韓国 政府機関がVoIP導入(2006年12月18日 掲載)

年の商用化に先立ち証作業




 


【ソウル】韓政府機の電話が電子政府通信網を利用した070局番のインタネット電話(VoIP)にわる。情報通信部本部、政府統合電算センタ動部、関税庁、海外報院の5つの政府機11月30日から電子政府通信網基盤VoIPを利用することになった。2007年のVoIP商用化に先立ち、通話品質、他の通信網との相互連動性、費用果分析およびセキュリティなどを証するためだ。



 今回のVoIP導入は、2010年にすべてをインタ
ネットプロトコル(ALL-IP)網に切り替える計対応し、政府機の電話料節減および多なマルチメディアサビスを利用するため、政府統合電算センタの主導で推進されている。  韓でインタネット電話が常用化されてから1年4か月、この1年間で市場規模は急大した。韓IDCの調査では年平均54%成長し、05年の1570億ウォンから09年には9689億ウォンに高まると予想している。


 


 00年1月、セロムC&Tが韓で初めてPCからPCに電話をかけるインタネット電話無料サビスを提供して以03年末までこのような方式のインタネット電話加入者は20万人を超えた。安い電話料金は魅力だが、通話品質がとてもく、インタネット電話は使い物にならないという認識がまった。このため電話機を使う現在のVoIPがなかなか普及しない況だった。


 


 05年8月、三星ネットワクスが韓で初めて070局番のインタネット電話を商用化してから、11月にKT、12月にはHanaroTelecom、SKテリンクなどがサビスを提供し始めたが、まだ加入者は13万人ほど。PCから利用するVoIPの加入者は90万人ほどだ。


 


 政府機VoIPを導入することで信性が高まり、利用もえるのではないかと期待されている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


 


 BCN This Week 2006年12月18日 vol.1167 載] Link


 


 

韓国 コールセンターに国家標準を導入(2006年12月4日 掲載)

率化とサビス品質を


 


 


 


【ソウル】韓産業資源部技術標準院はコルセンタ家標準(コリアンインダストリアルスタンダド=KS)を導入した。



 コ
ルセンタの運営効率を高める一方で顧客により質の高いサビスを提供し、競力を化するのが狙い。2種類のKSを制定した。


 


 新しく制定した標準は、20人以上のカウンセラとコルシステムを取り揃えたインバウンド型コルセンタにおいてサビス品質、および業員育訓練にするものだ。


 


 サビス規格はコルセンタ基準と、これを效率的に遂行するための人員、施設、装備、品質管理システムにする基準となる。20秒以80%以上の電話コルにする答率と、最初の電話で70%以上の問題解決率が基準となっている。


 


 育訓練規格はコルセンタのサビス品質を維持するための人員構成(カウンセラ60人あたり1人以上の品質管理者の配備など)、育訓練課程、容および時間、育講師資格などにする事項を規定している。新人カウンセラ160時間以上、存カウンセラ120時間以上の理論と育を受けなければならない。


 


 現在韓には2000以上のコルセンタが運されている。アウトソシング市場規模だけでも2兆ウォン(約2500億円)を超えるが、評の基準がないためコルセンタによってサビス品質の差が大きく、企業がアウトソシングをする際にも問題があった。


 


 コルセンタへの急激な需要大により、基盤施設自体は最新でレベルは高くても、1週間未の短期育に依存して要員を充する傾向にあるため、話能力やサビスマインド、職業倫理意識も低いカウンセラが多く、トラブルが相次いでいた。


 


 現在、オストラリアをはじめフランス、オランダ、デンマクの各家標準を採用、米は民間標準のCCSS(Call Center Service Standard)、英体標準を適用。各対応にはばらつきがある。


 


 韓の技術標準院は今回KSの制定により、コルセンタのサビス品質の向上はもちろん、業者間の競により韓ルセンタ業界の競化にもつながるものと期待している。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)



BCN This Week 2006年12月4日 vol.1165 載]  Link 


 


 


 

オンラインゲームではなくeスポーツ!オリンピック並みに盛り上がる理由は?

サムスン、SK、KTF、STXなど韓を代表する大手企業は野球やサッカムを運するようにプロゲを運している。から始まったオンラインゲムの対戦やプロゲという職業は中ロッパにも影響をえている。 



 
G★2008では、世界で初めてeスポ
際機構として9ヶ加する「eスポツ連盟(IeSF:International e-Sports Federation)」の設立記念式典が開催された。添付画像


長は韓eスポツ協長でもある、韓最大手携電話キャリアのSKテレコムの代表が勤めている。


 


今までのeスポツリグは、G★2008で決勝が行われた「スファイト」のようにゲ社や民間企業がスポンサとなって開催されていたが、eスポツ連盟の誕生とeスポツのリに適したゲムタイトルがえてきたことにより、オリンピックのように別で成績を競うイベントが開催出るのではないかと期待されている。 


人がここまでオンラインゲ対戦に夢中になるのは、純に勝ち負けをはっきりさせるのがしいからではない。



どんなマップでどんな
術を使って勝つのか、オンラインゲムと言えど人間の頭と頭決には先のめない妙味があり大面白い。加えて、他のスポツと同にプロゲ対戦には、解者と司の中が入り、この掛け合いが評判のようだ。



の秋葉原ともいえる電街の龍山には、ゲ対戦スタジオである「eスポツスタジアム」があり、ゲムごとに名解者が存在する。 



 
プロゲ
は全12体存在する。サムスン電子「KHAN」、SKテレコム「T1」、CJ「エン添付画像トゥス」、MBC「ゲムヒ」、KTF「MagicNs」、ルカフ「OZ」、STX「SouL」、ウンジン「スタズ」、オンゲムネット「スパキズ」、e-stro「e-stro」、wemade「FOX」、空軍「ACE」と大手企業や軍までも名前をげている。



野球やサッカ
ムの運には莫大な運費がかかるが、プロゲは少ない投資額で10倍以上の宣伝効果を上げられるため、特にIT企業に人が高い。



2008年11月時点でeスポ
ツ協に登された韓のプロゲ435人。大で上位8位まで入賞したプレイヤは、門の育を受けてプロゲとして登される。


この中からさらに力のあるプレイヤがプロゲの一員として選ばれるのだ。


 


2008年のリ優勝はサムスン電子の「KHAN」。この体は、2004年から女性監督が率いていることでも注目されている。


 


KTF「MagicNs」はプロゲの中で最も史が長い。


電話キャリアであるKTFが、若さと挑、先端技術を備えた企業文化をアピルするため1999年12月に設立した体だ。時はまだプロゲという言葉が浸透しておらず、ゲムばかりしている=オタクというマイナスイメジがあった。


しかしKTFは、オンラインゲムはeスポツとして大きな産業になると考え、5年間で45億ウォンを投資して10倍以上のマケティング果を達成したという。


KTFの成功を見て、CJやSTX、ウンジンといった韓の有名企業らもプロゲ設立に入し、現在の市場が形成されたというわけだ。


 


空軍が「ACE」というプロゲを持つようになったのには、は裏話がある。韓でカリスマ、皇帝と呼ばれるプロゲ1世代イムヨファンが兵で召集された際、彼のプロゲとしての人生が入隊によって中させられてしまうのは勿体無いと、防部と文化光体育部がわざわざわ軍にゲを創立したのだ。


もちろん、プロゲのために軍がゲまで運するとはけしからんというもあった。



しかし空軍は、空軍の訓練の一つとしてシミュレ
ションなどの開にも加させるということで、「電算特技兵」としてイムヨファンをはじめとするプロゲ達が軍に在籍している期間もゲムをけられるようにしたというのだ。兵にして後ろ向きな若い世代に向けて、入隊させるためのイメジアップ略だったのかもしれない。


2008年からは、軍の報を兼ねて正式にeスポツ兵」として兵士を募集している。 


プロゲのゲ管理体制はとてもしいことで有名だ。ムの中は、それぞれ1軍と2軍に分される。リえる選手は1ラウンドたり12人に限られているため、チムの中でも選選手になるためには熾烈な競をしなければならない。



さらに、年間5ラウンド、ほぼ
日休む間もなく対戦けなければならない。集中力を保てる基礎体力作りも十分でなければ良い成績は期待できないのだ。


プロゲはリにランク付けされ、優勝回が多いほど年俸が上がるのはプロスツ界と同。椅子に座り十分マウスを動かすだけのように見えてるこの職業は、際には大体力を消耗するため、スポツ選手よりもしい合宿体制が敷かれている。 


次回は、伝説のプロゲ「皇帝」ことイムヨファンはじめ、プロゲ態に迫ってみよう!




By.趙章恩



Original report (@niftyゲム)
http://game.nifty.com/cs/column/detail/090107119360/1.htm

「皇帝」イム・ヨファン入隊で浮上した「プロ」ゲーマー徴兵問題 [2006年11月7日]

 韓国オンラインゲーム業界の生き証人、プロゲーマー「イム・ヨファン」選手が遂に空軍へ入隊した。イム・ヨファン選手は韓国では知らない人のいない超有名人、数々の広告に出演し、年俸は契約金だけで3年間8億ウォン(約1億円)、百科事典にまでその名前が掲載されている。


 1980年生まれでまだ26歳なのにすでにプロゲーマー暦7年、現在移動通信キャリア最大手であるSKテレコムのプロチーム「T1」に所属している。一時期スランプはあったものの、長い時間トップも守り続けた。身長180Cm、体重70Kgとほっそりした美少年が、表情一つ変えず一心不乱にマウスを動かし敵をとことん攻める勝負根性の強いゲームスタイルから男性ファンはもちろんのこと、サッカー選手や芸能人以上に女性ファンを抱える大物スターだ。ファンサイト会員数はそこらへんのアイドルより多い70万人、プロゲーマー初の2億ウォン年俸(約2500万円)、史上初StarCraft(対戦型戦争ゲーム)リーグ戦決勝進出10回といった華々しい記録の持ち主でもある。


徴兵免除を求め署名運動も


 入隊前の最後の試合となった第1回スーパーファイターズ大会には1万人の観客が殺到し、ネットとCATVのオンラインゲーム中継専用チャンネル3社から中継され、800万人以上が観戦している。オンラインゲーム中継は地上波の民放でも金曜日の夜よく放映される人気番組で、アナウンサー、解説者がまるでサッカーやプロレス、K1の中継のように、選手のマウスの動き一つ一つを中継し、各選手の特徴や戦略を解説する。解説者が解説の途中に立ち上がったり、怒り狂ったり、選手より自分が燃え尽きて最後には声が出なくなるという珍事も日常茶飯事だ。


 韓国国籍を持つ男性なら避けて通れないのが徴兵制。有名人だからといって例外はない。だが、イム・ヨファン選手の入隊はファンはもちろん、オンラインゲーム業界を巻き込んでの議論となった。


 サッカー選手はワールドカップベスト4、野球選手は金メダル、囲碁棋士は世界大会で優勝すれば徴兵が免除になるのに、韓国オンラインゲーム産業を支えるプロゲーマーたちは世界大会で何度も優勝しているのに、どうして徴兵を免除してもらえないのか、とファンを中心に署名運動が始まり、プロゲーマーを管理している韓国Eスポーツ協会も動き出した。一部では「戦争ゲームに強いんだから軍のスペシャリストとして活用すべきだ」、どいった「?」な意見まで登場し、オンラインゲームに詳しくない年配者までも「プロゲーマーとはそんなにすごい人たちだったのか」と関心を持つようになった。


 そこで妥協案として国防部が出した意見が、プロゲーマーを一般兵士ではなく「空軍電算特別技術兵士」として選抜するという案だった。「空軍電算特別技術兵士」になれば基礎軍事訓練後、空軍本部中央電算所に配置され、軍事用シミュレーションゲーム開発テスターとして活躍することになる。さらには、兵士たちのEスポーツ関連同好会に参加し、兵士達を楽しませやる気を沸き起こすとても重要な(!)役割を果たすことも期待されるというわけだ。


 プロゲーマーもスポーツ選手以上の人気と地位を獲得しているため免除対象にするべきという意見と、プロゲーマーまで軍免除の対象になるなら「サラリーマンだってインターネット検索は上手いぞ!プロゲーマーぐらいの電算技術は持っているはずだ!」と主張する意見が対立し、大騒ぎとなった。


 が、結局、イム・ヨファン選手は免除にならず空軍電算特別技術兵士として10月9日入隊した。


Starcraftがなぜ国民的人気を集めたか


 ここで韓国の徴兵制について簡単に説明すると、韓国男子は18歳~30歳の間に身体検査を経て、現役といわれる陸軍兵隊または区役所の雑務や地下鉄駅構内で酔っ払いを運び出し、満員電車の中に乗客をぎゅうぎゅう押し込む役割をする公益要員のどちらかで2年3カ月間軍人として生活することになる。産業特例要員といって工学関係の資格証を持つ人を対象にベンチャーや研究施設で3年間働かせる特別処置もある。もちろん健康でない人は軍を免除される。


 でも青春の2年3カ月を軍で過ごした恨みは想像以上で、学閥以上にどの部隊出身なのかは男性同士の重要な話題になっている。もちろん、履歴書にもちゃんと書かなくてはならないし、軍を除隊したか免除された人だけが採用対象になる。軍を免除された人は「神の息子」と憎まれ、仲間はずれにされるのがおち。自分が軍でどれだけ活躍したかホラを吹く男性は後を絶たず、軍の話になると自動的に「はいはい、あんたも海軍の特攻隊でタンクを自ら運転して北朝鮮を攻めたんでしょう」とうんざりする女性も多い。


 この国民のほぼ半数が持つ軍隊経験は他の国ではあり得ない事例を生み出した。StarCraftというアメリカBlizzard社の戦争ゲームの爆発的人気とStarCraft対戦のためにブロードバンドに加入し、ADSL大国になったことだ。


 StarCraftはそれぞれ武器や能力に特徴がある3つの種族「テラン」、「ジョグ」、「プロトス」から種族を選び対戦することになる。対戦相手はPCではなく、ユーザー同士となるため、勝負の進み方に決まったパターンがない。また戦争のためのマップを素早く把握し、敵がどこにいてどのような戦術で攻めてくるかを先回りしてキャッチした方が勝ちだ。グループでの戦いなので参加者同士のチームワークが当然、重要。


 つまり、同じチームを組んだメンバーにてきぱき指示を出し、ゲームを勝利に導ける、軍隊経験を自慢できるとっておきのゲームというわけ。 StarCraftの人気のお陰で子供の遊びとして扱われたオンラインゲームは韓国を代表する産業に成長し、まったく新しい職業である「プロゲーマー」を登場させた。


 ちなみにイム・ヨファン選手のニックネーム「皇帝」もStarCraftに由来する。彼がプロゲーマーの中では初めて、StarCaftの種族の中でもくせものである「テラン」を自由に操り勝利したことがきっかけだ。これを機に「テランの皇帝」と呼ばれるようになり、何度も優勝していることからそのまま「皇帝」がニックネームとなった。そんな彼は、ゲームの世界から軍隊の世界へとこれから2年3か月を費やすことになる。


(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン

-Original column
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20061107/252718/

有線・無線電話のコンバージェンスで「一足先にユビキタス」―KTとサムスン (過去記事)

韓国には面白いIT施設がたくさんある。情報通信部1階にオープンした「ユビキタスドリーム展示館」にはホームネットワークやRFID、知能型交通、人の動きに反応する広告など、2010年の韓国が紹介されている。

 郊外のFTTHショールームでは、高級マンションの一室を使った遠隔医療、インターフォンの映像を携帯電話に転送し、訪問者を確認して遠隔でドアを開けるサービスなどが体験できる。TVで映画の試写会に参加することもできるし、受験勉強までできる。


 街中には通信キャリアが顧客管理のために運営しているメンバーシップ制の無料PCバン(インターネットカフェ)があり、全国の郵便局と銀行にも、誰でもネットを使えるPCが必ず置いてある。 こうした状況だから、韓国ではわざわざパケット代を払ってまで携帯でネットを利用するのは無駄使い、という考えも多いのだ。そんな韓国で通信事業者が収益をあげるには、ニッチ市場を狙ったコンバージェンス(融合)しかない。


 韓国最大通信事業者のKTは、2010年までに本格化すると予想されるコンバージェスサービスでも主導権を握れるよう、自社のインフラと、携帯電話マーケットシェア1位であるサムスン電子の技術と端末を応用し、電話とデータ通信、固定電話と携帯電話、放送と通信、ホームネットワークといったコンバージョンス分野を強化している。特に携帯電話がデジタル機器の中心になる「モバイルコンバージェンス時代」の到来をにらんだ新しいビジネスモデルとして成功を収めているのが「Ann」、「Du:」、「Netspot Swing」といったコンバージェンスサービスだ。








添付画像

サムスン電子のPDAスマートフォン「SPH-M4300」(広報資料より)


 日本では肩身の狭いPDAだが、韓国ではKTが無線LANとCDMA携帯電話のデュアルモードを備えたPDAスマートフォン「Netspot Swing」のサービスを2003年6月に開始してから、サムスン電子のPDAスマートフォン(SPH-M4300)に機種変更する人が増えている。無線LANはKT、CDMAはKTの子会社であるKTFにそれぞれ加入しなくてはならないが、サポートはKTが担当しているので面倒なことはない。今テレビに流れている映像をネット経由でそのままリアルタイム受信できる「OnairTV」や、ドラマ再放送のビデオ・オン・デマンド、音楽ファイルも「Netspot Swing」だと無料で利用できる。だが、うっかりこれをCDMAで接続してしまったらもう最後。先日このような間違いをおこしてパケット代1千万ウォン(約110万円)請求された男性が料金の取り消しを求める裁判を起こしたが、ユーザーのミスということで片付いてしまった。ホットスポット圏外になると「CDMAに接続しますか?」と必ず警告画面が出てユーザーがYESかNOかを選択しているようになっているためパケット代は払うべきという結論だった。


 5月から韓国では、携帯電話から利用できる衛星DMB(Digital Multimedia Broadcasting、モバイル衛星放送)が世界に先駆けて商用化された。続いて7月には地上波DMB(日本の地上デジタル1セグメント放送に近い)のテスト放送が始まる。「Netspot Swing」のほかに、KTはソニーのPSPとも提携しPSPからもドラマの再放送を利用できるサービスを提供している。


 固定電話も変身している。携帯電話が一人一台の時代になり、固定電話の新規申し込みがどんどん減っているため、KTが命運をかけて開発した「Ann」というサービスは、固定電話でありながら携帯電話に近い機能が備わっている。


 一見すると家庭でよく見かけるコードレスフォンだが、24和音の呼び出し音、1.5インチLCD、電話番号200件保存、発信者番号通知、自動応答、音声メッセージ録音、ボイスポータル、SMS(ショートメッセージサービス)送受信、着メロ、メロディコール、目覚まし、天気予報などのコンテンツ利用と、携帯電話と変わらない機能を持っている。SMSの料金は携帯より安い。Ann同士のSMSは1件1円、Annから携帯へは1.5円。通常、携帯電話のSMS送受信は1件3円だから破格な料金である。天気予報やショッピング情報をSMSで受信することもできる。Annは去年11月発売されてから7カ月で70万台を販売し、年間目標100万台の70%を達成している。ANN電話機を購入した人の76%がSMSや通話連結音などの付加サービスに加入しているため、ARPU(一台当たりの月平均利用額)は約300円、全体では月に2億円以上の売り上げになる。年末まで1.8インチカラーLCD、TVリモコン機能付き、64和音などの新機種を順次発売し、目標を上回る130万台の販売を目指している。Ann端末はサムスンとKTのOEMでアプロテックという中小企業が製造している。端末代は24カ月払いで電話料金に合算請求されるので電話機の買い替え需要も呼び起こし、新婚家庭や小規模ショップでのニーズが高い。








添付画像

サムスン電子のBluetooth携帯「SPH-V6900」(広報資料より)


 KTはこのほかに、1台で屋内では固定電話、屋外では携帯電話として使えるBluetooth技術を採用した「ワンフォン」、「DU:」も発売している。


 「ワンフォン」を利用するためには6~7万円もする携帯電話に機種変更し、1万円ほどする家庭内AP(Access Point)を購入しなければならないため負担が大きい。だがAPから半径20~30m以内では固定電話料金が適用され、KTのブロードバンドサービス「Megapass」に加入している場合は半径100m以内でモバイルゲームなども無線インターネット経由で安く使えるので電話代の節約になる。この夏からサムスン電子がテレビ広告で、Bluetooth無線イヤホンを利用するとDU:携帯をカバンの中に入れたまま通話したり音楽を聞いたりできる場面を流しているため、DU:に加入しなくてもサムスン電子のBluetooth携帯(SPH-V6900)を購入する人も多い。


有線→無線→放送へと拡大していくKTのコンバージョンスサービスは通信と放送の融合を見据えた戦略だ。いずれサービスと端末をすべてKTが握るための計画ではないかということで、情報通信部までもKTの独占を警戒している。ユーザーとして新しいサービスがどんどん登場するのはとても嬉しいが、家計支出に通信費の割合が高すぎて困っている。

by –
趙 章恩

日経デジタルコア連載   
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またリストラ?韓国IMF危機世代の呪いはいつ解ける

日本の新聞に就職難から、民間企業よりも、資格取得や公務員への就職が人気を集めるようになったという記事が載っていた。成人式のインタビューでもみんな「この先が不安」、「就職しても仕事を続けられるか不安」と、不安という言葉がたくさん出ていた。日本で今年成人を向かえた世代のように、韓国にも苦労ばかりする世代がある。

 1998年2月に大学を卒業したIMF経済危機世代である。韓国は1997年のアジア通貨危機の際、IMFの支援を受けた。そのまっただ中に社会に出た世代は社会にでる以前から苦労してきている。大学入試は94年から大幅に変更され受験も難しくなり、やっと卒業できたと思ったら今度は大手企業が次々に倒産。韓国から外資系企業が撤退していく状況で、新卒を採用するまともな企業はどこもなかったと言っていい状態だった。


 韓国は徴兵制があるため、大学4年+軍隊2年6ヶ月(現在は2年に短縮された)を含めると、男性はどんなに早くても新卒時で25歳。就職浪人になってしまうと、あっという間に30歳になってしまう。これは焦るしかない。医者、弁護士、教員、公務員など、不況になっても需要がある職業は限られている。企業はスズメの涙のような給料しか出さないくせに、「スーパーマン」を求めたため、新卒者たちの資格取得戦争が始まった。TOEICなんて950点ぐらい取らないと応募も出せない。さらに日本語と中国語の検定試験を受け、海外で語学研修経験を積み、ボランティア活動経験や公募選などの入賞経験も履歴書に書いていないと書類で落とされる。子供の世話なんて大学受験まで、と思っていたのに、今度は就職のためにものすごいお金をかけて海外にも行かせ、資格学校に通わせ、親の苦労は続くばかりである。


 地方公務員試験なんて1000倍を超える競争となっている。企業の就職だって500倍とか700倍とか平気で超えてしまう。履歴書に貼る写真もできるだけ写りをきれいにしたいとフォトショップで修正したり、目つきが悪くて就職できないみたいと男性の二重手術が流行ったり、就職のためにここまでするか!!というぐらい必死にならないといけない時代になった。


 ただ、こういった状況のおかげで、就職をあきらめてITベンチャーを立ち上げ成功した人もいる。海外に目を向けて、ロシア、アフリカ、南米などの新興市場でビジネスを立ち上げ、そこそこ成功した若者も増えてきた。厳しい経済情勢が、韓国がだめなら世界に自分を売り込めばいいと、グローバルな考え方をできるようにしてくれた。


 そして、今回の米国発の経済危機だ。IMF経済危機世代がやっとの思いで就職し、30代中盤に差し掛かったところで、またもやリストラの窮地に立たされている。働き盛りの30代でもう首になるなんて、呪われた世代としかいいようがない。家電メーカーや大手企業は、リストラが噂になると企業のブランドイメージに打撃を与えるので、内密に解雇を進めているという。解雇された人も、リストラで大量解雇された能力のない人と思われるよりは、自分の足で出てきたと言った方が再就職しやすいと思っているからだ。

韓国の最低賃金は時給4000ウォン(約280円)。これではコンビニやレストランのアルバイトでは生計は立てられない。今はウォン安なので日本の人から見ると、韓国の物価が安いように思えるかもしれないが、平均所得は日本の半分ほどだ。交通費や光熱費は安いが、食べ物や生活必需品の値段は大して日本と変わらない。さらに、この1年、経済成長はほぼゼロに近いのに、物価上昇率は8%も記録した。スーパーに行くとその値段ゆえに買えるものがあまりない。原油価格が下がり、世界中が不況によってデフレ状態だというのに、韓国だけはインフレが続いている。雇用難だ不況だといっても、所得の格差が大きいため、庶民と上の世界では温度差がかなりあるようだ。


 政府の発表では失業者は75万~100万人というが、民間調査機関では人口4900万人のこの国で、ここ1~2カ月ほどの間に職を失った人、就職できない人を合わせると300万人は軽く超えるだろうとみている。失業手当を受ける人も毎月10%ほど増加している。日本と同じように、自動車工場は休業状態で、契約職を大量解雇している。正社員も名誉退職として、どんどん切り始めている。韓国の最大手通信会社KTは(日本のNTTのような会社)、役員人事を前に、常務以上の役員73人全員に辞表を出させた。実績のある人は辞表を返され、そうでない人は辞めてもらう。政府の官僚でもない限り「出向」、「天下り」を受け入れて入れてくれる企業はないので、就職難を突破しても、会社にできるだけ長く残れるための競争をしなければならない。日本の企業では一度正社員になると、仕事ができなくてもなかなか解雇できないという話を聞くが、羨ましい限りである。


 韓国政府は政府機関や自治体の事務補助をする「行政インターン」や自治体の土木工事など、2~3カ月働けるだけの契約職をたくさん作ることでなんとかこの問題を回避しようとしている。新卒5万人を海外で就職できるようにトレーニングする、なんてことも言っているが、契約が終わった後はまた仕事を見つけてくれるのだろうか。失業者になるよりは契約職でもいいじゃん、といっているような雇用対策は対策とは言い難い。足元の火を消すばかりでなく、どうすれば国民が定年まで安定して仕事ができて自分の給料で生活できるようにさせられるか、それを考えてもらわないと。


 98年韓国のIMF経済危機を救ったのはブロードバンド、オンラインゲーム、携帯電話といったIT産業であった。半導体、パネル、携帯電話の3大品目は世界市場を揺るがすほど成長してきた。今度の経済危機は何で救えるのだろうか。まだまだITが救世主となりうるか、それとも別の産業が出てくるのか。危機こそチャンスという言葉の通り、韓国はまた新しい時代に向けたチャンスをつかめるかもしれない。でも、その前に物価の値上がりだけでもどうにかならないかなあ。

(趙 章恩=ITジャーナリスト)

日経パソコン
2009年1月14日

-Original column

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20090114/1011326/

韓国情報通信部 「通信・放送融合展2006」を開催(2007年1月1日 掲載)

【ソウル】韓情報通信部は通信および放送分野の最新トレンドが一目で確認できる展示「通信放送融合展(ComBCon) 2006」を12月7日から9日までソウルCOEX大西洋ホルで開催した。


 今年で3回目に迎えるComBCon展示は、放送およびサビス事業者館、移動マルチメディア館、次世代ラジオ放送館、次世代通信館、マルチメディアソリュション館、次世代ディスプレイ館で構成される。KT、ハナロテレコムなど33社が加した。


 


 この展示にはDMB、Wibro、HSDPAなど通信と放送の融合分野で商用化された新技術とサビス、端末がすべて展示され、注目を集めた。


 


 情報通信部はITベンチャ企業連合KOIVA)と共同で展示館に「u-T839共同館」を設置し、携電話とPMP(動再生機)など移動型端末と通信放送分野の装備、ソリュション、ソフトウェア分野で競力のある11社の中小IT企業が開した受信機とチップ、アンテナ、モジュルなどデジタルマルチメディア放送(DMB)連技術と製品を一に展示した。


 


 韓の最新通信事情が分かるイベントで、今後も開催される見みなので、機があれば視察をおすすめする。


 


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)



BCN This Week 2007年1月1日 vol.1168 載] Link 


 


 

韓国 トライジェム三宝(2006年12月18日 掲載)

4.4cm薄型デスクトップPC




 


【ソウル】 4.4cmの薄型デスクトップパソコン「リトルルオン」シリズがトライジェム三から発売された。韓では、9-10cmのスリムパソコンがよくれている。そのなかでもリトルルオンは倒的に薄くい。デスクトップなのに重さ3kg、消費電力は76%、動音も22%減らした。



 本体はリビングル
ムでパソコンを利用する一人暮らしや新婚家庭がえていることを想定し、いたってシンプル。とはいえ端子やポト、メモリリなど他のパソコンとわらない機能を備えている。


 


 一方、三星電子も大きさと体積を大幅に減らし、さらに移動性までを考慮した「ミニスリム」デスクトップを発売した。55mm(幅)265mm(高さ)295mm(行き) まで小さくし、高光表面理、スロットイン方式の光ディスクドライブを採用、200GB以上の大容量HDDを搭載した。特筆すべきは「デュアルモニタ」機能を採用したこと。2つのモニタにそれぞれ違う情報を見られるようにしてマルチメディア機能をより化している。また、鉛、カドミウム、水銀など有害な物質を一切使っていない。ユの手が最も多くれるマウスとキドは銀ナノコティングし、LOHAS志向を調している。


 


 三星電子コンピュシステム事業部は「これからは1人1台のPC時代になるため、よりコンパクトなデザインの製品が主流となる」とみている。


趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)



BCN This Week 2006年12月18日 vol.1167 載]  Link 


 


 


 

第25回:『太王四神記』のストーリーがわからない人のために 14


最終回は「?」がいっぱい



『太王四神記』の最終回、みなさんはいかがでしたか?


もう1年近く前になりますね。待ちに待った『太王四神記』が韓国では2007年9月11日から放映され、12月5日のスペシャル放送で冬の到来と共に幕を閉じました。最終回は映画館を借りてファンクラブのみんなで視聴したりもしました。


韓国で高視聴率をキープしたのはもちろん、ロケ地は観光名所になり、ドラマの時代背景となった高句麗の歴史と文化を勉強するのがブームにもなりました。韓国の国民に大きな影響を与えたドラマだっただけに、最終回を巡る議論も、それはそれは熱かったです! 私も毎週欠かさず『太王四神記』を観て、再放送も観て、またケーブルテレビで観て、何度も何度も見直すほど大切にしていたドラマだっただけに、最終回に期待しすぎていたのでしょうか、「一体どういうこと? え! これで終わり???」というのが正直な感想でした。


23話までは、いえ、24話のアジクが火天会に拉致されるところまでは、なんの疑問も感じませんでした。ところがホゲとの最後の戦いのあたりから、なんだか「パリパリ(早く早く)」物語を終えなくてはならないという焦りが見えはじめたような気がします。将軍たちがあっけなく死に、タムドクとキハも死んだのか死んでいないのかわからず、残されたスジニはどうしたらいいのか、タムドクが愛したのはスジニではなく結局はキハだったのかなどなど、何が何だかよく理解できないまま、字幕で高句麗の歴史が紹介されるのを呆然と見つめていたのは私だけでしょうか?


ヨン様も『太王四神記』を「ほかの作品に比べても残念な気持ちが特に残る作品」と語ったことがありましたね。2年以上もひとつの作品に集中し、最後の最後まで歯を食いしばってやってきただけに、ケガをしていなかったらもう少しいい演技ができたのではないかという悔しい思いがあったのかもしれません。


とにかく、神話の時代ではあんなに派手に登場した四神なのに、最終回は「本当にこれで終わっちゃうの?」という感じでショックを受けました。神物を巡る四神の覚醒もキハ以外はなく(スジニが朱雀として覚醒するところもなかったし)、天弓が壊されると太王も死ぬはずが、「その後も王様として国民を幸せにしました」というような字幕だったでしょう? 神物が壊されたヒョンゴ、チョロ、チュムチ、スジニはどうなるのか(神物が壊れるとその主人も死ぬという設定でしたよね?)、フッケ将軍もコ・ウチュン将軍も次々と死んでしまい、ホゲもあっけなく死んでしまったし、キハはこの世を燃え尽くしてしまったのかどうかなど、もう???だらけのまま終わってしまったという印象が強かったです。


それに、チョロの悲しい瞳を思い出すたびに、スジニとの間にもう少し淡く切ないシーンがあってもよかったのではないかと思ってしまうのです。タムドクの父としての姿も見たかったですし。


また、タムドクとホゲとの関係も納得できません。子供の頃は兄弟のような仲だったのに、母親の陰謀を知らず、ただタムドクに殺されたとだけ思い込み、タムドクを憎むしかなくなった誤解を解いて、ホゲとタムドクがもう一度正面からぶつかり、お互いの心を分かち合う場面があってもよかったのでは? などといろいろ考えてしまいました。しかしその疑問に対する答えが、「もうひとつの最終回台本」にはあったのです!








    これが「もうひとつの台本」です!



    『太王四神記』のシナリオ作家であるソン・ジナさんが最終回の放映を前に、ファンの皆さんへのプレゼントとして「もうひとつの最終回台本」をご自身のホームページに公開したことから騒ぎが広がりました。その台本には、放映されたものとはちょっと違う結末が書いてあったからです。


    この台本が登場してから、韓国で『太王四神記』を放映したMBCの視聴者掲示板は「最終回を撮り直してはどうか?」という意見が殺到しました。「ヨン様のケガを知りながらそんなこと言うなんてひどすぎる」という意見と、「時間をかけてもいいから、納得できる最終回をもう一度見せてほしい」という意見がぶつかり、掲示板は炎上! サイトにアクセスすらできなくなったほどです。「もう一度撮り直してほしい」という書き込みがあまりにも絶えないものですから、ソン・ジナ作家が「最終回についてはいろいろな案があって、公開した台本もそのうちのひとつです」と釈明するにまで至りました。


    私も、もうひとつの最終回台本をじっくり読みました! 24話最終回の物語は、タムドクが兵士たちの前で「敵は多く我々は少ない。しかし我々は必ず勝つ。なぜなら、我々はみんなチュシンの子息で負ける方法など知らないからだ!」、「私の軍隊、私の兄弟たちよ。私が見えるか?」という聖戦のところから違ってきます。阿弗蘭寺に拉致されたわが子を助けるため、最後の戦いを覚悟したタムドクとタムドクのために集まった四神と将軍と兵士たち。


    ホゲ軍に対抗して戦いながら、スジニはタムドクの指示に従い、アジクを守るため一心不乱に阿弗蘭寺へ馬を走らせます。そのスジニを守るために、フッケ将軍が犠牲になります。「モタモタするな! 早く行け!」これがフッケ将軍の最後の言葉でした。スジニを養女にしてタムドクの妃にしようとしたフッケ将軍は、娘のようにかわいがっていたスジニのため、そしてタムドクのため、自分の身を捨てます。


    規模からして絶対不利なはずの太王軍がどんどん攻めてくると、狂気に満ちたホゲはタムドクに向かって馬を走らせます。激しくぶつかり合うふたり。「あの女がお前に話したいことがあるそうだ。通してやろうか?」とホゲ。「お前が俺の子をさらったのか?」とタムドクに聞かれ、驚くホゲ。「これがお前らが望むことなのか? 罪のない子供の心臓を取り出して天の力を盗むのが! そこにあの女もいるのか?」、「お前の子だって?」、「そうだ。わが父を殺した女が産んだわが子」……。それを聞いたホゲは狂ったように笑い出します。笑いながらも死に物狂いで剣を振りかざします。


    「お前の父は自決した。俺の父のようにな。俺たちには何も聞きもせず、お前に王になれと言って勝手に死んだんだよ。あの女は、ただ真実を話していないだけだ」というホゲの言葉に、今度はタムドクが驚いて立ちすくんでしまいます。次の瞬間、タムドクの剣がホゲの肩に食い込みました。ホゲは悲鳴をあげながらも「これぐらいは、お前に知ってもらわないと。少しでも俺が報われるようにな。あの女は、お前のことしか頭にないんだ。俺にはどうすることもできないんだ。剣を握ってまともに終えてみろ」と挑発します。何もできないタムドクに向かって、ホゲはすべてを諦めたように殴りかかります。その瞬間、反射的にタムドクの剣がホゲを刺します。


    「なぜ言わなかったんだ!」と叫ぶタムドクに向かって、うっすらと微笑みを浮かべたホゲは言います。「お前はチュシンの王だからだ。あの女を生かしてくれ。俺にはできないんだ。行け、チュシンの王。はるか昔の、わが友……」。あ~あ。あんなに王になりたがっていたホゲなのに、心の奥ではタムドクをチュシンの王として認めていたんですね。それにホゲだって、タムドクと仲良くすごしたあの頃の思い出を大事にしていたのですね。台本を読みながら、ホゲがかわいそうでかわいそうで、また泣いてしまいました。ドラマで描かれたように、赤く充血した涙目にすべてを秘めたまま、タムドクを見つめながら死ぬシーンもよかったのですが、ホゲとタムドクが最後に友達に戻るこんな壮絶なシーンがあってほしかったです。キハについても、突然豹変したのではなく、タムドクへの愛と火天会との板ばさみで変わってしまったことをタムドクがわかってくれるシーンがあると、「よかった~」とホッとしますよね。








      もうひとつのラストシーンは現代が舞台!?



      また、キハが黒朱雀となり、「天の力は天に返すべきだ」と言ったタムドクが天弓を壊してからのシーンも、台本とドラマでは違っていました。アジクの血が1滴神棚に落ちた瞬間、子供を傷つけられた怒りでキハは黒朱雀になります。アジクの血に触れた神物は、どんどん壊れていきます。そのたびにチュムチやチョロ、ヒョンゴは激痛を感じ、血を吐きながら馬から落ちます。タムドクも神物が壊れるたびに激痛を感じ、耳や口から血を流します。チョロは激痛のあまり身をよじり、その隙に火天会のものによって腕を切られてしまいます。苦しむタムドクをこれ以上見るのがつらいスジニは叫びます。「お願いだから止めて! お姉さん、神物がぜんぶ壊れると王様も死んでしまうの! お願い、止めて」。


      その時、キハが何かを訴えるようにスジニを見つめます。スジニにだけ、キハの心の言葉が聞こえます。「私の妹よ。私をここから出して」……。すると、神棚の上にあった朱雀の神物、紅玉が光り始めます。そして、空中に浮かんだ紅玉がスジニの手の平の上に乗ります。スジニが紅玉をぎゅっと握り胸に置くと、スジニは光を発し、四方を燃やしていた黒朱雀の火が消えはじめます。スジニの光がタムドクを包み込むと、死にかけていたタムドクが目を覚まします。キハはスジニの膝の上で寝ている子供に目を向け、タムドクを見つめ微笑みます。その瞬間、キハは猛烈に燃え始め消えていきます。どんどん薄れていくキハのシルエットと、タムドクのうしろ姿が重なります。スジニの手では、まだ紅玉がギラギラと光を放っています。暗闇だった空が青く晴れ、この世を眩しく照らします。


      場面はまた国内城に戻ります。チョロとチュムチがいたずらをしているところや、兵士たちとお酒の一気飲みをしているスジニの姿が登場します。国は平和になり、みんなが幸せな日常を過ごすところです。


      ここで台本には、個人的に一番見たかった場面がありました。名前がまだないということでアジクと呼ばれていましたが、ゴリョンという名前で呼ばれるようになったタムドクの子が、誰かを剣で一生懸命攻撃しています(ゴリョン役はタムドクの子役を演じたスンホ君)。ゴリョンの対決の相手はタムドク。始終笑顔でゴリョンの相手をしているタムドクと、それを見守るコ・ウチュン将軍(最高です!! フッケ将軍も一緒だったらもっと良かったのに……)。


      ヒョンゴの声で、「太王は若く39歳で亡くなり、チャンス王が太平な時代を築いた。その平和は200年ちょっと続いただろうか」という内容のナレーションが流れてきます。しかし場面は急変、668年、新羅と唐の連合軍により高句麗は滅亡。唐の軍が高句麗の記録をすべて燃やしてしまう場面になります。


      時代は現代になりました。仁川空港の中をリュックを背負って走る現代人に生まれ変わったヒョンゴと幼いスジニ。ふたりは、「だから、その話は碑石にだけ書かれている、ということなんですね」、「668年、唐の国によって高句麗のすべての歴史記録が燃やされたんだよ。何も残されていない。あ~もったいない」などと会話しています。


      ふたりが向かった先では、中国旅行に向かう団体ツアー客たちがガイドの説明を聞いていました。ガイドは「集安は高句麗の3番目の首都であり、そこに広開土大王碑があります。でもその太王碑は、触ったり写真を撮ることもできません。防弾ガラスの中にありますから」と解説しています。


      スジニはヒョンゴに話しかけます。「そんなのアリ? 私たちのものでしょう!」。カメラは、ヒョンゴとスジニの周りを行き交う無数の人々を写します。髪の短いチョロ(?)、スーツ姿のホゲ(?)……。神話の時代から四神として生まれ変わったように、今もこの世のどこかで、生まれ変わった四神とタムドクが普通に暮らしているかもしれないと思わせる場面で台本は終わりました。








        高句麗のイメージを変えた『太王四神記』の功績



        いかがですか? ドラマの最終回ともうひとつの台本の最終回。台本を閉じながら、「そうか~そうか~」となんだかちょっと嬉しくなりました。ドラマには描かれていませんでしたが、台本の中ではタムドクとホゲが心を通わせているし、スジニは朱雀として黒朱雀になったキハを止められたし、タムドクの父としての姿も見せてくれたし、神物は壊れたけれどチョロやチュムチも無事だということもわかったし、私たちが住んでいるこの世界のどこかで、四神とタムドクが生まれ変わっているかもしれないなんて! ウキウキするような結末も、ファンタジーらしくて気に入りました。


        ヨン様や監督、スタッフ達の苦労を考えると、どちらの最終回が好きだなんて軽々しく言うことは許されないことかもしれませんが、もう少し撮影に時間があったらよかったのにな~と、ファンとして悔しい気持ちは隠すことができません。


        ヨン様の負傷が報道されたものより深刻だったことから撮影をあきらめるしかなかったのか、それともいくつかの新聞で報道されたように、シナリオの完成が撮影に間に合わず監督が現場の状況に合わせてストーリーを作るしかなかったからなのか、今となっては理由を問い詰めるのもムダなことですが、3年以上も前から企画され、2年もの歳月をかけて撮影した作品だけに、最終回論争が汚点として残ってしまうのは残念で仕方がありません。


        しかし、こういった最終回議論があるにせよ、生き生きとしたキャラクターがたくさん登場してくれた『太王四神記』には、本当に楽しませてもらいました。実存する人物であり、韓国が誇る太王を演じたヨン様も、ヨン様にしかできない柔らかくもビシッとしていて、強いながらも繊細で、どんな時も人々を惹きつけるオリジナリティー溢れる王様のキャラクターを上手く作り上げていました。スジニにチョロ、チュムチやヒョンゴや将軍たちも、個性があってこれまでのどんなドラマでも見たことのないようなキャラクターでしたね。ヨン様が戦争に強い王様ではなく、国民のために何をすべきなのかについて思い悩む王様を演じてくれたおかげで、「戦争で領土を広げた強い民族」というイメージばかりで、それほど興味を持たれていなかった高句麗を見直す契機になり、高句麗ブームにも繋がったのです。高句麗の人々の生活や当時の外交や領土について研究が進められ、高句麗を背景にしたドラマが2009年も放映される予定です。「予習してさらにハマる太王四神記」でも紹介しました高句麗の昔話「ホドン王子とナクラン姫」がドラマ化されることになったそうです。


        次回は「韓国人にとって高句麗とはどういう存在なの?」、「ヨン様の演技に韓国中が驚いた理由」、「こんなことろにまで高句麗ブームが!」などをテーマにお届けします!

              BY  趙章恩


        Original column
        http://ni-korea.jp/entertainment/essay2/index.php?id=25

        韓国 地上波DMBが危機に直面(2007年1月8日 掲載)

        情報通信部は立て直しに躍起


         




        【ソウル】地上波DMB(韓のワンセグ)のサビス開始から1年が過した。普及が予想よりれており、略の修正が求められている。



         地上波DMBの加入者は200万人を超えているが、携
        電話よりはカナビや用受信機からの利用が多く、有料サビスである衛星DMB(衛星モバイル放送)の料金値下げと対応電話端末やチャンネル大に邪魔されて、初の勢いは見られなくなった。


         


         情報通信部は、「地上波DMBの受信端末は200万台以上販され、全世界のどこよりも早く普及している。年からは益モデルと費用節減で市場競力をつけ、本格的な市場大を狙いたい」と述べた。


         


         このため2007年から6つの地上波DMB事業者のデタ放送が相次いで商用化され、交通情報サビス(TPEG)も年初から常用化される予定だ。また電子プログラムガイド(EPG)も施される。


         


         地上波DMBの早期定着と体や省間の調整を担している「地上波DMB特別委員」は、累積端末1000万台突破を07年の最大の目標に設定した。また、サビスポタルを含め共同認証センタ、共同コルセンタなどを運することでサビスの品質をより高め、DMB生活文化が定着するよう報活動も積極的に展開していく。


        趙章恩(チョウチャンウン=ITジャナリスト)


         


         BCN This Week 2007年1月8日 vol.1169 載] Link