量販店が消えるのは時間の問題?ネットに負けないこんな戦略で勝負

この不況だけに、手数料は少しでも安くしたいし、できれば払いたくないというのはどの国も同じ。ネットなら簡単にお目当ての品の最安値を検索して注文できるし、オフラインで買うよりも断然安い。日本でも通販の取引額が2008年12月過去最高を記録したというニュースがあったが、韓国では既に数年前からネット販売と量販店の立場が逆転、家電やパソコン、携帯電話など電化製品も値段の安いネットショッピングで済ませてしまうことから、量販店の閉店がどんどん続いている。今や経営が成り立つ量販店なんてあるの?というぐらいの岐路に立たされている。

 電気街として栄えていたソウルの秋葉原「龍山(ヨンサン)」も、量販店や小さいパーツショップが姿を消し、デパートやおしゃれなオフィスビルが立ち並ぶ普通の街になってしまった。駅ビルに残っている電化製品売り場も週末でさえがらんとしていて、たまに来るお客さんも、売り場で実物を見て買うのはネットというから力が抜けてしまう。


 ポイントカードを導入しても、値段を比較するとネットの方が安いので、オフラインの売り場はショールームの役割に転落してしまった。不況に雇用難で物が売れない時代になってきたこともあるが、一生懸命、商品の案内をしても、「ネットの方が安いから」、「ネットでは○○円で売っているのにここは高い」といって帰ってしまう客ばかり続くのが現状である。


 量販店では苦肉の策として、お客さんの目の前でネットの最安値を検索し、同じ値段に値下げするセールをしている。「利益幅がかなり減って店の電気代を払えないほどだけど、何も売れないよりはマシだから」という理由で、ネットとの最安値競争に乗り出している。今まで大手量販店や代理店が、近くのショップよりは安くします、という価格競争はしてきたが、ネットの最安値と同じく値下げするというのは初めてのこと。さらに、小さなお店ではクレジットカードで決済しようとすると、手数料を顧客に負担させることもあったが、それもなくなった。ネットのおかげで透明なやりとりができるようになったともいえる。

龍山電気街にあるお店のほぼ全てがポータルサイトの価格比較コーナーに参加し、安く売っていることを積極的にアピールしている。もちろん、ネットにも出店している。客と一緒にネット最安値を検索して、その値段に合わせて値下げをする戦略は効果を挙げている。龍山で12年近くカメラを販売しているという店長の話だと、「ネットの最安値を確認させて、同じ値段にしますというとほぼ8割の顧客が買ってくれる。利益はすごく減ったけど、販売台数は伸び続けているから薄利多売でいくしかない」という。


 韓国のネットショッピング規模はここ5年間で3.5倍増加し、2008年にはデパートの売上を超えた。IPTVの商用化が始まったことから、テレビとリモコンでショッピングを楽しむ人口が増え、高齢者のネットショッピングも利用が増加するとみられている。簡単に注文できて当日配達されるネットスーパーの利用も珍しいことではなくなった。普通の主婦たちが雨の日やちょっと忙しくて買い物にいけない日に利用する身近な存在となった。


 韓国のネットショッピング市場の特徴はオークションサイトの売上が8割を占めていること。オークションは手数料さえ払えば誰でも出店できることから、トラブルも後を絶たない。その点、量販店やオフラインショップは誰が販売しているのかはっきり見えるので、返品交換といったことにもすぐ対応してもらえる安心感はある。


 ネットショッピングが人気の理由は何よりも値段が安いこと、その次が手軽に注文できることにある。最安値競争で顧客を捕まえることはできても、まずお店までやってこない限りは何も始まらない。どうやったらお店まで来てもらえるのか、そこも課題であろう。


 ネットショッピングの利用が増えたおかげで、宅配便業界は不況を知らないといわれるほど大繁盛している。この際、量販店やめて宅配便の代理店をやった方が儲かるかもね・・・。


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年2月4日

-Original column

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090204/1011929/

<韓国リポート>韓国人はネットが怖い(2)国を動かすネティズンパワー (過去記事)

米軍が引き起こした事件をインターネットで糾弾

 ワールドカップで韓国中が赤い波に覆われていた昨年6月、米軍の装甲車が住宅街に近い細い通りを無理に通行しようとし、そこを歩いていた女子中学生2人をひいて死亡させる事件が起きた。真昼間に起きたこの事件を米軍は隠蔽しようとし被害者家族を脅迫、韓国政府も駐韓米軍地位協定(SOFA)により韓国内であっても米軍の事件事故は米軍が1次裁判権を持っているという理由で、事件をうやむやにしようとした。これを知った一般市民たちはインターネットに集結し、「米軍は時速6~16Kmで運行したと言うが、装甲車の物すごい振動と騒音から考えて女子中学生2人が後ろから近づく装甲車に気付かずひかれたというのはおかしい。通学路を装甲車が何の予告もなしに走るのもおかしい。被害補償もなく米軍は自分たち同士で裁判し無罪と言う。被害者はいるのに加害者はいない。これは米軍の犯罪ではないのか」という疑問を提示した。


 1945年の米軍駐屯後99年まで殺人、傷害、交通事故等公式集計だけで6万件以上の米軍による犯罪があり、このうち韓国が裁判したのはたった234件だ。毎年凶悪な「米軍犯罪」が新聞から消えることがないのにSOFAがある限り韓国側は何もできない、だから犯罪が増える、他の国に比べ常識外れに不平等なSOFAを全面改定しよう、というのがネティズンや社会団体の主張だ。


韓国全土を熱くしたロウソク集会









 
 そして装甲車事件の犯人に無罪判決が報道された11月、ある一人のネティズンがワールドカップの応援で有名なソウル市の真中、広化門で「ロウソク集会」を開催、韓国全土を熱くした。「哀れな妹たちを慰める蛍火」という意味でのロウソク集会は瞬く間に全国各地に広がり反米意識が高まった。ネットでもインスタントメッセンジャーやメールに葬儀に使う麻布やロウソクの絵文字を添付したり、「米軍犯罪根絶バナー」を掲載する等、今でもその動きは続いている。


 ノ・ムヒョン大統領は米国を意識し「ロウソク集会」を自制するようコメントしたが、大統領を作り上げたネティズンのパワーに押され「やめろではなく自制」と弁解する一幕もあった。


 このような雰囲気の中「国益のためのイラク派兵決定」は火に油を注いだのも同然。人気芸能人までも国会前で反対集会に参加し、ネティズンは派兵案に賛成した議員は次の選挙で徹底的に落選運動してやるとウェプサイトまで作った。議員たち達が相次いで自分のホームページや市民団体のサイトに派兵案に賛成した理由を反省文のように細かく報告するほど、ネティズンの力は強いのだ。


自分の考えを示すIDで発言


 ネットの波及力は日本でも「2ちゃんねる」やコミュニティーサイトを通じて経験済みと思う。しかし「2ちゃんねる」と韓国の違いは「匿名」にある。韓国のネットは実名は出さないが、「名無しさん」や「匿名」はない。自分の考えを反映するIDを作りネット上の実名として利用している。住民登録番号を記入し会員登録をしないと利用できないサイトがほとんどなので、管理側はすぐだれだか突き止められる。だからと言って消極的にならないのが韓国人のパワー。反論があればいつでもどうぞ、といった雰囲気がネットに充満している。


 一般市民の力は弱い。だがネティズン(ネットユーザー)は強い。自分もパワーの中心にあるネティズンの一人だが、いつ自分が攻撃の対象になるか分からない。だから韓国人はネットが怖い。


by- 趙 章恩


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<韓国リポート>韓国人はネットが怖い(1)すべてはネットから始まる(過去記事)

韓国は他の国に比べ異様なほどネット利用率や活用度、依存度が高い。生活や企業、金融のIT化だけでなく、去年12月にはインターネットが大統領を生んだとして全世界から注目されたこともある。今年の1月にはたった1日ネットが使えなかっただけで「インターネット大乱」と名づけ大騒ぎしたことがある。

ネットは韓国を変えた。TVは昼間放送しない、雑誌や新聞の数は日本の10分の1にも満たない、今まで限られていた情報源はネットを中心に爆発的に増加し、ネットは情報を手に入れるためではなく自ら発信するための道具として定着している。「00区にあるAレストランで不愉快な思いをした」、「デパートAはセールと言いながら値段が他より安くない」、「芸能人のAとBのデートを目撃した」、「政治家Aが無断駐車し注意したら暴れた」等々、今までならせいぜい家族や知人に話す程度の話題や噂が、ネットに載って一気に伝わる。韓国に「足のない言葉が千里を行く」ということわざがあるが、まさにその通り。1日1億PVを超えるDAUMの掲示板にこのようなことを書き込んだ瞬間、それを読んだユーザーたちがこれをコピーし 様々な掲示板に書き移し一緒に興奮してくれる。さらに次々と自分の経験話も付け加え、インスタントメッセンジャーまで駆使してしまうので、ネットでの噂が原因で潰れた店は数え切れない。企業や官庁、学校、芸能人、政治家等、みんな何よりもネットが怖い。

 4月、忠清南道のある小学校の58歳の校長先生が自殺した。「お茶くみ」に不満を持った28歳の女教師が自分は同じ教師なのに不当な扱いをされていると、教育部のウェプサイトやコミュニティーサイトに実名で訴えたところ、真相を知ろうともせず、何万人ものネティズンが毎日のように該当学校サイトの掲示板に校長先生を非難する書き込みを残し、公式謝罪を要求した。また教師の労働組合「全教組」も加勢、この女教師が正式教師ではなく期間制(教師資格をある者を休暇中の教師の代わりに特定期間だけ雇う制度)だったため校長や校監先生(教頭)が気軽に雑務を押し付けられたとし、期間制や非正規職の待遇を改善するべきだと主張し始めた。自分を非難するネットと全教組に加入している学校の先生たち、ネットに負けてはならぬと圧力をかける校長団体、事態を見守る地域住民に挟まれ校長先生は自殺を選んだ。


 彼の死後、お茶くみや雑務は校長ではなく校監が校長にいいところを見せようと他の教師に強要していたこと、女教師の方も体育の時間に自分はミニスカートにハイヒールのまま児童を適当に遊ばせたり、授業より自習が多かったことが問題になった。地域住民はお父さんのような年齢の人にお茶を入れてあげることが不当な扱いなのか、そのような「全教組」教師たちに子供を預けられないと反発し登校拒否、教師が児童の家庭を回りながら授業を続けている。ネットでも今までとは逆に、自分たちの利益のためなら何でもやる「全教組」に反発する動きが出ている。匿名でその学校にコーヒー自動販売機を送るネティズンや大規模集会を開く計画を発表した校長団体、自殺は自分たちのせいではないと主張する「全教組」に、どちらも教育には全く興味がないのではないかと心配するPTAまでが対立し、韓国の教育社会は今大きく揺れている。


 まだまだネットがきっかけとなる事件は続く。5月、27歳の女性が家庭内暴力で悩み警察に相談したところ、逆に「お父さんを警察に訴えようとするなんて、それが娘のやることか。酔った父にたたかれたくらいで家庭内暴力というなら、この世の両親はみんな家庭内暴力」と説教された。このことに興奮した女性はすぐ警察のウェプサイトにある掲示板に書き込んだ。その直後から掲示板は麻痺状態、担当刑事を非難したり、署長の公式謝罪を要求したり、またその女性が悪いという反論が1カ月以上も続いた結果、警察は担当刑事を「戒告」し人権教育をさせることで事件を一段落させた。


 日本でも活躍したことのある女性3人グループ歌手「SES」のメンバー「ユジン」は、ボーイフレンドのひざの上に大股開きで座っているプライベート写真がネットで公開され、芸能活動を中止することになった。「ユジン」の彼氏であるタレントのメールアドレスがハッキングされ、そこに届いた写真やメールの内容があちこちのネット掲示板に掲載されてしまったのだ。「ユジン」は被害者なのだが、清純なイメージで人気がが高かっただけに打撃は大きく、芸能活動中止という極限の事態に陥ってしまった。これ以外にも韓国の芸能界では今までプライベートビデオがネットに出回ったり、してもない交通事故の加害者として噂されたり、整形前の写真が公開されたり、発売前の写真集やアルバムのファイルが丸ごと出回ったり、目撃談などが後を絶たない。このような事件は警察庁「サイバー捜査隊」が担当しているが、IP追跡をし犯人を割り出し処罰してもイタチゴッコなので、自分で自分のプライバシーを守るしかないのが実態だ。


<関連サイト>
◇DAUMカフェ
 
http://cafe.daum.net/
 噂の発祥地、一日1億PV を超えるポータルサイト「DAUM」のコミュニティーサイト


by- 趙 章恩


 
デジタルコア連載   Link

韓国通信最大手KTと携帯2位KTFの合併は凶と出るか吉と出るか

最大手の通信KTと、その子社で携電話事業者2位のKTF(KTフリテル)が2009年1月20日、合を宣言した。社の合は以前から囁かれていたが、昨秋にKTとKTFの社長がそれぞれ納入業者からリベトを不正に受け取っていた疑いで逮捕されるという予想外の事件が起き、時期をらせての正式表となった。


 


 固定電話と有線ブロドバンド通信で最大手のKTと携電話キャリア2位のKTFが合すれば、年間上高は韓通信市場の約46.4%にあたる19兆ウォン(約1兆2490億円、2007年基準)、資産23兆6000億ウォン、社員3万9000人の巨大通信社が誕生することになる。人口4900万人の韓において、インタネット加入者では約51%、通信サビス全体では4300万人を超える加入者を抱えることになる。


 


 


■通信業界は蜂のをつついたような


 


 国営だった韓通信が2002年に民化して誕生したのがKT、KTのPCS(personal communication services、日本のPHSにあたる携電話方式)事業部が子社として分離したのが現在のKTFである。その有線無線分離を進めた張本人が、1996年時の情報通信部長官で、現在のKT社長である。


 


 長官だった時代はKTの市場支配力を恐れて分離させておきながら、今になってまた合を要求するとはどういうことだと突っまれているが、本人は「況がわったのだから然判わる。今は有無線統合が新しいトレンドである」とにしていない子だ。 KTの固定電話、ブロドバンド市場はり上げが減少しており、KTFとの合で携電話とブロドバンドのバンドル割引、固定と携を融合した新サビスなどを展開してり切ろうとしている。IPTVや韓版モバイルWiMAXのWibro、VoIPへの投資もやしてオIP基盤を整え、2011年からはIPv6を適用する。2015年までにはADSLを全てFTTHに換するという計もある。KTは有無線ネットワクの果的な統合で投資率を高め、その分料金を下げるとも言っている。


 


 


  


放送委員に合を申請するKT社員


 


 


 これにして通信業界は、然ながら蜂のをつついたようなぎで、あちこちで合が上がっている。反する側は、「民の金で敷設した通信設備を占利用してきたKTが、そのインフラ力と資金力で携電話市場までもうとしている」と訴える。巨大企業が通信市場を牛耳れば新規事業者の入を阻害し、最終的に加入者の利益を損なうという主張だ。


 


 しかし、KTは「親社と子社の合なので何の問題もない」「原節減や投資率化、グロバル競化など、グルプとしてのシナジー効果をあげる」と、あくまで合貫く姿勢を見せている。


 


 現在は、情報通信の家政策を担する放送通信委員に合認可を申請中の段階。放送通信委員は「企業のことは市場に任せる」という基本方針で合は問題ないとみており、初は2009年5月に統合法人が設立される見通しだった。しかし、競合社であるSKテレコムとLGテレコムの猛烈な反を受けて、公正取引委員の審議をることになり、もう少し時間がかかる可能性も出ている。いずれにせよ、合は規定路線だ。


 


 


 


 


■反急先鋒のSKテレコムも寡占企業


 


 2008年3月に携電話端末の販売奨励金が解禁となった韓では、端末割引による加入者の奪い合いが過熱し、携キャリアの業利益は各社とも落ちんでいる。このため、携各社は、KTFがKTの資金力でさらに奨励金を積みして加入者を奪いにくるのではないかと神を尖らせている。携電話の普及率はすでに94%に達しており、新規顧客獲得より奨励金と料金割引で奪い合うしかないからだ。


 


 合の先頭に立つ携電話シェア1位のSKテレコムは、社長が自ら記者見を開くとともに、公正取引委員KT合する意見書を提出した。「通信市場の競構造を深刻に化させる恐れのある競制限的企業の結合であり、合は禁止されるべきだ。(件付きではなく)合そのものを許可してはならない」と反している。しかし、我が身を振り返ればそこまではいえないだろう。


 


 SKテレコムは携電話キャリアとして市場シェア50%を超えないことを件に新世紀通信を買したほか、2008年には有線ブロドバンド通信シェア2位のHanaro Telecomを買するなど、買収戦略で規模を大してきた。SKテレコムとSKブロドバンドHanaro)の上高は13兆ウォン規模(2007年基準)となり、KTに迫る。社員は約6000人とKTの6分の1ながら、業利益は2兆2000億ウォン(KTとKTFは合わせて1兆8000億ウォン)にのぼる。KTを市場支配的事業者と呼ぶが、携電話加入者シェアでは50.5%をキプしている。


 


 SKテレコムは有線通信市場を手に入れたことで、インタネット接、携電話、固定電話、VoIP、IPTV、モバイルデジタル放送(DMB)、Wibroなどのサビスをフルラインで展開できるようになった。バンドル割引で顧客のみを化しているが、このほとんどがKTのサビスとかぶっているからこそ、猛烈に反しているのかもしれない。


 


 KT側からみれば、これからの時代はモバイルが中心であり、有線ブロドバンドのシェアの高さはあまり意味がなくなる。SKテレコムは携では加入者シェアも保有する周波も有利な立場にあり、その点で日本のNTTグルプとKDDIグルプの係とはやや異なる。


 


 KTとSKテレコムはこれまで、互いに「市場シェアナンバワン」を宣文句にしてきたが、KTの合宣言以降は一して、「シェア1位企業は規制されるべき」と攻材料に使っている。KTは合事者であるだけに、上高も市場シェアも控えめに見積もり、嵐が過ぎるのを待っているようなところもある。


 


 


■2体制下で競は促進されるか


 


 今回の合により、韓の通信市場は有線も無線もKTとSKテレコムの2体制になることが目に見えている。大手2社の競を通じて、よりよいサビスが提供されるようになればいいが、下位企業や新規事業者を迫するだけに終わる不安もる。李明博政は「ビジネスフレンドリ」をキャッチフレズに、事業者間の競を促進させて家計の通信料金負担を20%安くするとアピルしている。規制緩和で「市場のことは市場の競に任せる」という方針だが、果たしてそのとおりにいくだろうか。


 


 韓ではブロドバンドも携電話も、新規事業者の登場によって競が活性化し、サビスの質が上がった。ところが、KT陣SK陣LG陣3社体制に集約が進むにつれ、その勢いに陰りが出てきたようにもみえる。最近は、不況を理由に新規投資計表がれ、インフラの高度化、4G開と商用化、IPTVの今後の展などの投資にして、KT以外のキャリアは口を閉ざすようになった。


 


 KTは合により、「コンバジョンス分野でのリシップ揮」「グロバル事業者への身」「有線事業の率化」「IT産業再跳躍牽引」の4つのテマを推進するという。2011年には上高20兆7000億ウォン達成、3万人の雇用創出を公言している。KTはIT略を構想した長官が社長に就き、IT省である放送通信委員と同じ建物を使っている仲だ。合後は自社の利益だけでなく、の通信市場展にも一段と貢してくれると、信じたいものだ。


 


 


 – 趙 章恩  

NIKKEI NET  
インターネット:連載・コラム  


[2009年2月5日]


三星電子 新概念のNAND技術で32ギガフラッシュメモリ開発(2006年9月25日 掲載)

7年連でメモリ容量の倍に成功


 


 


 


【ソウル】三星電子が40ナノ32ギガNAND型フラッシュメモリを開した。世界初の快だ。このメモリカドが10枚あれば韓国国会図書館の書のすべてが持ち運べるといわれる。メモリの容量を年、着2倍に加させてきた同社の技術力を結集して生まれた製品である。


 


 昌圭(ファンチァンギュ)三星電子半導体括社長は9月11日、ソウルで記者見を開き、「新念のCTF(Charge Trap Flash=電荷を存導体ではなく不導体物質に保存する方式)のNAND技術を開した。この技術を活用した40ナノ32ギガNAND型フラッシュメモリを汎用化し、2008年から量産に入る。08年にはテラバイト時代の基盤になる20ナノ256ギガNAND型フラッシュメモリまで開可能である」と表した。


 


 1年半で容量(集積度)が2倍にえるという「ムアの法則」にして、社長は1年ごとにメモリ容量を2倍にやすというメモリ新成長論、「の法則」を7年連で立証したことになる。


 


 三星電子は99年に256メガを開し、00年512メガ、01年1ギガ、02年2ギガ、03年4ギガ、04年8ギガ、05年16ギガとメモリ容量を年着に倍させてきた。今回開した40ナノはセルの間隔をの毛の3000分の1ほどの薄さで作った超微細技術で、32ギガメモリ容量は328億個のメモリ素子を親指の爪の大きさほどに集積した。このメモリを利用して16のチップでメモリカドを製作した場合、新聞400年分、高解像度写真3万6000枚、映40編を保存できる。メモリカドが10枚あれば韓国国会図書館にある220万冊の書を丸ごと保存できるので、書館を持ちくこともできるようになる。


 


 三星電子は01年に技術開を開始し、02年にCTF基本特許155件を確保、昨年に入って60ナノ8ギガNAND型フラッシュ試作品を生産した。CTF技術が量産に適用されれば、競合他社に2-3年の格差をげることになる。


 


 また、三星電子は世界最大容量の新物質メモリである512メガPラム(Phase Change:RAM)と、世界初ハイブリッドドライブ用SoC(System on Chip)の開にも成功した。Pラムはラムとフラッシュの長所を取り揃えた次世代メモリで、パフェクトメモリともいわれている。デタを保存する際に存デタを削除せず直接書きめるためプログラムの速度が存フラッシュメモリより30倍も速い。三星電子は08年からこの製品を商用化する計だ。


 


 また、ハイブリッドドライブ用SoCはハドディスクではなくメモリでブティングする方式で、起動時間を10秒以上短縮し、ドライブの電力消耗も80%ほど節約できるという。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 


 BCN This Week 2006年9月25日 vol.1155 載] Link


 

韓国情報通信部 コンテンツ産業を集中育成(2006年9月18日 掲載)

【ソウル】韓情報通信部は、IT産業を活性化させるため、デジタルコンテンツ産業を集中育成する方針を明らかにし、連産業のCEO招待を開催して政府の方針を明した。


 放送と通信の融合によるIPTV、TVポタル、DMB(モバイル放送)などのデジタルコンテンツ市場を活性化させるため、政府はコンテンツ流通体制を整え、端末とコンテンツを一に輸出する方策に重点を置いている。


 


 盧俊亨(ノジュンヒョン)情報通信部長官は「政府は韓デジタルコンテンツ産業のグロバル化、成長基盤の大、産業間連携成長のため、基盤技術のR&Dおよび通信と放送の融合を前提にしたコンテンツのテストベッドのような共通サビス提供を集中支援する計」と述べた。


 


 情報通信部だけでなく大統領直も「ITと文化の融合によるコンテンツ競化報告書」を表した。が直接コンテンツ産業の展について表するのは異例のこと。7月末からは放送通信融合委員の活動も本格的に始まり、IPTVやデジタル放送向けのコンテンツ活性化のための制度整備と支援策を具体化させる計だ。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)



BCN This Week 2006年9月18日 vol.1154 載] Link

「太王四神記」プレミアムイベント2008 in Japan その1 (過去記事)





家族のためなら何でもできるのがヨン様の心



イベント前日の5月31日、東京は大雨で「明日大丈夫かな~」なんて心配しながら新幹線に乗りましたが、ヨン様はさすが晴れ男! 大阪はすでに晴れて当日はカンカン照りの夏空でしたね。大阪に到着するまでもそわそわしましたが、大阪に到着すると「あ~私、ヨン様と同じ空の下にいるのね~」なんてひとりでしみじみ感動しながら、大阪名物という豚まんに目を奪われてしまいました。ダメですね。


ヨン様が大阪に舞い降りたのは30日ですが、関西空港へ出迎えるため、前日の29日から大阪入りした方も多いですよね。日本のマスコミでは3000人との発表がありましたが、現場にいた韓国マスコミのカメラマンが言うには、空港に集まったヨン様家族(ファン)の数は6000人近かったということです。私も行きたかったです。


31日、新大阪駅から京セラドームへ下見に直行したのは、私だけではありませんでした。「ここなのね!」と鼻息荒く会場を見渡していると、遠くから何やら騒がしい音が! 「え~もしかしてヨン様~~」と思い見てみると、駐車場の入口までの沿道は、すでにヨン様家族でいっぱいだったのです。もしかしたら、ヨン様がリハーサルでやってくるかもしれないということで、みなさん待っていらしたんですね。私も一緒にかなりの時間待ってみましたが、願いはかなわず、「明日のためにスタミナを貯めないと!」ということで、大阪のコリアンタウン鶴橋でおいしい焼肉をいただいてホテルに戻りました。結局なんだか胸騒ぎがしてなかなか寝付けず、朝は寝坊して慌てて会場へ走ることになってしまいました。トホホ。


ところで、京セラドーム3万5000席のチケットはたった20分足らずで完売となりましたが、それでもこのイベントは赤字なんだそうですよ。舞台装置やエキストラからオーケストラまで、盛りだくさんのイベントにするため約4億円もかけているので、チケットの収入ではまったくの赤字なんだそうです。それでもヨン様は、今まで首を長くして待ってくれた家族との再会をビジネスにしたくないと、チケット代をなんとか安くしてより多くの家族に来てもらうため、自分はノーギャラで来日されたそうです。ヨン様が韓国で尊敬されている理由がわかりますよね。





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    みなさん、ドラマの中の衣装で登場!(提供:BOFi)










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    見渡す限り人人人。










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    韓国語で「現地集合」と書かれたTシャツを着た家族達。













ヨン様との再会まで後もう少し!



当日も朝6時から会場に集結! グッズ購入のために炎天下の中で3時間以上も並ばなくてはなりませんでした。が、なんのそれしき! ヨン様のあのステキな笑顔に、もうすぐ出会えるんです。疲れたなんて言ってられません。何時間並ぼうが待とうが、ヨン様にいよいよ会えるという希望があるから、全然疲れないんですね。「こうやって待っているあいだ、韓国のロケ地を訪問したときの話題やヨン様の話で盛り上がるのが、楽しくてしょうがないのよね~」と、笑顔が絶えない家族のみなさんには脱帽です。ヨン様との再会のため、おめかししていらした方もいらっしゃれば、手作りの衣装でいらした方、グループで同じTシャツを着ていらした方……みんなキラキラ輝いてきれいでしたよ! 韓国語で応援の言葉を書いた垂れ幕を準備したり、韓国の国旗を振ってくださったり……それを見たヨン様は、すべてを胸に残したに違いありません。


会場の前では、ニッコリア編集部のスタッフがチラシ()を配っていたのにお気づきになりましたか? 紹介していたのは、太王四神記公式グッズのひとつで、ニッコリアでしか手に入れることのできないオリジナル商品! 本物のシルバーとオーストリア製クリスタルガラスで作った携帯電話のストラップです!! 「太王四神記」のファンなら絶対ほしくなるに違いないと胸を張って言える、自信作です。ドラマグッズというよりも、ジュエリーショップで売っているようなアジアテイストの神秘的なストラップなので、プレゼントにもいいですよ。そのうち、このストラップが誕生するまでニッコリア編集部が流した涙と苦労の裏話もまた公開しますね。





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    イベント前日、駐車場前でヨン様待ち!










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    韓国語の応援幕まで用意したみなさん。













夢のような幻のような時間



12時から会場への入場が始まりました。お昼ごはんを済ませたくても、どこも長蛇の列! やっと見つけたレストランで昼を済ませて、いよいよ会場内へレッツゴー! おっと、よく見るとその隣のレストランは、なんとBYJ北海道オフ会様の貸切! さすが主婦のみなさん。先見の明です。


北は北海道から、南はシンガポールや東南アジア各国からヨン様家族が集まっただけあって、どこを見渡しても人! 人! 人! 圧倒されるほどの人ごみです。でも本当にすごいのは、こんなに人がたくさん集まっているのに、全然混乱しないことです。みなさんヨン様の家族らしく、ルールはしっかり守るし、ヨン様の迷惑になってはいけないと、すごく気を使うその姿はもう健気な乙女そのものです。


14時20分頃でしょうか、ついに開演ベルが鳴りました! もう回りの家族達とヨン様話に花を咲かせすぎてしまい、いつ開演したのかさえあまり覚えていないという私……。読者代表なのに、こうしてはいられません! しっかりレポートしないと! 気合を入れ直して、メモとペンを握り締めドキドキ冷や汗をかいていると、そのとき!! 舞台の垂れ幕が落ちて、そのうしろから「太王四神記」のあのコスチュームをまとった四神の姿が! スジニにキハにヒョンゴにチョロにチュムチ! みんなが目の前にいるこの瞬間が信じられません。そして真ん中の白い扉がゆっくり開くと、そこから鎧を着たタムドクが歩いて登場です! あまりにもステキで幻想的で、ただ息を呑むばかり。あの時の胸がぎゅっとしめつけられるような感動は言葉では表しきれないですね。


そして本格的にイベントは始まりました。これから先も詳しく! すべてを! レポートしますのでしっかりついてきてくださいね!


「太王四神記公式グッズ」のチラシはこちらからご覧になれます。(PDF/2.06MB)





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    イベント前日駐車場前でヨン様待ち。思い思いの応援幕。










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    待っても待ってもヨン様の姿を目にすることはできず~。










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    駐車場前には緊張した姿のスタッフ達が。










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    ニッコリアのTシャツを着て、ニッコリア太王四神記オリジナル携帯ストラップのチラシを配るスタッフ。


          BY  趙章恩

    Original report
    http://ni-korea.jp/entertainment/report/index.php?id=13






韓国の人気投票 最も使ってみたいIT商品(2006年10月16日 掲載)

1位は「ロボット」


ロボット掃除機の人も上昇


 


 


【ソウル9月末、情報通信部の2006年上半期プレスで面白い調査結果が表された。15以上のネットユ2000人を象に「IT839で育成されている新技術のなかで最も使ってみたいIT商品」について調査したところ、1位は17.5%で知能型ロボットが選ばれたそうだ。2位は14.6%で時速120Kmで走りながらADSL並みの高速通信を利用できるWibro、3位は10.6%で携電話からモバイル放送が視できるDMB、4位にはユビキタスホムネットワク、5位には次世代PCが選ばれた。男性はWibroとロボット、女性はロボットとホムネットワクを最も使ってみたいと答えている。



 政府が06年の目標として家事や育
を手ってくれる100万ウォン台(約14万円)の民ロボットを発売すると表してから、民のロボットにする心が高まり、ロボット玩具や掃除機がよくれるようになった。2010年には30万台を超えると予想されるロボット掃除機市場をめぐり、世界1位である米iRobotの製品「Roomba」を販するコスモ洋行とLG電子、三星電子のトップいが熾烈になっている。三星電子の89万ウォン(約11万円)と99万ウォン(約12.5万円)の「ハウゼンロボット掃除機」は発売2か月で2000台が販され、生産が予約に追いつかないほど。期待以上のれ行きのため、より安いの新製品も計している。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2006年10月16日 vol.1158 載] Link


 


 


 


 

韓国 三星電子 MP3P事業に本腰(2006年10月2日 掲載)

アップルコンピュタに


 


 


 


【ソウルiPodに比べて格が割高にもかかわらず、アイリバYeppといった産ブランドのMP3プレMP3P)を好んで使っていた韓もついにiPodに傾き始めた。


 代表格だったアイリバを製造しているレインコムの経営悪化により、MP3P業界全体が活を失っている。その背景にはアップルの攻的なマケティングがある。アップルはiPodのシェア大のため、低略を繰りげた。例えば、iPodナノは韓MP3Pより30%ほど安い。


 


 従来、半導体や高級プレミアム家電市場に集中し、MP3Pはついでに作っているようなものとしか考えていなかった三星電子も、ついに韓MP3P産業を放置できないと動き始めた。韓市場で三星電子のMP3P「Yepp」シリズはあまり人がなかったが、新製品を々発売し、2005年から販2倍以上にえている。


 


 最近、三星電子はドイツ「IFA2006ベルリン」展示に力作と自負している「T9」と「K5」を出展した。スライド型スピ内蔵し、友達と一に音が聞けるミュジックシェアリング機能、Bluetooth採用により無線イヤホンで音や動しめ、携電話と連動させて音く途中でも、MP3Pから電話を受け取れる仕組みになっている。またパソコンから無線で音ファイルを送できる。


 


 さらに三星電子は、iTunesミュジックストアに抗できる自の音サイトを10月にヨロッパを舞台にオプンする計だ。三星電子デジタルAV事業部の全東守(ジョンドンス)務は「三星電子は、製品開力はもちろん、コンテンツサビスといったソフトウェアまで事業競力を徐化している。特に新しいライフスタイルを提案する差別化された商品を持的に発売し、MP3Pの最大輸出としてのプライドを回復しながら市場を先導していく計」と述べている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)



BCN This Week 2006年10月2日 vol.1156 載] Link 


 


 

第10回:ヨン様主演の『四月の雪』、韓国でも盛り上がってます!(過去記事)





第10回 ヨン様主演の『四月の雪』、

韓国でも盛り上がってます!

2005年9月15日


 韓国でも注目を浴びているヨン様主演の映画『外出』(邦題『四月の雪』)。TVではチャンネルを回すと予告編が流れ、芸能番組でもここ数週間、絶えずヨン様と監督のインタビューが登場している。








『四月の雪』、9月17日よりロードショー
ユニバーサル映画/IMX提供 UIP配給
(C)ShowEast Co.,Ltd.
(C)BlueStorm Co.,Ltd.
(※ 画像はすべてクリックで拡大)

●日本人の熱狂ぶりが話題に

 韓国ではペ・ヨンジュンとソン・イェジンの不倫という組合せも新鮮で、メロドラマに強いホ・ジノ監督の4年ぶりの作品ということでも話題になっているが、日本のファンの熱狂ぶりがもっと話題になっている。

 3月の撮影現場公開の際に百数十万ウォン(1ウォンは約0.11円)を出してタクシーを借り切り、撮影チームを追い掛け回したファンがいたとか、4月のコンサートシーンを撮影したときにはツアーで4,000人もの日本人女性が集まったとか、8月のプレミア試写会では映画館の入り口で日本人ファンに韓国のカメラマンが押しつぶされ高価なカメラが何台も壊れてしまったなどなど、TVや新聞で連日色々と報道されている。

 だが、韓国でもヨン様は特別な存在。徹底した自己管理と温かい笑顔を絶やさない彼のお陰でアジアで韓流ブームが沸き起こり、韓国を訪問する観光客が増えたと、ヨン様を尊敬する人が多い。韓国ではヨン様に熱狂する日本のファンをバカにしているのではなく、本当にありがたく思っている。韓国のスターを日本の人も好きになってくれる、韓国に好意をもち韓国語を学ぶ人が増えている、このようなニュースが流れるたびに、自然と韓国の中でも日本が好きという人が増えている。

●新たな“ヨン様聖地”が出現

 『外出』のロケ地になった三陟(サムチョク)市は、すでにヨン様ファンのお陰で地域経済活性効果が3億円に昇るという。撮影当時から日本からの団体ツアー客だけで1万3千人以上、合計2万人を超える観光客が三陟を訪れ、映画に登場する竹西楼、三陟医療院、ソマン薬局、サムフンモーテルは観光名所となった。三陟市は『外出』制作陣に名誉市民証を授与し、春川のように「ヨン様聖地」としてアジアからの観光客がどんどん増えることを祈っている。

●韓流を悪用した商法にご用心

 ネット公募で500人を招待した9月6日の試写会では、映画館には入れなくても舞台挨拶に来るヨン様の顔をちらっとでも見たいと日本のファンが大勢集まり大変な騒ぎとなった。映画会社は、試写会のチケットを売買した場合、刑事告発するとまで厳重に注意したが、当選者らが現場にいた日本人に高額でチケットとポスターを売る事態が発生し、主催側は入場する全員のチケットと身分証明書を確認、当選者本人以外の入場を拒んだため、残念ながら日本のファンは入れなかった。この中には日本の旅行代理店から試写会のチケットを買ったという日本人女性も何人かいた。

 韓国でもよく問題になっているのが韓流を悪用した高額ツアー。今回もヨン様ファンを狙った詐欺まがいのツアーが多く、「ヨン様の舞台挨拶がある試写会に参加できる」と言われ高額なツアーに参加したが、実際には映画館で『外出』を見ただけだったという人もいた。代理店側は「ヨン様のスケジュールが急に変更された」と言うが、本当は元々舞台挨拶などなかったという被害も発生している。(
2ページ目に続く


視聴!<韓国芸能ニュース>

MBC芸能ニュース「セクションTV」
 毎週水曜日午後11:05~
 8月24日・9月7日放送分:ヨン様特集、独占インタビュー
(会員登録必要、VOD1本500ウォン、Onairは無料)
 >>> MBCについて詳しくは
第3回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編3<有料でも見たい!MBC>を参照。

SBS芸能ニュース「生放送TV芸能」
 毎週水曜日午後8:55~
 8月31日放送分:ヨン様日本訪問密着取材
 2004年12月1日放送分:ヨン様日本CF撮影現場独占取材
(会員登録必要、VOD1本500ウォン、Onairは無料)
 >>> SBSについて詳しくは
第4回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編4<ヨン様新作が話題SBS>を参照。

KBS2TV芸能ニュース「芸能界中継」
 毎週土曜日午後8:55~
 ここはあまりヨン様ニュースを放映していない
(会員登録必要、VOD無料、Onair無料)
 >>> KBSについて詳しくは
第2回:無料で楽しむ韓国ドラマ 入門編2<KBS>を参照。




●ヨン様の存在が大きすぎて……







韓国で8月23日に開催されたプレミア試写会で。左からイム・サンヒョ、ぺ・ヨンジュン、ソン・イェジン、ホ・ジノ監督
(※ 画像はすべてクリックで拡大)
 話を映画に戻そう。久々に演技するヨン様が見られる『外出』だが、韓国と日本では反応が若干違う。アジアからの取材陣400人を含め1,400人のマスコミ関係者を招待した8月23日のプレミア試写会(関連ニュース:ヨン様『四月の雪』試写会で感激~ソウル)では、日本と中国の記者らは「この映画は絶対にヒットする、素晴らしい」と褒め称え、一方、韓国の記者らは「うん……」と頭を抱え悩む場面が見られた。冬のソナタと変わらない冬、雪、ヨン様のメガネ、ヘアースタイルなどから「日本のファンを意識しすぎた映画」と批判する声もある。

 ホ・ジノ監督は韓国映画ファンなら誰もが名作として称える「8月のクリスマス」で一躍有名監督となった。何でもないようなありきたりの日常を静かに、でも独特の感性で表現するのが得意。だが「この映画はヨン様の存在が大きすぎてホ監督らしさを生かせなかったのでは」と韓国では言われている。

 韓国でも日本同様、「ヨン様の冬ソナに続く繊細な感情演技がとてもよかった」と言う人が多いが、それよりソン・イェジンの変身が注目された。制服が似合う可憐な少女から一皮向け、自分から進んで「この映画にはベッドシーンが必要。女性が上になった体位の方がいいのでは」とアイデアを出したというほどで、大人になった演技に感嘆している。

●タイトルにも日韓の感性の違い

 日韓で映画の評価が分かれるように、感性の違いはタイトルにも表れている。『四月の雪』はホ監督が映画のシナリオをまとめる段階から考えていたタイトルだったそうで、「春が好きだけど雪も好き」というセリフから生まれた。めったにあり得ないけど十分起こりうることを象徴しているよう。ホ監督の作品には象徴的なセリフが多いので『四月の雪』というタイトルもとてもいいと思ったが、韓国ファンは、何を言いたいのかわからないタイトルよりは禁じられた愛を象徴するかのような『外出』のほうがピッタリと口を揃える。

●リアルな感情から生まれたあの名シーン

 韓国ファンお勧めの場面は予告編にも出てくる刺身屋で2人がお酒を飲むシーン。これは台本なしで、本当にお酒を飲みながらアドリブで撮ったそう。また洞窟でのキスシーンは、監督の指示でソン・イェジンには何も言わずにいきなりヨン様がキスしたため、驚きながらも幸せそうなリアルな表情がカメラに収められたとか。

 ヨン様が屋台で後輩と酔いつぶれるほど飲んだ後「一人にさせてほしい」と言い泣き崩れる場面、9時間もかけて撮ったという噂のベッドシーンにも息を飲んだが、「あれれ?これだけ?」って感じで物足りないという意見が多い。映画サイトの掲示板では、ストーリの流れとして、もう少しインパクトあるベッドシーンでもよかったんじゃない? という書き込みが多かった。

●ヨン様の理想の女性像にも変化が

 ヨン様は「この映画を撮りながら理想の女性像が変わった」と言う。今まではしっかりと自分の仕事を持ち努力する女性が理想だったが、映画のソン・イェジンのような賢母良妻タイプもいいなと思えるようになったとか。また『外出』を撮影しながら演技のパターンにも変化があり、今までは人物を綿密に分析し台本どおりに完璧に演技しようとしていたが、ホ監督と出会ってからその時々で登場人物になりきり、感情的に演技することもあったと告白している。

 『外出』は韓国では9月8日に公開されたが、コメディ映画に押され、まだ観客はそれほど入ってない。しかし、すでに前売りは1位をキープしているため、9月17日から19日のお盆連休が終われば、忙しかった主婦達が大挙して映画館を訪れるだろうと予想されている。韓国のヨン様ファンの間では「外出は2度観るともっと好きになる映画」と言われているので、日本のファンも負けずに何度も観て、自分だけの名場面を探してみてはいかが?







関連リンク 外出(四月の雪)関連サイト


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RBB TODAY : 趙章恩の現地直送「韓ドラ事情」
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