚えられる手軽なゲームの方が人気なのだとか。


 その影響を受けてかパジノフさんの記者懇談会も大盛況。単純なゲームともいえるテトリスが1985年から今までヒットし続けられる理由を聞かれたパジノフさんは、「それはミステリー」としながらも、「人間の脳はその時も今も同じ。数学的原理に基づいているので人間の根本的な要望を満たしているから」、「テトリスには文化的な背景がいらない」、「色んな形でアレンジできるから」といった話をしてくれた。


 パジノフさんは「今までユニークなゲームをいくつも作ったけどテトリスほど成功したゲームはない。テトリスだけが成功した理由は分らない」、「ただ、ゲームにキャラクターや特殊な文化的背景があると、その背景知識を知っている人と知らない人に分かれて、知らない人はゲームをしなくなるかもしれない。テトリスは抽象的な規則だけでプレイするので、どんな人でも楽しめる中立性がある。暴力的でもないし」といった話もした。

テトリスの中毒性は論理的頭脳の使用と整理欲求を満足させるからだそうで、外傷ストレスもテトリスで緩和されるという実験結果があるのだとか。簡単そうに見えて手ごたえのあるゲームだからか、テトリスをしている間は他のことを忘れやすいのだという。

 テトリスは開発当時のままではなく、ライセンスを利用して新しいゲームのように色々アレンジされてきたのも成功の秘訣という説明もあった。携帯電話やゲーム機、パソコンからも利用できて、テトリスを応用したゲームもたくさん登場している。


 ブロックのランダムルールのような規則は守りながら、もっと幅広くアレンジしてもらいたいという話もあった。韓国のオンラインゲームがeスポーツとしてリーグ戦を繰り広げているように、テトリスをもっと難しくして、テトリスカップや世界大会を開きたい、なんていう希望を語る場面もあった。


 またゲーム開発者に必要なのは、「クリエイティブでユニークである必要はあるけど、ゲームが好きで好きでしょうがないという心を持っていることが基本。他人のアイデアを盗用するなんてことはしない」、という話もあった。


 パジノフさんはテトリスのブロック(テトリミノ)の中でL字型がもっとも好きなのだとか。I字型は極端すぎてやっかい、T字型はブロックを組み合わせるのが難しい、四角ブロックは面白くないといっていた。ちなみにHangameのアンケート調査では、参加者1万2263人の内69%がI字型ブロックが好きと答えた。2位はTを逆さにした形のブロック。


 「I字型って必要な時には絶対出てこない、人工知能でユーザーをからかっているんだ!」という話を25年間聞き続けたというパジノフさんは、テトリスは人工知能ではなくランダムだから13回に1回は出てくるようになっているのに、何でみんなそう思うのだろうか?なんて話もあって面白かった。


 久々のテトリスで小学校の頃の思い出してしまった。昔の思い出を語りながらテトリス、いかがでしょう。



(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年4月8日

-Original column

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090408/1014014/

苦戦のGoogle 地図サービスで反撃に出るfrom 韓国




苦戦のGoogle 地図サービスで反撃に出る


from 韓国




趙 章恩(チョウ・チャンウン)
ITジャーナリスト


 「インターネットの検索サービスで60%を超える圧倒的な世界シェアを持ちながら,韓国でのシェアはわずか2%程度と大苦戦している米Google Inc.。同社は2008年11月25日,韓国ソウル市で記者会見を開き,韓国のポータル・サイトと本腰を入れて競争していく姿勢を明らかにした。そのカギとなるのは,地図サービス「Google Maps」である。




続きは日経エレクトロニクス(2008年12月29日号)で

[東京留学生活] 東京はピンクです

桜は今週末が絶頂のようですね。桜の下でピクニックなんて、ステキすぎます。


上を見上げると桜が雪のように落ちてきそうです。


花びらがいつのまにかポケットの中に入っていたりして、感動です。


ピンクに染まった東京はとてもきれいで、モーツァルトを思い出しました。(のだめがモーツァルトはピンクだって言ってたから・・・^^)


のだめに出てた「2台のピアノのためのソナタ」が似合う1日でした。







桜好きです


 


韓国は今日「植木日」といって木を植える日。公休日です。


振り替え休日というのがないから、休日が土日だとカレンダー広げた瞬間がっくり。


しかし2009年はひどいね。公休日のほとんどが日曜日!!!!!!!!!!


ま、私には関係ないけどさ。


– BY  趙章恩

Link
http://www.kddi-ri.jp/blog/cho/?p=149