韓国の通信事情 携帯型インターネット電話(2006年6月19日 掲載)

WiFi電話」の商用化スタ


モバイルで低額料金のサビスを提供


 


 


【ソウル】韓の通信DACOMは、WiFi電話サビスを6月から一般企業を象に商用化すると表した。従来から「070」局番での有線インタネット電話(VoIP)サビスを提供していたが、モバイル端末を利用したVoIPビスを商用化するのは今回が初めて。


 このサビスでは存無線LAN環境を基盤にコドレス電話であるWiFi電話を通じてオフィスはもちろん、市市外電話、際電話、移動電話などと通話できる。WiFiとは企業に構築されている無線LANスィッチとアクセスポイントを利用する無線インタネット電話技術のことである。


 


 DACOMは、韓国内通話(市・内外)は345ウォン(約5円)、携電話との通話は1014ウォン(約2円)でサビスを提供する。一般電話に比べ市外電話は最高82%、携電話は3%お得な料金制度だ。特に加入者間線(構)電話は無料で利用できて、本社支社間の通話が頻繁な企業には有用だ。


 


 DACOMでは「大手企業と金融、公共機を中心に企業通信市場で無線LANWiFi電話の需要が徐に伸びている。これからは音だけでなく映像も送受信できるWiFi電話サビスも提供していきたい」としている。  固定電話からWiFi電話への換手きも簡で、固定電話のナンバタビリティを利用し存の電話番をそのまま使いながらインタネット電話に切り替えることができると明している。


 


 DACOMは、無線LANを利用していて本支店間の通話料金を節減したい企業、IP基盤のオフィス環境改善を希望している中堅企業、ホテルや病院、大型ショッピングモルのようにモバイルの通信環境を求めている顧客を中心にWiFi電話サビスを大していく計だ。


 


 WiFi電話を利用するためにはまず無線LANAP環境を構築し、19万─15万ウォンの端末を購入しなければならない。3月には三星電子とアバイアがIP通信部門で提携を結んでいる。WiFi電話をはじめとする端末は、三星電子がIPPBXを、IPソリュションはアバイアが担し、共同攻略するという容だ。


 


 韓国内ではすでに三星電子がアバイアのIP通信システムやソリュションにするを獲得し、存アバイアコリアのチャネルを吸して本格的な業活動を展開している。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)



BCN This Week 2006619 vol.1142 載]  Link 


 


 

韓国のFTTH業界 熾烈な顧客獲得争い勃発(2006年6月12日 掲載)


料金値下げによるみが激化


 


 


 


【ソウル】長期加入者を象とする移動通信キャリアの端末購入補助金競に引きき、超高速インタネット業界でもFTTH加入者の奪い合いが本格的に始まっている。


 Hanaroテレコムは、5月から最高100Mbpsの「光LAN」の利用料を業界最安値である月27400ウォンで提供している。この料金はKT3600ウォン(3年契約)、Powercom 28000ウォン(3年契約)より安い。ただしKTPowercom3年契約での割引料金だが、Hanaroテレコムの料金は4年契約で、40か月契約だと月28000ウォンになる。


 


 光LANビスは、用回線をマンションに引き入れてLAN方式を利用し各家庭に超高速インタネットを提供するもので、日本のマンションLANのようなサビスだ。Powercomが昨年9月に新規入してから火がつき始めた超高速インタネット分野の格競Hanaroテレコムが油を注ぎ、より激しくなっている。KTHanaroテレコム、Powercom3社は料金のほかに光LANビスのカバレッジ大の競も繰りげている。


 


 Hanaroテレコムは6域市を中心に提供している光LANビスを今年中に全22か所の市、郡にまで大させる計だ。計通りになればHanaroテレコムの光LANビス地域は現在全カバレッジ33%から年には60%以上にがる。


 


 一方、Powercomは現在400万世であるサビス地域を年末まで600万世やすことにした。KTも現在新築マンションが中心となっている光LANビスを古いマンションと一建てまで大させようとしている。


 


 光LANが本格的に発売され始めた昨年8月─今年2月までの期間でみると、各事業者別加入者はKT793070人で1位、Hanaroテレコムが522628人で2位、Powercom136515人で3位となっている。


 


 Hanaroテレコムは料金値下げによって今年末までに光LAN加入者を80万人獲得することを目標としている。


 


 光LANはこれからも料金値下げ競く見通しで、HanaroテレコムとPowercomの攻勢によってKTの超高速インタネット市場シェアは4月、51%から49%に落ちている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2006612 vol.1141 載]  Link

韓国CM REPORT – ロッテ – イ・ヒョリ




イ・ヒョリ プロフィール


1979年5月10日生まれ。


167cm48kg。アイドルグループ「フィンクル」出身で、現在はソロ歌手として活動中。同世代の女性からもファッションからヘアースタイルまで、何でも真似したいといわれるカリスマ的存在として人気を集めている。バラエティーの司会者や女優としても活躍している。


 





デルモントマンゴー



出演




イ・ヒョリ

放映日




2003年4月

「この世にこんな味が~あらあら~どうしよう~マンゴーは違うのね。マンマラマン~デルモント~デルモント~マンゴー」……。


ユニークな歌詞のCMソングに、イ・ヒョリのチャーミングな笑顔、フラダンスを真似た腰振りがウケて、大ヒットしたマンゴージュースのCMです。誰もが曲を口ずさむほどヒットしたこのCMのおかげで、マンゴージュースは、発売後、9ヵ月間で2億缶以上売れました。


あまりにも好調な売れ行きに、自動販売機ではいつも売リ切れ状態、「幻のジュース」とまでいわれました。2003年、韓国スーパーマーケット共同組合連合会が主催した、もっともよく売れた商品に授賞する「KOSA流通大賞」で大賞を受賞するなど、その年の広告賞やヒット商品関連賞を総ナメにしました。


マンゴーは「太陽の贈り物」とも呼ばれている果物で、ビタミンA、C、D、カロチンが豊富で美容とダイエットにいいといわれています。が、それよりもマンゴーそのものの味に惹かれて、みんなトロトロした甘いマンゴージュースを飲んでいました。ジュースから始まったブームは、その後マンゴーアイスやマンゴーオレンジジュース、グアバジュース、プレミアムジュースにつながっています。韓国のスーパーでマンゴーが買えるようになったのも、このCMが流れたあとからでした。

– BY  趙章恩

Link
http://ni-korea.jp/lottecm/details.php?id=200304_2&dr=drink

第15回:離婚するべき? しないべき? 視聴者が作る夫婦ドラマ







第15回
離婚するべき? しないべき?

視聴者が作る夫婦ドラマ

2005年11月24日


●今年も冬ソナの季節がやってきた

 昨日(11月21日)ソウルは初雪だった。といっても深夜ちらっと降っただけだが、ついに冬ソナの季節かと思うとこの1年も早すぎ~と年取るのが悲しくなってしまう。

 韓国人は初雪といえばみんな何かしら甘酸っぱい思い出を持っている。ドラマに限らず全国のカップルが「初雪が降る日にどこどこで会おうね!」と約束をするのが通例。初雪が降る日彼女のマンションのベランダの下で雪だるまを作って彼女が窓を開けるまで待っていたとか、雪に足跡で「サランへ!(愛してる)」と残して「外見て!」とショートメッセージを送信するなんていうのはもう古いといわれているけど、でもやっぱりいるんだよね。特に遠距離恋愛なんて初雪が降る日の長電話は基本中の基本である。韓国に彼氏がいる人は天気予報をチェックして、雪の日には必ず電話をするべきである。

 韓国の冬は三寒四温といって、寒い日が3日続いて温かい日が4日続くんだけど、雪はいつも暖かい日に降る。この時期海に行くと、ドラマのように人の少ない雪の海岸を走りながら「私を捕まえて~」なんてことをやっているカップルの多いこと~。こんなバカカップルをダッサルカップル(鳥肌カップル)と呼んでいる。

●ネット発書籍「今週、妻が浮気します」が韓国上陸

 先日、こういう1年を振り返る時期にふさわしい本が日本からやってきた。日本で話題の「今週、妻が浮気します」(
関連記事)の韓国翻訳版である。韓国ドラマの常連素材の「浮気」、でも韓国では儒教の考えが残っているせいか、男性の浮気は許しても女性の浮気は許せないという人が多い。女性は結婚すると何よりも子供が大事なので浮気など想像もしないだろう、と男性たちは勝手に思い込んでいるようだ。だが、同じ女性の間でも女性の浮気はタブーで、夫の浮気に耐えられず苦しんでいるとき素敵な人に出会ってしまった、という同情的な場合以外はとんでもない人とレッテルを張られるのがオチ。ドラマでも妻の浮気はめったに出てこない。

 年中ドラマでは浮気する夫が出てくるけど、韓国で結婚した人の浮気は犯罪だ。懲役2年以下の姦通罪に当たる。これは離婚届けと同時に配偶者が警察に届け出る親告罪で、最後の手段として残されている。この前テレビの討論番組で姦通罪を廃止するべきかについてやっていたけど、難しい問題だよね。ドラマではこれを悪用して酔っ払った男性を引きずりこんで女性と一緒にいる写真を撮り、「私の妻と浮気するなんて姦通罪でぶち込んでやる~」と和解金を要求する場面が度々出てくるんだけど、実際にもこういう詐欺があるみたい。

 だから「今週妻が浮気します」は、韓国では表に出ない女性の浮気をテーマにした本だからと、最初は「失楽園」並みのすごいディープな小説と思われていた。だが中身はすれ違う夫婦、妻を愛しながらうまく表現できなかった夫の切なさ、一生懸命自分のことのように興奮し激励し見守ってくれるユーザたちの暖かい気持ちが一冊にまとまった、夫婦愛を書き綴った特別な本だったからその意外性から静かにブームになっている。「浮気」をテーマにしながら、これほど「私も文句ばかり言ってるけど、やっぱり旦那さんのことを愛していたんだわ」と気づかせてくれる本はない、とまで言われている


●夫婦の危機をドラマ仕立てにした『夫婦クリニック愛と戦争』







姑のいびりが原因で離婚する夫婦がまだまだ多い。結婚したての奥さんは写真のように上は緑、下は赤の韓服を着る
(c)KBS
(※ 画像はすべてクリックで拡大)
 最近の韓国女性はとても強いので(これは世界的な傾向かも)、お母さんの世代のように夫が戻ってくるまで耐える、子供のために我慢する、なんてことはあまりない。浮気といえば泥沼、即離婚になりかねないのが現実。韓国夫婦の「こんなのあり?」と引いてしまうほどの泥沼をよ~く見せてくれるのがこれ、KBS2の金曜ドラマ『夫婦クリニック愛と戦争』(以下『愛と戦争』)。

 視聴者から寄せられた離婚の危機に陥った夫婦の事情をドラマ仕立てにし、視聴者がこの夫婦は離婚するべき、しないべきという風に電話とネットから参加する視聴者参加型ドラマで、5年間も15~17%の視聴率を維持している人気番組だ。毎回最後は離婚調整のために法廷を訪れ、判事から説教される場面で終わるところが韓国らしい。

●ウソのような泥沼再現ドラマはすべて視聴者から寄せられた実話

 『愛と戦争』では、「大恋愛で結婚したのに姑のいびりと忙しさを理由にかまってくれない夫が問題で離婚することになった話」、「自分の父が残した遺産を資金に成功したのに、若い新入社員と浮気の末離婚を要求する夫に復讐するため不倫現場を隠し撮りして姦通罪で告訴しようとするが、そんなとき、夫は女性社員らがセクハラで訴えられることになり、妻は会社を守るべきかそのまま放っておくべきかで悩む話」、「絶対幸せにさせるからと積極的にアプローチされて再婚したのに、子供を理由にいつまでも前妻と仲良くする夫が許せないと姦通罪で訴えた話」、「ある日、若い女性が家に乗り込んできて、『結婚した人とは知らず7年もあんたの夫と付き合ったのだから、そろそろ妻の座を譲ってくれ』と言われたが、妻はむかついて復讐のためにも離婚できないという話」、「自分の成功を嫉む兄嫁に『社長と浮気しているらしい』と姑に嘘をつかれ、離婚の危機に陥ってしまった話」、「若い男の子とチャットで出会い浮気する妻、浮気と思い待っていたが妻が戻ってきた途端にいやになり離婚したくなった夫。しかし、妻が離婚だけはイヤだとすがりつく、という話」、「学生結婚でままごとのような新婚生活のはずが、姑が出産し赤ちゃんの世話を押し付けられるはめになり、自分も子供を生んだのに何事も孫より自分の子供を優先させる姑のせいで結婚生活を維持する自信がなくなる話」等々、“戦争”のような夫婦の事情が毎週紹介されている。

 毎回視聴者の意見は「離婚するべき!」が圧倒的に多い。なんでも「離婚しちゃえ~」というなら視聴者の参加はあまり意味がないように思えるが、現実にこんなことがあり得るだろうかというような内容が毎回登場するから仕方ない。ここに登場する話は、すべて視聴者から寄せられた実話だそう。視聴者掲示板にも「そうそう、私も似たようなことを経験した」、「これが現実だったら私は絶対結婚したくない」など毎週400件以上の意見が寄せられている。

 再現ドラマなので有名なタレントは一切出演せず、エキストラでよく顔を出しているタレントの何人かが順番で主演するんだけど、ここで不倫専門女優としてヒットし他のドラマにも助演で顔を出すようになったタレントもいた。毎週金曜日の夜11時はこれといって面白い番組がないので、子供からお年寄りまでよく『愛と戦争』を観ている。だから不倫の場面で露出が多すぎるだの、夫婦喧嘩が大げさすぎて子供に悪影響を与えるだの、毎週何かしら新聞で叩かれたりもする番組だ。








毎回、離婚調整室で判事から「離婚はいけないよ~」と説教される場面でしめくくるのがこの番組の特徴でもある
(c)KBS

 2003年には、ドラマの中からもっとも反響が大きかったエピソードが選ばれ単行本も発行された。もっとも近い関係でありながら遠い他人でもある夫婦の生き方を、離婚という極端な状況に追い込まれた人たちの話を振り返ってみようという企画で、エピソードの紹介だけでなく精神科医、判事、フェミニストで構成された調整委員会のアドバイスが付け加えられているのが特徴。もし自分もこういうことになったら、に備えて読んでみたという人が多い。

 でもどこの国でも仲良し夫婦もいれば問題を抱えた夫婦もいる。このドラマを見て「韓国人男性との結婚はよそう……」、そこまでは考えなくていいですよ!


視聴!<プラハの恋人>

 『夫婦クリニック愛と戦争』(KBS2、金曜日夜11時5分から)をVODで視聴するには、ドラマ視聴ページ(VOD)から(56kbpsは無料)。
 KBSのインターネットでの視聴方法について詳しくは
第2回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編2<KBS>を参照。



 


By-
RBB TODAY : 趙章恩の現地直送「韓ドラ事情」 
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第16回:2005年最高のドラマはやっぱりキム・サムスン!









第16回 2005年最高のドラマはやっぱりキム・サムスン!

2005年12月21日


 クリスチャンが多くクリスマスが国の公休日である韓国では、この時期になると教会や聖堂の十字架に豆電球が飾られ、募金を求めるボランティアの訪問もぐっと増える。イブの夜は家族と一緒に教会に行くべきか、友達とスキーに行くと嘘をつき恋人と熱い一夜を共にするべきかで揺れる青春男女の煩悩が雪へと変わる時期でもあるのだ。ソウル市庁広場には今年もスケート場が開設され、ルミナリエも一層きれいに輝いている。

 明洞にある聖堂にはロウソクがいっぱい灯され、パイプオルガンが演奏される。誰でも自由に入れるので恋人達が並んで座りお祈りをする冬ソナのような場面があちこちで目立つ。クリスチャンでなくても、クリスマスだけは聖堂でミサに参加してみたい気分になったりするんだよね。

 韓国のお正月は旧暦なので、2006年のお正月は1月29日。だから年末、年明けという雰囲気はまだこれからだけど、TVではもう今年の総決算が始まっている。

 NG名場面や名セリフ集、芸能ニュースTOP10、映画賞、芸能大賞などの授賞式が続々行われているので気分はもうお正月である。結婚する前は、お正月はセベ(韓服を着て礼をするお正月の挨拶)して、お年玉もらって、トックッ(棒のような白く固いもちを斜めにスライスしてスープに入れたもので、お正月の朝必ず食べる)食べて、早速映画やショッピングに繰り出したもの。しかし、結婚した途端、「今年のトックッは一体何人分作るのかな…、皿洗いは…、お年玉は一体いくら用意すればいいんだ!!」と頭を抱えブルーな気持ちになってしまう。イケナイ、イケナイ。今年の名ドラマを思い出して気分転換しなくちゃ!

●「サムスン」からは人気俳優が続出

 あちこちのポータルサイトで年末まで行われる2005年ドラマ人気大賞投票を見ると、
このコラムでも紹介したことのある、視聴率50%超えのMBC「私の名前はキム・サムスン」が他を圧倒して1位になるのではないかと予想される。

 30歳、職もなく恋人もいない、いつもダイエットに失敗してばかりのサムスンが年下社長と出会い恋に仕事に燃える「恋愛奮闘記」とも言えるこのドラマは、サムスンが失恋を予感し、酔っ払うといつの間にか隣に座っている(サムスンの幻想に現れる)亡くなったお父さんに「心臓がかちかちに硬くなっちゃえばいいのに」(そうすれば失恋で胸が痛むこともない)と泣きながら訴える場面や、年下の彼に結婚するまではベッドインできないと拒みながらも、「もう何年も飢えているこの姉さんは血の涙を流したいよ」と、逆に彼を襲いたい気持ちを抑え込む場面が話題になった。

 そして、このドラマがきっかけでブレイクした俳優は数知れず。主人公のサムスンを演じたキム・ソンアはコミカルな演技で映画でもヒットを飛ばしていたが、このドラマで下半期広告モデルとして引っ張りだこに! ベーカリー、フライドチキン、ブロードバンド、コラーゲン飲料、DHCなどに登場している。

 自分勝手で生意気だけどかわいい年下の彼のヒョン・ビンもドラマ以降絶好調で、数々のCMに登場。映画にドラマにと続々と主演が決まっている。

 アイドルグループ出身で、サムスンとは正反対のキャラクターを演じ、視聴者を泣かせる好感の持てる悪役だったリョウォンは、キム・ソンアをしのぐ人気。自動車、化粧品、建設、ファッションなど10本以上のCMに登場している。そして、「リョウォンが番組で身に着けた洋服やアクセサリーは翌日完売する」とまで言われるほどで、“韓国の20代女性がもっとも真似したい女優”にも選ばれている。また、芸能番組の司会までやっているが、実は、主役に抜擢されたドラマ「ガウルソナギ(秋の夕立)」では視聴率が2%という驚異的な(!?)記録を打ち出し、今年最悪のドラマに選ばれそうな雰囲気。リョウォンもがっかりした様子で、「当分は休養して演技の勉強をし直す」と言っている。

 そして、サムスンといえばやっぱりこの人! 今年最高の新人ダニエル・へニーだ。お母さんは韓国人、お父さんはイギリス人でアメリカで生まれ育ったハーフのモデル。サムスンに出演する前は、色んなCMに出ていたにもかかわらずまったく注目されていなかった。

 初めてのドラマで大ブレイクした今では、サムスンの出演者の中で人気NO.1。広告モデルとしてはもちろん、「ただそこにいるだけで癒される~」と幅広い年齢層に支持され、あちこちのトーク番組や芸能番組で特別ゲストとして招かれている。韓国語がほとんど喋れないので広告の仕事が中心だが、もっともっとドラマや映画でも活躍したいと、一生懸命韓国語と演技の勉強をしているとか。


●ハッピーエンドの「グムスン」も外せない

 9か月間も月曜から金曜まで30分間毎日放映された「
グッセオラ・グムスンアVOD・海外からの視聴は1話1,000ウォン、頑張れグムスン、直訳すると「たくましくなれ、グムスン」)も2005年の代表作。








ハッピーエンドはグムスンの再婚
(c)iMBC
(※ 画像はすべてクリックで拡大)
最初グムスンはこんなにダサかった!
(c)iMBC

 お父さんは事故で亡くなり、お母さんは家出、祖母の元で育てられたグムスンは二十歳そこそこで妊娠し結婚するが、なんと3日後には夫が交通事故で死亡。夫の家族と同居しながら子育てと家事に追われ、嫁という立場に悩み、美容師としての夢を追いかけるという悪戦苦戦が主婦層の涙を誘い、20~30%台の安定した視聴率を維持した。

 最後はグムスンの再婚でもめにもめるが、結局ハッピーエンドで幕を閉じる。その、子連れ美容師アシスタントと独身エリート医者の再婚は現実離れしていて空想ドラマと悪評されたり、夫をひき殺した犯人が再婚相手という設定に「それはひどすぎる」と視聴者からの声が殺到しストーリーが修正されたりと、色んなことがあった。

●ホームドラマ人気のその訳は?

 ここ数年、トレンディードラマよりも家族の絆や夫婦の絆といったホームドラマの方が視聴率が高くなっている。それには、多忙な10~20代の若者にはネットや携帯電話から再放送を利用する人が多く、巷で話題のドラマも視聴率は10~20%そこそこ、その一方で、それほど話題でなくても、TVの前に座りっぱなしの高年齢層をターゲットにしたホームドラマは視聴率だけは30%超える、といった事情がある。広告を考えると視聴率が重要だから、少しでも視聴率が落ちるとシナリオを修正して、登場人物を交通事故や結婚や留学で片付けて早期終映することも多い。

●早期終映の名作ドラマ「ビョルスンゴム」

 個人的にとても残念なのはMBCの「
ビョルスンゴムVOD・海外からの視聴は1話1,000ウォン、別巡検、朝鮮時代の秘密偵察を担当した刑事)」という朝鮮時代を背景にした時代劇風刑事ドラマが、たった5話で早期終映してしまったこと。









4人の刑事が主人公
(c)iMBC
冷静で頭の切れる刑事サユル役のチョン・ユソク。オールインで執拗にイナの人生を狂わせようとした悪役イム・デスを演じた人
(c)iMBC

 「茶母」、「大長今(邦題:宮廷女官チャングムの誓い)」の雰囲気そのままに、何度もどんでん返しを繰り返しながら犯人を追う、昔の警察と法医学者たちのスリリングなストーリーが本当に面白かった。これは実録である朝鮮後期の法医学書に登場する事件をドラマ化したもので、殺人なのか自殺なのかを科学的に実証する方法や死体の検視方法が生々しく登場し、毎回「へぇ~」と口を開けて見入っていた。

 朝鮮時代のことなので専門用語などは漢字と解説が字幕で入り、ちょっとした豆知識にもなった。マニアも多くて視聴者掲示板には始終「とても新鮮!」、「150年も前に科学捜査隊がいたなんてすごい!」、「いつも冷静でクールな刑事とおっちょこちょい刑事のかけひきも見ものだけど、リアルすぎる死体は夢に出てきそうで怖いです」などなど、応援メッセージが絶えなかったのに。早期終映はどうしてなんだ~。

 久しぶりに子供からお年寄りまで楽しめるドラマが始まったと思ったのに、そして特に視聴率がよくないという理由でもないのに、突然やめてしまうなんて。サムスンの成功以降、どのチャンネルも、サムスンのような無鉄砲な明るくちょっととんがった年上彼女と、わがままだけど愛嬌たっぷりのかわいい年下彼氏が登場するドラマばかり作ろうとするから面白くない。

 また、「韓国ではまったく人気がなくても日本で売れればそれでいい」と断言する純愛ドラマも多いのは、ちょっといただけない。「ビョルスンゴム」みたいに、どんどん新しいジャンルを作らないとだめだよ~。

 そのほか、このコラムで紹介したドラマはすべて名ドラマ度上位にランクされているので、見逃した方はぜひダシボギ(VOD再放送)で年末までにじっくり堪能しましょう。来年も、“先が読めてしまうけどつい観てしまう”韓国ドラマのあれこれをお伝えします!

 セへ ボッ マーニ バッウセヨ (新年福がたくさんありますように)

By-
RBB TODAY : 趙章恩の現地直送「韓ドラ事情」
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世界トップ級の環境先進国を目指す,新国家戦略は機能するか?


世界トップ級の環境先進を目指す,新略は機能するか?
from 韓



趙 章恩(チョウ・チャンウン)
ITジャーナリスト


 リーマン・ショックに端を発した世界同時不況が韓国経済に大きな影を落とす中,韓国のエレクトロニクス・メーカー各社は将来に向けた投資として環境対策に力を入れている。


 Samsung Electronics Co., Ltd.は2009年2月,スペインで開催された携帯機器関連の展示会「Mobile World Congress(MWC)2009」で,「環境への配慮」を前面に押し出した携帯電話機「Blue Earth」を初公開した。最大の特徴は,筐体背面に太陽電池パネルを搭載することで,電気が開通していない所でも充電できる点。「いつでもどこでも通話するのに十分な電力を太陽電池で生み出せる」(同社)という。



続きは日経エレクトロニクス(2009年3月9日号)で

<韓国リポート>インターネット映画が熱い!ストリーミングでDVD画質動画は当たり前 (過去記事)

筆者はちょくちょく仕事の合間の一休み、という時インターネットで映画を見る。ポータルサイトや映画サイトでは1本100円前後で比較的新しい映画をストリーミングサービスしている。

 だがこのインターネット映画、安いだけがとりえの(画面は小さく、バッファリングのせいでいいところで必ず中断され、きれいな女優の変な表情の停止画面のまま待たされる)、ブロードバンドでありながら「忍」ターネット映画だったのが事実だ。韓国のネットユーザーたちも「パソコンで映画を楽しもう」と言うよりは、「手軽に見られるだけでいいじゃないの」に近かった。でもこの夏以降、インターネット映画が素晴らしく変身し始めているのだ。


大手ポータルサイトが相次ぎ高画質VODサービスに乗り出す


 大手ポータルサイトは今、高画質VOD(Video On Demand)サービスに本格的に乗りだした。VODは 「注文型ビデオ」という意味で、映画館に直接行かず、オンラインで見たい映画を選び、ネット経由で好きな時間に見られるもの。テレビ局のホームページでもドラマやバラエティー番組の再放送がいつでも同じように見られる。最近デジタルTVとホームシアターが脚光を浴び始め、ポータルサイトも負けまいと相次いで各種動画を途切れることなく、DVDレベルのきれいな画質で提供しており、ネット映画の利用者数増加とともに月間売り上げも平均 2倍以上増加する等、新しい収益モデルとして立ち上がっている。


「パソコンで映画を見るなんていらいらするだけ」と思っていた映画マニアのユーザーたちも、高画質ならばと、クリックする回数が増えている。掲示板の感想欄には「これぐらいならお金を出してもいい」、「まだ十分満足とまではいかないが、すごくよくなった」と評価している。


 現在高画質 VOD サービスをネットで提供しているサイトは、ヤフーコリア、コリアドットコム、ハナロドリーム等ほとんど全ての大手ポータルサイトだ。有料だが無料体験できる映画もちゃんと用意してある。KT(旧韓国通信)は子会社である KTHとともに10月よりサイバーアパートを対象にホームVODサービスを始める。これはKTとMS(マイクロソフト)の提携によりMSが進めて来た「eHOME」プロジェクトの前身にあたるもので、世界で初めて「Windows Media Player9」が適用されるサービスでもある。ハリウッドのメジャーな映画社とコンテンツ提供のための提携を進めており、今後KTが運営するポータルサイトでも同じコンテンツを流す予定だ。







ハナロドリームの高画質映画配信サイト


 高画質映画館を 5月より運営しているコリアドットコム(http://vod.korea.com/)の場合、映画 53編、アダルト映画(あのアダルトではなく、あくまでも大人用の映画) 34編、アニメーション 26編を取りそろえている。映画1本、24時間何度も見られて70~130円。今までのネット映画(50~100円)より若干高いが、ユーザー達の反応は爆発的だ。まだコンテンツがそんなに多くないというのに、月間 700万~800万円の売り上げを記録している。1300編程の映画を取りそろえた既存のネット映画サイトの月間売り上げが1200万円程度なので、映画1本あたりの売り上げがかなり出る計算になる。


 ヤフーコリアが 8月からお披露目している、その名も分かりやすい「高画質館」(http://yahoo.cineyes.com/)も、利用者数が既存映画サービスの時より 50% 以上増え、月間売り上げも 2倍以上に成長した。 ヤフーはコミック、アクション、ドラマ、アダルトなど 5つのカテゴリーに60編ぐらいの映画を 1本当たり100~200円でサービスしている。


 このような大手ポータルサイトやネット映画専用サイトを相手に、ソリューションやコンテンツを提供する専門企業も増えている。 ウェッブデ一タバンク(http://www.wdb.co.kr/)が最近オープンした「シネイエス」(http://www.cineyes.com)では、3500編以上の映画を保有しており、現在 100編程の映画をDVD画質で上映中している。1本当たり100~150円。ヤフーコリアはここと技術提携し「高画質館」を運営している。


 セホ情報通信は「VODセンター」(http://www.vodcenter.co.kr)という独立したサイトを運営しながら、映画、アニメーション、バラエティー、文化、テレビ番組、ミュージックビデオ等いろんな動画コンテンツをデパートのように用意し、ポータルサイトを対象にコンテンツの貸し出しをしている。現在韓国最大ポータルサイトである「ダウム」、「ネイバー」にコンテンツを提供している。







ダウムの高画質映画配信サイト


高画質動画サービスを支えるDivXとCDN


 このような高画質インターネット動画サービスの登場は、ネットワークと動画圧縮技術の発展のおかげである。DVD画質に準するMPEG4基盤デジタル圧縮技術「DivX」と、大容量動画コンテンツの安定的な送信を保障する「コンテンツ送信ネットワーク(CDN)」がその主人公。「DivX」は容量を大幅に減らしてくれながらも画質損傷は最小化にとどめることで、リアルタイム送信であるストリーミングサービスでも、DVDのような高画質を維持できるようにしてくれる。特に 「CDN」はインターネット網接続サービスを提供する主なISPにキャッシュサーバーを置き、ここにインターネット映画館が保有している動画コンテンツを分散保存し、振り分けて利用者に送ることで、データ送信の渋滞を画期的に改善したものだ。


 既存の動画データ伝送速度は300-500Kbps(秒当たり50万個のデータ送信)なのに比べ、高画質VOD サービスは 20倍も早い1Mbpsに達する。このデータがブロードバンド網を通じて加入者の PCにたどり着き、動画として再現されるのだ。既存の動画は画面の大きさもまともに見るには手のひらの半分が精一杯だったが、高画質動画はモニターにフル画面で表示してもむらなく楽しむことができる。


 高画質VODサービスを利用するためには、ぺンティアムⅢ、128MBメモリー、16MBグラフィックメモリーレベルのパソコンにADSLやCATV回線レベルのブロードバンドも必要。これぐらいの仕様でないと途切れやすいので、高画質の意味がないのが残念。


 韓国ではもちろん映画館もあればレンタルビデオ店もたくさんあり、ビデオの方がネットより3週程先に登場するので、ネット映画がはやっているからと言って客が物凄く減るなんてことはない。映画館でも新作を3編まとめて見られるオールナイト上映が大人気で、大型PCバンと手を結び24時間繁盛している。ポータルサイトたちは激しいVOD競争の中、KHTは映画会社と契約を結び、映画館の後ビデオではなく自社のサイトに先に載せる方策を打診している。KHTは、「インターネットに先に登場することにより広告効果が上がるので、レンタルビデオ店も喜ぶだろう」と言っているが、韓国はとにかく何でも「まずやってみよう!」主義なので、もうすぐそうなる可能性が高い。


 この間 SF映画、スターウォーズシリーズの最新作「クローンの襲撃」が封切り前からインターネットファイル共有サイト経由で広がり、問題になったことがあった。新作のブロックバスター映画のファイルが封切り前にネットで流れるようなことは、インターネットの登場以来、全世界的規模で日常茶飯事的な事件だが、今回の場合は深刻だった。映画館で隠し撮りしたようなチープな画像ではなく、モニターにフル画像にしても全く遜色のないきれいなDVD画質で、ストリーミングでありながら途切れることもなかった。これを見た製作者のジョージルーカスでさえ驚きを隠せなかったという噂もネットで流れた。これからはやっぱり「ネットで映画を楽しむ」べきなのかも知れない。


 このようにインターネットを利用した高画質映画サービスが続々と登場することにより、インターネットで動画を見せる商売であるインターネット教育サイトやテレビ局のドラマ再放送サービスも影響を受けている。ネットスポーツ生中継や、選挙、教育系動画の品質もどんどんアップグレードされるだろう。


 情報通信部も公共機関が利用する超高速情報通信網(ATM網)の品質を大幅に引き上げるという計画を立ており、ブロードバンド普及だけでなくインターネット高画質動画サービスでも韓国が世界をリードして行くだろうと期待される。


by- 趙 章恩


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<韓国リポート>ブロードバンド先進国の悩み(下) 陽気で礼儀正しいインターネット中毒者達 (過去記事)

インターネット中毒、というと青白い顔に、暗く引きこもりがちな性格を思い浮かべる人が多いと思う。だが最近、韓国のインターネット中毒者達はとにかく明るいのが特徴だ。OFF状態ではごく普通の学生だったり、物静かな会社員だったりする人達が、ONになった途端ハイテンションで個人の意見を強く主張しながらもネチケットを守り、顔の見えない相手のこともちゃんと尊重する、選挙は面倒くさくてしないが政治に詳しく好き嫌いがはっきりしていて、テキストよりは画像を好み意思疎通も簡単明瞭、敵を攻撃する時はハッキングはせず、面白い合成写真を作りネットにばらまき精神的な被害を与える……。このような新しいネティズン集団を韓国では (A HEH HEH) と呼んでいる。 達は自らを「廃人」と呼んでいるが、オフ会に参加した人によるとスーツ姿のサラリーマンが多くてびっくりしたそうだ。

■どんどん意味が広がった


 、この単語はハングルの組み合わせではあり得ない、間違った意味のない言葉になる。韓国人でさえこれをどう読めばいいのか分からないが、笑い声のようだと答える人がほとんどだ。 はデジカメ情報サイトである、DCINSIDEのサイトから始まった新造語だ。このサイトにはユーザーが自分のデジカメで撮った画像を載せられる「ユーザーギャラリー」があるが、ここから  という単語が誕生した。あるユーザーが間違って  と打ったのを他のユーザー達も面白がって使い始め、瞬く間にネットの世界へ広まった。 の使い方は何か返事をしてあげるべきだけと特に言いたいことがない場合、「^^」ぐらいの意味で使われていたが、どんどん意味が広がり、ついにどんな時でも  としか言わなくなったユーザーが激増している。 文字入りのTシャツも大人気で、ワールドカップの赤いTシャツに「BE THE REDS」ではなく、 とプリントされたのをネットで売っている。 


 DCINSIDEのユーザーギャラリーは色々なカテゴリーに分けられていて、その中で一番人気なのが「猟奇」と「合成」だ。(猟奇という言葉は韓国では2000年以降、面白い、斬新、びっくり、という肯定的な意味で使われている。これもネットが生み出した現象。  は猟奇のような意味合いでも使われている。)合成写真はここに集められている。








 


デジカメに凝ったユーザーが普通の画像では満足できず、小便禁止と書いてハサミも描いてある面白い看板を撮ってみたり、自分でコスプレして撮ってみたり、女の人の銅像を抱いて幸せな顔をした演出写真を撮ってみたり、色んなことをやっているうちに合成写真の面白さに目が覚めてしまったのがここの猟奇コーナーの始まりだ。DCINSIDEは他の韓国のウェップサイトとは違い、とにかく写真が好きな人が集まるので、どんな画像を載せてもまじめにコメントしてくれることが多かった。写真に関心のある分、画像に関するあらゆるソフトウェア-を操れる人も多く、一人二人画像に手を加えどんどん新しいものを載せ反応を伺っているうち、猟奇な画像がどんどん増えてきた。


■あやふやな特徴


 ここで芸能人、政治家、映画のポスターに混じって登場回数が多いのが、SMAPのメンバーで韓国でも歌手デビューした「チョナンガン」だった。


 韓国の映画やスターウォーズのポスターにチョナンガンの顔を合成させたり、チョナンガン・ファミリーを作ったり、 達は愛情を込めてチョナンガンを登場させていた。何を言いたいのかよく分からない愛の歌を歌う、真っ赤な頬のやせた男、チョナンガン程韓国でいう猟奇の意味にぴったりな存在はない。 達が狂喜するのも無理はない。


 ポータルサイトDAUMの  特集でも、 のキーワードとしてチョナンガンを取り上げていた。少なくない歳、アイドル、赤いほっぺた、日本人、韓国を愛してる、このように似合わない組み合わせを全て揃えた、ビビンバッ(韓国の混ぜご飯)のようなチョナンガンから漂うあやふやなイメージ、男なのか女なのか、日本なのか韓国なのか、ボーダーラインのない奇妙な魅力が  達に楽しみを与えているのではないだろうか。


  の特徴もこのあやふやなところにある。前のPC通信世代とは違い論争を嫌う。意味のない  のような言葉で掲示板を埋め尽くし、それで終わる。何を意味するのか分からない単語をどんどん作り出す。だが政治や社会的問題にも興味がないわけではなく、合成写真で論評する。


  達がチョナンガンに好感を持つのは、日本の漫画を見て育ち、日本の電化製品も大好き、でも日本は韓国を植民地支配し悲しい歴史を残した国、どう接したらいいのか分からないとういう韓国の若い世代なら誰もが抱える悩みを、「サラウルへヨ~(愛をしてる)」と文法が合ってないような歌を歌いながら登場したチョナンガンほど、好き嫌い論争を飛び越え日本は日本、チョナンガンはチョナンガン、 は 、とあやふやにしてしまう存在もないからだと思う。


■どんどん広がるインターネット中毒の輪


 日本だと合成写真は名誉毀損、肖像権侵害にあたるとして絶対許さないだろう。だが韓国では、悪意のこもった明白な名誉毀損と判断しにくい合成写真がほとんどなので、取り締まる場合、韓国全土が熱くなるだろう。走る政府の上に飛ぶ「ネティズン」と言われている。P2P音楽ファイル共有サイト「ソリバダ」の閉鎖が決まった途端、猛烈な反対運動と共に、止めるどころか外国にサーバーのある他のP2Pサイトにそっくり移ってしまった。「情報の海」を法律で取り締まり、「ネティズン」を刺激するより徐々に有料化やコピー防止をするべきという意見と、取り締まらない限りなくならないという意見が激しくぶつかっている。


 インターネット中毒までいかなくても、ネット利用時間がどんどん増えるに連れ韓国の「ネティズン」、インターネットユーザーは新しいパワー集団として韓国はもちろん全世界を驚かせている。ハッキングではなく、何百万人ものネティズンが同時接続したり、抗議のメールを送ったりすることで意思を表す。インターネット文化を作り出し、支配する主体として、韓国のネティズンは誰一人例外ではないのだ。創造的で他人を楽しませる、絶対引き込まない愉快なインターネット中毒の輪はどんどん広がっている。  の次はどんな「廃人」達が出番を待っているのか、インターネットは奥が深い。






[関連サイト]
http://www.ahehheh.com/

DCINSIDE http://www.dcinside.co.kr/


ユーザーギャラリー http://www.dcinside.com/gallery/usergallery.htm マシマロ(うさぎ)の人形のあるメニューが猟奇、その下が合成。




by- 趙 章恩


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<韓国リポート>ブロードバンド先進国の悩み(上)-家庭でも会社でもインターネット中毒が問題 (過去記事)

韓国のIT業界は日本のモバイル市場を大変羨ましがる。韓国では携帯やモバイルのインターネットユーザーがなかなか伸びない。携帯では電話かそれより安いショートメッセージサービス(SMS)だけを使い、メールやインターネットはそこら中にある無料PCで済ましてしまうからだ。明洞から江南あたりまで人が集まるところには必ず、ハナロ通信やKT、移動通信会社やポータルサイトが運営するプロモーションセンターがあり、無料でインターネット検索はもちろん、映画、ゲーム等のコンテンツも楽しめる。空港から市内どこでも置いてある、モニター付きの公衆電話「IP電話」も10円で5分間、タッチパネルのモニターを利用しインターネットが使え、機種によってはプリンター機能もついており、この上なく便利だ。

■「PCがないといらいらする」が66%


 無線LAN付きのモバイルパソコンを持ち歩いたり、携帯等でわざわざ自分のお金を出してネットを使う必要がない。インターネットに関してはとことん太っ腹なのが、韓国だ。もちろん家庭でもPCとインターネット機能だけは惜しまない。


 韓国統計庁が7月末発表した「2002情報化実態」によると、2002年PC保有世帯比率は60.1%、2台以上保有世帯は5.2%だった。PC利用者は63.0%、前年比4.3%増加した。高速インターネット利用率も76.6%と前年比3倍以上跳ね上がった。だが、実際肌で感じる韓国のPC、高速インターネット利用率はこの程度ではない。子供のいるほとんどの家庭が子供用と親用に2台購入するし、もちろんADSL等の高速通信だ。サイバーアパートでなくても、電話1本で翌日には設置完了。迷う理由がない。会社でも、学校でも、家でも、道端でも気が付けば、だらだらとネットにつながりっぱなしの人が自然と多くなった。この手軽さが韓国の全世代をインターネット中毒に追い込んでいるのかも知れない。








 


三星電子が自社の消費者モニターである「PC品質評価団」を対象に調査した結果、1世帯平均2台のPCを保有し、4分の1以上が一日10時間以上PCを使用していると答えた。また57%がPCを長時間使用することで家族ともめたことがあると答え、63%がPCを使い始め体が弱くなった、66%がPCがないといらいらする、9%以上が自らPCやインターネット中毒と答えた。


 10時間以上も何をやっているのかといえば、10~20代の学生はネットワークゲーム、社会人はメッセンジャーでチャットをしたり、ファイルを交換したり、株の取引をしたり、正直に言って勉強や業務とはあまり関係ないことのためにPCやインターネットを使っているのが事実だ。


■ついに出た「メッセンジャー使用禁止令」


 韓国の企業は今まで社内でのプライベート用のメールやインターネット利用に寛大だった。IT企業では、インセンティブ制度やアイデア提案等を重視していたので、それがいつかは業務につながるだろうと見ていたからだ。でも今は「度を越えた」との意見が多い。IT企業の管理職ほとんどが、「社内インターネット利用の80%が業務と関係ないことに使われていると把握しているが、何度注意しても全く聞かないので、何らかの処置を取るしかない」と嘆いている。社員達がメッセンジャーで頻繁に映画等のファイル交換をやっていたせいでサーバーに負荷がかかり、問題になったという話しは、もうどこの会社も経験済みのトラブルだ。












 また面白いことに、オンラインショッピングモールは月曜日が一番忙しいという。インターパーク、ロッテ、三星の大手3社が発表した資料によると、全体の売上げの約四分の一が月曜に発生する。その理由を、週末デパートやディスカウントショップで実物を見て、月曜日自由にインターネットが使える会社で値段を比べネットで注文をするから、と業界は見ている。


 大手企業ではついに、業務と関係のない株取引やメッセンジャー、チャットを長時間利用した場合、その名簿を公開すると警告したり、「メッセンジャー使用禁止令」、「メール抜き打ち検査」、「模擬ハッキングで保安状態を検査」する等の手を使い始めた。インターネット利用者が増え、オンラインショッピングやコンテンツの有料利用者率も増えているが、それを全部会社で、勤務時間中にやっている人も増えているから困る。


 このような症状を起こさないため、子供の時からPCの使い方だけでまく、道具として上手く使う方法を教育させるべきとの意見も多い。そのせいかこの夏休みには、ソウル警察庁や心理相談室、マスコミが一体となり、小学生を対象とした「インターネット中毒予防&ネチケット教室」、中高校生を対象とした「インターネット中毒治療キャンプ」を開催している。


by- 趙 章恩


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著作権法違反をネタにした「謝罪金請求」が多発、告訴爆弾に歯止めをかけろ!

この頃、著作権保持者と法律事務所が手を結び、ブログやカフェ(同好会サイト)などに音楽ファイルを掲載したネットユーザーを手当たりしだい告訴している。有料で購入した音楽ファイルであっても、ブログのBGM用に販売されているファイル以外の音楽ファイルを添付したり、リンクしたりしていると告訴の対象になる。ちょっとしたことでもすぐ告訴されてしまうので、社会問題にまでなっている。

 作品を批評するため漫画の半ページ分を掲載したのに、ある法律事務所から著作権違反で告訴されたユーザーは、100万ウォンの謝罪金を払わないと告訴は取り下げられといわれ、漫画の作者に事情を説明して告訴を取り下げてもらったという。


 権利を委任されているとはいえ、このケースのように、作者ですらあっさり取り下げに合意するような著作権法違反告訴を法律事務所が実行しているのは、著作権法を守らせるためというより「謝罪金ビジネス」に過ぎないとの批判の声が上がっている。謝罪金をたくさん集めるほど法律事務所がもらえる手数料も増えるからだ。


 すでに、未成年に対する高額な「謝罪金」請求は看過できない状況だ。著作権とは直接の関係はないが、2009年1月には、オンラインゲームをしながらチャットで相手に悪口を言ったとして高校生が告訴された。悪口を言った相手のゲーマーが弁護士だったのだ。この弁護士は高校生を相手に罰金100万ウォン(約6万5000円)と謝罪金として2000万ウォン(約130万円)ほどを要求する損害賠償訴訟を起こした。高校生は裁判に出席した後、貧しい家計で苦労するお母さんに謝罪金まで払ってもらえないと悩んだ末に自殺した。


 2007年11月には著作権法違反で警察への出頭要求を受けた高校生が、貧しくて謝罪金を払えないと悩み、飛び降り自殺をした。


 チャットで人を中傷することは確かに「悪いこと」だし、著作権法を違反してもいいということではない。しかし、法を盾に、著作権法の過度な適用、そしてそれに基づく謝罪金請求によって、貧しい学生たちが自殺を選択するとは悲しいことである。あたかも、謝罪金ビジネスが未成年者を殺しているようにも捉えられる。

ポータルサイトの知識検索(ユーザー同士で質問と答えを書き込む検索)には小学生までも告訴され、保護者に謝罪金を払えと要求しているという。謝罪金の相場も小学生30万ウォン、中学生50万ウォン、高校生60万ウォン、大学生80万ウォン、社会人100万ウォンと決まっているほどで、著作権とは何か、どんなことをすると法律違反になるのかを説明するより、お金さえ払えば告訴しないという態度では、著作権を侵すような行為も見つかりさえしなければいいという認識を植えつけるのではないかという点も心配だ。


 一般市民が投稿するブロガーニュースには小学生の子供がP2Pでダウンロードした小説を他のP2Pサイトに載せてしまい、著作権法違反で出頭要求を受け取ったという主婦の体験記が投稿された。


 「警察から電話があり、ある法律事務所がうちの子供を著作権法違反で告訴したので、和解した方がいいのではないか言われた。告訴を取り下げてもらわないと子供が学校にも行けず警察で調査を受け、裁判所にも出席しないといけないという。警察は小学生なので謝罪金はないだろうと話していたが、法律事務所はうちの謝罪金は小学生であっても70万ウォンだと繰り返すばかり。子供が警察に裁判所に連れまわされ、一生忘れられない恐怖を感じるより謝罪金を払った方がマシだと思った。子供のためには何でもしてしまう親の立場を利用して謝罪金をかき集めている」と憤慨していた。


 警察のサイバー捜査隊の説明によると、著作権法違反で告訴されるネットユーザーのほとんどが未成年者だという。未成年者なので保護者に出頭要求書が届けられるが、子供を守るためほとんどのケースで親が30万~80万ウォンの謝罪金を払って和解する。未成年者に著作権法とは何かを教育し、再発を防止するより、警告もなく謝罪金さえ払えば罪がなくなるとする法律事務所のビジネスには問題があるのではないだろうか。


 著作権を担当する省庁の文化観光体育部と法務部は、著作権とは何かを解説するキャンペーン「Let’s Clean UP!」を開始し、違法ファイルを掲載できないようP2Pやポータルサイトに対する取り締まりも強化している。未成年者が著作権法を初めて違反した際には起訴する代わりに8時間関連教育を受けさせ処罰を免除する「教育条件付起訴猶予制度」を2008年8月にソウル地域に限定して導入。現在は、この制度を全国へ展開すべく、推進している。


 間違いだとは知らず、好きな漫画だから、好きな音楽だからみんなに教えてあげたいとファイルを載せる子供は少なからずいる。未成年者への無差別的な告訴を防止するためにも起訴猶予制は必要だ。


 ポータルサイト側も違法ファイルを摘発して削除するモニタリングを強化している。自主的に表現の自由は最大限保護し、一方でユーザーも自分がしていることに責任を持ってもらうため、「韓国インターネット自律政策機構」も設立した。


 未成年者だから著作権法を違反してもいいということではない。しかし無差別告訴は法律を利用したお金儲けに過ぎない。処罰よりは再発防止を目的にした著作権保護が望ましいのではないだろうか。


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年3月6日

-Original column

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090306/1012908/